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【UFC】トプリアがオリベイラを初回TKOで二階級制覇。パントージャがカラフランスに3R一本勝ち、1位ロイヴァルを下したヴァンとフェイスオフ! タルボットが再起、デルガドがアミルをヒザ葬、マッキニーが16回目の1Rフィニッシュ!

2025/06/29 08:06
 2025年6月28日(日本時間29日朝8時~)米国ネヴァダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて『UFC 317: Topuria vs. Oliveira』(UFC Fight Pass/U-NEXT配信)が開催された。  メインイベントでは、イスラム・マハチェフがベルトを返上したUFC世界ライト級王座の決定戦(5分5R)として前フェザー級王者のイリア・トプリア(ジョージア)と元ライト級王者チャールズ・オリベイラ(ブラジル)が対戦。  また、コメインでは「UFC世界フライ級選手権試合」で、王者アレッシャンドレ・パントージャ(ブラジル)に、4位のカイ・カラ・フランス(ニュージーランド)が挑戦する5分5R戦が行われた。  その試合の直前に行われたのが、同じフライ級(5分3R)で1位のブランドン・ロイヴァル(米国)と14位のジョシュア・ヴァン(ミャンマー)の試合。ダナ・ホワイト代表は、勝者が次期挑戦者になるとした。 UFC 317: Topuria vs. Oliveira』速報 ▼UFC世界ライト級王座決定戦 5分5R〇イリア・トプリア(ジョージア/スペイン)前フェザー級王者 17勝0敗(UFC9勝0敗)[1R 2分27秒 TKO] ※右ストレート→左フック→パウンド×チャールズ・オリベイラ(ブラジル)ライト級2位 35勝11敗1NC(UFC23勝11敗1NC)※トプリアがライト級新王者に。フェザー級と二階級制覇  メインイベントは「UFC世界ライト級王座決定戦」(5分5R)。前ライト級王者のイスラム・マハチェフが王座を返上したため、空位となった王座の決定戦が行われる。  トプリアは24年2月の『UFC298』でアレクサンダー・ヴォルカノフスキーを2R KOに下してフェザー級新王者に。同年10月にはマックス・ホロウェイも3R KO、初防衛に成功した。16戦無敗で14フィニッシュ(6KO・8一本)の無敵の王者は、25年2月にフェザー級王座を返上し、ライト級転向を表明した。そしていきなりの「王座決定戦」で二階級制覇を目論む。MMAグラップラーからMMAボクサーへと進化を遂げた。28歳。  対するオリベイラは、ブラジリアン柔術を武器に、UFC最多フィニッシュ勝利(20勝)、最多一本勝ち(16勝)を誇るMMAグラップラー。2022年10月にイスラム・マハチェフに一本負けで約4年10カ月ぶりの黒星。23年6月にベニール・ダリウシュに1R TKO勝ちで再起後、マハチェフとのリマッチが組まれたが練負傷欠場。24年4月にアルマン・ツァルキャンと接戦の末にスプリット判定負け。24年11月にはマイケル・チャンドラーと再戦し、判定勝ちを収めている。オリベイラも柔術を武器とするスタイルから、打撃を向上させてきたが被弾も少なくない。35歳。  1R、ともにオーソドックス構え。開始から近い距離で立ち会った両者。右カーフ、前蹴りのオリベイラ。体格差はあるが、トプリアは安定した下半身から精度の高い左ジャブ、右ストレートのワンツーで入る。  オリベイラはダブルレッグから両脇を差すが、トプリアは右小手で絞り、左手を差し込んで四つに。背中でクラッチしているオリベイラは小外を合わせて投げるが、左で差しているトプリアが上で着地。  ここでオリベイラにポジションを譲らなかったトプリアはインサイドガードに。オリベイラはクローズドガードから左手を後方に送って三角絞めを狙ったか、右足を前に出すが、ここでその足を流してパスガードしたトプリア! 右で脇差し、オリベイラの右手を左ヒザで押さえつけてクルスフィックスに。寝技巧者のオリベイラ相手にグラップリングの強さを見せている。  右手を外したオリベイラは下から外掛けでストレートフットロックで崩すと、トプリアはヒザを抜いてから、オリベイラの出血を見て右のパウンドで足を抜く。ブレークからスタンドに。  オリベイラの右カーフにカウンターの左ジャブを突くトプリアは、左から右オーバーハンド。サイズを活かして組んで首相撲を狙うオリベイラに突き飛ばされるが、戻してジャブを突くと、オリベイラも右アッパーをヒット。トプリアは左ボディジャブから左を顔面にジャブと上下に打ち分け。  オリベイラが繰り出した右手を左手で上から押さえるように左フックで押さえて、カウンターの右ストレートを効かせて左フックの返しも崩れるオリベイラの首に打ち込みマットに沈める。ダウンしたオリベイラは目が飛んでいる。そこにトプリアは鉄槌2発。レフェリーが間に入った。  2分27秒、トプリアがフェザー級に続き、ライト級王座も獲得。二階級制覇。試合後、パディ・ピンブレットがケージイン。フェイスオフを行った。   試合後、トプリアは「すべての栄光は神に。あなたにはすべてに感謝しています。(1Rで倒すと言っていたのは?)私はマーシャルアーツの新しい世代のミックスを象徴している。ジャブをしっかり当てて罠をかけて右から左。これがゲームの次のレベルだ。これが次の段階であり、私が象徴する理由だ」と話し、ケージサイドのパディ・ピンブレットについて、「次は誰でもいい。もし彼が準備ができているなら、ビッチをここに連れてくるといい」と語り、ケージインしたピンブレットは「ノックアウトして嬉しいよ。俺は決してノックアウトできない。俺はお前を終わらせる」と挑発。トプリアは胸を突き飛ばしてフェイスオフを終わらせると、「二階級制覇のお祝いに行こう」と語り、ケージの中央に薔薇を置いた。 [nextpage] ▼UFC世界フライ級選手権試合 5分5R〇アレッシャンドレ・パントージャ(ブラジル)王者 30勝5敗(UFC14勝3敗)[3R 1分55秒 リアネイキドチョーク]×カイ・カラ・フランス(ニュージーランド)挑戦者・4位 25勝12敗(UFC8勝5敗)※パントージャが4度目の王座防衛  パントージャは23年7月にブランドン・モレノと再戦。1Rに左フックでダウンを奪い、5Rスプリット判定で勝利し、王座獲得。2023年12月にブランドン・ロイバルを判定で下し、初防衛に成功すると、24年5月にスティーブ・エルセグにも判定勝ちで2度目の防衛。24年12月、朝倉海を2R リアネイキドチョークで極めて、3度目の王座防衛を果たした。今回は半年ぶりの防衛戦。35歳。  挑戦者カラフランスは、5連勝後の16年12月に兄が暮らす日本のRIZINに参戦。和田竜光に判定負けも、その後は怒涛の8連勝。UFCには18年から参戦し、22年にブランドン・モレノと暫定フライ級王座を争うも3R TKO負け。23年6月にはアミル・アルバジとの物議を醸すスプリット判定で敗れ2連敗も、24年8月にスティーブ・エルセグを右の強打で1R TKO。再起を果たしている。24年12月の朝倉海の王座戦前には「タイトルショットを与えるカイを間違ってる」と王座挑戦をアピールしていた。32歳。  両者は、2016年の『TUF24』の16人トーナメントの2回戦で対戦し、パントージャがスタンドでは左の蹴りを駆使して、カラフランスの右のパンチを封じ込め、テイクダウンから組み技にも持ち込み、判定勝ちしている。果たして9年ごしの再戦で勝利するのは?  ケージサイドでミャンマーの国旗を背に見守るジョシュア・ヴァン。そしてブランドン・モレノの姿も。  1R、ともにオーソドックス構えから。いきなりワンツーの連打で前に出るパントージャ。右を当ててケージに詰めると最初のアタックでカラフランスからバックを奪い、ボディトライアングル=4の字ロック。ここまで40秒かからず。両脇の腕を挟むカラフランス  ケージから離れたポジション。足を組んだ右側に回るカラフランスに肩固めに移行するパントージャ! 右手を側頭部に当てて凌ぐカラフランスにマウントに移行するパントージャ。カラフランスはハーフに戻す。右で差して頭でプレッシャーをかけるパントージャに左をオーバーフックするカラフランス。残り8秒でリアネイキドチョーク狙うパントージャに後ろ手を剥がすカラフランス。パントージャのラウンド。  2R、ワンツーから右ミドルを当てるパントージャ。左ミドルは空振り。さらに左の蹴りからワンツーで右ローまで繋ぐ。カラフランスはなかなか入れず。ワンツーを突くが、パントージャはワンツー、右ローで詰めてテイクダウン! 背中を見せて立とうとするカラフランス。ケージ際で正対して離れるカラフランスは前に。  右を突き、左ボディストレート。さらに左ジャブの刺し合い。右ハイを打つパントージャ。そこからの組みで右を差すカラフランスに体を入れ替えシングルレッグのパントージャを切るカラフランス。パントージャは右を突くが軸が前のめりに。このラウンドはペースを落としているか。  右ローのパントージャ。カラフランスが圧力をかけて右ストレート。パントージャは右前蹴りでストッピングする。カラフランスのラウンドに。  3R、左ボディストレートから入るカラフランス。パントージャも左右から一気に前に。組んでバッククリンチのパントージャはヘンゾフックからいったん持ち上げて引き込み。ケージ背に座るパントージャはカラフランスの腰を浮かせて両足を巻く!  ボディトライアングルに組んだパントージャは左腕を喉下に巻いく。後ろ手を剥がすカラフランスに、なおも組み直すパントージャ。さらに剥がす。また組み直すパントージャ。剥がすカラフランスに。拳を頭に置いて組んだパントージャ! ついにカラフランスがタップした。  パントージャはケージの上に登り、咆哮。4度目の王座防衛に成功。  試合後、パントージャは「(ジョー・ローガンから)前回と同じ祝勝コメントを聞けた最高だ。(フィニッシュは)多くの人が対処を知っているが、僕はそのポジションに行く。成長しているんだ。ATTでダン・ランバートのもとで。僕の4度の防衛はパウンドフォーパウンドでもっと上に値すると思う。ジョシュア、来いよ」と語り、ジョシュア・ヴァンをケージに招き入れた。  パントージャと握手したヴァンは「彼は素晴らしいチャンピオンだけど、ジョシュア・ヴァンとは戦っていない」とコメント。「謙虚だな、次に戦うに値するよ」と答えたパントージャはヴァンにフェイスオフを求めて鋭い視線をかわした。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R ※選手名からインタビュー〇ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)14位 15勝2敗(UFC8勝1敗)※UFC5連勝[判定3-0] ※29-28×2, 30-27×ブランドン・ロイヴァル(米国)1位 17勝8敗(UFC7勝4敗)※マネル・ケイプ(ポルトガル)6位は負傷欠場  現UFC世界フライ級王者は、朝倉海を2R リアネイキドチョークで極めたアレッシャンドリ・パントージャ。1位のロイバルは5位の平良達郎にスプリット判定勝ちで次期挑戦者候補となったが、マネル・ケイプの負傷欠場により、12位で4連勝中、緊急参戦のジョシュア・ヴァンのチャレンジを受けることになった。   ロイバルは、MMA17勝7敗でUFC7勝3敗。2023年12月に現王者のアレッシャンドリ・パントージャに挑戦し、5R判定負けで戴冠ならずも、2024年2月の前戦では、元王者のブランドン・モレノに5Rスプリット判定で勝利。10月に平良をスプリット判定で下した。  MMAファイターとしての総合力に加え、17勝中13のフィニュシュ力(4KO・TKO、9SUB)を持つロイバル。長身サウスポーで懐も深く蹴りも打てて、柔術黒帯のグラウンドでは、スクランブル巧者でもあり、引き出しの多さを誇る。32歳。  ジョシュア・ヴァンは、ミャンマーのハカで生まれ、母国の情勢悪化を受けて、10歳の時にマレーシアへ移住。難民キャンプを経て、3年後に米国テキサス州ヒューストンへ移り住んだヴァンは、19歳で格闘技のトレーニングを始め、2021年10月にプロMMAデビューを果たし、23年6月にUFC初参戦。UFC7勝1敗(2KO・5判定)。  フライ級では鶴屋怜に次ぐ2番目の若さで、3月の『UFC313』では、欠場したシウバの代役参戦の鶴屋のテイクダウンを凌いで打撃を入れ、鶴屋にキャリア初黒星を与えている。1分平均の打撃のヒット数はUFC史上1位。  6月7日の『UFC 316: Dvalishvili vs. O'Malley 2』で12位のブルーノ・シウバを3R TKOに下したばかり。わずか3週間後の連戦、キャリア3年8カ月で1位ロイヴァルと対戦する。23歳。  オーソからの精緻な左リードジャブ、左ボディ、スピーディで強力なワンツーに加え左右の蹴りは、どの対戦相手も苦しめる打撃で、鶴屋のレスリングも切るテイクダウンディフェンスは試合毎に強さを増している。シウバ戦前は14位だったヴァンは12位にランクアップ、ロイヴァルに勝てば、一気にタイトル戦線にからむことになる。  1R、サウスポー構えのロイヴァルは左インロー。オーソのヴァンは左前手を触る。左インロー、右カーフのロイヴァル。右ジャブを突く。手で受けるヴァン。ロイヴァルの入りに右ストレートを当てる。さらに右を突く。  右ジャブのロイヴァルに右から左のヴァンを右回りでかわすロイヴァルはワンツー。ヴァンは対サウスポー相手に外足を取らず、左足を中に踏み込み右を狙う。ロイヴァルは左ボディから右。  右で飛び込むヴァンをさばきながら左の蹴りのロイヴァル。下がらないヴァンは、ロイヴァルが右フックで前に出てくるところに左から右ストレートを合わせる。ロイヴァルは尻餅をつくが、すぐに立ち上がる。  首相撲から右のロイヴァル。ロイヴァルのワンツーの左の打ち終わりにヴァンは右を返す! ロイヴァルの首相撲ヒザにボデイ打ちのヴァン。ロイヴァルの左右に左に回りさばく。ヴァンは鼻血。ともに有効打を当てている。ヴァンのラウンド。  2R、左ジャブで前に出るヴァン。ボデイ打ちに組むロイヴァルを突き放す。ロイヴァルは左ミドル! 回転速く左右のヴァン。ロイヴァルの首相撲を組ませず、左を当てたロイヴァルに、右を突くヴァン。ロイヴァルはワンツーから左アッパー。さらに左ストレート! さらに右にヴァンが後退!  しかし右前蹴りを打ち返して前に出るヴァン。ロイヴァルの左をかわして右を狙う。右ジャブを当てるロイヴァル! ともに鼻血。右ジャブを突くロイヴァル。さらに左ストレートにアゴが上がるヴァン。ワンツー、アッパーのコンビネーションに、ヴァンも連打で反撃。しかし右が届かなくなる。  ボデイ打ちのヴァン。ロイヴァルは回転を上げて左右。ヴァンも右のダブル! ロイヴァルも押し戻して左ボディストレート。ヴァンも右を突いてホーン。ロイヴァルのラウンドに。  3R、右回りで右ジャブのロイヴァル。追うヴァンは右も、ジャブを被弾。足を使うロイヴァル。左前蹴りも。左を突いて押し戻すロイヴァル。追うヴァンはワンツーの右をヒット。すぐに左右で押し戻すロイヴァルは左をヒット! さらに左ミドルも当てる。  ワンツーの左のロイヴァルに右を返すヴァン。しかしロイヴァルの左! いったん組むが突き放すロイヴァルは出血しながら左右上下に散らして連打。右から左、左ミドル。ヴァンの打ち返しに頭を傾ける。ワンツーの右に、ロイヴァルは前に。ヴァンは左を返すと、ロイヴァルはワンツーの左から左の蹴りまで繋ぐ。  ワンツーから右アッパー。ヴァンは関節蹴り連打で崩して前に! 右ジャブのロイヴァルは左で前に出ると、ヴァンは右フック! ダウンしたロイヴァル! そこに鉄槌もホーン。ヴァンが取り返したか。  判定3-0(29-28×2、30-27)でヴァンが勝利。  1位を下したヴァンは「僕の右の親指が完全に壊れているんだ。(骨折した足で戦ったようには見えなかったが?)俺たちはロイヴァルがタフな奴だと知ってる。俺たちはここに来て戦争をするために来たんだ。終わらせたかったけど、3R目でほぼ決着がつきかけただろ。ずっとディアス兄弟を見てきて言っていたように“負けない、ただ時間切れしてしまうだけだ”って。俺たちは常にトップを狙っている。世界に見せる時が来た。ファイトオブザナイトだろ? ダナ、今夜の勝者(パントージャvs.カラフランス)とフェイスオフさせてくれ」と語り、王座戦をアピールした。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ベニール・ダリウシュ(米国)9位 23勝6敗1分(UFC17勝6敗1分)[判定3-0] ※29-28×3×ヘナート・モイカノ(ブラジル)20勝7敗1分(UFC12勝7敗)  1R、サウスポー構えのダリウシュが左ミドルから。オーソのモイカノは右を見せる。左インローのダリウシュ。モイカノも右ミドル。ダリウシュはすぐに左を蹴り返す。  左インローを当てるダリウシュは左ミドルも。モイカノのワンツーの飛び込みをバックステップでかわす。左インローを当てるダリウシュ。モイカノは右から左。さばいたダリウシュは左奥足ローでモイカノのバランスを崩す。  ダリウシュの左をかわして右を突いたモイカノ。近づき組むも離れる。ダリウシュは左インローを当てるモイカノは右ストレートから左も頭を傾け避けるダリウシュは、左ストレート。  かわすモイカノも右ストレート。右ミドルで前に。さらに右ストレートでダリウシュがダウン! バック狙うモイカノに前転して立ち上がるダリウシュ。最後のダリウシュのダウンでモイカノのラウンドに。  2R、詰めるモイカノは組んで引き込み気味に下に。スクランブルで正対しようとするがさせないダリウシュがバックに乗ると着地。なおもシングルレッグからケージ側の右足をかけるダリウシュ。正対するモイカノに、なおもダリウシュはシングルレッグテイクダウン! ハーフで背中を着いたモイカノに右で枕で寝かせてから左脇にパンチ、肩固めのプレッシャーからヴォンフルーチョークでクラッチ。凌ぐモイカノの潜り足関節を潰してホーン。  3R、ダリウシュがシングルレッグテイクダウンからバックに回るが、モイカノもスクランブルで回ってバック狙いも離れるダリウシュ。ともに疲弊するなか、組んだダリウシュがヒジ。左ミドルも掴むモイカノはテイクダウン狙い。切るダリウシュ。スタンドに。左を突くダリウシュはヒジ打ちも。モイカノもサウスポー構えからオーソにスイッチして左ジャブ、右を突く。シングルレッグで走り込んでテイクダウンのダリウシュはすぐに背中に乗るが、スクランブルのモイカノが正対。ダブルレッグで押し込むダリウシュを切るモイカノはオーソから最後にダブルレッグも崩せず。  判定は29-28×3でダリウシュがダウンから挽回して勝利。2連敗から脱出した。モイカノは1月のマハチェフ戦に続く2連敗に。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇ペイトン・タルボット(米国)10勝1敗(UFC4勝1敗)[判定3-0] ※29-28×3×フェリペ・リマ(ブラジル)14勝2敗(UFC2勝1敗)  バンタム級。タルボットはUFCデビューから3連続KOも、25年1月の前戦でラオーニ・バルセロスにテイクダウンされて判定負け。プロ初黒星を喫した。  リマは、24年6月のサウジアラビア大会で欠場選手の代役で階級上のフェザー級でUFCデビュー。ムハンマド・ナイモフに3Rチョークで一本勝ち。12月にはマイルズ・ジョーンズに判定勝ち。今回はバンタム級で戦う。  1R、ともにオーソドックス構え。中央に走り込んだリマ。タルボットは右カーフ。リマはワンツーの右。じりじり詰めるタルボットは右を突き、カーフ。首相撲ヒザのリマはテイクダウンも狙うが差し上げたタルボットが体を入れ替える。  離れたリマは右バックスピンキックからダブルレッグテイクダウン! タルボットの立ち上がりにバック狙い。グランビーロールのタルボットにドンキーガードから足狙いも正対バックにつくタルボット。リマは足を手繰って前転足関節狙いも潰して鉄槌のタルボット。  リマはスクランブル、ついていくタルボットの左差し投げに、リマは小手巻き際で上に。ガードの中からヒジ。タルボットの立ち上がりについていく。互いに体を入れ替えてタルボットがヒザを1発突いてホーン。  2R、詰めるタルボットに左右サークリングのリマ。タルボットの右にリマもワンツーをヒット。ダブルレッグからシングルレッグも左で差したタルボットが上に。ハーフのリマに右のパウンドも自ら離れてスタンドに。右のバックフィストのリマ。タルボットはスイッチしてからオーソに戻す。リマのローからのシングルレッグで、頭を押し戻して切って上はタルボット! ハーフのリマにタルボットは鉄槌、そして立ち上がる。  右バックフィストのリマにブロッキングしたタルボットは右後ろ蹴りを2回。右関節蹴りのリマ。ワンツーの右を見せるタルボットに右で差して回してテイクダウンのリマ! バックに回り背中から足をかけようとするが、中腰のタルボットが前に落とす。ダブルアンダーで耐えたリマだが足がかからず前に落ちると、タルボットがパウンドでホーン。  3R、長い右、左ミドルを突くタルボットに、リマは左インロー。首相撲ヒザ。バックフィストのリマ。ブロッキングのタルボットは左ジャブ。リマはシングルレッグから肩口まで持ち上げるが足を抜くタルボット。しかしすぐにリマはダブルレッグへ。スイッチで」手を伸ばすタルボットにテイクダウンを奪い両足を束ねるが、足を抜くタルボットは立ち上がり。  スタンドに。左ミドルを突くタルボット。ワンツー、右三日月蹴り。サークリングのリマにバックスピンキック! 左ハイのリマだがブロッキングのタルボットにスリップで下に。残り一分でマウントに。  リマはシザーズからドンキーガード、正対したリマにパウンド連打。立つリマを追って左の連打でホーン。判定は29-28×3でタルボットが勝利。 [nextpage] 【プレリム】 ▼ミドル級 5分3R〇グレゴリー・ロドリゲス(ブラジル)17勝6敗(UFC8勝3敗)[1R 4分21秒 TKO] ※左フック→鉄槌×ジャック・ハーマンソン(スウェーデン/ノルウェー)24勝9敗(UFC11勝7敗)  1R、ともにオーソドックス構え。中央の取り合い。ハーマンソンは左ジャブ。ロドリゲスもワンツーをガード上に突く。その入りに左ヒザを狙うハーマンソン。ロドリゲスは左から右で詰め。さらに右ボディストレート、ジャブから右フックで詰める。  ハーマンソンは右スーパーマンパンチからインロー。中央を取るロドリゲスはワンツー。ハーマンソンは右カーフ。右アッパー。ロドリゲスは左額から出血も、右ボデイから左フック!  ハーマンソンは大の字でダウン! 一瞬動きを止めたロドリゲスだが、レフェリーの制止と同時に鉄槌を首もとに一撃。TKO勝ち。しばらくダウンしたままのロドリゲスだが、立ち上がり、場内から拍手が沸いた。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ホセ・デルガド(米国)10勝1敗(UFC2勝0敗)[1R 0分26秒 TKO] ※左ヒザ→パウンド×ハイダー・アミル(米国)11勝1敗(UFC3勝1敗)  1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローのアミル。右を突くと、サークリングのデルガドは左ジャブ。アミルのワンツーをかわしたデルガドは組み。四つから投げに行くが、右小手のアミルが投げ返す。  すぐに立つデルガドは、長いリーチから左ジャブから右ストレート。さらに首相撲左ヒザでダウンを奪うと、右ヒジ連打! レフェリーがすぐに間に入った。すぐに立ち上がるアミルだがフラついてケージに寄りかかった。  試合後、デルガドは「17年間、こうしてジョーローガンからインタビューを夢見ていた。最高だ。アミルはすごい根性だったけど、この瞬間のためにやってきたんだ」と語った。デルガドはMMA10勝1敗(UFC2勝0敗)とした。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇トレイシー・コルテス(米国)10位 12勝2敗(UFC6勝1敗)[判定3-0] ※30-27×3×ビビアニ・アラウージョ(ブラジル)8位 13勝7敗(UFC7勝6敗)  1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るアラウージョが前に。コルテスの首相撲は切ったアラウージョだが、コルテスはダブルレッグテイクダウンからバックに。腰をずらしているアラウージョはトップからバックに。ケージに半身つけ片ヒザ立ちのコルテスにアラウージョは金網側に右足を入れ、左足もフック。  両手を左手を掴んで脇を潜ったコルテスはアラウージョを横に落としてトップに。パウンドのコルテスにディープハーフから左で脇差し立とうとするアラウージョを小手からギロチンで寝かせる。下のアラウージョは腰を切り腕十字狙いも上のコルテスは中腰パウンド。アラウージョの立ち上がりにギロチンチョークを合わせるもホーン。  2R、左ジャブのアラウージョ。コルテスの右ローは空ぶり。バックヒジを見せたコルテス。アラウージョはワンツーで圧力。コルテスはヒザを触りながら右ミドル。ワンツーを振って左ミドルのコルテス。左ジャブでサークリング。アラウージョのスイッチにコルテスも足を入れ替える。右で差して組んだコルテスに、跳びつきギロチンチョークのアラウージョ。しかし首を抜かれ下になる。アラウージョが蹴り上げから立つところに、コルテスが右ストレートで飛び込みホーン。  3R、右ストレートで前に出るアラウージョにワンツーのコルテスは右を突く。右前蹴りのアラウージョを掴んでテイクダウンのコルテス。アラウージョはハーフからヒザを立てるが、コルテスはパウンドからヒザも寝かせて押さえ込み。抱き寄せるアラウージョだが、剥がしたコルテスは右ヒジ。半身になるアラウージョを再びパウンドで寝かせる。足を解いて亀になって立とうとするアラウージョより先にサイドバックになって細かいパウンドのコルテス。アラウージョは何かを訴える。ホーン。試合後のコルテスの握手をアラウージョは拒否。  判定は全ラウンドでテイクダウンから削ったコルテスが勝利。MMA12勝2敗、UFC6勝1敗とした。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇テランス・マッキニー(米国)17勝7敗(UFC7勝4敗)[1R 0分55秒 ギロチンチョーク]×ヴィチェスラフ・ボルシェフ(ロシア)8勝6敗(UFC3勝5敗)  1R、バルショフの左カーフの打ち終わりを掴んでテイクダウンマッキニーはバルショフをパスして立ち上がりにアナコンダチョーク。  マッキニーにかけられた足を外してエビで抜けようとするバルショフに、マッキニーはマウントへ移行、アームインギロチンチョークに切り替える。バルショフは足をバタつかせて脱出を試みるが、タップした。  マッキニーは1Rフィニュシュは16回目。1分以内フィニュシュが8回目。試合後のケージインタビューで「グラップリングはプランだった。チェイス・フーパーがやったのを見たが、僕は違うタイプだ。上に乗れば僕はあまりにも強力だ。アナコンダからダース、ギロチンへの移行が僕の最も好きなムーブさ」と語った。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇ジャコビー・スミス(米国)11勝0敗(UFC2勝0敗)[2R 4分03秒 リアネイキドチョーク]×ニコ・プライス(米国)16勝9敗(UFC8勝9敗) [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R〇ジョナタ・ジニス(ブラジル)9勝1敗(UFC3勝1敗)[判定3-0] ※29-28×3×アルヴィン・ハインズ(米国)7勝1敗(UFC0勝1敗) ※アーリープレリムに予定していたジャクソン・マクヴェイとクリストフェル・エヴェのミドル級戦は、エヴェの体重管理に問題が生じたため、中止に。
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