2025年5月11日(日)愛知・ポートメッセなごや第三展示館で開催されるRISE初の名古屋大会『RISE Fire Ball NAGOYA』にて、RISE QUEENミニフライ級(-49kg)タイトルマッチ3分5R無制限延長Rで、同級1位・宮本芽依(KRAZY BEE)の挑戦を受けて初防衛戦に臨む王者・小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM)のインタビューが主催者を通じて届いた。 小林はフルコンタクト空手出身で強烈なパンチを武器に持つ。2023年11月にRISE QUEENミニフライ級タイトルマッチでerika(=名前の後ろにハートマーク)をKOで破り、RISE QUEENミニフライ級王座を奪取。2024年5月に小林愛三にOFGマッチで勝利し、10月にフライ級でビョン・ボギョンに勝利。破竹の8連勝を飾ったが、12月に同時2階級制覇を狙って挑戦したRISE QUEENフライ級タイトルマッチで王者テッサ・デ・コムに判定で敗れた。戦績は13勝(4KO)4敗1分。
自分だけ考えがおかしいなって
――名古屋大会はチケットが完売しましたね。「びっくりしました。超満員なのでめっちゃ楽しみです」
――超満員の会場でタイトルマッチをはテンションが上がりますか?
「その光景を想像するだけで最高ですね」
――今のコンディションはいかがですか?
「坂田実優の試合もあって一緒に追い込みをしていたので、いつもよりも追い込めたというか、気合的にも違うしコンディションも良いですね。前回負けて最初は「すぐに試合して復帰したい」って焦っている気持ちの方が大きかったですけど、この半年間で成長を感じられているので、逆にこれだけ期間が空いて良かったです」
――その成長した部分というのは具体的にはどんな所で感じているんですか?
「具体的に言うと全部成長しているんですけど、前回の試合での課題だったり、メンタルは元々強いんですけどもっと強くなったと思います(笑)」
――以前以上に強くなったって聞くと、やばいんじゃないかって気がします。
「ほんまに早く試合がしたいです」
――明日にでも試合をしたい感じですか?
「最初は防衛戦だしベルトをかける訳なので、ベルトがなくなってしまう恐怖もない事はなかったんですけど、今はどちらかと言うと『早く試合やらせろ』って感じで、明日にでも試合がしたいですね」
――先ほど話にも出た練習パートナーの坂田選手ですが、残念ながら昨日は負けてしまいました。それで逆に小林選手は『死ぬほど気合が入った』とコメントを残していましたが、気合が入った理由は?
「坂田も結果が出てなかったり、勝ったり負けたりが多いんですけど、最近で変わったと思うのが“メンタルで負ける事がなくなった”ところなんですよ。そういうメンタルで負けずに最後まで勝ちにいく試合で強い部分を見せられたら、余計に気合が入りましたね」
――坂田選手のメンタルが強くなったのは、小林選手からの影響でしょうか?
「それもあるかもしれないですね。よく『何でそんなにメンタルが強いん?教えてほしい』って聞かれるので、自分が思っていることや格闘技の話を2人で語るんですけど、自然と自分みたいなちょっと変わった人と一緒にいたら強くなるのかなと思います」
――「自分のように変わった人」と言いましたが、ご自身で“変わった人”だと思っているんですか?
「格闘家ってこんなもんなんかなと思っていたんですけど、最近喋っている内に自分だけ考えがおかしいなって思い始めたので、変わっているのかなと思います。あと『変わってる』って言われますね」
――どんな所が変わっていると言われますか?
「格闘技が好き過ぎて、考え方が行き過ぎてしまうので変わってると言われます」
――お兄さんでプロボクサーをやっている小林豪己さんも変わった方なんですか?
「お兄ちゃんはどちらかと言うと普通の考えで、格闘技は好きだけど“格闘技オタク”ではないですね。自分は休みの日まで格闘技を見たり、どこでも格闘技って感じでそこが人と違うのかなと思います」
――いつでもどこでも24時間格闘技って感じなんですね。
「細かく言えばそんな事はないですけど、インスタのオススメとかにも全部格闘技とかが出てきて、KOシーンとかを見たら『明日はこれをやってみよう』となるし、そういうのを探してから寝ます」
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この前もらった米30kgはもう無くなりそう
――今回はお兄さんの小林豪己さんとも練習をしたんですか?
「練習をしたというか、週に1回ぐらいお兄ちゃんのボクシングジムに行かせてもらって、スパーリングとかミットを持ってもらったりとかしていました」
――今回の試合について、お兄さんから何か言われていますか?
「お兄ちゃんが見た感じは『アマチュアボクシングっぽいから、上手く戦ってくるとは思うけど相手じゃないわ』って感じで、普通にやったら勝てるって言われています」
――そのお兄さんの言葉を受けて、何ラウンドくらいに試合の山を作っていきたいですか?
「自分の今までの試合を見ると、5ラウンドの戦いが得意なわけではないんですよ。なので自分の良い部分を見せていって勝ちたいので、5Rを戦い抜けるパワーをつけて、いつもと変わらない感じで最初から行こうと思います」
――試合順はセミファイナルとなりましたが、この試合順というのはどうですか?
「後半の4カードのすごいカードの中でセミファイナルに選ばれたので、プレッシャーとか緊張とかはあまりないですけど、最後の方に持って来てもらえたのが嬉しいです。タイトルマッチだし女子が1組なので、そこでやっぱり女子はいらないと思われないように、自分の強さを再確認してもらいたいのでびっくりさせたいですね」
――メインに組まれた大﨑一貴選手の世界タイトルマッチや弟の大﨑孔稀選手と門口佳佑選手の試合、政所仁選手と数島大陸選手の試合を全部食うような勢いで臨みますか?
「大会の中で1番衝撃を残したいです」
――試合が終わったら何を食べようとか何をするとかは決めていますか?
「特に決めていないですけど、試合前は小麦を食べないのでパンを食べたいです」
――志朗選手並みですね。
「パンはあまり好きではないんですけど、やっぱり小麦を抜くと減量がなくても揚げ物とかパン系のものが美味しそうに見えてきます」
――関西方面だと粉ものの料理が多いイメージですけど、試合前は全部抜くんですね。
「自分は抜いています」
――その代わり白米はいっぱい食べていますか?
「そうですね。白米でデカくなっているので、49kgの試合で減量するのは初めてです」
――減量は順調ですか?
「食べまくってあと1kgなので減量という減量がないんですけど、体重を少し落とすってだけでも久々で何年振りやろって感じなので、ちょっと絞って試合に出るのが楽しみです」
――今はその白米の値が上がって生活を脅かしているんじゃないかと邪推してしまうのですが、その辺りは大丈夫ですか?
「白米が無くなる頃に自分の親や坂田の親が、めっちゃでっかい袋でくれるんですよ。だから白米が尽きないですね」
――5kgや10kgではなくて、もっと大きい袋でもらえるんですね。
「この前は30kgもらいました(笑)」
――30kg!?
「でも、もう無くなりそうです」
――ではその30kgの残りを食べて最終調整も頑張ってください。
「ありがとうございます」
――最後にファンにメッセージを。
「今回は初防衛戦と自分の復帰戦になります。ここ最近、KOできていなかったりダウンが取れていなかったりで、ファンの皆さんには自分らしくない姿を見せてしまっているんですけど、そんなこと全部忘れるくらいぶっ飛ばすので応援よろしくお願いします」