覚悟を決めて合計5冠王のテッサに挑むYAYA(C)RISE
2026年10月17日(土)東京・後楽園ホール『RISE 202』にて、RISE QUEENフライ級(-52kg)タイトルマッチ3分5R延長1Rで、王者テッサ・デ・コム(オランダ/Fight team Vlaardingen)に挑戦する同級2位YAYAウィラサクレック(WSRフェアテックス幕張)のインタビューが主催者を通じて届いた。
YAYAは剣道でインターハイに出場。アパレル業界に就職したが、タイでムエタイと出会いプロデビュー。2019年に帰国して国内デビューし、2020年に初代J-GIRLSスーパーフライ級王座に就いた。RISEには2021年5月から参戦し、聖愛に勝利。その後は苦戦が続いたが、2025年11月に愛弥に勝利すると、2026年4月にMANAKAにも勝利して2連勝中。戦績は16勝(2KO)6敗2分1無効試合。
家でも部活でも竹刀や木刀で殴られたりして
「そうですね。小中高って感じでずっとやっていました。出身校の市立船橋自体はインターハイに出ているんですけど、そこの団体戦のメンバーには入っていなくて補欠くらいだったと思います。名門校だったので全国から選手が集まってきていて、団体戦に出られる5人のメンバー争いはすごかったです」
――市立船橋はスポーツが強い学校ですよね。
「色々なスポーツが強いんですけど、私の時代の時は剣道も男女共に強くて、すごい先生もいました。ちょうど私の年代くらいの時は時代の変わり目で、まだ竹刀や木刀で殴ったりしても体罰にならなくて、それが当たり前の時代だったんですよ。それがちょうど私の時代から怪しくなってきて、私の下の学年くらいから体罰になっていったんですけど、家でも部活でも竹刀や木刀で殴られたりして鍛えられていたので、そういう面では子供の頃から精神力は教育を受けていたのかなという感じですね」
――剣道で厳しい環境にいて、いざお仕事やキックボクシングを始めるとなった時に何か活かされた事はありましたか?
「剣道は武道ですし、市立船橋の体育科だったんですけど、人付き合いとか上下関係とか人間関係はそこで覚えたと思います。そこにいたからこそ社会に出ても上司に気に入られたりだとか、会社でも上の立場に立たせてもらえたりだとか、リーダーシップが必要な役割をさせてもらえたので、厳しさがあった時代にそういう学校にいたからこそ、社会に出ても活かされたのかなと思います。剣道については1対1で戦うじゃないですか。だから格闘技に踏み込むっていうのも抵抗はなくて、今思えば“戦う”っていうことに関しては剣道をやっていたからこそ格闘技につながったものがあったのかなという感覚はありますね」
――YAYA選手といえば沢山の応援の方がいらっしゃる印象なのですが、そういう方とのお付き合いも経験が活きている感じがありますか?
「そうですね。今回の試合でも色々詳細とか写真を探したりしていたんですけど、今回来てくれるお客さんとかはデビュー戦の時から来てくれていて、毎試合欠かさずに応援に来てくれる方たちもいますし、新しいファンの方たちも増えてきています。今回色々な写真を見て振り返って、デビュー戦の頃から付けているお客様の名簿を見たりして、ずっと来てくれているなと実感しましたし、感謝しかないです」
――その名簿は財産ですよね。長く競技をやってこられてお客様が離れないというのもYAYA選手の一つの魅力だと思います。
「私の圧力が半端ないんですかね(笑)」
――今回タイトルマッチの発表がされて、周囲の反響などはいかがでしたか?
「私の周りの方はもちろん、私が勝つって信じて応援してくれています。結構私の応援をしてくれる方達って格闘技を知らない人が多いんですよ。私だけを見てきた人たちも多くて、他の試合の選手がどうだったか分からない方達も多いので、テッサ選手とのタイトルマッチがどれほどのものかっていうのが分からないお客様も半分くらいいるかもしれないです。そういう方からは『どう見ても強そうだよね。オランダ人ってことは体大きいんじゃない?』って言われて『体は大きいけど体重も一緒だし同じ人間だし、YAYAは強いから大丈夫だよ』っていう話をしたりするんですよ(笑)。
デビュー戦の時から知ってくれている方とかは『やっとここまで来たね』っていう感じで背中を押してくれますし、色々な方から多くの応援をいただいています。もちろん会場に来てくださる方たちも、デビュー戦から考えると今回が1番多い人数が来てくださいますし、自分の中でも責任感だったり、テッサ選手のお客さんが少ない分、私はお客さんを呼ぶことも自分の仕事だなと思っています。もちろん勝つことも絶対だしチャンピオンになることも絶対なんですけど、お客さんを呼ぶことも私の仕事だなって思いながら、色々背負って準備をしています」
――このタイトル挑戦へ駆け上がるまで色々なことがあったと思うんですけど、大変だったなとか辛いなと思ったタイミングはありますか? あまり表に出すタイプではないと思うのであえて聞かせてください。
「そうなんですよね(笑)。怪我をしていた時の写真が欲しいって言われたんですけど全く持ってなくて。松葉杖とかをついている所を撮られたくなくて誰にも撮らせなかったんですよ。だから写真は本当になくて、唯一先生に隠し撮りされていたやつだけ数枚出てきて、それを提出したりしていたんですけど、自分で映像に残したりはしていなかったんですよね。インスタとかにも病棟で何をしているとかは載せていなくて、弱っている自分を見せたくなかったんです。
あの時は体がいうことを聞かなくて1番辛い時期だったんですけど、その期間があったから練習内容も見直せました。もちろん怪我もなく全部勝ってというのが良いかもしれないけど、何もそういうトラブルが起きなかったら見直すところが出てこないと思うので、今でも試合が終わるたびに新しいことを取り入れることができています。これが上手くいかなかったから次はこういうトレーニングをしてみようとか、こういう食事に変えてみようとか。何か常に新しい自分を作っていこうっていう姿勢になっているので、大変というよりは楽しいです」
――そういう状況でも楽しめているんですね。
「前々回ぐらいの試合から、追い込みの辛い期間とかも楽しくなってきちゃって。辛いことを楽しむみたいな『やばい、もう体動かないじゃん!』っていう感覚が芽生えてきたんですよ。例えは悪いかもしれないですけど、死が近い人が色んな美味しい食事をして人生を楽しんでいるみたいな(笑)。私も格闘技人生の先は長くないと思っているんですけど、“まだアスリートをやっていきたい”という感覚と、今も次に向けて最善を尽くしているんですけどまだ改善できるところが見つかったりしていて、新しいことが今回の練習期間でも出てきているので“まだ進化できるんだろうな”っていう感覚があって、大変なことが今は全部楽しいです」
――色々なことを自分自身のノビシロと捉えて、まだまだ成長過程にいるマインドにできているという事ですね。
「そうですね。減量でお腹がすいた感覚でさえ、これも良いなって思えたり(笑)。慣れてきちゃっている部分もあるのかもしれないですけど、そういう感覚が前々回くらいから新しく感じられているところですね」






