元UFC世界ウェルター級コンテンダーで現同級11位のスティーブン・トンプソン(米国)が、マイク・ペリーの『Overdogs Podcast』に出演。トライスタージムで出会った元UFC世界ミドル&ウェルター級王者の“GSP”ことジョルジュ・サンピエール(カナダ)がGOAT(Greatest Of All Time)である理由について語った。
2008年から二階級制覇王者のファイトキャンプの常連としてGSPとともにトレーニングしてきた“ワンダーボーイ”。同時にGSPはトンプソンがキックボクシングからMMAへ転向するのをサポートしてきた。
サンピエールと身近で接してきたトンプソンは「GSPはすごいレジェンドだよ。僕の目にはGOATに映る。彼はオクタゴンの中でも外でもいい男だった」と語り、GSP以上に感銘を受けた選手はいなかったという。ファイトキャンプでGSPは、各パートの練習で常に自身より強い相手に教えを乞うていた姿を見せている。
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「彼の考え方が僕を助けてくれた。MMAに関しては多くのエゴがある。そもそもMMAはとても利己的なスポーツだ。でもGSPの場合、自身を打ちのめすような相手と練習していた。もし打撃であれば、彼は自分より打撃が上手い相手を望み、柔術であれば、ホジャー・グレイシーとトレーニングしていた。ホジャーは彼より2階級上で非常にテクニカルだったが、GSPは自分を叩きのめすことができる状況や相手のもとに身を置き、打撃であれレスリングであれ、そうした相手とトレーニングする方がより良い結果をもたらすことを知っていた」と、トンプソンはGSPの練習の取り組み方を語る。
「トライスターで彼とラシャド・エバンスが戦うのを見たことがあるが、あれはすごい練習だった。それにGSPとホジャー・グレイシーのスパーリングを見たが、彼はいつもサブミッションを食らっていた。だから彼はいつも“空っぽのカップ”を持ってジムに来ていたようなものだ。毎日、それを満たしていくように。彼がチャンピオンだったこと、何度もチャンピオンになったことなど関係なく、彼はジムに来てコーチだけでなくみんなから学んでいた。それはまるで“これが私がやらなければならないことだ”という感じだった」
キックから転向したトンプソンは、GSPの練習に向かう姿勢を“お手本”にしたという。
「僕はキックボクシングで無敗だった。自分が一番だと思ってた。練習を休んでしまうこともあった。でも、実際にトップの選手を見て、彼らがどのように行動しているかを見て、“ああ、自分はこうあるべきだ”と思えるようになるまで、少し時間がかかった。僕はジムにいるべきだ。彼らは僕の準備を手伝ってくれる。僕はジムで彼らの準備を手伝う必要がある。なぜなら、たとえ試合があったとしても、GSPはトレーニングキャンプを終えたばかりだったとしても、試合を控えた選手がいれば、ジムにいたのだから」。