Krushライト級王者として初防衛に成功している大岩
2026年10月31日(土)東京・後楽園ホール『Krush.193』にて、Krushライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)の挑戦を受けて2度目の防衛戦を行う王者・大岩龍矢(team VASILEUS)のインタビューが主催者を通じて届いた。
『こんなもんじゃない』ところを見せないと

──前戦は5月のK-1での永澤サムエル聖光戦でしたが、自身にとって痛い負けだったのでは?
「だいぶ痛かったですね。自分の中でも想定外で、思っていた展開とはちょっと違ったなというか」
──しかも、そこで勝った永澤選手はK-1王座に挑戦し、チャンピオンにもなりました。
「そうなんですよね。だから余計に悔しいという気持ちは、メチャクチャありますよ。でも、今思うと、それはまた自分らしいなというか。この感じが自分だなって感じですね」
──「そうですね」とは言いづらいですが…。
「そうですよね(笑)。何と言うか、キレイに行かないんですよね、毎回。泥臭いというか。みんなが『いや、ここは取れるっしょ、チャンスでしょ』みたいに思ってる時に、毎回、期待を裏切るんですよ。別にナメてるわけじゃないんですけど、そういう試合でいつもミスして、やらかしてしまうっていうのは、自分の中ではあるあるみたいになっちゃってますね」
──いいところで波に乗れないというか。
「そう、毎回、波に乗れないんです。変なタイミングで波には乗るけど、いいとこでは乗れなくて」
──そこから5カ月経って、今回はKrush王座の防衛戦になりました。敗戦からの気持ちの切り替えはできたんですか?
「最初はできなかったんですよ。もうやめようかなとも考えてましたし。一応、今はKrushのチャンピオンで、何とか1回防衛はしましたけど、実際、タイトル戦と関係ないところで2回負けてるわけじゃないですか。やっぱりチャンピオンっていうのは看板を背負ってるので、負けちゃダメだと思ってるんです。だから、もうチャンピオンでいちゃダメなんだろうな、俺がベルト持ってちゃダメだよな、とか考えました。Krushのベルトに傷をつけたというか、ちょっと価値を下げてるなというところもあって。頑張ってる後輩もいるし、いろんな選手もいるから返上しなきゃいけないかな、もうやめた方がいいんじゃないかな、みたいなことを考えてましたね」
──そうですか…。
「だけど、児玉君がずっとアピールしてくれてたじゃないですか。そこは感謝じゃないですけど、気持ちを救ってくれたなというところはあって。だから、自分は彼の挑発に対して、苛立つとかムカつくとかは全くないんです。逆に今は本当に、モチベーションを上げてくれて『また闘おう』という気持ちにさせてくれてありがとうという感覚が強いです」
──児玉選手の対戦要求が、リングへの気持ちをつなぎ止めてくれたみたいな。
「そうですね。本当につなぎ止めてくれた感じです」

──とはいえ、8月末に行われたカード発表会見では、児玉選手がかなり口撃してましたよね。あれにもムカついたりはしなかったんですか?
「全然ないですね。彼もたぶん、真面目なんですよ、実際。ヒールぶってましたけど、自分が当初予定されていた9月の対戦から逃げたっていうことしか言えてなかったですよね。別に、実際は逃げてないし。だからムカつくというよりは、頑張ってるな、必死だなみたいな感じの方が強くて、何か笑えたというか。別にバカにしてるわけじゃないんですけど」
──ちょっと微笑ましかった?
「はい。すごく必死に頑張ってて、でもそれがむしろ、ありがたかったですけどね」
──では今回の試合は、児玉選手に感謝の気持ちを持って倒すという感じですか?
「いや、そういうのはないですよ。児玉選手がモチベーションを上げてくれたのは確かですけど、勝負は別ですね。ありがたかったし、感謝してるけど、勝負は勝負なので。それに自分がこのままベルトの価値を下げてたらダメだし、やっぱり自分がベルトの価値をしっかりとまた作ってかなきゃいけないと思うので」
──なるほど。
「自分が今、闘い続けられているのは、自分の中で『こんなもんじゃない』という気持ちが強いからなんです。俺は本当にこんなもんじゃないし、でもだからといって、別に練習で強くても関係ないじゃないですか。やっぱり試合で見せなきゃいけないんで。だからやっぱり、試合で返すしかないんですよね。『こんなもんじゃない』というところをしっかり試合で見せないと」
──ナメてもらっちゃ困ると。
「今、Krushのチャンピオンって、そんなに評価が高くないと思うんですよ。『こんなもんか』と思われているというか。それは自分が負けたことで汚した部分も大きいので、それをしっかりと挽回するというか、しっかり見返して『Krushのチャンピオンは強いんだぞ』『俺たちは強いんだぞ』というところ
を見せたいんですよね」
──そこが続けるモチベーションになっているわけですね。
「そうなんですよ。自分の中では、本当に『こんなもんじゃない』って思ってるので。今回はそこを見せたいです」





