シュートボクシング
インタビュー

【シュートボクシング】絶対王者・海人を倒しRIZIN大晦日出場を狙うベイノア「極真空手はどんなルールにも対応できるのでMMAルール挑戦でも」

2019/12/02 12:12
2019年12月3日(火)東京ドームシティホールにて開催されるシュートボクシング協会主催『GROUND ZERO TOKYO 2019』のメインイベントで、S-cup2018世界王者・海人(TEAM F.O.D)と対戦するRISEウェルター級王者“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館)のインタビューが主催者を通じて届いた。  ベイノアは極真会館の2018年全日本ウェイト制空手道選手権大会・軽量級で優勝した実績を持ち、キックボクシングには2016年5月から出場し、デビューから7戦全勝でJ-NETWORKウェルター級王座を獲得。その後はRISEに主戦場を移し、2018年11月にRISEウェルター級王座を獲得した。今年3月の12戦目でタップロンにKO負けを喫して無敗記録は途切れたが、9月にはリベンジに成功。戦績は15戦14勝(8KO)1敗。  9月のSBでRISEミドル級王者イ・ソンヒョンが海人に敗れており、ベイノアはRISEを背負っての戦いとなる。 ■カーフキックは通用しない。僕も準備している技がある ――SB初参戦が決まりました。 「こんなに仕上がって大丈夫なのかと心配してしまうぐらい仕上がっています。今回は過去最高の状態に持っていかないと勝てる相手ではないですから」 ――ご自身のキャリアの中でも過去最強の相手だと。 「実績から見てもそうですし、一つのゴールといいますか、この階級で一番強い相手だと思うので、ここで勝てば自分が最強を証明できると思っています」 ――以前から対戦は意識していたのでしょうか。 「元々、海人選手は下の階級の選手でしたが、最近は階級を上げてきていて、前回は僕の1つ上の階級のRISEチャンピオン、イ・ソンヒョン選手と戦っていたので、あれ!? 僕のことを見ずにソンヒョン選手と戦っている!と思っていました(笑)。でも、あれだけ階級が違うのに、色んな体重で試合をして結果を残していることはとてもリスペクトしています」 ――海人選手のようにチャンピオンでありながら3階級をまたにかけて試合をしている選手はなかなかいません。 「僕も絶対にこの階級以外では試合をしないというつもりはなく、空手では100kg超の選手と戦った経験があります。Mr.RISEと言われた裕樹選手はRISEで三階級制覇しているので、それを狙うとなると、ウェルター級、ミドル級、ヘビー級の三階級になります。僕はRISEウェルター級チャンピオンになったばかりでまだ防衛戦もしていませんが、いずれは上げていくつもりです。それを海人選手はチャンピオンになってすぐに実践しているので、行動も外見も本当にカッコイイと思っていました」 ――ベイノア選手も外見に自信は? 「海人選手はイケメンキャラですが、僕はネタキャラですから(笑)。RISEのイケメングループだと白鳥(大珠)選手がそうですよね。チャンピオンのバナーがRISEの大会会場で飾られているのですが、白鳥選手の横に僕のバナーを飾られていたのを見た時は嫌がらせかなと(苦笑)」 ――さて、本題に入ります。選手としてのイメージはどうですか? 「スマートな戦い方で、何でもできるイメージがあり、なかなか穴が見つけられません。下馬評は海人選手が有利ですし、RISE陣営からはそんな弱気は発言するなと言われると思うので、強気な発言をさせてもらえば、僕はキックの戦績だけ見ればまだ浅いですけど、極真空手では1日何試合もやるトーナメントで誰と試合をするかもわからない、色んな国の、色んな階級の選手と戦ってきた経験があります。いくら海人選手がスマートな選手であっても、対応できる自信はあります。今の段階でスピード、テクニックなどが劣っていても、本番の試合ではどうなるかわかりません」 ――海人選手のここ数戦で目立っている技といえば、カーフキック(ふくろはぎへの蹴り)があります。極真空手出身のベイノア選手はどのように評価していますか? 「カーフキックで倒れたら嫌ですけど(笑)、極真空手をやっていてそれで倒れることはあり得ません。パンチで意識を飛ばされる、組んで投げられる、ことはあるかもしれませんが、蹴り技で負けることはないです。また、極真空手にもカーフキックに近い技があります」 ――カーフキックでKO負けするようなことがあれば坊主頭にするとか? 「僕は坊主頭時代があったのでそこまで苦痛ではないのですが(笑)。同じように僕も準備している技があります。ここでは言えませんが、楽しみにしていて下さい」 ――ベイノア選手と海人選手の強さの比較材料としては、タップロン・ハーデスワークアウト戦があります。ベイノア選手は今年3月、タップロン選手に1RKO負けしましたが、9月の再戦では延長戦でダウンを奪ってリベンジに成功しました。一方、海人選手は2018年2月にタップロン選手に4RKO勝ちしています。 「再戦の時に海人選手とタップロン選手の試合映像を何度も見て研究しました。やはり海人選手はうまい。シーザー武志会長は『タップロンに勝った者同士でやらせたら面白い』と思ってこのカードを組まれたそうですが、僕は一度負けて、再戦でリベンジを果たすことができました。それ以外の試合では僕は負けていません。僕の周りにいる誰もが海人選手は強いと言うので、自分も楽しみですし、自分が試されるという意味でも楽しみですね。  タップロン選手は11月に試合をしていて、その直前インタビューで『今までタップロン選手が戦ってきた日本の試合でベストバウトは?』の質問に『大きい黒人ね。そう、“ブラックパンサー”ベイノア。大きいけど1RKOできて嬉しかったね』と答えていて、僕との一回目の対戦がベストバウトなのかと。次の質問で『一番強かった日本人選手は?』と聞かれて、『海人! 作戦が上手』と言っているんです。僕はタップロン選手と二回目で延長戦までいく戦いをして、試合後にお互いに頑張っていこうと2ショット撮影までしたんですけど…。そのインタビューでの評価にがっかりしてしまいました。そういうことを含めて見返してやろうと思います」 ――投げ技、立ち関節技が認められているSBルールへの対応には自信がありますか? 「ルール改定後の今の極真空手の試合は押し・掛け・捌きからの崩しといった技が有効なので、この試合で勝てば極真空手はどんな競技にも対応できるという証明にもなると思います」 ――投げ技、立ち関節技の練習は? 「ルールに則った練習はしていますが、あくまでも自分を崩さない戦い方を意識しています。キックを始めてからも空手の稽古はしているので、空手の基本動作の中に投げて崩すなどの動きがあり、10歳から培ってきた空手の技がSBのリングでどう出せるのか楽しみですし、そこに注目していただけたらと思います」 ――海人選手はベイノア選手を倒せばRISE王者二連勝になることで「チャンピオンたちにどんどん勝っていけば、自然にSBが最強だと証明できる」と言われていました。 「当然そうなるでしょうね。僕は極真出身ですが、RISEのチャンピオンでもあるわけですから、もしここで僕に勝てば流れ的に次は下の階級のRISEスーパーライト級チャンピオンの山田洸誓選手とやり、最終的にはRISE世界フェザー級チャンピオンの那須川天心選手までいっちゃうことになるので、そこまで僕が行かせません!」 ――ベイノア選手のロングスパッツ姿は見られるのでしょうか? 「シーザー武志会長から強く要請されたので、当日のお楽しみにというと期待感を持たれてしまいますけど(笑)。僕は空手出身なので、空手着もあるかもしれません」 ――ここで勝てば、RIZIN大晦日大会へのアピールにもなります。出場は狙っていますか? 「極真空手はどんなルールにも対応できるので、MMAルールへの挑戦でもいいですし、そのための第一歩が海人選手との試合だと思います」 ――最後にファンにメッセージを。 「今回の大会ポスターは海人選手が1人だけ大きく写っていて、僕はオープニングファイト的な小さい扱いなんです。アウェーなので会場に僕のファンがどれぐらいいるのかはわかりませんが、僕の住んでいる地域の成増から応援に来てくれる方のためにも、また先日は極真の世界大会があって僕と同い年の上田幹雄選手が16年ぶりに日本選手として優勝したので、上田選手に負けないように頑張りたいですし、世界中の極真の仲間たちに夢と希望を見せられたらと思います。あと、極真の先輩の清水賢吾さんがSBヘビー級チャンピオンだったので、その先輩の後を継ぐためにも頑張りたい。応援よろしくお願いします!」
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