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2025年5月9日(日本時間10日)の『LFA 208: Mecate vs Reyes』(UFC Fight Pass配信)に、“ブラックパンサー”ベイノア(AKA・29歳)が出場。MMA4勝3敗のコール・ラーレン(米国・29歳)と対戦した。
ベイノアは、極真会館全日本ウェイト制空手道選手権大会・軽量級優勝。RISE第2代ウェルター級王者のベイノアは、2021年6月に初参戦のRIZINで元DEEP王者・弥益ドミネーター聡志相手にMMAデビュー。2021年から22年にかけてRISE、RIZINで4連敗を喫したが、2024年4月のRIZINで井上雄策に判定勝ち後、6月に体重超過のジョニー・ケースにも判定勝ちで2連勝中。MMA3勝3敗。現在、米国サンノゼのアメリカンキックボクシングアカデミー(AKA)で、元UFC王者のケイン・ヴェラスケスやダゲスタン勢と練習中で、今回が北米MMAデビューとなる。
対するMMA4勝3敗のラーレンは、ベアナックルファイトやミャンマーラウェイでも活躍。2014年にアマチュアMMAデビューし、2023年に『Urijah Faber's A1 Combat 22』でプロMMAデビュー。車中泊でトレーニングを続けて、12月にLFAに初参戦し、イレイ・バーズィレイと対戦。オーソからの見切りのいい打撃を武器に組みも見せたが判定負け。再起戦となる。
松嶋こよみ、上久保周哉も参戦中のLFAは、UFC登竜門大会としても知られる。極真会館を退館し、米国籍も活かしてAKA修行を続けるベイノアは果たして北米初陣を白星で飾ることができるか。
▼フェザー級 5分3R
〇ブラックパンサー・ベイノア(米国)
[判定3-0] ※29-28×3
×コール・ラーレン(米国)
プレリミ第1試合。“ブラックパンサー・ノアベイ”とコールされたベイノアは、十字を斬って「押忍」と声。
1R、ともにオーソドックス構え。ベイノアは中央を取り右ローは空振りも左ジャブ、左ローを当てる。
ジャブに右ローを合わせるラーレン。ベイノアはワンツー、ジャブ、右ストレートを突き、ラーレンは左インローをダブルで返す。左ハイを見せるベイノア。ワンツー、右ロー。さらにガード上にワンツーと積極的に前に。
ジャブ、そこに右ローを突くラーレンに左ジャブを合わせ、ワンツー、右回りで右ミドルハイのベイノア。ラーレンのワンツーに左の下段蹴りを足首を打つ。
右ローのラーレンはベイノアの右からのニータップの動きを切り、左インローのベイノアに右ローを返す。
ジャブ&ローのベイノア。右のかけ蹴りはかわされた。サウスポー構えになるラーレンはベイノアの右ハイをかわす。ラーレンは左フックからの飛び込みから右も、かわしたベイノアが左フック。ダッキングするラーレンの詰めに、ベイノアの左ジャブがヒットする。
詰めるラーレンの右ローに左インローを返すベイノア。サウスポー構えになるラーレンに右ハイ。蹴り足を掴んだラーレンに足を抜き離れる。
このときに足を傷めたかつまずかせたベイノアを詰めるラーレンはサウスポー構えから左ハイ! ガードの上を叩いた蹴りに腰を落としたベイノア。ラーレンの左右ラッシュに亀に。さらに鉄槌に仰向けになり、ストップが入りそうなところで動いて立ち上がるベイノアは、左から右を突く。左ヒザを突くラーレンは左フックで2度目のダウンを奪う!
ベイノアは、辛うじて足を効かせて手首を掴みガード。ラーレンはケージに頭を押しつけるが、ベイノアは、腰に足を置いて蹴り上げから立ち上がり。スタンドに戻す。
ジャブを突くベイノアは、しっかり立ってワンツー。ラーレンの左をかわしてダブルレッグへ。突き放すラーレンの左に後退も、右ミドルを返すと、右アッパーがかすめると頭を抱えて後退。首相撲ヒザのラーレンに体を入れ替え左ヒジを突く。左ジャブも。しかしそこに右ヒザをカウンターで突いたラーレン。左腹を押さえて後退するベイノアに、左三日月蹴りも蹴る。右ハイはかわしたベイノアは右バックフィストを見せて凌ぐ。2P差がついてもおかしくないラウンドだが、近年は簡単には2P差が付かない状況だ。
2R、サウスポー構えから入るラーレン。ベイノアは右ハイをガード上に。関節蹴りの動きも。ラーレンの左インローの打ち終わりに右ハイをブロック上に突いたベイノアは詰めに。そこに左ストレートで飛び込むラーレンに、ベイノアはまたもダウン!
すぐに立ち上がるとラーレンの左ハイをブロックして右ミドル、さらに右ミドルをヒット。詰めるベイノアに左インローを当てて左に回るラーレン。サウスポー構えになるベイノアは、左ローの打ち合い。オーソに戻してからスイッチして左ロー。さらに右の後ろ蹴りと、蹴りの距離で戦う。
ベイノアの左足へのローでラーレンの赤くなった太腿がアップで映し出される。右ストレートを突くベイノアは速い右ロー。さらに右インロー。ワンツー。左ジャブで金網に詰める。
左インローを返すラーレン。サウスポー構えから左ミドルを当てるベイノアは、歩きながら左インロー。ラーレンの右をブロッキングし、ワンツーで下がらせる。左の蹴りのラーレン。ともに前蹴りからベイノアは高い前蹴りを顔面にかすめる。ワンツーから右ミドルを当てるベイノア。
左右ローを左前足に付くラーレンに、左ジャブでアゴを上げさせる。さらにジャブをヒット。左インロー、右後ろ廻し蹴りも腹に突くベイノアに詰めるラーレン。
そこにダブルレッグに入るベイノアだが、ラーレンは右小手に巻いて払い腰テイクダウン! 頭を押さえきれず。すぐに立つベイノアは離れ際に右ハイは空振り。ワンツーから左で差して押し込み。差し戻して離れるラーレン。ベイノアは右ローを当ててホーン。序盤のダウン後はベイノアが制したが……。
3R、先にベイノアから左インロー、右ロー。ラーレンも同じくインローから左ローを蹴り返す。ベイノアは休まず右ミドルハイを肩口にヒット。ジャブ、左インローで詰めて右オーバーハンド!
足を泳がせたラーレンに右を当てたベイノアはダウンを奪い、ハーフからパウンド、鉄槌、ヒジ打ち。足をフルに戻したラーレンのインサイドガードから左右を連打!
左で差したベイノアに右でオーバーフックするラーレン。右でパウンドのベイノア。頭から飛び込み、レフェリーのマイク。ベルトランがブレイク。ベイノアに口頭注意があり、スタンドで再開。
ベイノアは右ローを当てて組みに。ボディロックで後方にテイクダウンすると、削られたラーレンはハーフで潜り。右で差して立とうとするが、ベイノアはがぶり。立ち上がるラーレンをすぐに詰めて左右連打で前に。
ジャブの刺し合いから組んだのはラーレンだが切るベイノアは、右ミドルを当てて右で差して押し込み崩しに。残すラーレンに左を突いて離れる。
なおもジャブを突いて右ストレートから押し込むベイノアにノーアームギロチンを合わせるラーレンは体を入れ替え押し込み、頭を抜いたベイノアに左右ヒジからダブルレッグで尻を着かせる。金網に座って立つベイノアはすぐに正対いて立ち上がり。
右で差して体を入れ替えて押し込み左から右をガード上に当てて離れる。左目下から出血のベイノア。ベイノアの左ジャブとラーレンの左ヒジが交錯。ラーレンは首相撲ヒザ! 再び組んで押し込むベイノアもヒザ。互いに四つからヒザを打ち合い、そこにベイノアの左フックがかすめてホーン。両者はハグ。ダウンを獲り返したベイノアのラウンドに。
判定は3-0(29-28×3)でベイノアが辛勝。“ブラックパンサー”のコールに一瞬目を見開いたベイノアは、左手を挙げられ、顔をくしゃくしゃにして逆転勝ちを噛みしめるような表情。ラーレンは口を真一文字にしながらも、ハグに応じ、2ショットに収まった。
右目を腫らせたベイノアは、AKAの帽子をかぶったセコンドの相見秀樹氏に迎えられ、十字を作った。