ラウェイ
レポート

【ラウェイ】東修平が流血の殴り合いも3試合連続ドロー、渡慶次幸平はKO勝ちで6勝目を飾る

2019/10/02 22:10
「ラウェイinジャパン14」2019年10月2日(水)東京・後楽園ホール ▼第5試合 64.50kg契約 3分5R△東 修平(AACC)時間切れドロー△テット・アウン・ウー(ミャンマー)  MMAファイターの東は持ち前のパワーを活かして今年は2月大会でTKO勝ちするも、5月大会ではTKO負け。7月大会では攻め込みながらも仕留めることができず時間切れドロー。8月には本場ミャンマーでも試合を行ったがドローとなり、ラウェイ戦績は1勝1敗4分。  今回は15勝5敗30分(引き分けが多いのはラウェイルールでフルラウンド戦った場合判定がなく全てドローとなるため)のウーと対戦する。  1R開始から前へ出て積極的に攻めていくのは東。蹴りからパンチ、そして頭突きと三段階の距離で攻撃を加える。さらに組み付くと首投げ。ウーもパンチで応戦するが東の前進は止まらない。  2Rも蹴り技を上手く使い、頭を前後に動かす頭突きのフェイントを見せながらパンチと蹴りを見舞っていく東。ウーは組み付いてのヒザを見せるが、頭突きは東がしっかりとディフェンス。  3R、ローで攻める東にウーはパンチで対抗。東はパンチをもらうとフックのラッシュを仕掛けてウーをグラつかせる。さらに組み付いての首投げ。パワーで押しまくる東だが、ウーもタフでパンチを打ち返す。終盤、東がコーナーへ詰めてパンチの連打を見舞った。  4Rはパンチとローの激しい応酬。東のローが何度も決まり、顔面パンチへとつなぐが、ウーは必ず打ち返してくる。全体的な手数は東が上でもタフなウーはダメージを感じさせず打ち返してくる。東はボディへもパンチを見舞い、組むと豪快な投げ。  5R、東のパンチに何度もグラつくウーだが、すぐにパンチを打ち返す。両者真正面からの殴り合いを繰り広げ、東の顔は鼻血で真っ赤に。パワーで押していく東だったがタフなウーを倒すことはできず、時間切れでまたもドローに。  東はリングの四方へ土下座し、3連続ドローに悔し涙を流した。最後にはお互いを抱え上げて健闘をたたえ合った。 [nextpage] ▼第4試合 75kg契約 3分5R〇渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)KO 3R 2分27秒 ※左ローキック×アウン・カイン(ミャンマー)  ラウェイ戦績5勝2敗6分(引き分けが多いのはラウェイルールでフルラウンド戦った場合判定がなく全てドローとなるため)の渡慶次が今回迎え撃つのは、ラウェイ戦績15勝4敗10分のカイン。  前回7月大会では12勝1敗13分のソー・サー・バー(ミャンマー)と対戦し、時間切れドローに終わった渡慶次。それまでは3連続KO勝ちでラウェイの本場ミャンマーの戦士たちを撃破していた。今回で11大会連続出場となる。  1Rはミドルの蹴り合い。サウスポーの渡慶次は左ミドルと左ハイを蹴り分けていき、カインは右ミドル。カインはパンチも繰り出すが渡慶次はかわす。  2R、カインは右ミドルとハイを連打、負けじと渡慶次も左ミドルを返していく。カインはワンツーでボディを攻め、蹴りから顔面へのパンチと巧みに使い分ける。渡慶次は下がる場面が多かったが、徐々に前へ出て左ミドルと三日月蹴りをヒットさせていく。  3Rは激しいパンチとミドルの応酬となる。渡慶次は左ミドルに加えて左ローを蹴り、これでカインは度々バランスを崩す。そこへ渡慶次の強烈な左三日月蹴りが決まり、ダウンを奪う。カインのセコンドはタイムを要求。  再開後も左ミドルと三日月蹴りで攻める渡慶次にカインはパンチで攻め込み、組むと頭突きを見舞うが、渡慶次の左ミドルでくの字となり、左ローに右足を上げて耐える。渡慶次は左ハイキックを振ってからの左ロー連打でダウンを奪う。カインは大の字となり、立ち上がろうとするも立ち上がることができず10カウント。渡慶次が見事なKO勝ちを飾り、場内は渡慶次コールに包まれた。  渡慶次はマイクを持つと「今日は僕が憧れる伝説の中井祐樹先生が見に来てくれています。僕もパラエストラ吉祥寺で、柔術で組み技の鍛錬をさせていただいています。僕はラウェイに出会って、応援して下さる皆さんのおかげでやっと格闘技一本で食うことができています。ラウェイとミャンマーに感謝しているので、一生懸けて僕はミャンマーとラウェイのために働いていきたいと思います」と語り、メインの東のカットマンとしてセコンドに就くことを告げた。 ▼第3試合 61.50kg契約 3分5R△ピラオ・サンタナ(ブラジル/チームサンタナ)時間切れドロー△ソー・ムー・トー・ゲー(ミャンマー)  サンタナはオランダのジムに所属するブラジル人キックボクサーで、日本ではREBELSに参戦していたが7月にラウェイ初参戦。日本人選手をTKOに破り、2戦目で本場のミャンマー人選手と対戦する。ゲーは6勝1敗4分で今後の活躍が期待されるスーパールーキー的存在だという。  1R、サウスポーのサンタナは最初から右フック狙い。ゲーが真っ直ぐに突っ込んでくるところに右フックを合わせてダウンを奪うとその後もゲーの右ミドルに対して右フックのカウンターを命中させる。  2R、ゲーはサンタナが体勢を低くして入ろうとしたところへヒザを突き上げる。これでサンタナは入りにくくなり、ゲーは前蹴りやミドル、ローと蹴り技を多用。思い切ってフックを振るサンタナだが距離が遠く空振りに終わる。  3R、ゲーのハイキックとミドルになかなか入れないサンタナは業を煮やしたか思い切り踏み込んでのフックから組み付く。両者が激しくもつれて倒れる展開が何度も見られる。ゲーは待ちの姿勢でサンタナと見合う場面が多い。  4Rもゲーの前蹴りとハイキックで入ることができないサンタナはカポエイラキックや飛び蹴りを見せるが、すぐにゲーに距離を取られる。見合いが続き、サンタナも消耗を感じさせて動きが雑に。  5Rも蹴りで距離を取り、待ちの姿勢を貫くゲー。サンタナは序盤に右フックを強打するもその後が続かず、パンチにつなぐことができない。サンタナはやけくそのように飛び蹴りや回転技を繰り出す、カモンゼスチャーをするもゲーは乗ってこない。フルラウンドとなり、ルールにより引き分けとなった。 [nextpage] ▼第2試合 女子66kg契約 3分3R〇ユリア・ストリアレンコ(リトアニア/2017ILFJ女子王者)TKO 1R 36秒 ※ドクターストップ×唯我(バトスカフェ)  ユリアは空手と柔術をバックボーンに持ち、柔術は茶帯。2017年1月に旗揚げされて10月まで活動した女子格闘技プロジェクト『GIRL'S BUDO ENTERTAINMENT SEI☆ZA』の中心選手として活躍。2017年6月にラウェイに初挑戦してKO勝ち、同年11月にはILFJ(インターナショナル・ラウェイ・フェデレーション・ジャパン)認定の女子62kg級王座を懸けてボクシングの国家指定強化選手ブロニカ(ミャンマー)と対戦し、TKO勝ちで王座に就いた。  その後、母国に帰国してMMAファイターとして本格的に活動を開始したユリアは、UFCとの契約を懸けたリアリティショー番組『ジ・アルティメット・ファイター』(通称TUF)のシーズン28に参加。2018年11月に行われた3位決定戦でレア・レットソンに判定2-1で惜敗し、UFCとの契約はならなかった。  対する唯我は女子プロレスラーで、2000年12月にプロデビュー。2003年からは『スマックガール』でMMAファイターとしても活動を開始し、高橋洋子、石原美和子、HIROKOら女子総合格闘技黎明期の選手たちと対戦した。戦績は3勝5敗。  1R、ユリアは左右ミドルからパンチで襲い掛かり、最初から唯我を圧倒。クリンチアッパーでダウンを奪うと唯我のセコンドからタイムがかかる。ドクターチェックが入り、唯我に鼻骨骨折の疑いがあるためドクターストップ。ユリアの秒殺TKO勝ちとなった。 ▼第1試合 57kg契約 3分3R×一治(道場373)TKO 1R 1分40秒 ※3ノックダウン〇コ・ドンヒョク(韓国/チーム・ストロングウルフ)  なお、「ラウェイinジャパン」はこれが2019年最終戦。2020年は関西初進出となる2月22日・エディオンアリーナ大阪第2競技場での開催となる。
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