2026年10月31日(土)東京・後楽園ホール『Krush.193』の対戦カード発表記者会見が、8月25日(火)都内にて行われた。
Krushライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者・大岩龍矢(team VASILEUS)が児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)の挑戦を受けての2度目の防衛戦を行う。
大岩は幼少期に空手を学び、中学・高校時代はラグビーで活躍して愛知県代表にも選ばれたアスリート。大学在学中にキックボクシングを始め、卒業後にプロデビュー。2021年11月に第4代Bigbangライト級(-61.23kg)王座に就き、2024年7月に伊藤健人に判定勝ちしてKrushライト級王座を奪取した。2025年11月に篠原悠人から判定勝ちを収め、Krushライト級王座を初防衛。2026年5月のK-1では永澤サムエル聖光に判定負け。戦績は28勝(10KO)12敗。
児玉は2020年11月からKrushに参戦し、2戦目で提髪和希に判定で敗れるもその後は3連勝。2023年6月にKNOCK OUTの大谷翔司に判定で敗れ連勝はストップしたが、2024年1月には第6代Krushライト級王者・瓦田脩二からKO勝利、12月に第9代Krushライト級王者・伊藤健人に判定勝ち。2025年9月、大谷にリベンジを果たすも網膜剥離のため戦線離脱。2026年5月、RIZINでMMAに初挑戦もジョリーに腕十字で敗れた。戦績は9勝(3KO)3敗。
会見で児玉は「もう逃げられないぞ」といきなりの喧嘩腰。大岩は「全然逃げてない」と反論するが、児玉は「この試合9月に決まってたろ。お前のせいで10月になったんだろ。なんでお前9月にやんなかったんだよ。俺は逃げてるとしか思わないよね」とまくしたてる。
言い合いを続ける両者の間に宮田充Krushプロデューサーが割って入り、「9月に実際プランニングされていたんですけれど、発表した後だったらまたちょっと違うんですけれど、発表の前だったので。我々としてもベストコンディションで戦ってもらいたいということで、児玉選手サイドのジムさんに説明して、一応合意をもらっていると認識しています」と、9月に計画されていたのは事実だが、大岩のコンディションが整わなかったため10月にスライドさせたと説明。
それでも納得がいかない様子の児玉は「もう絶対逃げんなよ」と逃げるなを連発、大岩も「逃げるわけないだろ」と応戦した。
ようやくそれが落ち着くと、児玉は「絶対俺が勝つんで。絶対コイツ逃がさないんで。死んでも勝ちます。俺がチャンピオンになります」と、何が何でも勝つと宣言。
大岩は「逃げてないし。でも、チャンピオンとは何かって考えすぎて。チャンピオンになって1回目で負けちゃって、初防衛戦はクリアしたけれど、またこの前の試合も負けちゃって。正直、いろいろ考えました、自分の中で。ベルトを返上しようかなとか。正直ベルトない方が楽ですしね。いろいろ考えたんですけれど、でもチャンピオンとは何かって自分の中でテーマを決めた時に、逃げないことだと。だから全然逃げてないし、俺も最高のパフォーマンスで試合して、児玉選手とぶつかりたいし。ずっと俺のことを追っかけてくれてそれも感謝しているし」と、チャンピオンとは逃げないことだと悟ったという。
しかし、またもここで児玉に火が点き「チャンピオンが嫌なんだったらすぐ返上しろバカ。さっさと返上するか防衛戦しろよ」と突っかかる。大岩は「チャンピオンだけど負けちゃって。負けちゃってるんですけれど、なんでやってるかって想い、そこを見てもらえればと思います。隣がううじゃうじゃ言ってますけれど、実際やるだけなので」と、試合を見てくれと話す。
ここで再び「なんで逃げた」「逃げてない」の問答が始まり、無理やり質疑応答へと移行したが、率直に相手のことをどう思うかと聞かれた児玉は「逃げてたなと思って」としつこい。大岩も「くどいな」と辟易しながらも「そういう性格なんです。いいですよ。それはそれで別に全然ムカつきもしないし。ただ、ここでもう夢を終わりにさせます」と、児玉の王座奪取の夢は終わりだと言い放つ。
どういう勝ち方をしたいかと問われた児玉が「俺は一方的にボコボコにするだけですね。コイツの攻撃は当たんないで。コイツの得意技の右フックは絶対俺には当たらなくて、俺のジャブと右ストレートでコイツの顔が腫れるだけです」と言えば、大岩は「何も分かってないですよ。右フックは最近やってないし。ちゃんと動画を見て。右ストレートだし、左フックでも倒してる」と反論。
それに児玉は「じゃあ右フックみたいな右ストレートでコイツは倒してるから、俺はそれを絶対にもらわないって話。カウンターの左フックも絶対もらわないから。絶対もらわないし、俺はもらっても普通にケロッとしてるわ」と、さらに言い返す。大岩は「マジでうるさいな。当日見とけよって話ですよ」とした。
児玉は、RIZINでMMAを経験したことがKrushでどう活きるかを聞かれると、「次Krushでタイトルマッチの予定だったんですけれど、なかなかチャンピオンのコイツが事情が忙しいらしくてなかなか試合できなかったので。RIZINにチャンスを頂いたので、こんなチャンスないと思って出て。MMAの練習もしっかり短期間でやって身体は強くなりましたね。MMAでやり返す気持ちはもちろんあるんで、それもこの試合に勝たないと先のことは何もないと思うので、しっかりこの試合に集中しようかなと。これで勝たないと本当に先はないなっていう感じです」と身体が強くなったことをあげ、Krush王者になったらMMAにも再挑戦したいとする。
その試合を見たかと聞かれた大岩は「見ましたね…見てないけれど友だちから(SNSで)流れて出てきたのを見ただけです。ぶっちゃけ、興味が…なんでMMAやるの?」と答えるが、児玉は「お前がやんねえからだよ。お前と決まってたらお前とやってるよ」と油に火を注ぐ結果に。
すると大岩は「正直ね、別に児玉とやるストーリーではなかった、俺も。ただ前回負けちゃったから、しょうがなく。児玉は勘違いしてるけれど。今は気持ちが定まったからもちろんこの場にいるけれど、元々は別に児玉とやる気ないし」と、児玉とタイトルマッチをやるつもりはなかったという。
これに児玉は「じゃあ誰とやるんだよ、お前は」と当然のようにキレる。大岩は「いや、チャンピオンだから。負けちゃったから、しょうがない。返上して、じゃあ児玉くんもういいよ、逃げるよっていうわけじゃなくて、ラブコールをいっぱい頂いたので、そこはしっかりとやります」と、前戦で負けてしまったので児玉の挑戦を受けることにしたと説明。
ここでまたも「逃げた」「逃げてない」問答となったが、児玉は大岩の強さ、実力をどのように評価しているかと聞かれると「実力はまあまああると思います。なかったらチャンピオンになれないでしょう、普通。だからまあまああると思いますけれど、大岩レベルに勝てないと、これからやっていく意味もないと思うので。ちょうどいいレベルですね」と評する。
しかし、大岩は児玉の実力に関して「正直ね、実力的にはまだ相手じゃないです」と評したため、児玉は「なんでだよ。じゃあ、なんでサムエルとやってんだよ。俺の方が強いぞ」と当然のようにキレた。
では、チャンピオンのテーマとしては圧倒的な差を見せて勝つということか、と問われた大岩は「圧倒的な差もそうですし、大体わかるんですよ、こういうパターンって。経験上ね。頑張って下さいっていう感じ。俺もこういう時があったので。欲しいですよ、ベルトは。絶対欲しいです。それは分かる。でも当日になれば分からせますよ」と、かつての自分を見るようだという。児玉は「何言ってるか分からねえよ」とツッコミ。
「余裕というか、スカしてるだけじゃないですか。余裕だとは思わないですね」と児玉が言うと、大岩は「別に余裕はないですよ。相手どうこうじゃないなって。自分に勝つ、負けない、逃げない。それが大事です」とした。
どういう決着が一番望ましいか、との質問に児玉は「KOじゃないですか。(大岩は)KO負けが少ないんじゃないかな。でもKOを狙ってますよ」と、頑丈さに定評のある大岩をKOしたいという。
大岩は「バチバチと気持ちがぶつかり合えばいいんじゃないですか。盛り上げたいですよね。最近満員になってないので。この試合は超満員の後楽園でしたいですね」と、超満員の後楽園ホールでバチバチとやりたいたいと話した。
その後も舌戦を繰り広げた両者だが、最後に児玉は「僕は5歳から空手を始めて、15でキックボクシングにハマって、18で上京してシルバーウルフに入ってもう7年目になるんですよね。7年目でやっと、このベルトが欲しくてずっと僕はやってきたんで。俺は自分にも弱いし、やめようと思ったことが何回もあるけれど、応援してくれる人とか、このベルトが欲しいから、俺はずっと何とか続けてこれました。なので必ず俺は何が何でもこのベルトを獲ります。10月31日は僕のベルトを獲る日を楽しみにしてください。それを獲らないと、皆さんに期待してもらってるMMAだったりとか次に進めないと思うので、俺は必ずこのベルトを獲ります。そうじゃないと僕は多分終わりだと思っています。それくらいの覚悟で獲りに行きます」との決意を口にする。
大岩は「本当にいつもたくさんの応援してもらって、自分も今の児玉選手のようにアツい気持ちでベルトを獲りましたし、そういう気持ちっていうのは常に持っていますし、絶対負けられないのは当たり前なので。チャンピオンとして負けからまた這い上がるという姿、立ち上がるという姿をリングの上で感じ取ってもらえたら一番嬉しいと思っています。格闘技がスポーツとしてもっと伝わればいいなと思ってるので、何か感じてもらえるような試合をしたいと思います。そして必ず勝ちます」と、必勝を宣言した。