世界13カ国16名により、今年の-70kg世界最強決定トーナメントが争われる(C)K-1
2026年9月12日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX 2026』にて開幕する「K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント・開幕戦」の組み合わせが発表された。
昨年の世界王者ジョナス・サルシチャ(ブラジル)と“幻の優勝候補”ゾーラ・アカピャン(アルメニア)が1回戦で激突。昨年準優勝のダリル・フェルドンク(オランダ)、元GLORY世界王者セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ)、そして残る最後の一枠には開催国・日本代表として松本和樹(K-1ジム川口ブルードラゴン)が日本人選手で唯一抜擢され、世界の強豪16名が決勝トーナメント進出を懸けて争う。

注目カードは昨年、決勝トーナメント初戦で圧倒的な強さを見せたアカピャンが負傷により、途中棄権。棄権していなければ行われていたサルシチャとの”幻の準決勝”が開幕戦で実現する。
サルシチャは身長191cmの“ブラジルの巨神”。25年の『K-1 WORLD MAX 2025 -70kg世界最強決定トーナメント』ではオウヤン・フェン、ジョナサン・アイウル、ダリル・フェルドンクを倒し初優勝。前年王者として連覇を狙う。
アカピャンは25年11月の-70kgMAX世界トーナメント準々決勝でアイメリック・ラジジを左フックでKOしたものの、怪我のため準決勝を棄権。前回の松本和樹戦で再起した。
2人は昨年のトーナメント準決勝で対戦する予定だったが、アカピャンが怪我で出場できずに夢のカードとなっていた。アカピャンは長身選手の攻略を得意としているため、サルシチャにとっては相性の悪い選手とのマッチアップ。開幕戦の番狂わせがあるとすれば、このカードになるかもしれない。

毎度、人の心を震わす名勝負を繰り広げ、“K-1の象徴”となったフェルドンクに、強豪揃いのイタリア予選を勝ち抜いたロレンツォ・ディ・ヴァラ(イタリア)が挑む。
フェルドンクは昨年のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント準決勝でストーヤン・コプリヴレンスキーからKO勝ち、決勝でジョナス・サルシチャと優勝を争った。今年4月はサルシチャと再戦してあと一歩まで追い込んでいる。
ヴァラはイタリア予選を勝ち抜いたISKAムエタイ世界スーパーウェルター級(-70kg)王者。福岡で行われた世界最終予選では、スペイン予選覇者のセルヒオ・サンチェスを判定で下した。
K-1での実績があるフェルドンクは、悲願の優勝をはたすためにもここは圧勝したいところ。だがヴァラは、サークリングやポジショニングがうまい技巧派ファイター。手数で攻めるフェルドンクに対して、強烈なカウンターを合わせてサプライズを起こす可能性も十分にありそうだ。

昨年の開幕戦で、無念の初戦敗退を喫したカスペル・ムシンスキ(ポーランド)がREVENGEを誓い、-70kgに帰還。かつて世界を制したアダムチャックとの一戦に臨む。
ムシンスキは、25年のK-1 WORLD MAX世界トーナメント一回戦でオウヤン・フェンに僅差の判定負け。26年2月はデング・シルバに逆転KO負けと苦しんだが、今年5月に谷川聖哉をTKOで下して再起に成功した。
元GLORY世界王者アダムチャックは、15年にK-1へ初参戦。その後はGLORYを主戦場に19年にはアブラハム・ヴィダレスからTKO勝ち。22年12月には原口健飛と対戦し、今年4月のルーマニア予選で11年ぶりにK-1参戦をはたしてトーナメントを制した。
一時は75kgに階級を上げていたムシンスキが、再び70kgへ落としての一戦。どこまで以前のパフォーマンスを維持できているかが、勝敗のカギを握りそうだ。アダムチャックはルーマニア予選では、ベテランのうまさが際立っていた印象。ムシンスキの強烈な圧力をアダムチャックがうまさで翻弄できるか注目される。

唯一の日本人選手・松本はクン・クメール世界2冠王のローン・パンハ(カンボジア)と対戦。103勝(50KO)19敗5分と驚異的な戦績を誇るパンハに、サウスポーで粘り強い戦いを見せる松本はローキック&カーフキックでじわじわと攻めてパンハの爆発力を封じていきたいところ。
開幕戦はワンマッチを8試合行い、FINAL16を勝ち抜いた8名が、12月29日(火)神奈川・横浜BUNTAIで行われるFINAL8へと進み、ワンデイトーナメントで世界一を決める。今回のFINAL16で常連組が順当に勝ち進むのか、それとも新星が誕生するのか。70kg級の世界最強を決めるトーナメントが、9月12日からいよいよ幕を開ける。
【決定対戦カード】
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
ジョナス・サルシチャ(ブラジル)
ゾーラ・アカピャン(アルメニア)
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
ダリル・フェルドンク(オランダ/インドネシア)
ロレンツォ・ディ・ヴァラ(イタリア)
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦
カスペル・ムシンスキ(ポーランド)
セルゲイ・アダムチャック(ウクライナ)
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
ストーヤン・コプリヴレンスキー(ブルガリア)
ウラジーミル・トゥラエフ(ロシア)

コプリヴレンスキーは、24年のK-1WORLD MAX-70kg世界最強決定トーナメントで、ブアカーオ・バンチャメーク、デング・シルバ、ヴィクトル・アキモフを破り、初優勝。25年の同トーナメントでは準々決勝でダリル・フェルドンクに逆転のKO負けを喫した。
トゥラエフは2024年Kunlun Fight -70kgトーナメント優勝経験があり、今年のロシア予選でロスティスラフ・ヴァルナフスキーを破り、FINAL16の出場権を獲得した。
24年の優勝以来、あと一歩で結果を出せずに苦しんでいる印象のコプリヴレンスキーは、一発をもらってしまうミスさえ修正できれば再浮上の可能性も十分。一方のトゥラエフは一発で倒せるフックを持っていることと、レベルの高かったロシア予選を勝ち抜いた実績が不気味。負けられないコプリヴレンスキーと、トゥラエフの勢いが熱を生みそうだ。
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
アルフォセヌー・カマラ(セネガル/フランス)
ジョニス・コリセウ(ブラジル)

カマラは、K-1レジェンドのジェロム・レ・バンナの刺客“最強ツインズ”。25年のMAX開幕戦ではアルビオン・モリーナをKOで沈めるも、準々決勝は試合前のアップで転倒のアクシデントがあり欠場に。今回は改めての出直し参戦となる。
コリセウは、昨年の南米予選準決勝でサルシチャに敗北。今年の南米予選は得意の蹴りを中心に戦い、ハイレベルのトーナメントを制した。
スピード&パワーのカマラと、変幻自在の蹴りを持つコリセウの対決。ここはカマラの実力が一歩リードといったところか。何かが起こるとすれば、カマラが入ってきたところにコリセウの三日月蹴りやハイキックが当たる可能性も。順当にいけばカマラだが、ブラジルファイターの台頭も侮れない。
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
ジョナサン・アイウル(サモア/オーストラリア)
ジェイジェイ・モーリス(オランダ)

アイウルは、ラグビー出身のサモアンモンスター。25年のMAX開幕戦ではゾーラ・アカピャンに判定負けを喫したが、評価は下がらなかった。決勝トーナメントは負傷したアカピャンの代理で、いきなりジョナス・サルシチャと対戦で無念のKO負け。
モーリスは、オランダ期待の新鋭でWFLオランダ-67kg王者。オランダ予選では、飛びヒザ蹴りや躍動感のある攻撃で勝ち進み優勝をはたした。
パワー系のアイウルと、スピードと多彩な攻撃を持つモーリスはファンを魅了する戦いを展開しそうなマッチアップ。アイウルはアカピャンと接戦になり、いまだにファンからの支持を受ける裏番長的存在。そこに超新星の誕生をアピールしたいモーリスが交わることで、次世代の新しい展開が待っている可能性もありそうだ。
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
ザック・パンクハースト(オーストラリア)
ウィナー・PK・センチャイ(タイ)

パンクハーストは、WBCムエタイクイーンズランド州・スーパーウェルター級王者。ウガンダ系の黒人選手で蹴りとパンチのバランスがとれていて、オーストラリア予選では準決勝の相手の腕を折って優勝した。
ウィナーは名門PK・センチャイジムの超新星で、スピードとテクニックがあるムエタイの強豪だ。防具をつけたアマチュアムエタイの大会では高速ミドルキックをボディへ入れて、素早いパンチ連打でKOを奪う破壊力を証明した。K-1ルールへの適応もありそうだ。
ともに日本のK-1初参戦となるため、どんな攻防になるのかまったく予想がつかない。蹴り合いになればウィナーが一枚上の印象もあるが、パンクハーストのパワーも計り知れないものがある。どちらが勝っても、K-1に新風を起こすことになりそうだ。
▼K-1 WORLD MAX 2026 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦 3分3R延長1R
ローン・パンハ(カンボジア)
松本和樹(日本/フィリピン/K-1ジム川口ブルードラゴン)
パンハは、K-1 FIGHTING NETWORKとして大会をスタートするカンボジアからの刺客。クン・クメールのISKA&WKN世界ウェルター級(-67kg)王者で、戦績は127戦103勝(50KO)19敗5分。180cmの長身から繰り出すヒザ蹴りを武器とするスイッチファイターだ。
松本は、7月に行われた「K-1 DONTAKU 2026」でゾーラ・アカピャンに判定負けを喫したものの、日本人トップクラスの実力を持つファイター。トーナメント初戦で“カンボジアの英雄”パンハを相手に、日本人の意地と誇りを見せ、FINAL8進出を狙う。





