12月のK-1で王者K-Jee(左)にKO勝ちした加藤(右)が挑戦者
2020年3月28日(土)東京・後楽園ホール『Krush.112』の追加対戦カードが、2月14日(金)都内で行われた記者会見で発表された。
Krushクルーザー級タイトルマッチとして、王者K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)が挑戦者に加藤久輝(ALIVE)を迎えての初防衛戦を行う。
K-Jeeは福岡を拠点としてデビュー当初はスーパー・ウェルター級で試合をしていたが、2016年からヘビー級に転向。クルーザー級が新設されると再度転向して2018年9月のK-1初代クルーザー級王座決定トーナメントではベスト4。2019年には初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントで3試合ともKOして初代王座に就いた。戦績は18勝(15KO)10敗。
加藤はハンドボール出身で日本代表も経験。2009年から大道塾で空道を始め、2010~2014年全日本体力別重量級5連覇と2010・2012・2013全日本無差別優勝を達成。2013年からはMMAに参戦し、HEAT、Bellator、RIZINで活躍。2018年6月からはK-1にも参戦し、K-1 WORLD GPクルーザー級王者シナ・カリミアンには3月のタイトルマッチで敗れたが、これまで3勝1敗の戦績。
両者は2019年12月のK-1名古屋大会で対戦し、2R1分17秒、左ハイキックで2度のダウンを奪った加藤が最後は左ストレートでKO勝ちしている。
加藤は「Krushのイベントは初参戦。K-Jee選手とは3カ月ぶり2回目。前回も強いと言っていていい形で勝てたから、今度も同じになるか分からないけれど、いつも通り潰しに行く。向こうもチャンピオンの意地があるので激しい試合になると思う」と宣戦布告。
迎え撃つ立場でありながらリベンジマッチになるK-Jeeは「負けたまま終わりたくないし、K-1福岡大会へ向けて一番を証明して7月を迎えたいと思います」と、7月26日(日)福岡国際センターで開催が決まっているK-1にKrush王者として出場したいとコメント。
僅か3カ月での再戦となったことについては、加藤は「あまり驚かなかった。マッチアップはクルーザー級には(相手が)そういないし、K-1王者のカリミアンは愛鷹選手とやる。だったら僕はKrushのベルトしかないと思っていました」と予想していたと言い、K-Jeeは「前回やられて悔しかったし、しっかりやり返せるチャンスをもらえたので嬉しかった。前回あっさり加藤選手が勝って、今回美味しいだろうくらいしか思っていないだろうが、その気持ちは悔しいので今回は叩き潰したいと思います」と、リベンジ戦は臨むところだとする。
K-Jeeは「今までやったことがないタイプでやりにくくて。序盤で効いて立て直せなかった感じです。加藤選手のスタイルはこの前少しイメージを掴んだのでこれから対策をしていく感じです」と前回を振り返り、「もちろん勝てると思っているし、3カ月しか経っていなくてどうなんだ、と思っている人もいると思う。でも、ファイターとしてオファーをもらっているのに断るのは分からない。ベルトがどうのこうのより、強い相手に挑んで行きたい。まだ守る立場じゃない」と、挑戦者のつもりで臨みたいと話した。
一方、加藤も「30後半なのでモチベーションが大事。K-1のタイトルマッチをすぐ組んでもらえなかったらKrushのタイトルマッチだったり、強い選手とやりたい。ランカー戦には興味がなかった」と王者との戦いを希望していたという。
これで、今大会では先に発表されているKrushバンタム級タイトルマッチの王者・佐々木洵樹(POWER OF DREAM)vs挑戦者サンベル・ババヤン(アルメニア)と2つのタイトルマッチが行われることになった。奇しくもKrushの最軽量級と最重量級が並ぶことに。
加藤が「クルーザー級はほとんどKOが多い。一般の人に分かりやすくて面白いとなっている。これからもクルーザーが盛り上がっていく。90kgなのでKO率が高いと思うのでそれが一番の魅力だと思う」と言えば、K-Jeeは「軽量級の後にクルーザー級を組んでくれるとより違いが分かりやすい。よろしくお願いします」と、同席した中村拓己K-1プロデューサーに“メインイベント最終試合で”とプレッシャーをかけた。
最後には「気合いは入っている。昨年は1勝1敗だったから、3月からしっかり勝ちに行く。KOしてベルトを獲ってK-1で試合がしたい」(加藤)、「12月の試合は自分の持ち味を出させてらもらうことなく終わったので12月とは違う内容と結果にしたいと思っています」(K-Jee)と、それぞれ意気込みを語った。
<決定対戦カード>
▼Krushクルーザー級タイトルマッチ 3分3R・延長1R
K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning/王者)
加藤久輝(ALIVE/挑戦者)