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インタビュー

【RIZIN】朝倉未来はいかにクレベルを攻略したか? 試合後全文「最後は絶対フェザー級のベルトを獲りに行きたい」

2025/07/28 07:07
 2025年7月27日(日)さいたまスーパーアリーナにて、4万3965人(主催者発表)の観衆を集め、『超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り』が開催された。  メインイベントの第15試合では、RIZINフェザー級(66.0kg)5分3Rで、朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)がクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)に判定2-1で勝利し、2021年6月以来、4年1カ月ぶりのリベンジに成功。試合後インタビュ―で勝因と今後について語った。 癖を研究して徹底的にやってきた「極められることはないな」と ──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「格闘家は1試合で大きく人生変わると思っていて。クレベルも僕もこの試合にすごいかけてきたと思うので、とにかく勝ててよかったです」 ──4年ぶりに拳を交えてみた感想は? 「チャンピオンだっただけあって強い選手、ですかね。(試合前に)『判定勝ちで勝ちたい』と言ったものの、本当は倒したかったんですけど、なかなかこう、攻めづらい何かがありますよね、目の前に立つと。という感じです」 ──4万人のファンの前でまた勝つ姿を見せられたことの感想は。 「本当に嬉しいし、4年前はYouTubeとか始めてまだ2年くらいのときかな、格闘技がすごい勢いで広まっている時にクレベルに負けて、で、たくさんの人が悲しい思いをしたという、そういうDMとかもらったので。今日はすごい喜んでくれています」 ──試合前に確信めいた「勝つ」という言い方をされていましたが、今回、作戦がハマったという感じなのですか。 「作戦は、そうですね。クレベルの狙ってくることとか、試合のクセはめっちゃ研究して徹底的にやってきたので、まあ“極められることはないな”と思いました」 ──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「ファンが一番観たい人と試合したいです」 ──4年ぶりの試合で互いに進化し、関係性も変わってきたと思います。リングで対峙した時に、何やら楽しさや喜びのような部分はありましたか。 「喜びはないですね、別に。勝つまでは。ただまあ、お互い変わった感じはしましたね。やっぱり拳を交えてみて。前よりレベルは上がったと思います、全然。ふたりとも」 ──会場の大きな未来コールは後押しになりましたか? 「いつありました?」 ──試合中にです。 「聞こえてなかったです(苦笑)」 ──試合後のマイクで挙げた選手の名前が、クレベル選手ともう1回やろう、そしてケラモフ選手に、やろうぜ。さらに“注射の仮病ニキ”とは平本蓮選手ですよね、列に並び直せ、ということでした。 「平本とは言っていないですけどね」 ──そのなかで自分が対戦者を選べるとしたら、つまり今、自分に選択権があるとしたら誰を指名したいですか。 「選択権があるとしたら平本ですね。まあでもまた怪我でできないんじゃないですか、どうせ。復帰1回目にやって、またああだこうだ言われても面倒なので、絶好調の時にしっかりやってやりたいと思います。誰でしょうね。誰と一番やりたいかは皆さんの意見を聞いてみたいと思っています。でも、本当はチャンピオンには挑戦したいなと思いますけど」 ──榊原代表はこの試合の勝者にその権利があると。9月名古屋大会のタイトルマッチ(シェイドゥラエフvs.コレスニック)の勝者とは? 「やりたいですね、全然」 [nextpage] 普通に終わったときは3-0で勝ったと思っていた ──前々日会見で萩原京平選手に言及されていました。秋元選手の試合後にちょっとやり合いがありましたが、その辺りの様子はご覧になりましたか。 「ああ、見てましたね」 ──どうですか? あの流れは。 「ええ? だって、(萩原が)勝てる要素がないんじゃないですか?秋元くんに。まあやるんだったら、めっちゃ面白いカードなので、やってもらって(笑)。はい、いいんじゃないですかね」 ──秋元選手が圧勝すると思っていますか。 「と、思いますけどね。どうやって勝つのかなーって感じはしますけど」 ──クレベル選手にテイクダウンを許さなかったことや上を取らせなかったことについて、そういったことがこの試合で一番メインフォーカスしていたことだったのでしょうか? 「うーんまあ、もちろんそうですね、テイクダウンは取らせないとは思っていたのですけど、思ったよりテイクダウン能力高くてびっくりしてますね。当初の予定ではテイクダウンは取られないだろうから、引き込みだけを注意していましたね」 ──では引き込みを防ぐ術は整えていたので大丈夫という感じでしたか。 「クレベルって、三角絞めに関しても、右足を入れる方しかやってこないんですよ、過去の試合を見ても。斎藤(裕)選手がクレベルの手の内側にヒジをついていて。そうすると、クレベルは手のここ(上腕の部分)に足を入れてくるのですけれど、内側に入れておけばまあ取られてないと研究していて思って。練習でも徹底してやってきたので下から極められることはないかなと思いました」 ──しつこくテイクダウンしてきた印象です。クレベルが言う喧嘩のようなごちゃごちゃすることはなくして、ずっとしつこく来られてはいたけれど、動きは整理できていた、という感じですか。 「全然自信はありましたね、はい。テイクダウン来ても別にいいかな、と。ただそのかわりテイクダウンがすごく多かったので、打撃が踏み込みづらかったなと思いましたけど」 ──判定が2-1で割れたことには納得していますか。 「うーん、まあ、普通に終わったときは3-0で勝ったと思っていて。有効打をもらっていないので。RIZINの判定ってダメージが一番最優先だと思ったのですけど、ただまあアグレッシブさがクレベルのほうが評価されたのかなと思いました。そこはレフェリー、審判がどう取るかなので。まあ、いいんじゃないですか」 ──クレベル選手に最初に票が入ったときは意外でしたか。 「うーん、“ヤバイだろ”って言いそうになっちゃいました」 ──2度ほどトップを取られそうになったときに下からスイープしたのは竹浦(正起)選手と返し方を徹底的にやってきたのですか。 「あれはまあ、僕はスイープは結構得意なのですが、そのうちのただひとつというだけです。特別やってきたわけではなくて、そもそもテイクダウン取られない予定だったので。まあでもグラップリングの練習とか、あえてテイクダウン取られた状態の練習とかは、クレベルの対策とは関係なしでずっとやってきたので、それがまあ活きたのかなとは思いますね」 ──バックを取られない、クレベルの左からの差しのときは右の小手が常にきいていたと思います。そこも作戦通りでしたか。 「そうですね、バックは、完全にバックにつかれてからも得意なんですけど。得意になった、というのかな。四の字フックとか研究して、かけられた状態から逃げるというのをずっとやってきたので。まあただ、クレベルは寝技はちょっと異次元なのでなるべく取らせないということを徹底してやっていましたね」 ──復帰2連勝しました。ファンにメッセージを。 「やりました。えー、そうだな。フェザー級のベルトはもともと俺のために作られたと思っているし、一番、RIZINが旗揚げされて、俺が出場し始めて7連勝したときもフェザー級に相手がいなくて。で、俺が盛り上げてきたという自負があるので、最後は絶対フェザー級のベルトを獲りに行きたいと思います」
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