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【BLACK COMBAT】大原樹理がイ・ファンソンを前蹴り&サッカーキックTKOでBLACK COMBATにリベンジ! マルティネスは大流血戦を制す=DEEPが2連勝

2023/11/21 18:11
 2023年11月18日(土)、韓国・仁川の南東体育館にて『BLACK COMBAT』が開催され、DEEPから大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)とロッキー・マルティネス(グアム)が参戦した(DEEPメンバーシップYouTubeにて公開中)。  元DEEPライト級王者の大原は、BLACK COMBATとの対抗戦第1弾で、フェザー級のユン・ダウォンと対戦し、1Rにヒザ蹴りでダウンを奪ってのサッカーキックでKO勝ち。2023年5月にはDEEPに戻り、上迫博仁の挑戦を判定3-2のスプリットで退け、2度目の王座防衛に成功した。  しかし、2023年9月のBLACK COMBATとの対抗戦第2弾で、BLACK COMBATライト級王者のイ・ソンハと両団体の王座を賭けて対戦。ソンハに1R、スロエフストレッチを極められ一本負け。王座から陥落した。  今回はノンタイトル戦でMMA2勝1敗のイ・ファンソンと対戦する。 ▼BLACK COMBAT ライト級 5分3R×イ・ファンソン(韓国)[2R TKO] ※右前蹴り→サッカーキック〇大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)  1R、ともにオーソドックス構え。大原、ファンソンファンソンの左インローをかわした大原だが、右カーフをもらう。詰める大原に、さらに右カーフのファンソン。  ジャブの刺し合いから、左ミドルハイをガード上に突く大原。ファンソンはワンツースリーの連打で前進。バックステップから右に回りかわす大原は左ジャブを突いて前に。ファンソンの左インローをもらうが、ワンツーで前に。  そこに右を合わせたファンソン! 詰めるファンソンは左から右で前に。さらにワンツーの連打に大原は両脇を差して組みに。金網に詰めてボディロックするが、放してブレーク。硬そうなケージの音が鳴る。  大原の左ジャブは見て、右オーバーハンドの飛び込みはファンソン。続くワンツーに右を狙う大原だがジャブの刺し合いは相打ち。大原のスイッチしての左ハイをかわしたファンソンが前に出て左ミドルをガード上に当てる。  向き合って構えた大原はワンツーの長い右ストレートをヒット! ファンソンのアゴが上がる。さらに左から右も被弾したファンソンが前に。  ピポットのように右足を後方に回してかわした大原はファンソンの入りに、カウンターの左ジャブ! ダウンsたファンソンにすかさずサッカーキック! すぐに立ち上がるファンソンを詰めると打ち合いでファンソンも右を返して、一瞬大原が後退。  詰めるファンソンは右オーバーハンドを首もと。さらに右カーフとタフなところを見せる。続く右カーフに大原の身体が流れると、ファンソンは右前蹴りをアゴもとも当てる。右の蹴りから右スーパーマンパンチで飛び込む大原の蹴り足をキャッチするファンソンは、片足立ちの大原に右のダブル!  さらに足を抜いた大原の左ジャブをかわして左を当てるファンソンは、右のダブルを当てて金網に詰めて左もヒットさせると大原は鼻血。  大原のいきなりのツー、右ストレートをかわしたファンソンは右フックもヒット!返しの左は大原が肩ブロック。右前蹴りをかわしたファンソンが「来い」とジェスチャーして左右から左アッパーをヒット! 下がる大原を金網に詰めて右から左!  大原のアゴが上がるなか、大原も左縦ヒジで押し戻すが、左ジャブを当てるファンソン! 出血が多くなる大原だが、ファンソンの左を肩上で外して、右を外から打ち込むと左、右アッパーを空を斬るも前に。  左に右をかぶせられた大原だが、右を強振して前に。左右の前蹴りを腹に効かせると左縦ヒジもゴング。「気持ち! オーバーハンドに注意しろ」と鼓舞される大原は鼻血を拭いて2Rに向かう。  2R、左の蹴りでけん制する大原にワンツーの右を当てて前に出るファンソン。距離を取る大原は右カーフをヒット! ファンソンも右カーフを返すが、ジャブ・ワンツーを互いに打ち合う。避ける大原は右で相手を下げて右カーフ!  背中を見せる形で崩れたファンソンに右ハイの大原! 金網まで詰めるとワンツーの右! ファンソンのバックフィストをかわして冷静に詰めて、左ハイ! テンプルにもらったファンソンだが倒れず、大原はファンソンの左にワンツーの右を内側に着いてヒット!  さらに、一瞬両手を目の前に出しながら、右の中足蹴りを腹に突き刺し、ダウン奪取! 四つん這いになるファンソンにすかさず左のサッカーキックを打ち込むと、レフェリーが間に入った!  マット上で悶絶するファンソン。大原は顔面から血を流しながらもケージの上に乗ってガッツポーズ。試合後はファンソンとハグをかわし、勝ち名乗りに咆哮した。 [nextpage] 闘病中の大原のいとこに場内から『頑張れ!』の大きなエール  試合後、大原はケージの中でのインタビューで、「危なかった! 1発目が目に行っちゃってボヤけちゃって距離感が分からなかったです。片方の目で戦いました。DEEPファンにはヒヤヒヤさせましたけど、まあ面白い試合だったんじゃないかなと思います。イ・ファンソン選手、ライト級の16位だと思いますけど、それ以上のランカーたちが僕との試合を逃げました。イ・ファンソン選手はチャンスだと思って戦いをOKしました。ファンソン選手、強かったです。僕は勝ちましたけど、危ない思いをしました。ファンソン選手にエールを送ってあげてください」とファンソンを称えた。  続けて、「僕は15年目、今回で56戦やってきましたが、試合を断ったことは一度もありません。どんな強い相手でもそれを自ら断るということは自分からチャンスを逃すということなので、今回断った奴とやる気は俺は一切ありません。チャンスはあげません」とマイク。  ライト級3位のキム・ジュンキュン(MMA3勝3敗)がケージインしても、「(ジムのオープンがあったとの説明に)12月にビジネスがあるならビジネスを優先しろよ。それじゃ格闘家じゃないよ」と一蹴。 「これだけ俺を苦しめたイ・ファンソン選手と“熊殺し”選手と戦って勝った方とやればいい」と、自分と戦いたいなら勝ち上がって来いと語った。  死闘を制した大原は最後に、「DEEPとBLACK COMBATの対抗戦のときに、僕は負けちゃったんですけど、勝って言いたかったことがあるんです」と告白。 「僕のいとこが15歳の中学3年の女の子なんですけど、いますごい大病を患って、1年間、闘病しなくてはいけません。僕の一つの願いですけど、皆さん、このカメラに聞こえるように大きな声で『頑張れ』とエールを贈ってもらえないでしょうか」と、BLACK COMBATの会場のファンに呼びかけた。  すると、場内から日本語で大きな『頑張れ!』の声。大原は「絶対勝てるからな、俺も勝ったから。頑張ろう!」と闘病中のいとこにエールを贈った。 [nextpage] 出血でマットが滑るなか、マルティネスが死闘制す ▼BLACK COMBAT 無差別級 5分3R〇ロッキー・マルティネス(グアム・Spike 22 / RM Sports)[判定3-0]×アズザールガル(モンゴル)  マルティネスは現DEEPメガトン級王者。2020年9月からUFC参戦も3連敗でリリース。2022年11月にBrawlでヨコヤ・マクレガーに一本勝ちで再起を遂げると、2023年4月に約3年ぶりにRIZIN参戦。スダリオ剛に判定負けを喫した。大原同様に再起戦を韓国で迎える。対するアズは、MMA6勝3敗。Double G FC、ROAD FCにも出場し『Black Combat Champions League』で2連勝中。  1R、早々に右カーフを連打するアズザーガル。蹴り足を掴み押し込むマルティネスは左で差すとアズザーガルはヒザ蹴り。そこに右縦ヒジ、右ストレートを打ち込むマルティネス。金網から抜けたアズザーガルだが、マルティネスの右を被弾。アズザーガルは器用に後ろ蹴りを腹に突く。  ジャブの刺し合いから互いに右カーフ。しかしマルティネスは右フックから左フックを効かせて前に! 押し込みクリンチボクシングを連打。金網背にアズザーガルはヒザを突き押し戻し、ワンツーの連打で前に。しかしマルティネスも体を入れ替え押し込み、互いにヒザを突く。ワンツーのアズザーガルに、押し込みクリンチボクシングのマルティネス。  2R、後ろ蹴りから入るアズザーガルは左右の蹴りで前進。さらに右ミドルにマルティネスはパンチで詰めてシングルレッグへ。  ここは差し上げたアズザーガルだが金網背に。押し戻すとまたも右カーフの打ち合い。後ろ蹴りのアズザーガルに左ジャブを突いて前に出るマルティネス。アズザーガルはバックフィストも見せるが単発。左右のローをチェックするマルティネス。左ジャブの打ち合い。アズザーガルは左右の蹴りで前進するが、ここでマルティネスはシングルレッグテイクダウン! パウンド。アズザーガルは亀になって立ち上がり、右ロー、踵落としはマルティネスはかわす。  3Rに、右ローの突き合いから、アズザールガルがワンツーをヒット。金網に詰めて右ミドルも当てるが、追うマルティネスはガードを固めて詰めて右で差して押し込み。右ヒジを突き、首相撲クリンチボクシング。ブレークから、ジャブを当てると、ワンツーの右をヒット! さらにワンツーを当てると、アズザールガルはケージまで後退し、手を金網に手を置きもたれかかる。  マルティネスは右アッパーからシングルレッグテイクダウン。背中をついたアズザーガルにインサイドからヒジ。マウントを奪い、両手で鉄槌! 背中を見せたアズザーガルをサイドバック、正対したところを再び引き出し寝かせてサイドからヒジ、ヒザ! 額から大流血したアズザーガルの血でマットが滑るなか背中をずらしたアズザーガルの立ち際にマルティネスはサッカーキックもあまりの血に足を滑らせる状況。サッカーキックをもらったアズザーガルも立ち上がるもののダメージからか足を泳がせてゴング。  判定は3-0で、要所の組みからの打撃でダメージを与えたマルティネスが勝利した。
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