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レポート

フライ級TはNavE、ボルドバートル、イ・スンチョル、チェ・ドンフンが準決勝進出。チハヤフルが復活のTKO勝ち、メインは体重超過のハングクが田中を極めるもノーコンテストに=『GLADIATOR 025』

2024/03/03 13:03
 2024年3月3日(日)大阪府豊中市176BOXにて『GLADIATOR 025』(ザ・ワンTV配信)が開催された。次回大会は5月5日(日)176BOXにて開催予定。 【写真】ロッカールームボーナス受賞の中央3人。(左から)10万円のチハヤフル・ズッキーニョス、70万円のオトゴンバートル・ボルドバートル、20万円のイ・スンチョル。 ▼GLADIATORライト級暫定王座決定戦 5分3R─田中 有(総合格闘技道場Reliable)[1R 1分46秒 ノーコンテスト] ─ジョン・ハングク(チームMAD Ulsan/Gentleman Flower Fighting Championshipライト級王者・Zeus FCライト級王者)※体重超過※ハングクがカーフスライサーでタップ奪うも体重超過の規定によりノーコンテスト  田中は、2023年12月の『GLADIATOR 024』での「挑戦者決定戦」でグスタボ・ウーリッツァーを判定3-0で下し、ライト級王者・佐々木信治に挑むことが決まっていた。  しかしGLADIATORでは、チャンピオンの佐々木が海外MMA大会の試合機会を模索するチャレンジャー魂を尊重し、今大会での王座防衛戦は見送り、田中とハングクの両者が「暫定王座」を賭けて戦う一戦を組むことにしたという。  ジョン・ハングクは、韓国の「名勝負製造機」ともいうべきアグレッシブなファイターで、その正々堂々とした戦い振りから“キャプテン・コリア”の異名を持つ。10勝9敗2分という戦績こそ、彼の激しいMMAファイター人生を象徴している。  現在『Gentleman Flower FC』と『ZEUS FC』ライト級の二冠を保持していることもあり、田中と暫定王座を争うに相応しいファイターといえる。ハングクは、2022年1月の『GFC7』メインイベントで、DEEPで青井人と対戦したシン・スンミンに判定2-0で勝利し、GFCライト級のベルトを戴冠。  しかし、現在は強豪相手に2連敗中で、2022年11月の『ROAD TO ONE』で、かつて佐々木信治に敗れているアマチュシン・フーヘンフウに敗れてONE参戦ならず。2023年8月の前戦では『WLF-W.A.R.S.67:Day 2』で『ROAD TO UFC』でイ・ジョンヨンに敗れた中国のシェ・ビンに判定負けで2連敗を喫した。  ジョン・ハングクは、今回の『GLADIATOR 025』参戦に向け、「自分は韓国で”信じて見るジョン”と呼ばれるように、常に面白い試合をしています。どのような選手が相手でも、決して怯むことなく、血まみれになるような戦いを得意としています。またそのような機会を心待ちにしていたところ、GLADIATORさんからライト級暫定タイトル戦の話を頂き参戦を決意しました。有難いチャンスなので、既に私のことを認識している韓国のMMAファンだけでなく、日本のファンにも忘れられなくなる試合をしますので、ご期待して下さい。田中君、お互い無傷で帰るのは諦めましょう。タイトルマッチに相応しい試合しましょう。田中君の健闘を祈ります」と、激闘を予告する。  佐々木との対戦が決まっていた田中としては、佐々木が勝ったフーヘンフウに敗れているハングクを相手に、そして「世界」と戦うためにも負けられない1戦となる。  田中有は、「佐々木さんとのタイトル戦だと思っていましたが、誰が相手でも倒すだけなので、何も問題ないです! GLADIATORを背負い、LFAや世界の舞台に自分も挑戦したいです! まずは今回しっかり勝てるよう準備しています。皆さん、楽しみにしていてください」と意気込みを主催者を通じて記している。  暫定王座は正規王者挑戦へのチケットを賭けるという意味合いがあるが、既に挑戦権を持つ田中の今後を睨んだ国際戦に挑む意思の強さと、真っ向勝負で3本目のベルトを狙うジョン・ハングクが激突することで、2024年のGLADIATORナンバーシリーズの開幕に相応しい激闘となることが必至の「暫定王座」戦だ。  しかし、前日計量で、ジョン・ハングクが、本計量71.1キロと800グラムオーバー。再計量でも70.9キロと600グラムオーバーとなり、同暫定王座決定戦は、体重超過のジョン・ハングクがイエローカード2枚でスタートとなった。  ハングクは、ファイトマネーの50%を田中有に支払い、田中有が勝った時のみ暫定チャンピオンとし、ジョン・ハングク勝利の場合はノーコンテストとなる。  1R、ともにオーソドックス構え。詰めるハングクに低いシングルレッグに入る田中。切るハングクに田中は下を選択して草刈り、足関節狙い。足を抜くハングクはパウンドで飛び込み、ハーフからパスガード、サイドに出ると左脇を差して押さえ込み (C)ザ・ワンTV  ブリッジして亀になる田中の左足に外掛けからトライアングルに両足を組んで前転。足首を組んでいた田中の両足を解いたハングクがカーフスライサー/ヴェポライザーを極めた。田中はヒザを傷めてアイシングして退場。序盤、早々に引き込んだ田中の精彩を欠く動きは何らかのアクシデントがあったか? [nextpage] ▼GLADIATORフライ級トーナメント準々決勝 5分3R〇NavE(N★TRUST/第3代GLADIATORフライ級王者)[1R 2分26秒 TKO] ※パウンド×藤沢彰博(心技道場/TEAM THAI-YO)  2023年3月にニャムジャルガル・トウメンデムベレルに1R KO負けでベルトを失って以来、9月のPROGRESS組み技戦で、前田吉朗に一本勝ちで再起の一歩を示した34歳の元チャンピオン・NavEにとって、約11カ月振りのMMAマッチがトーナメント準々決勝となった。  対戦相手の藤沢は長く「ONE Championship」を主戦場としてきたタイ・バンコク在住ファイター。2017年のプロデビュー以来、日本で戦うのは今回が初めてとなる。44歳。ONEでは、2020年8月にポンシリ・ミトサティットにTKO勝ちも、2023年1月の復帰戦でコルトン・キエルバサにリアネイキドチョークで一本負けしており、日本で再起を飾れるか。 ◆NavE「目の前の試合、目の前の相手に全力で勝つ事だけに集中して挑んでいく」 「今回フライ級王者を決めるトーナメントへの参戦ですが、王座を陥落した自分が言うこの発言が良いか悪いかも分かりませんが、今の自分の気持ちとして『チャンピオンになりたい』という思いより、自分が好きになったMMAの試合で『ただ試合がしたい!』『ただ勝ちたい!』という思いがが、一番強くあります。  昔の自分のように一つひとつ、目の前の試合、目の前の相手に全力で勝つ事だけに集中して挑んでいく。その結果で自然とベルトが巻けるのではないかと思っています! 次の試合は全力かつ冷静に闘って、ただ勝つ事だけにフォーカスして挑みたいと思っています」 ◆藤沢彰博「海外在住ファイターの存在感をアピールしたい」 「この度は試合を組んで頂きありがとうございます。強い選手と組んでもらえてとても楽しみです。しっかり倒して勝って海外在住ファイターの存在感をアピールしたいと思います。よろしくお願いします」  1R、サウスポー構えのNavEに、オーソの藤沢はワンツーの右で飛び込む。それをかわすNavEは左の打点の高いヒザ! すぐに詰めて右で差して組んで崩すとバックから素早く4の字ロック。  背後を取ると脇の下から、頭上からと上下に打ち分けてのパウンドのNavEに、亀のまま受け続ける藤沢を見てレフェリーが間に入った。  試合後、NavEは「ただいまGLADIATOR、自分もなかなかのキャリアになって、34になっていろいろ考える歳にもなりました。今回のテーマ、好きな総合格闘技を、この試合の舞台、GLADIATORの舞台で楽しもうと思ってこのマットに上がりました。  自分のキャリアはGLADIATORからスタートして、いままたこうして使っていただき、櫻井(雄一郎)会長、ありがとうございます。自分を育ててくれた団体に何か出来ることはないかと思い、いまアマチュアGLADIATORにもたずざわっています。この素晴らしい舞台を見て、自分も上がってみたいという方、明日からエントリー開始してしています。ぜひご参戦ください」と語った。 [nextpage] ▼GLADIATORフライ級トーナメント準々決勝 5分3R〇オトコンバートル・ボルドバートル(Shandas MMA Fitness Center/モンゴル)[2R 3分12秒 ギロチンチョーク]×久保健太(GSB多治見)  先の『CHALLENGER SERIES』で和田教良を2R KOで破ったチェ・ドンフン(チームMADポハン/韓国)が待つフライ級王座決定トーナメント。  オトコンバヤルに続き、2人目のモンゴル人ファイターのオトコンバートル・ボルドバートルは、2024年1月にプロMMAデビュー戦を勝利したばかりのルーキー。しかし、師匠のジャダンバ・ナラントンガラグの「既にモンゴルでは相手がいない」という推薦を受けての抜擢となった。  そんなモンゴルの超新星と戦う久保は、2023年12月大会でチェ・ドンフンに壮絶なKO負けを喫したものの、3Rに見せた反撃は見る者に感動を与えた。体調不良にもかかわらず「DOUBLE GFC」フライ級王者を相手に真っ向勝負を挑んだ戦いは、まさに久保の生き様が伝わってくる魂のファイトだった。韓国に続き、モンゴルとの新鋭を相手にどのような戦いを久保が魅せるか。 ◆久保「万全でリングに上がれば、前回の試合とは比べられない程の強さと最高の試合に」 「まずGLADIATORフライ級王座決定トーナメントの出場権を頂けた事を心から嬉しく思います。前回の『GLADIATOR 024』大会で不甲斐なくもチェ・ドンフン選手に負けてしまい、トーナメントの道は閉ざされてしまったと思いました。ドンフン選手との試合では、戦う前から体調を崩してしまい、試合前日はもちろん当日も熱を抱えての試合となり、とても苦しい中での戦いとなりました。そんな状況の中でも試合をやり切った自分に胸を張りたい所ではありますが、それ以上に万全の身体で戦い、勝ち取りたい試合でした。  言い訳のように聞こえてしまいますが、前回の試合では不調な中で自分のできる事は気持ちの面も含め出し切っていたと思います。ただ、万全だったらもっと最高の試合が絶対にできました。そのなかで戦う姿勢を評価され、フライ級トーナメント出場権を与えて下さったのだと自分は思っています。今回のトーナメントは僕にとって最大のチャンスです。トーナメントを出場させて頂くにあたり、次の対戦相手がモンゴル国の強豪選手であることを知りました。レスリングベースでかなりの強い選手だと思います。レスリングだけでなくアマMMAの各大会でも優勝、準優勝を飾る程の実績あるサラブレッドを感じさせるような強い選手だと思います。まずは対戦するオトゴンバートル選手に勝利し、勝ち上がることだけを考えて2回戦を目指します。  その為にまずは自分自身のコンディション、万全な身体でリングに上がる事が勝利と最高の試合をすることだと思っています。最後にこれだけ言わせて下さい。自身が万全でリングに上がる時は、前回の試合とは比べられない程の強さと最高の試合、GLADIATORを盛り上げられる自分、そこに自分の実力の立ち位置と結果がついてくると思います。試合当日、万全な姿で僕が試合をできることを楽しみにしていて下さい」 ◆ボルドバートル「互いに持っているものを出し合って良い試合を」 「今回、GLADIATORフライ級トーナメントに出場できることになり、とても嬉しいです。これまでアマチュアの舞台で試合をしてきましたが、プロに転向して間もないにも関わらず、GLADIATORという大きな舞台で試合が出来ることに感激しています。相手の久保選手は経験豊富なベテランですが、お互いに持っているものを出し合って良い試合をしましょう」  1R、ともにオーソドックス構え。一気に間合いを詰めて右の後ろ廻し蹴り! ガードする久保に左インロー、右ハイ、バックスピンキックも突くボルドバートル。サークリングする久保に後ろ蹴りも。左の蹴りを上下に突く。  左ジャブを突く久保。すぐにボルドバートルはワンツーで前に。そこに久保は右を返すと左前蹴りを腹に突く。イッチして歩きながら詰めるボルドバートル。パンチから回って後ろ廻し蹴り。右から左フック、跳びヒザと多彩な攻撃に、さばく久保は右カーフ。  2R、オーソから左の蹴りを突く久保。ボルドバートルは左の蹴り。さらに一気に詰めての左右と、ガード固める久保にまとめる。左インローを突くボルドバートル。久保はジャブ。ボルドバートルは右ロー、さらに右から左の二段蹴り! 後方に倒れた久保の起き上がりにがぶりからダースチョークのクラッチ、金網に押し込み、組み直し捻るように絞めてタップを奪った。  組みの強さを軸に、多彩な打撃から最後はギロチンチョークを極めたボルドバートル。底知れない強さを見せたモンゴルのナラントンガラグ(※写真下・左)の愛弟子は、「GLADIATORで勝てて嬉しいです。関係者の皆さん本当にありがとうございました」と語った。 [nextpage] ▼GLADIATORフライ級トーナメント準々決勝 5分3R〇イ・スンチョル(DK GYM/韓国)[2R 4分58秒 TKO] ※パウンド×ツェルマー・オトコンバヤル(Shiren Beelii Fighting Center Mazaalai Fighting Center/モンゴル)  先の『CHALLENGER SERIES』で和田教良を2R KOで破ったチェ・ドンフン(チームMADポハン/韓国)が待つフライ級王座決定トーナメント。  チェ・ドンフンに続き、韓国からフライ級トーナメント出場が決まったイ・スンチョルは、ドンフンと同様に2023年12月大会で初来日を果たし、澤田政輝に右ストレート一発で初回KO勝ちを収め、衝撃を残している。今回はタフなオトコンバヤルを相手に真価が問われるフライ級戦に臨む。  対するオトコンバヤルは、前GLADIATORバンタム級王者テムーレン・アルギルマーの従弟で、その彼をMMAの道に誘った存在。MMA戦績は7勝5敗ながら、モンゴルのアマチュア立ち技シーンで数々の実績を残す豪腕ファイターだ。  2023年11月に福岡で開かれた『BLOOM FC』旗揚げ戦で上田将年に判定負けを喫したものの、深く入った三角絞めと腕ひしぎ腕固めに耐えきった根性&フィジカルを見せている。 ◆イ・スンチョル「3Rフルにスピードとスタミナで押し切る」 「GLADIATORのトーナメントに参加させて頂き、光栄です。今回のトーナメントの全試合、全てフィニッシュ出来るようにしっかり準備して、必ず優勝するようにします。モンゴルの選手達は、力が強いと思います。対してスピードとスタミナで押し切るつもりで、3ラウンドをフルに活用して相手をイジメます。応援よろしくお願いします」 ◆オトコンバヤル「100パーセント勝つ自信があります」 「今回、素晴らしいオファーを受けたことをとても嬉しく思っているとともに、GLADIATORの関係者の皆様に感謝を申し上げます。試合に関しては100パーセント勝つ自信があります。  対戦相手のイ・スンチョル選手にとって、過去のどの試合よりも激しい試合になるので、しっかり練習してきて欲しいです。3月3日は大会ベストバウトを狙っています。試合が待ち遠しく仕方がありません」  1R、ともにオーソドックス構え。大きな右を振るオトコンバヤルに、イ・スンチョルもスピーディーな左右で迎え撃つが、オトコンバヤルの圧力に金網に詰まり尻もち。その座り込んだところにオトコンバヤルは反則の右ヒザ。中断。オトコンバヤルにイエローカードで再開。  左前手を振るオトコンバヤルに、出入りを多くするイ・スンチョルは、オトコンバヤルの首相撲に右フックでダウン奪取! パウンドからバックテイク。4の字フックも外して腰をずらして立ち上がるオトコンバヤル。  右を見せてダブルレッグから脇潜るイ・スンチョル。しかし、正対して離れるオトコンバヤル。すぐにイ・スンチョルは再びダブルレッグテイクダウン。立ち際にバック奪い、4の字ロック。左手を両手で掴むオトコンバヤルに右手で背後からパンチのイ・スンチョル。  2R、右オーバーハンドを振るオトコンバヤルに、ダブルレッグに入るイ・スンチョル。両足を後方にスプロールするオトコンバヤルはがぶり。首を抜き立ち上がるイ・スンチョル。右を突くオトコンバヤルに、イ・スンチョルはダブルレッグも切るオトコンバヤル。スタンドに戻し左!  崩れたイ・スンチョルのシングルレッグをがぶるオトコンバヤル。離れるとオトコンバヤルが右! しかしもらいながらシングルレッグからバックテイクするイ・スンチョル。 オトコンバヤルはチョーク防御で右手を掴んで離さず。イ・スンチョルは左手で細かいパンチ。背中を見せたオトコンバヤルに左右のヒジ! パウンド。2R、残り2秒でオトコンバヤルはTKO負け。  反則ヒザを受けながらもTKO勝ちしたイ・スンチョルは、試合後「本来は打撃戦を用意していたのにグランドばかりの試合で申し訳ないです。次はもっと華のある試合をします」と謙虚に語った。 [nextpage] 【プレリミナリーファイト】 ▼GLADIATORフェザー級 5分3R〇チハヤフル・ズッキーニョス(MIBURO)[1R 0分53秒 TKO] ※左フック→パウンド×石田拓穂(総合格闘技道場Reliable) 『GLADIATOR CHALLENGER SERIES 01』で河名マストが新たにベルトを巻いたフェザー級戦線で、チハヤフル・ズッキーニョス(MIBURO)と石田拓穂(総合格闘技道場Reliable)が激突。  1R、サウスポー構えのチハヤフルにオーソの石田。左ミドルを打つチハヤフル。さらにインローも。  石田は圧力をかけると右ハイ。さらに左右で詰めて右を当てるが、チハヤフルは金網に詰まりながら右から左! 石田が前のめりに倒れてパウンド。レフェリーが間に入った。  53秒、TKO勝ちしたチハヤフルは「どーもー! 復活のズッキーニョスです。年末、何もできずに河名マストにブッ倒されて、自信も無くしてしんどい年末年始をすごして。でもやるしかないと思って……もう言いたいこと飛んじゃいました。やってやって、こうして勝てたらいいこともある。勝ったり負けたりいろいろありますけど、進み続けた者にだけ未来はあります。まずは河名マストへのリヴェンジを頑張ります」と復活宣言。  さらにケージサイドで解説していた河名に「前回、力の差を思い知らされましたが、チャンスが来たらまたお願いします」と今度は殊勝に語りかけ、河名は「まだ早いよ!」と返しながらも「気持ちだけ、受け取っておきます」と答えた。  また、この試合後にケージに上がった河名は、「GRADIATORが海外とのプロモーションとの懸け橋になっていくなかで、韓国・モンゴル勢だけが海外に上がっていくなかで、悔しい思いをしてきました。僕が北米に行って道を作ってみんながついてこれるように頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼GLADIATORフェザー級 5分3R〇ハンセン玲雄(総合格闘技道場Reliable)[判定2-1] ※30-27×2, 28-29×桑本征希(SMOKER GYM)  『GLADIATOR CHALLENGER SERIES 01』で河名マストが新たにベルトを巻いたフェザー級戦線で、ハンセン玲雄(総合格闘技道場Reliable)と桑本征希(SMOKER GYM)が対戦。  1R、ともにサウスポー構え。桑本は右インロー。ハンセンは左ロー。右ジャブの刺し合い。左ミドルハイをガード上に当てる。桑本左カーフ! ハンセンも左オーバーハンド。  桑本の左オーバーハンドの打ち終わりに四つに組むハンセン。金網まで押し込みこつこつ左ヒザ。背中後ろでクラッチもブレーク。右インローの桑本。さらに左カーフ。その2発目に左ストレートはハンセン! ゴング。  2R、ケージ中央に出る桑本。ハンセンは右前手のフックを狙う。ともに左カーフ。左で差して組むのはハンセン。ヒザを突き、四つから両差しにすると肩パンチ。離れ際に左ヒジを打つ。さらに左で差して押し込み、投げ。  すぐに立つ桑本だが両差しを取られる。ヒザ蹴りがローブローに。再開。左カーフを当てる桑本に、左右の連打から押し込むハンセンは左で差し上げてテイクダウン! ハーフからヒジ打ちでゴング。  3R、右ハイを見せる桑本は右ジャブ。打ち合いに行くかと思いきや、ハンセンはダブルレッグテイクダウン! そのままサイドを奪うが、ブリッジから立ち上がる桑本。前に出るハンセンはヒザ蹴りからみたび組み!  左で差して押し込み。大内刈で回してテイクダウンもすぐに立つ桑本。左で差して押し込むハンセンは続けて右ヒザ。金網背にする桑本にボディロックテイクダウン! 尻を着かせて上から頭で蓋をしてゴング。  判定は2-1(30-27×2, 28-29)で組みの武器を強化したハンセンが勝利した。 [nextpage] ▼GLADIATORバンタム級 5分3R〇上荷大夢(TEAM AGENT)[2R 2分19秒 リアネイキドチョーク]×藤原克也(SMOKER GYM)  藤原は1勝3敗。9月の前戦でTRAIBEの川北晏生にリアネイキドチョークで一本負け。上荷は2022年に3連勝も、2023年に4連敗。11月の前戦で八尋大樹に判定負け。  1R、ともにオーソドックス構え。長身の上荷は右ロー、前蹴り。右縦蹴り。藤原は右ロー。上荷も左右ローを突く。詰める藤原は左右。そこにシングルレッグでボディロック、四つで小外がけテイクダウン、バック狙いもすぐに落として、下からの上荷の仕掛けを潰す藤原。グラウンド状態の上荷に藤原は反則のサッカーキック。中断。  再開。右前蹴りの上荷。藤原の左右に左ジャブ、右跳びヒザも。そこに右オーバーハンドを狙う藤原。上荷は右カーフ。藤原の右オーバーハンドを上段受け。藤原の左前足にローも、藤原は左右で詰めて右から左をヒット! 尻もち着いた上荷に詰める藤原。  2R、左右連打で前に出る藤原。右を刺し返す上荷は蹴り終わりに下に。外がけで足関節もそこからトランジションでバックに回るが、落とそうとする藤原。  乗り直してバックから4の字ロックの上荷は、マウントに移行。腕十字! ヒジを抜いた藤原だが、上荷はリアネイキドチョークへ移行。動きを止めず、タップを奪った。 [nextpage] ▼GLADIATORフェザー級 5分2R〇水野 翔(スタジオSTYLE)[判定3-0] ※19-19×2マスト水野、20-18×福田泰暉(teamSTAKE)  1R、サウスポー構えの水野は福田の詰めにシングルレッグテイクダウン。すぐに立つ福田のスタンドバックにつき、背後からヒザ。ボディロックで2度持ち上げて崩すと、福田はいずれも立ち上がる。  クラッチしたまま背後からヒザ突く水野。3度目のテイクダウンも立つ福田は正対。離れると水野はすぐにシングルレッグ。そこに鉄槌を突く福田だが、水野はシングルレッグを引き出して崩す。もう一度、リフトして崩す水野。その都度すぐに立ち上がる。スタンドバックにつく水野。  2R、水野はシングルレッグで入り、ボディロックに持ち込むと押し込みシングルレッグ、ハイクロッチに移行。金網背にする福田。左で小手に巻き、バックテイクを防ぐとヒジを突く。ダブルレッグに移行する水野だが頭が下がると鉄槌被弾。なおも離さず押し込む水野。その背中に鉄槌連打の福田だが、水野はシングルレッグで尻を着かせてゴング。  判定は3-0(19-19×2マスト水野、20-18)で組みで制した水野が勝利。 [nextpage] ▼GLADIATORバンタム級 5分2R〇吉田開威(空手道剛柔流朋武館)[判定3-0] ※20-18×2, 19-19マスト吉田×土本暉弘(総合格闘技Asura)  吉田は、剛柔流を学びながら、硬式空手やフルコン空手で活躍。2023年の全日本硬式空手道選手権で二連覇を達成するなど、積極的に空手の試合に出ている。  2019年にカザフスタンで開催されたIKKFアジア硬式空手で優勝。MMAでは、2023年6月に安枝匠に1R TKO勝ち。9月のプロ2戦目で空に判定勝ち。12月にフェルナンドに判定勝ち。土本はDEEP名古屋大会で2連勝中。  1R、サウスポー構え、硬式空手・フルコンタクト空手出身の吉田の突き、左上段蹴りに、バスケットボールで全国大会出場の土本は組み。突き放す土本に、バックフィストも狙う吉田。じりじり詰める吉田は跳びヒザも回る土本。その蹴りがローブローとなり中断。  再開。右ローの吉田は戻しが速い。左ミドルも当てる。土本も左ジャブ、さらに歩いての右ストレートを当てる。右ジャブで前に出る吉田。さらに下段も、そこに右ストレートを当てる土本。すぐに吉田も詰めて左ミドル。後ろ廻し蹴りは空振り。さらに後ろ廻し蹴りを2回転目。左前蹴りを突いては離れる出入りの吉田、土本の左前足は赤く腫れる。吉田の左の蹴りでゴング。  2R、先に蹴る吉田。右ロー。そこに土本は右ストレートを返す。さらに左。しかし吉田は左の蹴りから回って後ろ廻し蹴り。土本は踏み込み左から右をヒット! 頭をずらす吉田は左インロー、左ハイを当てて離れる。  左ロングフックはかわした土本。右をかいくぐってダブルレッグからボディロック。足払いで崩すとその立ち際にパンチ。  吉田の左の蹴りに右を合わせる土本。さらに右の飛び込み! 吉田の左に右をかぶせる土本。左の蹴りの吉田。土本の突進をかわして左前蹴り。右の打ち合いは相打ち。詰める土本は右を振って組んで離れ際に互いに打ち合い、ゴング。判定は3-0(20-18×2, 19-19マスト吉田)で吉田が4連勝をマークした。 [nextpage] ▼GLADIATORフライ級 5分2R〇宮川日向(SMOKER GYM)[1R 3分39秒 TKO] ※パウンド×八木祐輔(TKエスペランサ)  1R、右ローから入る八木。ダブルからシングルレッグで押し込むが、止めると宮川がパウンド。しかし粘り強く押し込む八木が大外刈テイクダウン! しかし宮川は左で差してリバーサル。下になった八木は両腕をオーバーフック。  しかし腕を抜き、体を離した宮川は蹴り上げを警戒して手を着いて近づく。しかしそこに蹴り上げで中断、再開。遠間からダブルレッグ、シングルレッグに移行し押し込む。宮川は中腰で八木の足首を掴んで片手で鉄槌連打! レフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼GLADIATORフライ級 5分2R〇田中義基(皇子山MMA)[1R 4分46秒 KO]×澤田政輝(矢田道場)  1R、ともにサウスポー構え。左ローを突く澤田。金網詰めてダブルレッグテイクダウンからすぐにパウンド。立つ田中は押し込むが、澤田は首投げ。ここは投げ切れず。  ワンツースリーフォーで連打して詰める澤田は投げも捨て身気味、戻す田中がシングルレッグテイクダウン。送り手を掴んで左パウンド。亀になる澤田の動きが止まったところにパウンド連打! レフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼GLADIATORライト級 5分2R〇磯嶋祥蔵(N★TRUST)[判定3-0] ※20-18×3×八木敬志(猛者連 本部)  1R、柔道ベースの磯嶋のダブルレッグを切る八木に、磯嶋は小手巻き払い腰狙いも残す八木。磯嶋は左ジャブを当てる。八木のフックに両者バッティング。中断、再開も前に出るには八木。  ここも投げる磯嶋は立つ八木にスタンドバック。正対する八木は下へのテイクダウン狙い。差し上げる磯嶋はまたも小手巻き払い腰テイクダウン! 下から腕十字。いつものようにまたいで脇を開いて回転して外す八木は、続く三角絞めもいつものようにかつぎパス狙いで極めさせない。  2R、サウスポー構えになる八木はオーソに戻して磯嶋のジャブをもらいながらも右ストレート! 押し込み足をかけにくる磯嶋に正対する八木だが、金網背にすると、磯嶋が右ヒジ! さらにバック狙いからまたいでニアマウント。八木の両足を束ねてパウンド連打。  磯嶋が頭を下げたところで八木は立ち上がるとシングルレッグの投げも捨て身に。いったん下になりながらブリッジで立ち上がる八木もブザー。  判定3-0(20-18×3)で磯嶋が勝利した。 [nextpage] ▼GLADIATORフェザー級 5分2R〇田口翔太(総合格闘技Asura)[2R 2分29秒 TKO] ※パウンド×髙橋惺哉(毛利道場)  1R、田口のワンツーに高橋は組み。田口のヒザ蹴りがローブローとなり中断後、再開。再び組んだ高橋は払い腰からギロチンも抜く田口。田口はボディロックテイクダウンも立つ高橋。  首を抱える高橋にスタンドヴォンフルー、肩固めも狙う田口。しかし小外がけテイクダウンの高橋がリアネイキドチョークへ。後ろ手を組ませない田口。  2R、先に右ローの高橋。しかしその蹴り終わりに右ストレートを被弾。高橋は首投げテイクダウン。しかしその際で上を取るのは田口。  バックから対角の腕を縛ってパウンド。さらに亀になった高橋にバックマウントからパウンド。レフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼オープニングファイト GLADIATORバンタム級 5分1R〇向井琉綺弥(正道会館 大河道場)[1R 0分22秒 KO]×岩田虎之助(G-FREE)
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