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【RIZIN】新王者トニー・ララミー「例え自分が危険なポジションになったとしても、それでもフィニッシュに行きたかった」2年前と変わったのは「シラフになったこと」=試合後全コメント

2026/11/08 23:50
 2026年11月8日(日)千葉・LaLa arena TOKYO-BAYにて『abc presents RIZIN.55』が開催された。  第13試合のRIZINフライ級(57.0kg)タイトルマッチ5分3Rで、王者・神龍誠(アメリカン・トップチーム)を判定2-1で破り、新王者となったトニー・ララミー(カナダ/Maximum training centre)が試合後インタビューに答えた。  ララミーはジャッジについて、伊藤裕樹との再戦について、そしてRIZINで変わった人生と感謝の気持ちなどを語った。 喜んで伊藤裕樹とのリマッチを受けたい ――王座戴冠おめでとうございます。今のお気持ちを教えてください。 「今の気分はいいですね。眉毛が全く感覚なくて、そしておでこも感覚はないはずなんですけど、痛みは感じます。だいぶ深く切られました」 ――深く切られたのは神龍選手のヒジ打ちだったのかなと思うんですが、実際に戦ってみて、神龍選手はどんなファイターだったか、教えていただけますか。 「予想していたスタイルとは違いました。彼は下がりながらポイントゲームをするんじゃないかって思ってたんですけれども、下がりながらもしっかりと狙って打ってきたっていう部分もありますし、それで一発当たったのもあるんですけれども、それ以外は基本的には自分がずっと前進しながら相手を後退させたという部分があったと思います。  彼は自分のプレッシャーで下がりながらテイクダウンを狙って固めに来たと思うんですけれども、試合前にも言ったようにグラップリングにはある程度自信がありますので、その中でもいい攻防が見せられたんじゃないかなと思います。そして今日も自分の武器をいろいろと見せられて、サブミッションも仕掛けましたし、何よりもペースが落ちないように試合を作っていった気持ちはあります。  アナコンダチョークも仕掛けたかったんですけれども、とにかくフィニッシュを狙った戦い方をしました。残念ながらフィニッシュは取れなかったんですけれども、それでも止まらないペースの速い試合をできたと思います」 ――ララミー選手は、自分自身が勝ったと思ったのか、それとも分からないというのが正直なところだったのか、教えていただけますか。 「自分が有利だろうと思ってましたけれども、分からないっていう部分もやっぱりありました。ジャッジによっては見てるところが違ったり、求めてるものが違ったりする場合もあるので、1Rに関しては当然、神龍選手の方が上を取っていた時間が長かったんですけれども、その中で自分もいろいろとやってたので、分からないなって思いました。  2Rは全く覚えてないです。3Rに関しては、間違いなく自分が勝っただろうと思いました。ペースで押して、ポジションも取って、ドミネートして圧倒的なポジションも取ってペースをとっていたので、日本人のジャッジが何を見るのかというのが分かっていれば、3Rは確実に自分が取ったんじゃないかなと思ってました」 ――試合後の伊藤裕樹選手からの挑戦表明もありましたが、今後の目標、展望を教えてください。 「喜んでリマッチを受けたいと思います。今、顔に切り傷がありますが、それが早く回復してくれることを願いたい。通常だとこういった傷は早く回復するので、大丈夫かなと思っています。なので大晦日には全然間に合うと思います。試合前にも触れましたけれども、このリマッチは本当に自分が求めて、自分がやりたい試合なので。  唯一負けている選手に勝って、自分がRIZINの真のチャンピオンだということを証明したいですし、自分がRIZINフライ級王者でいる間は、RIZINに世界一のフライ級選手がいるということを証明し続けたいと思います」 ――そのベルトを腰に巻いた今のお気持ちというのも教えてください。 「本当に気分は100万ドルで、今いますね。今回のファイトキャンプとタイトルマッチに臨むための全てを振り返ると、この試合のためだけにやってきたんじゃなくて、この試合には自分が競技を始めてから15年間、自分が人生を捧げてきたすべてがこの試合に集約されてたんだな、と思います。自分と戦うときは、そのときの自分だけではなくて、今まで戦ってきたすべての対戦相手、そして自分の過去、自分の未来すべてとも戦っている。そういった気持ちです」 ――RIZINでは去年フライ級のトーナメントがありました。そこであなたは参加できなかったですけども、その1年後にトーナメントに参加してない自分がベルトを獲る、そんな1年後を予想できていましたか。 「その時は全く考えていなかったです。やはりこの競技を通じて学んだことは、この競技においては未来の予定は立てられないんだな、ってことを学びました。伊藤選手に負けて、グランプリに出場する権利をなくしてから考え方が変わって、1個ずつ集中していかないといけないと考えるようになりました。あの敗戦以来、次の相手、次の試合に1つずつ勝って、そうすれば未来が見えてくる。そういったことを心がけてきた結果、今日チャンピオンになれました」 ――チャンピオンになったこの後の予定は、ゆっくり体を休めるのか、それともパーティーをするのか。どう過ごしますか。 「自分はもうパーティーはしないです。ただ、お酒を飲まない、荒れないという意味で、そういうパーティーでないのであれば、ラーメンパーティーは思いっきりやりたいな、と思います(笑)」 [nextpage] 試合後、兄にアホみたいに怒られた ――そもそもどういう試合プランだったのか、具体的に教えていただけますか。 「自分はちゃんとしたゲームプランはいつも立ててないです。過去にゲームプランを立てても、全くその通りにいかないということに気づいたので、自分がその時にできること、その時に通用するものを試合中に探していくスタイルになってます。  強いて言うならば、今回は打撃戦にしたかったんですけれども、結局グラウンドの展開が多くなってしまったので、自分はいつも練習で、とにかく全てにおいてレベルが上がるような練習をしています。例えるならば、自分の持ってる全ての武器で台を切れると、そういったことを目指しています。だから自分のゲームプランは、試合を受けてリングに上がって、与えられた機会でその都度そこで勝っていく、というのがプランです」 ――レスリングでもスクランブルの展開が非常に多い試合でしたけれども、神龍選手のレスリング力、グラップリング力は、どう感じましたか。 「神龍選手のレスリングだったりグラップリングは、良かったんじゃないかなと。ただ自分のほうが上でした。常にスクランブルの展開では、自分のほうが有利なポジションでいられたんじゃないかな。サブミッションの機会も何度も行こうと思いました。  神龍選手が良いポジションを取れたときは、自分がちょっと無理をしてサブミッションに行ったり、アグレッシブに行ったがゆえにポジションを与えてしまったときが多かった、と思います。試合後、兄にアホみたいに怒られました。そういったことはやるな、と言われているんですけれども、やはり榊原社長だったりRIZINのファンのために、フィニッシュを見せたかったので、そういう戦い方をしました」 ――判定が割れたのは想定内だったのか、驚いたのか、どうでしたか。 「白人の男が日本で戦ってるので、何が起きても驚かない、とは思っていました(笑)。最初に自分の名前が上がったときは、これはもう3-0だろうな、と思いました。ただ、次に神龍選手の名前が上がったときには『マジか、これはやられるかも』とちょっと思ったんですけれども、日本のジャッジを信用して、日本のジャッジが何を見てるのかっていう部分をしっかりと把握していれば、この試合は自分が勝つんじゃないかと思っていましたし、実際そうなったので、自分の中でははっきりと勝った試合だと思います」 ――これまでの試合で、スクランブルもテイクダウンも見せたと思いますが、今回のように神龍選手を相手にバックを取りに行くとは、正直驚きました。手足の短いララミーが、寝技に持ち込もうと思ったのは、それだけ自信があったんでしょうか。 「先ほども言ったように、そのせいでめちゃくちゃ兄貴から凄く怒られました。そういうことはやるなと。結局、そういうことをすると、苦い思いをするのは自分なんだから、そういうのはやっちゃいけない、と後ですごく怒られたんですけれども。自分自身としてはフィニッシュがほしくて、圧倒的なポジションっていう部分も狙いにいきたかったです。  それで例え自分が危険なポジションになったとしても、それでもフィニッシュに行きたかった。自分のアグレッションで試合で負けることになっても、実際危なかった部分はあるかもしれないけれども、負けることになったとしてもそれでも自分はリスクを負って、そういったポジションにアグレッシブにいきたいと思っていました。  ただ、そんな中でリアネイキドチョークもアームバーも、いろいろとアグレッシブに攻めて、いろいろと仕掛けることはできた、と思うので、それを全部やった結果、勝てたということです」 ――試合前に、困難があっても乗り越えて成功できることを、同じ境遇の人たちに証明したいと言いましたけど、この試合でそれを証明できたと考えますか。 「いい仕事はできたんじゃないかな、と思います。ただ、これはただの始まりなので、自分にとってこのタイトルマッチはもうすでに過去のものになっていて、自分は前を向いて次の試合にもう向かっています。とにかく自分でやれること、自分でリミットという部分もどんどん上げていって、自分を高めていく。自分の精神、もしくは体が壊れるまで挑戦し続ける。自分が試合前に言ったことは体現できたと思うんですけれども、こんなところではまだまだ終わっていないので、自分の仕事はまだ全然終わってないと思います」 ――2年前の村元選手との試合から始まったRIZINのキャリアが、来日して試合をするたびに強くなっている印象を持っているんですけど、この2年間でMMAへの取り組み、生活習慣とかも含めて、何かプロとして変えた部分はあるんですか。 「何が変わったかと言うと、シラフになったほうがいいです。本当にシラフになって、自分にとって何が一番いいのかっていう部分を考えたときに、こういう結果が如実に出るようになりました。RIZINが自分の命を救ってくれたって言いましたけれども、それは冗談でも嘘でもなんでもなくて、本気で思っていることです。RIZINのこのキャリアが始まってから、自分が本来あるべき自分になるために導き出してくれたと思っています。  自分の人生に実りを与えてくれたのはRIZINと契約してからだと本気で思っています。それ以来、毎回より対戦相手のレベルも上がりますし、より自分のパフォーマンスも上がっているので、ここでまだまだ終わってないし、ここからどんどん良くなっていくと思います。皆さん、また大晦日にお会いしましょう」
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