2025年9月7日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『K-1 WORLD MAX~70kg世界最強決定トーナメント開幕戦~』の記者会見が、7月30日(水)都内にて行われた。
今大会から開幕する「-70kg世界最強決定トーナメント」に出場する16名の最後の1名が、木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/Battle-Box)であることが発表された。
冒頭で宮田充K-1プロデューサーより「日本人選手に出て欲しいという発信をさせていただきました。そういった呼びかけに対していくつかのジムさんやファイターからリアクションもいただきました。その中で木村選手から強い参戦希望がありました。
これは最初にハッキリと言っておかないといけないんですけれども、K-1では昨年からドーピング検査を実施しておりまして、全選手ではないんですけれどもタイトルマッチだったり重い試合について対象選手を決めてドーピング検査を行っております。今回の木村選手に対して試合前と試合後、2度ドーピング検査の実施を決めております。木村選手も出る以上は70kgにしっかり絞ると、そこの部分も合意した上で本日の発表となりました」と、ドーピング検査を実施するとの発表。
続けて「いろいろなことがあったんですけれど、やっぱりやり直してほしいし、僕はK-1で始まったミノルだからK-1でもう1回始めればいいと思っているし。当然、ファンの皆さん、関係者の皆さん、いろいろ批判あると思うんですけれど、僕はK-1の宮田としてもう1回ミノルくんにこのトーナメントで這い上がって行って欲しいと思う。本当に期待しています。どれだけファンの皆さんからミノル選手にどんな言葉が来るか分からないけれども、僕はミノル選手の仕上がり、しっかりやってくれることを信じて本日の発表となりました」と話した。
会見に出席した木村は「K-1の皆さん、お久しぶりです。宮田さん、久しぶりです。改めてこういう自分の復活の舞台にトーナメントの大事な一枠をご用意していただき感謝しています。自分もK-1のこの階級のチャンピオンだったので、そういうプライドもあります。だからトーナメントでもぶっちぎりの優勝をして自分の復活の舞台とさせていただきたいと思っています」と挨拶。
SNSで公表していた怪我については「怪我が治ってからもう半年くらいなんですけれど、今までの人生の中で一番トレーニングを突き詰めた半年間になっていて、フィジカルもメンタルも充実していて、今までで一番自分自身を強く感じています。今回ドーピング検査もあるので、試合をする頃にはクリーンな状態で試合をするので自分の仕上がりも見てもらいたいと思います」と答えた。
体重は現在「84kgくらい」だと言い、そこから70kgまで落ちるのかと聞かれると「もちろんです。そこのつまらない心配はやめていただいて。自分もコンディションとか体重について長く喋るつもりはなくて。70kgでトーナメントに出るので、70kgでベストなパフォーマンス、ベストな身体を作るのが唯一の仕事だと思っているので楽しみにしていただけたら。余計な心配をせずに見ていてください」と、当然だとする。
70kgで日本人選手がなかなか勝てない状況については「元々70kgの縮図が日本人選手がいなくて海外の選手が強くてっていうのが、過去のK-1でもそういう状況が長かったと思うので、そんな中で自分しかそこで太刀打ちできる選手がいないと思っている。僕も今の海外勢の試合をたまに見るんですけれど、みんな強いですね。面白い選手も多いですし、強い選手も今まで以上にたくさんいると思っているので、自分の真価が問われるトーナメントになると思っています」と、強敵が揃っているとの感想。
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自分はKOで格闘技界を盛り上げてきた
1回戦で誰と戦いたいかと聞かれると「対戦は誰でもいいと思っていて。メインは(11月の)ワンデートーナメントになると思うので、誰でもいいって言うか。自分も試合が久々なので、いろいろな選手の映像を見て対策していきたいと思います。ブアカーオに勝ったストーヤン、和島選手をKOしたフェルドンクとか面白い選手が多いし、自分も好きなファイトスタイルとかアツい選手が多いので、その中でもガンガン戦っていってKOして行きたいと思っています」と答える。
優勝する自信は「あります」と断言。「自分は1日3試合のトーナメントをやっているので。多分、歴代ナンバーワンの最速KO記録があるはず(2020年3月のK-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントで3試合ともKO勝ち、合計タイムは4分22秒だった)なので万全で行きます」とした。
以前K-1に出ていた時と比べてどこが成長しているかとの質問には、「最後の和島選手の試合が終わってから自分の道のりは長くて、濃くて。ボクシングもチャレンジしたし、復帰戦して巌流島で矢地選手とMIXルールやったりとか、RIZINでロクク・ダリと試合したりとか、ブアカーオと試合したりとか。自分的には濃いキャリアを歩んでいて。その中でMMAの練習もレスリング、グラップリング、柔術とかいろいろな格闘技の練習をたくさんやってたので格闘家としてさらにいろいろな武器とバリエーションが増えた木村ミノルになっていると思いますね。今までは純粋なキックボクサーという感じだったんですけれど、今はそれにボクシングも、ある意味MMAのフィジカルとかリズムとか全部組み合わせた新しい自分が見せられると思っていますね」と、ハイブリッドな格闘家になっているという。
3試合最短KO記録を塗り替える自信は、と問われると「1秒でも塗り替えたいですね。そう思ってやっていきます。自分の魅力はKOするってところなので。それで今までK-1でも長くやってきたし、たくさんの人に僕は覚えられたと思っているので。それを存分に発揮するだけですね」と、今回もKOの山を築きたいとした。
そして「トラッシュトークは自分が走りだと思っていますが(笑)、その後から自分は試合内容とかKOで覚えてもらうことを10年以上やってきているので、KOするっていう試合のパフォーマンスにおいてはプライドを持っていて。自分はそれで格闘技界を盛り上げてきたと思っているので。格闘技が低迷している時にもK-1を始め、自分はそこを復活させてきたって自負もある。自分もピンチですけれど、K-1もある意味これからもっともっと盛り上げていかないといけないって時に、自分が出来ることはあるのかなっていう。だからこのトーナメントを爆発させてK-1、そして自分も復活するというのをみんなに示したい」と語った。