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インタビュー

【Krush】谷川聖哉、“空手対決”に「過去の実績で戦うわけじゃないし、これはキックボクシングの試合なので」「全然レベルは違う」

2025/05/20 20:05
 2025年5月25日(日)東京・後楽園ホール『Krush.176』にて、第3代Krushクルーザー級王座決定戦3分3R延長1Rで山口翔大(GENESIS/TEAM3K)と対戦する、谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)のインタビューが主催者を通して届いた。  谷川は空手で第1回&第3回真正会全日本選手権大会重量級優勝など数多くの実績を残し、2017年5月にキックボクシングでプロデビュー。2020年3月よりK-1 GROUPに参戦すると2021年7月の「第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」、2022年4月の「K-1無差別級トーナメント」でいずれも準優勝。8月にはK-Jeeとのクルーザー級日本最強決定戦で勝利した。  ミドル級まで階級を下げて臨んだ2024年3月の「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」準決勝でブハリ亜輝留に敗れると、8月にはクルーザー級に戻りRUIを初回KO。10月の無差別級アジア予選ではクォン・ジャンウォンに判定で敗れた。12月には実方宏介を初回KOして再起。戦績は13勝(6KO)10敗1分。また、4月には元K-1ラウンドガールの堀尾実咲と結婚したことを発表した。 『何もできなかったわー』って言わせたい ──今回対戦する山口翔大選手とは、これまでリング上では接点がありませんでしたが、同じ階級で、空手出身という共通点もありました。彼の戦いなどはどう見ていましたか? 「僕は正直、特に意識はしていなかったですね。対戦することになるとも、あまり思っていなかったというか」 ──では今回、王座決定戦での対戦が決まって、どう思われましたか? 「ぶっちゃけキックボクシングに関してはレベルが違うので。でもまあ、僕も無差別級GPはアジア予選で負けちゃったのであんまり言えないですけど。本当は今後、クルーザー級じゃなくてヘビー級でやっていきたかったんですけど、僕はキックでタイトルを一つも持っていないので、まず一つタイトルがほしくて。だから対戦相手がどうこうというよりは、格闘技人生で一つ、形として残るものを手に入れるための戦いという感じですね」 ──キックボクシングでは自分が上だと。 「けっこうKRESTに出稽古に来てくれることもあるので一緒に練習もしていますし、昨年夏の無差別級GPの前にも来てくれていたから、実力もぶっちゃけ分かってるんですよ。上・下は向こうも分かってると思いますけど」 ──すでに山口選手にもお話を伺っているんですが、「空手の実績が全然違うから『空手対決』と言われても…」ということだったんですよ。 「なるほど(笑)。確かに、山口君はJFKO全日本大会で勝ったりしていますし、空手の実績は本当にすごいと思います。でも、過去の実績で戦うわけじゃないし、これはキックボクシングの試合なので。だから全然レベルは違うかなと思っています」 ──改めて、山口選手の戦い方などへの印象は? 「本番に強いタイプなのかなと思います。10回やって1回勝てる試合の、その1回を持ってくるタイプだと思っていて。あと空手特有の泥臭い試合に持っていくのがうまいイメージですね。そこに巻き込まれないようにするというか、常に自分のペースで戦うというのが今回の大まかな作戦なので、それを遂行したら全然話にならないと思っています。ただ本番は強いと思うので、そこがどうなるかという感じですかね、自分的にも」 ──自分としてはどう攻めてどう勝ちたいですか? 「KOはもちろんなんですけど、『何もできなかったわー』って言わせたいですね。やっぱりレベルが違うなと実感させたいです。『ああ、何で負けたんやろ?』みたいなイメージがいいですね」 ──それだけ試合に向けての練習が充実していた? 「そうですね。ジムの代表が変わって、しっかり話し合って練習して、今までで一番、蹴って蹴って蹴りまくっているので今後、海外選手と戦っていくのに向けて、戦略とか立て直している最中で代表が(卜部)功也さんに変わって、いい感じにマッチしているので。本当に、ひたすら蹴ってましたね、今回は」 ──では、試合でも蹴りまくる? 「そうですね、蹴って蹴って蹴りまくるつもりでいます」 ──ジムのことについては、先日SNSで山口選手が言及していたことがありました。そこは正直、どう感じていますか? 「言ってることももちろん分かる部分はあるんですけど、次の日、KRESTのみんなはブチ切れてましたね(笑)。普段、あんまり声をかけられることがない子からも『聖哉さん、マジでぶっ飛ばしてください!』って言われたりして。僕はあんまりそういうのを気にしないタイプなんですけど」 ──では個人的には気にしていない? 「そうですけど、友達にはなれないなと思いました(笑)。同じ学校にいたとしても、友達にはならないだろうなと。まあ盛り上げたいんだと思うので、そこはありがたいですね。ただ僕の理想とする格闘技像とは違うので、そこには乗っかりませんけど」 ──他の選手が反応して、直接山口選手とやり合ったりしていましたが、谷川選手は直接関わりたくはなかったと。 「そうですね。ああいうのは僕は好きじゃないし、僕が憧れているK-1戦士たちはそういうことはしなかったと思うので。ホントに、今回は勝って言いたいことが山ほどあるんですよ。チャンピオンだから言えることってあると思うんですけど、今まではその資格がなかったんですよね。本当に言いたいことがたくさんあるので、とりあえず試合が終わったらまた取材お願いします(笑)」 ──ちょっと怖いですね(笑)。 「いやいや(笑)。僕はK-1愛が一番強いと思っているので。そこは書いておいてください(笑)」 ──もうチャンピオンベルトが目の前という状況ですが、改めて、そこへの思いは強そうですね。 「本当に誰よりも強いと思いますし、結婚後ということでタイミングもいいですし、本当に全て僕にツキが回ってきてるなと思います。この試合、最初はKrush大阪大会でという話があったんですが、後楽園大会にスライドになったというのも僕にツキが回っている証拠だと思いますし。SNSもそうですし、最高のお膳立てはしてもらっているので、あとは僕が勝つだけかなと」 ──すみません、申し遅れました。ご結婚おめでとうございます! 「ありがとうございます(笑)。メチャクチャ今さらじゃないですか!(笑)」 ──すみません、最初に言うべきところを…。 「いえいえ、わざわざありがとうございます」 ──ただ結婚後の試合って、どうこう言われがちじゃないですか。 「そこも僕にかかってますよね。実際、そういう選手も見てますし。ただウチの奥さんは、そんな優しい人じゃないので。『死ぬ気でやるな、殺す気でやってこい』って言うような人なので。気合いはだいぶ入れられているので、そのへんも注目してほしいですね」 ──そうなんですか(笑)。いろいろ注目ポイントがありますね。 「ホントに今回、勝つと負けるで格闘技人生が全然変わると思います。そういう意味でも気合いの入った練習ができましたし、最後しっかり調整しなきゃなと思っています。あとは空回りせずに、向こうのペースに呑まれないようにするだけですかね」 ──後楽園大会のメインということについてはどうですか? 「大阪大会もやったばかりですけど、『K-1よりKrushの方が面白い』という声があるぐらい盛り上がっていると思いますし、最近は功也さんのお兄さんのヒロさん(卜部弘嵩さん)が解説に入られていて、けっこう辛口なので、ヒロさんにも評価してもらいたいですね。大会の次の週にはK-1でクルーザー級タイトルマッチもありますし、7月は7月でK-Jeeさんのヘビー級タイトルマッチもあるので、そういった意味でもここは絶対に落とせないですね。僕なりのKrushらしい試合を見せなきゃいけないと思っています」 ──あらゆる点で気合いが入りまくっていますね。 「ホントにそうですね。久しぶりにみんなの期待を一身に背負っているなという感じがして、それが心地よいです。あとはそれをリングで現実にするだけだと思うので」 ──では最後に、今回の試合への“決意”を教えていただけますか? 「僕の格闘技人生の一つの分岐点というか、チャンピオンだから言えることってたくさんあると思うので、今回タイトルを獲ってマイクでいろいろ言う気は満々です。だから最後まで帰らずに、試合を見ていただけたらと思います。当日はKRESTから5選手が出場するんですが、みんな気合い満点で、フラストレーションも相当溜まっていると思うし、僕はその最後の締めなので、勝って爆発させられればと思います」
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