MMA
インタビュー

【RIZIN】朝倉未来&海の金銀まとい二階級制覇も宣言した秋元強真「ワンテンポ、ずらして打った」×金太郎「堀口さんから気をつけろとずっと言われていたのに……」

2024/10/01 17:10
 2024年9月29日(日)『RIZIN.48』(さいたまスーパーアリーナ)が行われ、第3試合のRIZINバンタム級(61.0kg)で、朝倉兄弟率いるJAPAN TOP TEAMの秋元強真が、ATTの金太郎に1R 3分16秒 TKO勝ち。18歳にしてMMA戦績を6勝無敗とした。  試合は、ともにサウスポー構えから、ATT帰りの金太郎が左カーフを蹴る展開から、左ストレートで前に出た秋元にカウンターのダブルレッグでテイクダウン。  シングルバックから秋元は亀になって立ち上がりに。その際でバックに回る金太郎だが、秋元は両足はかけさせず立ち上がると、コーナー際で自ら壁レスリングを挑み、送り手を掴んでボディロックテイクダウンも決める。  スイープされて下になった秋元だが、落ち着いてシングルレッグで立ち上がり。レスリング特訓の成果を見せる。  離し際のサッカーキックは空を斬ったが、ここから圧を強めた秋元は、左ローを蹴る金太郎の左右3連打を絶妙な距離感でかわす。  さらに、ガードの中に頭を隠してノーモーションの右ジャブから、さらに踏み込んで狙いすました左ストレート! ダウンした金太郎の頭を押さえつけてグラウンド右ヒザを連打し、レフェリーを呼び込んだ。  試合後、秋元は自身のSNSを更新。金太郎戦のダメージについて、「カーフを2発外して、もう打ってこれないかなと思ったら、打ってきてもらっちゃったスね。カーフと、最後の自分のヒザ蹴りを打って少し痛いのと、右拳が少し腫れたくらい」と、ほぼノーダメージと語った。  また、フィニッシュに繋がるダウンを奪った右ジャブからの左ストレートについて、「ワンテンポ、ずらして打ったんで」と、右を突いて、継ぎ足でステップインしての左ストレートを語っている。  バンタム級で179cmの長身とリーチを活かしたスタンドでの抜群の距離感とボクシングでは、対サウスポーでも戦えることを証明し、パラエストラ柏からJTTで磨きをかけたレスリングの成長も見せた秋元は、まだ18歳。  試合後の会見では、バンタム級の王座獲りに続き、将来的にフェザー級王座も視野に二階級制覇を宣言。  柏から、朝倉兄弟に憧れてJTTに移籍し、今回の試合には、未来と海のイメージカラーの金と銀を半分ずつ採り入れたパンツを着用。リング上のコールには未来の両手を広げたポーズと、海の片手を天に突き上げるポーズの両方を見せた。  朝倉兄弟が抜けたRIZINマットで新たな後継者が、王座を目指す。  一方、敗れた金太郎は、2020年2月のRIZIN初参戦から3勝6敗と大きく負け越しに。「ミスを修正しなければここから先は勝たれへん」と修正が必要とし、堀口恭司から「ATTに来てまだ間もなくて、まだ力を発揮できてないから、こっからはしっかりやれ」と、アドバイスを受けたことを明かした。 [nextpage] 秋元強真「バンタム級のベルト挑戦を年末にでもやりたい。若くて身体もデカくなるのでフェザー級も」 ──初参戦のRIZINの舞台の印象を、オープニングセレモニーの雰囲気を含めて教えてください。 「ずっと目標にしていた舞台だったので、あの舞台で勝ててすごい気持ち良よかったです」 ──金太郎選手との試合を終えた率直な感想をお聞かせください。 「やー、めちゃめちゃ安心しました。めっちゃ気持ち良かったです」 ──安心ということですが、作戦が遂行できたということでしょうか? 「結構、生意気言ったり大口叩いてたのでファンの方の声で、『負けたららこいつは終わるだろう』」という声も多かったのでプレッシャーは多少感じていました」 ──今回対戦した金太郎選手の印象を教えてください。 「会見とかでは怖さは感じなかったのですが、対峙すると怖さもあって、カーフも2発くらいもらっちゃったので、反省点もあったかなという感じです」 ──初っ端の金太郎選手のテイクダウンは想定外でしたか? それも含めて試合に臨んでいましたか。 「最初ストレートを打ったと同時に(テイクダウンに)入られちゃったんですけど、まあ、当たったら倒れると思ったので当たるタイミングだったので思いきり打って、これで終わらしてやろうと思って打ったのですけど、そこでタイミングよくタックル入られちゃったので、ストレートも当たることは当たったけれどクリーンヒットにならず。だけど寝てからもJTTですごいやっているので落ち着いて。ただサッカーボール(キック)がやっぱり怖かったので、大きい攻撃はもらわないように逃げようかなと」 ──序盤でグラウンドの展開になりバックから首を狙われました。冷静に対処ができましたか。 「バックからの逃げは本当に自信があるので、まあこう、無理にあそこで立ちに行っていたら結構殴られたりラッシュをかけられていたと思うので、あえてハーフバックに持っていって安全に向き直ろうと思っていました」 ──セコンドの声も聞こえていましたか。 「バック取られた瞬間は会場が結構盛り上がっていたので、セコンドの声はあまり聞こえていなかったのですけど、自分のなかで冷静にとりあえず対処していました」 ──金太郎選手からダウンを奪ったストレートは強打でしたが、拳にダメージはないですか。 「全く大丈夫です。前回折れちゃった(※ヤマニハ戦で左拳亀裂骨折)ので不安もあったけれど、今回は硬い部分で当てられたので全然大丈夫です」 ──試合前の煽りVで、朝倉海選手から煽りVで「RIZINを引っ張る」とエースに指名されていましたが、プレッシャーに感じましたか。それとも当然だと? 「当然だってアレもないしプレッシャーにも感じていないけど、ああいう海さんが言ってくれた言葉が自分のなかでは結構モチベじゃないですけど、自信持って挑める言葉だったので、プレッシャーとか感じない、逆に嬉しかったですね」 ──パンツのカラーは朝倉兄弟を意識したのですか? 「そうですね。バレないかなと思っていたのですけど、SNSとかですぐバレてしまったので。海さんの大晦日(の金色)と未来さんのいつものシルバーを合わせて(作った)」 ──勝った報告を未来選手にしたのですか? 「まだしていないです。でも見てくれていると思います」 ──豪快な勝利でした。大晦日の舞台に出つもりでしょうか。 「そうですね、大晦日、出たいですね。ただ、相手が誰になるのかな、って感じです」 ──今後の目標・展望を教えてください。 「バンタム級のベルトを年末にでも、みんなが認めてくれるんだったらやりたいくらいなんですけど。年齢も年齢で、身体もデカくなってきて減量の問題もあると思うので。フェザーにも上げたいと考えているので。そうですね、まずはベルトが欲しいですかね」 ──将来的に何階級制覇であるとか目標もありますか。 「多分いまのRIZINで二階級制覇した人はいないと思うので(※堀口恭司が二階級制覇)。バンタムとって、フェザーもとって“こいつには誰も勝てないだろう”っていうくらいまでいきたいです」 ──そのあとは? 「そのあとはまだそんなに考えていないです」 ──まずはバンタムとフェザーの二階級? 「そうですね」 [nextpage] 金太郎「MMAで勝負したかった」 ──試合後の率直な感想をお聞かせください。 「ちょっと……うーん、めっちゃ悔しいですね」 ──右目が赤いのは試合中の打撃でですか? 「はい。1発いいパンチをもらって、多分そのときだと思います」 ──秋元選手と実際に戦った印象を教えてください。 「ちょっと印象が、分からないまま先にやられてしまったので。ちょっとあんまり分からないですね」──今回どんなプランで戦いたかったのでしょうか? 「“MMAで勝負したかったな”っていう感じで。打撃もやれるし組みもやれるしっていうプランではいたのですけど、打撃の距離が合わなかったなっていうところでちょっと焦りを感じてしまって、ちょっと勝負に急いでしまっていたのかなという感じですね」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えていただけますか。 「ちょっと今回すごいミスを犯した感じが自分ではあるので、そのミスを修正しなければここから先は勝たれへんというのがあるので、技術もそうやし、精神的な面、落ち着いて戦うとか、しっかり行くところは行く、そういう組み立てをまず頭でしっかり整理できないとやっても勝てないと思うので。そこをしっかり自信を持ってやれると思うならしっかりやっていこうと思います」 ──今回ミスを犯したとのこと。逆に、まだ自分の強さにまだまだ伸びしろを感じていますか? 「そうですね、まず何もできなかったというか、自分の強さを何も見せられずに、練習での強さとか本来持ってる強さまったく何も出せずに負けてしまったので。そうですね、ちょっとそこが、はい(苦笑)。なんか、頭が回らないですね」 ──試合後、ATTで練習した堀口恭司選手と会話は? 「はい。そうですね、いただきましたね、言葉を。相手の狙ってきていることは堀口さんは分かっていたので、そこを気をつけろとずっと言われていたのですけど、自分の組み立てが悪かったかなというのと、あとはやっぱり『ATTに行ってまだ間もなくて、まだ力を発揮できてないから、こっからはしっかりやれ』という意見を言っていただけました」 ──ATTで激しいトレーニングを積んでまた強くなるのですね。 「まずATTの練習で、すごい自信が、組みの方とかMMAに対する自信がすごいついてたんですけど、それを試合の時にしっかり出せずに先にミスを犯して負けているので、それが悔しいところなので、そこを見せられるメンタルを持って、見せられる覚悟を持てれば、またしっかりやろうと思っています」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.334
2024年9月21日発売
UFCデビューの朝倉海をビリー&エリーHCと共にインタビュー。またUFC6連勝で1位ロイヴァルと戦う平良達郎、DJの引退インタビュー、期待のプロスペクト、格闘技の新しいミカタを特集!
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント