2025年2月9日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2025 vol.1』にて、般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺)を相手に引退試合を行う丹羽圭介(TEAMニワールド)が1月23日(木)都内にて行われた記者会見に出席した。
丹羽は日本拳法を経てキックボクシングに転向し、2010年2月にプロデビュー。RISEで11連勝を飾るなど活躍後、フリーとなって様々なリングに参戦。2018年10月からはREBELSを主戦場にして、2019年4月に王座決定トーナメントを制してREBELS-BLACK 63kg級王者となった。8月のKNOCK OUTでは大月晴明を降したが、12月には勝次に敗れた。2020年2月の無法島GPでは古村匡平に判定で敗れ、まさかの1回戦敗退。8月の防衛戦ではバズーカ巧樹に王座を奪われ、12月も耀織にKO負け。2021年9月に般若との試合が組まれたが、丹羽の怪我により中止となっていた。今回3年5カ月ぶりの復帰戦がラストマッチとなる。戦績は20勝(2KO)11敗。
丹羽は「20年好きでやってきてプロデビューから15年、苦難・苦境・挫折やらしくじりやらいろいろありましたが、TEPPEN GYMで練習をさせてもらってREBELS(KNOCK OUTと統合)に出ていって階級設定していただいて王者になりました。その後、コロナが到来して練習も試合も出来ない中で、自分のベルトが部屋に置いてあって価値って何だろうと思った時に、プロは試合して練習して自他ともに喜んでないとアスリートとしての価値がないと凄い感じました。
それで防衛戦をやったんですが負けて、その後も負けて。その時は根腐れしていた状態だったんですが勝てず。拳で成し遂げることは一つやり遂げたので、これから何をどう拳で成し遂げてきたことを残していけるか。アスリートが命がけでやることの価値をどれだけ高めていけるのか。アスリートが必ず通過するであろう引退という二文字が必ず来る時に、それをどれだけ楽しく価値があるものにしていけるか。笑う門には福来るということで自分の格闘技人生を完結させようと思ってやることにしました」と挨拶。
セレモニーやエキシビションではなく、公式戦で最後を迎えようと思った理由は「4年やっていない中でも自分の中に研ぎ澄ますトレーニングはやってきました。格闘家の価値は、(10カウント)ゴングを鳴らしてありがとうございましたと言うとか、マスやって軽くエキシビションをやるよりは自分の体現者でありたいと思っているので、何歳になっても成長しているのを自分自信の姿で見せて後世にバトンを渡したい。試合はガチでやらないと、まだこれだけやれるんだって形を示すことで、引退の価値を示すということでガチの試合を申し込みました」と説明。
般若とは「2021年に組まれて前の試合のダメージが蓄積して動けないくらいのレベルになって、申し訳ない気持ちでキャンセルさせてもらって。いろいろ同世代でまだやっている選手とか名前を上げさせてもらったんですが、結果、般若選手に承諾していただきました。別の団体の王者になって努力と根性と気合が備わった選手だと思います」と、実現できなかった試合をここでやりたいとする。
引退試合は「表のテーマは15年間培ってきたものを発揮して勝つ。まだまだ来いよって迎え撃つ。バックテーマは格闘技をやってきた中での自分との戦いをいかに完結させるかです。丹羽圭介のマンパワーでは成し遂げられなかった格闘技が体現できたのがREBELSの王者になったことであり、今この場にいるのもそこの力があってこそ。その力をいかに結集させてゴールデンな元気球を集められるか。だから今日のネクタイも金なんですけれど、ゴールデンのエネルギーをどれだけ自分の中で使っていけるか。自分のマンパワーが1だとすると、声援のエネルギーや協力してもらえるエネルギーがそこに加わると100になるんです。それが出来れば3分3R、たったの9分間ですけれど格闘技人生20年やってきた中の20年分くらいの9分間を出せると思います」と語った。