元UFC世界フェザー級王者で現同級2位のマックス・ホロウェイ(米国)が2月初旬、生まれ故郷のハワイ州ワイアナエにあるボーイズ・アンド・ガールズ・クラブ(BGCH)にフィットネスセンターを開設した。
ホノルルで生まれワイアナエで育ったホロウェイは、厳しい家庭環境のなかで格闘技と出会い、世界王者となっている。同地域のクラブハウスや地域社会と深いつながりがあり、今回、UFCとのパートナーシップのもと、最初に6万ドルを寄付し、フィットネスセンターの実現に重要な役割を果たした。
寛大な寄付に加えて、ホロウェイは州内の9つのクラブハウスを統括するボーイズ・アンド・ガールズ・クラブ・ハワイのヘルス&フィットネス・アンバサダーの役割を引き受けた。
UFCオフィシャルにホロウェイは、「興奮しているし、ヘルス&フィットネス・アンバサダーになることは大きなことだ。コーチをする機会があるたびに、僕はそれが大好きで、誰かが成長するのを見るのは素晴らしいことだと感じている」と、コメントしている。
この大使として、ホロウェイは9つのクラブハウスで16,000人の青少年を鼓舞し、フィットネスと精神的な回復力への情熱を通じてやる気を起こさせる。このコラボレーションは青少年たちに、規律、自信、健康的な生活を植え付けることを目的としている。
ハワイ・ボーイズ&ガールズ・クラブのパディ・カウハネ会長兼CEOは、「ハワイで育ったチャンピオンの姿は、子供たちに、そのバックグラウンドに関係なく、彼らの可能性が無限であることを教えてくれます」と語り、同クラブのクリステル・ジュリー=ヘイルディレクターは、「マックスのような感動的なロールモデルは、子供たちに素晴らしい未来が可能であることを教えてくれます」とコメントした。
グランド・オープニングでは、ホロウェイがBGCHのメンバーを率いて、真新しい施設でのフィットネス・レッスンを行い、彼らは一連の護身術のドリル、新しいバッグを使ったパンチの練習、チーム・ビルディングの重要性などを学んだ。
UFCとしても「企業の社会的責任プログラムである、#UFCInTheCommunity を通して、パートナー、スポンサー、そしてアスリートと戦略的に協力し、地域社会を強化し、鼓舞するためのさらなる慈善プログラムや資金源を開発している」という。
ホロウェイは、動画のなかで報道陣を前に「結局のところ、子供たちに安全な場所を与え、素晴らしい人々、素晴らしい指導者に囲まれることで、彼らの可能性を最大限に引き出し、正しい方法でそれを行うことができる。チャンピオンシップ、戦い、栄光、お金──それらはすべて素晴らしいことだ。でも、亡くなってしまったら何も残らない。このようなジムを創ることはレガシーだ。願わくば、10年か12年後、皆さんはここで、世界タイトルを目指して戦っているトレーニング中の子供たちの一人にインタビューしていることでしょう。それが計画だ」と語っている。
「人々はいつも僕に、『あなたはワイアナエやハワイで最も偉大なファイターだ』と言う。それは嘘だ。そんなことはない。僕よりすごいファイターはたくさんいる。僕はこのような場所にいて、僕の周りにいる人たち、ポジティブな人たちに恵まれて、僕ができることを示すのに適切な場所に身を置くことができただけだ」と、これから子供たちのために、同じような場所を提供したホロウェイは語った。
ホロウェイは、4月13日(日本時間14日)に、米国ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催される『UFC 300』で、ジャスティン・ゲイジーとUFCライト級“BMF”王座を賭けて5分5Rで対戦する。