2026年3月22日(日)福島・KNOCK OUT常葉アリーナ『KNOCK OUT REBELS SERIES.9』にて、KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級3分3Rで対戦する、中島玲(KNOCK OUTクロスポイント渋谷)と力斗(TEAM PREPARED)のインタビューが主催者を通じて届いた。
昨年末の代々木第二大会でユリアン・ポズドニアコフに敗れて王座陥落し、一つ下のスーパーライト級で再起を図る中島。そこに懸ける思い、そしてその先に見るものとは?
お客さんが見たいのは、どこまで行ってもパンチでバーン!
──年末、代々木第二でのユリアン・ポズドニアコフ戦、今改めて今振り返るといかがですか?
「悔しいです。もう、それだけですね」
──やりたいことができなかった?
「はい。あと、相手の雰囲気に飲まれた感じがあります。来日するたびにどんどん強くなってるというか…自分が初めてやった時と比べても、強くなってるというだけじゃなくて、雰囲気とか立ち振る舞いもちょっと変わった感じがしましたね。会見の感じとかも含めて」
──やっぱり来日を重ねて、慣れてきたのもあるでしょうし。
「そうですね。悪く言えば、『コイツ、調子に乗ってきたな』みたいな感じもあって」
──今回はスーパーライト級での試合ですが、ユリアンにやり返したいという気持ちはやっぱりありますか?
「ありますね。ここから自分がスーパーライト級でどれだけ成績を積んでも、『でもユリアンの方が強いし…」って、普通の人からしたら思っちゃうじゃないですか、あの負け方なので。それはちょっとイヤなので、やり返したいですね」
──いずれ機会があればと。
「やっぱり一番は、ちょっと場数を踏まないと、と思ってます。試合じゃないと成長できない部分は、たぶんいっぱいあるので」
──ただ、前にも言われていたと思うんですが、実際、体格的にも65kgぐらいがベスト体重ではありますか?
「それはそうですね、減量の感じとかも、別にウェルター級の時が楽やったっていうのは、別にそんなにないんですけど。でも感覚的に、もう一階級下でも全然いけるな、みたいな感じではありました。体格的にもスーパーライト級が適正なんじゃないかなっていうのは、自分でも思ってはいましたし」
──それでウェルター級以上の階級でやると、やっぱり相手が大きくなってきますしね。
「でも、相手が大きいからどうのこうのっていうのは、ちょっと自分にとってはイヤなんですよ(笑)」
──そこは美学があるんですね。ただ今回は改めてスーパーライト級でということになりますが、前回の試合も踏まえて、練習で気をつけてきたことはありますか?
「いろんなことを全部意識しながら練習してるので、別にあの試合から変わったこととかは特にないですね。ユリアン戦の前も、『こういう意識で練習してたら、最終自分は絶対強くなれる』っていうところが見えたので、特に変わりはないです」
──その前の小川悠太戦の時点から、よりキックボクサーらしく、蹴りも交えての試合スタイルができてきていると思いますが。
「そうですね。ただ、キックボクサーらしくなることで、自分はちょっと悪い方向に行ってる感じがあって。今まで悪い方向に行っていた経験とかも踏まえて、今は改めて、よりキックボクサーとしていい方向に成長できてるなと、練習していてすごく思ってるんですよ。それを今回の試合で試したいなというのは、すごくありますね」
──ボクシング出身というところを殺さず、キックボクサーらしさも加えていくみたいな?「そうです、そうです。やっぱりお客さんが見たいのは、どこまで行ってもパンチでバーン! っていうのを期待してると思うので。ただ、そこでパンチ一辺倒になるんじゃなくて、キックボクサーらしい蹴りも見せつつ、というのが、今は一番理想的ですね」
──その再起戦が、力斗戦になりました。改めて、力斗選手についてはどういう印象ですか?
「決して油断できない相手というか。思い切りもあるし、まだ若いですし。その思い切りのよさに飲み込まれないようにとは思っています」
──一番警戒するところは?
「やっぱり飛び込んでくるのと、一番最近の試合とか見て思うのは、カーフキックじゃないですか。でも自分はカーフ、カーフ、カーフ! みたいな戦い方のヤツはあんまり好きじゃないので、こっちが見せないとイカンなと思ってます」
──力斗選手はすごくボクシングが好きで、中島選手がボクシングのチャンピオンだった時から見ていたらしいんですよ。だから今回はパンチで勝負したいと言っていました。
「そう言っといて、絶対カーフを蹴ってきますよ(笑)。でも、もしパンチで勝負してくるなら、彼に勝ち目はないかなと思います。ただ、蹴りありきのパンチと、ボクシングのパンチというのはまた違うので、そこは警戒しないといけないなとは思いますけどね。まあでも、あのパンチ自分には当たらないと思います」
──何RでKOしたいと思っていますか?
「2RまでにはKOします。本当は、『何Rで』みたいなのはあんまり言いたくないんですけど、今回は2R以内に。3Rには行かないと思います」
──ここで勝って、その先はどう考えていますか?
「スーパーライト級で、とりあえずベルトを獲りたいですね。そうしたらたぶん、ユリアンとの再戦もみんな納得してくれるかなというのはあるので。何も持ってない状態でもう一回ユリアンとっていうのは、お客さんからしても面白くないというか。それと、他団体の日本人選手とかでも、スーパーライト級だと名前を知ってる選手は多いので、そういうところでもKNOCK OUTの中島玲としてやっていきたいなとも思います」
──BLACKスーパーライト級というと、今の王者は鈴木千裕選手になるわけで、タイトルを獲るには、彼を引っ張り出さなきゃいけないことになります。そこはどう考えていますか?
「自分はすぐにでもやりたいですけどね。ここでインパクトのある勝ち方をして、すぐ引きずり出そうと思ってるので、そんなに時間はかからないと思います。今回の試合でもインパクトのある試合を見せるので。『もうスーパーライト級の防衛戦は、中島玲しかおらんやろ』って、見てる人もすぐなると思います」
──内容はもちろんですが、説得力のある相手にそういう勝ち方をすることですよね。ただ、千裕選手がMMAで復帰してからというところもあるあると思いますが。
「それでも、なるべく早く実現させたいですね。自分は鈴木千裕選手のことは、MMAファイターとしてはすごくリスペクトしてますけど、キックボクサーとしてはそんなに強いと思ってないので。ただ、彼が今はMMAに集中したいと言ってるのに、『俺とやれよ』って煽るのも何とも…という感じじゃないですか。だから、自分がインパクトを残して勝っていって、周りが『千裕、中島玲には負けるんじゃないの? みたいになって、彼が『そんなことない! じゃあやろうぜ!』となってくれるのが、一番理想かなと。彼の性格を踏まえても、その流れで実現するのが一番気持ちがいいなと思うので、そうさせたいですね」
──なるほど。あと、2月大会で大谷翔司選手がラストマッチを行って、ジムでも名実ともにトップということになりましたが。
「自分はその試合もセコンドとして近くで見ていて、大谷さんに勝ってほしかったというのもあるんですけど、いずれ自分も引退する時が絶対来るので、ちょっと複雑な心境になりました。大谷さんの応援をしながら、自分も大谷さんの立場に立って考えてしまう、みたいな。同時に、ずっと目標に向かって頑張ってきた人が最後に負けで終わってしまって、目標を叶えられなかったというところを間近で見て、すごい心に来るものがあって。いろいろ感じるものが多かった試合でした」
──ファイターとしての気持ちを、また新たにした感じですか。
「そうですね。やっぱり、格闘技はいつまでもはできないので。ずっと本気ではやってるんですけど、より一層本気でやろうと思いましたね、自分は」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「やっぱりパンチに期待しててください。最後にもう一つ、『力斗、頑張れよ」』って、書いといてください」
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覚悟は決まってるので正面衝突します
KNOCK OUT 4ヵ月ぶりのKNOCK OUT、そして初の常葉大会でウェルター級前王者・中島との対戦が決まり、力斗はかなり燃えている模様。この一番に対する意気込みとは?
──今回は常葉大会のメインで中島玲選手との対戦となりました。最初にオファーを聞いた時はどう思いましたか?
「僕は3週間前に試合したんですけど、今回のオファーが来たのがその試合の前だったんですよ。だから本当ならその次の試合は決めたくなかったんですけど、中島選手ってメチャクチャ強いじゃないですか。だから、やれるんだったらやらせてもらいたいなと思って、すぐに受けました」
──それはやはり、元チャンピオンというところも大きかったんですか?
「いや、それよりも、僕はボクシングが好きなので、ボクシングで日本チャンピオンの時から知ってましたし、そんな実績のある選手の強さを味わいたかったというか。全然レベル差があるのは分かるんですけど、自分の可能性もまだ信じてるので、やってみたいなと思いました」
──ではその中島選手の印象は?
「飛び込みの速さとハンドスピードと、爆発力。もうそういうところは惚れ惚れしますね」
──ただ、爆発力とかキレという点では、力斗選手も自信のあるところなのでは?
「いやぁ…やっぱりあのスピードと当てるタイミングというところでは、ボクサーはやっぱりうまいと思いますね。それで倒せてるんだなと思いますし。ボクシング時代はKOが多いわけじゃないですけど、パンチに慣れてないキックボクサーからすると、みんなやっぱり倒れてるので。ただ一発の威力では、僕の方があるのかなというのは思ってます」
──中島選手は最近の試合では、蹴りもけっこう出して、キックボクサーらしさも見せていると思いますが、そこはどう感じていますか?
「蹴りも普通にメチャクチャうまいですよね。今は本当に、キックボクサーとして、その中でもパンチが特化されている選手だなという感じはします」
──そんな中島選手に対して、どう闘おうと思っていますか?
「僕はたぶん、カーフしかないって思われちゃってるので、今回はカーフ蹴らないで、相手がパンチ強いからパンチでいきたいなと思っています」
──逆にそこでぶつかり合いたいと。
「はい。最近、KNOCK OUTではいい試合が見せられてなくて、そこは申し訳ないというのもあるので、攻撃的にいきたいなと思っています」
──真っ正面からパンチ勝負したいと。
「そうですね。中島選手のパンチも味わった上で、できれば殴り勝ちたいです」
──殴り勝つためには、何が必要だと思いますか?
「パンチだけでいったら、もちろんやられると思うので、ヒザ蹴りとかそういうところは使っていきたいと思っていて。僕もカーフ以外で、いろんな蹴りが使えたらなとは思っています」
──そこも意識して練習している?
「それが、3週間前の試合で相手が3kgオーバーしちゃって。WBCムエタイのブラジル王者だったんですけど、体も頑丈ですごかったんですよ。それで焦っちゃって無理して蹴って、足をちょっとケガしちゃって。なので右足が使えなくて、左足の練習はできたんですけど。逆に左足に磨きがかかったという感じはありますね」
──ケガのことは事前に出しちゃって平気なんですか?
「あ、そうか(笑)。でも、面白い方で大丈夫です。相手がこれを読むとしても、あんまり気にはならないので。相手もたぶん、気にしないだろうし」
──豪快ですね(笑)。
「いやいや(笑)。今回、中島選手に当ててもらって、本当にすごく感謝してるんですよ。当ててもらったからには、負ける覚悟も持ってぶっ倒しにいきたいなと思ってるので。それでやられるかも分からないですけど、覚悟は決まってる感じです。もう正面衝突します」
──KNOCK OUTでは今年一発目になりますが、ここからはどうしたいですか?
「KNOCK OUTで覚えてもらえるようにしたいですね。チャンスがあればもうガンガン出たいなと思ってます。やっぱり試合してナンボなので、倒されない限りは、どんどん試合したいです」
──そして前回の井上舜矢戦が、初の八角形リング「KNOCKTAGON」での試合でした。初めてでしたよね。実際やってみてどうでしたか?
「自分たちのジムのリングが八角形なので慣れていたのと、そもそも僕がそこまで頭よくなくて、『リングの中央を取らなければいけない』とか、あんまり気にしてないんですよね。でもやった感じだと、四角形より八角形の方がやりやすかったなと思います。自分にとっては、四角形よりはいいですね」
──そうなんですね。あと、今大会にも一緒に出場する武内晴信選手とは、幼馴染らしいですね。
「そうなんです。家も近所で、小学校からクラスも一緒で。ちっちゃい時から家に泊まったりとかしてたぐらいで」
──そんなになんですね!
「僕は親が離婚してるんですけど、元の名字が武内だったんですよ。『武内力斗』で。だから兄弟と間違えられたりしてましたね。だけど、あっちがイケメンなので、そこはあんまり間違えられなかったですけど(笑)」
──いやいや、力斗選手も男前じゃないですか。
「無理しないでください(笑)」
──いやいや、本気で言ってますよ!
「まあ、もっといい試合ができたら、そう言われても納得するかもしれないです」
──了解です(笑)。しかし、武内選手も同じKNOCK OUTで活躍するようになってきて、お互いさらにモチベーションが上がってるのでは?
「そうですね、嬉しいです。ハルはちっちゃい時から一緒にやってたんですけど、一時期は格闘技から離れてたので。それがまた大人になっても一緒にできてるっていうのは『二人で上がっていくぞ』みたいに思えるので、いいですね。ただ、お互いの試合が被っちゃうと、ミットを持ち合ったりができなくなるじゃないですか。そういうところはちょっとキツいですけど。ただ二人で出られるところはプラスに捉えてます」
──KNOCK OUTでは、一緒に出るのは初めてですからね。
「そもそも、プロで一緒に出るのが初めてなんですよ。だからアマチュアの時以来です。だから一緒に勝ちたいですね。アイツはパコーン! と勝つでしょう。俺はパコーン! とやられるかもしれないですけど、一緒に勝てるように頑張ります」
──常葉での試合という点ではどうですか?
「僕は初めてですけど、ハルは慣れてるので、ついていくだけです。メッチャ過ごしやすかったと聞いてるので、楽しみです」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこですか?
「今回、もちろん噛ませ犬だって分かってるんですけど、『極上の噛ませ犬』を見せたいです。『噛ませ犬が間違えて勝っちゃったぞ』、みたいな」