Krush.1542023年10月21日(土)東京・後楽園ホール
▼ダブルメインイベント第2試合(第10試合)Krushフェザー級タイトルマッチ 3分3R延長1R×森坂 陸(エスジム/王者)判定0-2 ※29-30×2、29-29〇篠塚辰樹(MASTER BRIDGE SOUND/挑戦者)※篠塚が新王座に就く。森坂は初防衛に失敗。
森坂は2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、ムエタイ仕込みの蹴り技とバックハンドブローなどの回転技を駆使するトリッキーなファイトスタイルで戦績は17勝(3KO)13敗2分。江川優生、椿原龍矢、軍司泰斗ら後にK-1王者となる選手たちとしのぎを削り、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準優勝。2022年は4戦全勝で2023年3月に玖村修平を破り第7代王座に就いた。6月のK-1では椿原龍矢に判定負け。
篠塚はボクシングでアマチュア時代にインターハイベスト8の戦績を残し、プロ転向後はA級ボクサーとして3勝(2KO)1敗の戦績。2018年2月にキックボクシングに転向し、TEAM TEPPEN所属として2018年2月にRISEでプロデビュー。2019年5月の森本”狂犬”義久戦は因縁の対決として話題となったが、延長戦の末に敗れた。2021年3月にK-1初参戦を果たし、延長戦で小澤海斗に判定2-1で勝利。2021年12月にはKrushフェザー級王座に挑戦したが、新美貴士にKOで敗れる。2023年3月の復帰戦で林勇汰をKOすると、7月には佑典もKO。今回2度目の王座挑戦へ漕ぎ着けた。戦績は10勝(8KO)3敗。
1R、篠塚のジャブに森坂は左ミドルと右ロー。篠塚は薄笑いを浮かべてジャブを打つ。ワンツー、左ボディ、右カーフも。森坂は前へ出てパンチを打つが、篠塚のワンツーを浴びる。森坂は後ろ蹴りを多用し、篠塚はジャブ。互いに右カーフを蹴り、森坂は左右ミドルも蹴るが篠塚が鋭いワンツーやヒザを合わせて来る。ならばと森坂は左インロー、変則的なハイキック、後ろ蹴りから左右フック。篠塚はノーガードになって“打って来いよ”と挑発する。
2R、篠塚の左アッパーが鋭くヒット。さらに左フック連打で畳みかける。森坂は右ハイ、右カウンターで反撃も篠塚は笑いながら左フックの連打。森坂は鼻血を吹き出す。森坂は左ハイから後ろ蹴り、篠塚はワンツーを打つ。森坂のバックハンドブローをかわすと篠塚は客席にガッツポーズ。その後のバックハンドブローはノーガードで受けて笑みを浮かべる。篠塚はロープを背負ってノーガードとなり、“打ってこい”とアゴを出す。森坂はそこへ左右フックを打つが聞かず、篠塚のワンツーを浴びる。完全に余裕の篠塚は要所で強いパンチを当てては笑みを浮かべ、ノーガードになる。
3R、森坂の蹴りにジャブ、ワンツー、ボディを返す篠塚。森坂のバックハンドブロー、バックキックをものともせず前へ出て右を打つ。森坂の左ハイがヒットしても篠塚は下がらない。矢のようなワンツーに森坂の頭が揺れ、さらに右を叩き込む篠塚。森坂はボディへのヒザ、篠塚は左ボディ。森坂はガムシャラに攻撃を繰り出し、後ろ蹴りを連発するが、篠塚はダメージを見せない。ジャブとワンツーを当てる篠塚に森坂はバックハンドブローを放つが、篠塚は顏で受けて見せる。
判定は2-0で篠塚が勝利。喜びを爆発させる篠塚に場内の応援団も盛り上がる。マイクを持った篠塚は「最高。やっとベルト獲りました。Krushのベルト獲ったらリングからぶん投げようと思ったんですけど、嬉しいんでやめます」と言い、今夜パーティーを行うことを告知した。
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▼ダブルメインイベント第1試合(第9試合)Krushフライ級タイトルマッチ 3分3R延長1R×大鹿統毅(K-1ジム総本部チームペガサス/王者)KO 1R 0分47秒 ※左フック〇悠斗(HUNGRY GYM/第42代プロボクシング日本ライトフライ級王者/挑戦者)※悠斗が新王座に就く。大鹿は初防衛に失敗。
大鹿はK-1甲子園2022 -55kg王者。デビュー当初は他団体でプロ活動を行っていたが、2022年12月にKrush初参戦で勝利を収め、2023年5月の「第2代Krushフライ級王座決定トーナメント」を制して王座に就いた。戦績は8勝無敗。
悠斗こと高橋悠斗は、元々はキックボクサーで2011年に国士舘大学所属として全日本学生キックボクシング連盟のフライ級王者となっている。プロデビュー後はNJKFの上位ランカー(最高2位)として活躍したが、2014年にボクシングへ転向。2019年10月に世界ランカーでもあった王者・堀川謙一を破り、日本ライトフライ級王者となった。しかし、2020年3月に決まっていた初防衛戦が新型コロナウイルスの影響により度々延期に。気持ちが切れてしまい、4月にタイトル返上と現役引退を発表。プロボクシングの戦績は11勝(5KO)4敗。2021年6月にキックボクシングに復帰し、『KNOCK OUT』で白幡裕星に判定負け。2022年9月にはWMC日本ライトフライ級王座を獲得している。2023年7月のKrush初参戦で松葉斗哉を左フックでなんと9秒でKOした。戦績は21勝(10KO)13敗4分。
1R、開始から大鹿はコンビネーションを回転させて積極的に攻めるが、悠斗は大鹿の右ローをスネブロックして足を着地させると同時に右フックでダウンを奪う。続けて悠斗は飛び込んでの右フック、これに大鹿が左フックを返そうとしたところへ悠斗がさらに速い左フックの返し。
カウンターでもらった大鹿は完全に意識を失ってその場に崩れ落ち、悠斗が秒殺KO勝ちでタイトルを奪取した。
ベルトを巻いた悠斗は「ずっとこのために生きてきました。支えてくれるチームの皆さんと仲間たち、先輩方、家族、今日は妻と子供にカッコいい姿を見せることが出来ました。でも僕がここまで強くなれたのは大鹿選手と大鹿選手の応援団のおかげです。ありがとうございます。ボクシング、キックボクシング、Krushと3つ巻いたのは世界で僕だけだと思います。僕の夢はこれだけではありません。K-1の王者、KrushとK-1両方獲るのが僕の夢です。誰よりも絶対に面白い試合をします」と、次はK-1のタイトルを狙うと高らかに宣言した。
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▼第8試合 Krushフェザー級 3分3R延長1R×新美貴士(名古屋JKファクトリー/第5代Krushフェザー級王者)判定0-3 ※27-28×3〇稲垣 澪(K-1ジム大宮チームレオン/Bigbangフェザー級王者)
新美は2018年8月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」で優勝して王座に就いた。同王座は2022年5月の4度目の防衛戦で玖村修平に敗れて失っている。8月にはK-1フェザー級世界最強決定トーナメントに出場も1回戦で敗退。12月に國枝悠太から判定勝ちするも、2023年3月のRISEでRISEフェザー級王者・門口佳佑に判定で敗れた。6月に無敗の寺田匠からダウンを奪って初黒星を付け、再起を果たしている。戦績は16勝(6KO)8敗のサウスポー。
稲垣は極真館空手出身でジュニア時代から数々の入賞歴を持ち、15歳で全日本ウェイト制大会-60kg優勝。キックボクシングではABEMAの『格闘代理戦争』に出場して名を上げ、2020年4月にプロデビュー。KHAOS、K-1、Krushで3連勝するとBigbangに出場して2連勝で2021年11月にBigbangフェザー級王座を奪取した。しかし、2022年5月に寺田匠との無敗対決に敗れ初黒星。8月に岡嶋形徒をKOして再起を飾ったのも束の間、12月に森坂陸に判定負け。しかし、2023年6月はMOMOTAROから勝利を奪った。戦績は7勝(4KO)2敗。
1R、いつも通り新美が前へ出ていくが、稲垣は下がらずパンチのコンビネーション。ミドルやヒザも蹴り、新美のボディへ攻撃を集める。稲垣の飛びヒザ蹴りから左フックでグラつく新美。稲垣はボディブロー、ヒザ、右ミドルで新美を追い詰める。
2Rも押されていた新美だが、ロープを背負ったところで右のヒザを突き上げようとした稲垣に左フックを打ち、逆転のダウンを奪う。新美は左ミドルの連打から左ストレート。稲垣は棒立ちで左ミドルを受ける。それでも稲垣が左フック、右ストレートで応戦。右ストレートやヒザをヒットさせて新美をロープへ釘付けにする稲垣だが、新美がまたも左フックで反撃。
3R、顔面とボディへパンチを当てていく稲垣だが、新美は被弾しても下がらずボディと顔面へ打ち返す。稲垣の右ヒザに再び右フックを合わせる新美。両者とも相手のフックを被弾し、至近距離での打ち合いが繰り広げられる。新美が右フックで前へ出たところ、稲垣がそれをかわすようにして左フックを打ち、勢いの付いた新美が前に倒れてこれがダウンとなる。ダウンを奪い返した稲垣は右ストレート、新美も左フックを打ち返す。
判定は3-0で稲垣が勝利。新美は不運な敗北となった。
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▼第7試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R〇大久保琉唯(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/初代Krushフライ級王者、K-1甲子園2021 -55kg王者)判定3-0 ※30-28×2、30-27×黒川瑛斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
大久保は第11回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジAクラス -55kg優勝、第37回K-1アマチュア チャレンジAクラス -55kg優勝、K-1甲子園2021 -55kg優勝とアマチュアで経験を積み、2022年2月のK-1でプロデビュー。6月の『THE MATCH 2022』ではオープニングファイトに抜擢され、那須川龍心に判定勝ちしている。2022年9月の「初代Krushフライ級王座決定トーナメント」で優勝し、初代王座に就いて次期K-1エース候補と期待されたが、バンタム級に階級を上げての第一戦で齊藤龍之介に延長判定で敗れ初黒星。今回、再起戦に臨む。戦績は4勝1敗。
黒川は第34回K-1アマチュア チャレンジAクラス -55kg優勝。『K-1 AWARDS 2021』のアマチュアMVPに選ばれた。2022年5月にKrush-EXでプロデビューすると、2戦目はドローだったもののその後は3連勝。4勝無敗1分の戦績を誇るサウスポー。4月の前戦では松本陸と延長戦までもつれ込む接戦となり、徹底した左ローで勝利をもぎ取った。
1R、サウスポーの黒川は左カーフと左ミドル、大久保は右ミドルや右インローを蹴って右ストレートを伸ばす。黒川のワンツーをかわした大久保はすぐに前へ出てワンツーを打つ。黒川が右フックをヒットさせるが、大久保が直後に踏み込んで右ストレートを打ち、これに後ろ重心となっていた黒川が尻もちをついてダウンを宣告される。
2R、大久保は右ミドルを蹴ってしっかり距離を作り、黒川は右フックを打っていくが空を切る。大久保のリーチの長さと長い距離になかなかパンチを当てられない黒川。大久保も不用意に手を出さず、ここぞというところで右ミドルを蹴って当てる。
3R,前に出る黒川は左フック、右フックを繰り出すが空を切る。大久保はジャブ、黒川が入って来るところに右ストレート。黒川が入ろうとするところへ得意のヒザを突き刺す。思い切ってフックを繰り出す黒川へ大久保は顔面にもヒザを突き上げる。互いにかわして打つがヒットが奪えず、大久保は右ミドルを当てる。さらに突き上げるヒザ。黒川の前進はバックステップで外していき、大久保が最後まで自分の長い距離を保って戦った。
判定は3-0で大久保の勝利となった。
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▼第6試合 第6代Krush女子フライ級王座決定トーナメント準決勝(2) 3分3R延長1R×鈴木万李弥(クロスポイント吉祥寺)判定0-3 ※28-30×3〇麻央(K-1ジム心斎橋チームレパード)※麻央が決勝へ進出。
鈴木は空手のバックボーンを持ち、2016年にキックボクシングでプロデビュー。MMAでは2勝3敗の二刀流ファイターとして活躍し、エキシビションマッチながら中井りんとも対戦経験を持つ。流血もいとわない激しいファイトを信条とし、付いたキャッチフレーズは“流血のマドンナ”。そのルックスも含めて多くのファンからの人気を集めている。K-1 GROUPには2022年3月から参戦。クロスポイント吉祥寺に移籍して2023年7月に1年1カ月ぶりの試合を行ったが、☆SAHO☆に敗れK-1 GROUPで初黒星。戦績は11勝(3KO)6敗。
麻央は5勝1敗の戦績を残してリングから離れていたが、2022年12月のKrushで約6年ぶりに復帰。真優に判定勝ちすると2023年4月には韓国のファン・ソンリムにも勝利して連勝。しかし6月、PODの新鋭・池内紀子に敗れ連勝がストップした。戦績は7勝2敗。
1R、麻央は右ローから左右フック、鈴木は右ローを蹴る。鈴木の左ミドルに麻央はワンツー、麻央が右ミドルを蹴ると鈴木が右ストレートを合わせに行く。麻央は左ミドルを2連続ヒットさせ、これに鈴木が一瞬怯んだ。両者とも入りすぎてクリンチになる展開が続いたが、その中で鈴木が顔面前蹴りをヒット。
2R、麻央の左ミドルに右を合わせに行く鈴木だが、麻央もワンツーを帰していく。打ち合いに来る麻央に鈴木の右がクリーンヒット。しかし、麻央もすぐに連打を打ち返す。麻央の右ハイが鈴木の顔面へ。接近してくる麻央に鈴木は右アッパーを打つが、麻央の連打をコーナーで浴びてしまう形に。今度は鈴木が右の連打で前へ出るが、麻央がミドルを蹴る。
3R、前に出るのは鈴木だが、麻央は左右フックと右ミドルで応戦。手数を出すのは麻央で鈴木をロープへ押し付けてヒザを蹴る。麻央は右ミドルを蹴り続けて前へ出るが、鈴木も左ミドルを蹴り返してジャブを打つ。鈴木がミドルを蹴って前へ出れば麻央がワンツーを合わせ、麻央がミドルを蹴って前へ出ると鈴木はクリンチ。手数を出すのはまあ。鈴木は左手を引っ掛けながらの右ロー連打。
判定は手数が多く前にも出た麻央が判定3-0で勝利。決勝戦は池内紀子と麻央で争われることとなった。
池内は「1回戦勝ててよかったです。自分は必ず王者になるので応援よろしくお願いします」、麻央は「勝ててホッとしています。もっと圧勝して勝つつもりだったんですが、決勝までに仕上げてリベンジ成功させます」と話した。
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▼第5試合 第6代Krush女子フライ級王座決定トーナメント準決勝(1) 3分3R延長1R×真優(月心会チーム侍/J-GIRLS フライ級ニューヒロイン決定トーナメント優勝)判定0-3 ※28-30×2、28-29〇池内紀子(POWER OF DREAM)※池内が決勝へ進出。
真優はK-1甲子園でワンマッチをするなどK-1のアマチュア部門を経験し、K-1 JAPAN GROUPのリングで実績を重ねてきた選手。KANA、壽美、☆SAHO☆らトップどころとも拳を交えている。2022年は3月に鈴木万李弥に敗れるも、6月は芳美に勝利。2023年12月には麻央に敗れた。戦績は8勝(1KO) 7敗 2分。
池内は2021年3月にKrushでプロデビューすると、POD仕込みのボクシングテクニックで5連勝。前戦は2023年6月に麻央を判定で破っている。
1R、ローの蹴り合いからパンチを狙う池内に真優は前蹴り。前へ出てくる池内に真優は左ミドルを連打、さらに前蹴りで突き放して左ボディを打つ。真優が先手をとって試合を有利に進めた。
2R、左右フックで前へ出ていく真優に池内はコーナーへ詰まる。離れると真優は前蹴り。ボディの打ち合いから離れた真優は前蹴り、左フック。池内はしつこくボディを打っていく。真優は右カーフからワンツー、追ってくる池内を前蹴りで転倒させる。どんどん前へ出る池内は左右ボディ。
3R、真優は前蹴りからのバックハンドブローをヒット。さらに前蹴りで突き放し、左フックの打ち合いでも前kない。池内は前へ出て左右ボディにワンツー、右アッパー。真優は前蹴りで上手く距離を作り、池内にパンチを出させない。真優がバックハンドブローを空振りしたところに池内が右フック。池内は前へ出て左右ボディを叩き、ヒザをボディへ突き刺すと真優が寄りかかるような状態になり、ダウンを宣告される。池内はさらにパンチをまとめ、真優も打ち返して試合終了。
最後にダウンをもぎ取った池内が決勝へコマを進めた。
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▼第4試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R〇山本直樹(K-1ジム五反田チームキングス)KO 2R 2分48秒 ※左フック×松本和樹(T-GYM)※松本が計量をパス出来なかったため減点2、グローブハンデ(松本10オンス、山本8オンス)、ファイトマネーから30%減額。
1R、気合いが見えるサウスポーの松本は右カーフから左右のストレートで前へ出る。山本も打ち合うが、松本がジャブに左ストレートを合わせてダウンを奪う。ダメージが深い様子の山本に松本が左右フックとヒザで襲い掛かり、ヒザから左右ボディ、右カーフ。松本の左ストレートに下がる山本だが、左へ回り込みながらジャブを突く。動きが鈍ってきた松本に山本の右三日月、右インロー、左ローも決まるが、松本は前へ出て右カーフと左ストレートで攻める。
2R、細かくパンチを当てていく山本に松本は前へ出ての左ストレート、左インロー。山本は右ボディで必死の反撃。疲れが見える松本だがそれでも前へ出て右フック。しかし、山本の右フックをもらって大きく後退し、そこへ山本がヒザを突き上げての左フックで松本がダウン。松本は頭部から出血し、大の字となって山本の逆転KO勝ちとなった。
山本はマイクを持つと「相手が計量オーバーしたってことで、そういう選手が上に行ってはいけないと思うので気持ちで潰しました。それも皆さんの応援があるおかげなので力になります。自分は王者になるために日々頑張っているのでこれからも温かい応援していただければと思います」と語った。
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▼第3試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R〇鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第6代Bigbangスーパー・バンタム級王者)KO 2R 2分27秒 ※3ノックダウン×野田 蒼(月心会チーム侍/K-1甲子園2020 -55kg王者)
鬼山は岡山県出身で「鬼に育てられた桃太郎」というキャラクター設定なのだという。2020年11月の『Super Bigbang』にてBigbangスーパーバンタム級王座を獲得。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では決勝に進出したが、璃明武にKOで敗れた。2022年2月の「第3代K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では1回戦で玖村将史にKO負けし、連敗中。戦績は6勝(2KO)5敗。
野田は幼少期から関西のアマチュア大会で活躍し、高校1年生でK-1アマチュア全日本大会で優勝。K-1甲子園2020-55kg王者になった若きテクニシャン。2021年5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」に参戦し、Krush王者・壬生狼一輝とスプリット判定にもつれ込む激闘を見せた。2022年3月に松谷桐を破り、7月にはKrushバンタム級タイトルマッチで王者・池田幸司に挑戦するもKO負け。12月に峯大樹を飛びヒザで流血に追い込みTKO勝ちで再起を果たした。今回は約10カ月ぶりの試合となる。戦績は6勝(1KO)4敗1分。
1R、じりじりと前に出ていく鬼山が圧をかけ、野田にコーナーやロープを背負わせる。野田はジャブを突き、鬼山が前に出てくると飛びヒザ。一気にラッシュをかけるが鬼山はもらわずに前へ出る。右フックの打ち合い、至近距離で両者のフックが何度も空を切る。前に出て右フックを叩きつける鬼山に野田はヒザと右カーフ。
2Rも前に出る鬼山とそれを迎え撃つ野田。右カーフで転倒した野田はサウスポーにスイッチ。そこへ鬼山が右フックを狙い撃ちにしていき、右フックでダウンを奪う。ヒザ蹴りからの左右フックで鬼山はダウンを追加するうと、捨て身の打ち合いに来た野田へヒザ蹴りから左フックをさく裂させ見事なKO勝ちを収めた。
鬼山はマイクを持つと「桃から生まれた鬼山桃太朗です。僕自身、めちゃくちゃ久しぶりに勝ててひと安心しています。年内、もう1試合できたら、宮田プロデューサーお願いします」と、年内に“もう一丁”を希望した。
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▼第2試合 Krushフライ級 3分3R延長1R〇大夢(WIZARDキックボクシングジム)KO 2R 1分58秒 ※右飛びヒザ蹴り×宗一郎(朝久道場/第3代KPKB(九州プロキックボクシング)バンタム級王者)
大夢は9勝(4KO)3敗の戦績を持ち、2021年6月からKrushに参戦。山脇、萩原秀斗らを破って4連勝(3KO)を飾ったが、2022年の「初代Krushフライ級王座決定トーナメント」の決勝戦で大久保琉唯に延長戦の末に惜敗。2023年5月に再び「第2代Krushフライ級王座決定トーナメント」に挑んだが、決勝で大鹿統毅に敗れ王座を逃した。
宗一郎は2021年10月からK-1 GROUPに出場、4戦目で初白星をあげると2023年7月に橋本裕也に延長判定勝ちで連勝を飾っている。第3代KPKB(九州プロキックボクシング)バンタム級王者。戦績は5勝2敗1分。
1R、サウスポーの宗一郎に大夢は左三日月とヒザ蹴り、右前蹴りとボディを徹底的に狙う。右カーフも蹴る大夢。右の三日月、右ストレート、ジャブも突きまくる大夢はヒザでダウンを奪うが、つかみがあった疑いでVTR判定が行われ、大夢の片手が右肩に引っかかっていたとしてダウンは取り消し、大夢に警告が与えられた。再開後、すぐに真っ直ぐの右ストレートを打ち抜いてダウンを奪う大夢。しかし、反撃に出た宗一郎に大夢の右ローがローブローとなって試合は中断。再開後、すぐにラウンド終了に。
2R、大夢は長いジャブを突き、右カーフを蹴る。前に出る大夢が右三日月から飛びヒザ、右ストレートでダウンを奪う。打ち合いになると右ストレートを当てるのは大夢。最後は右ハイから右ヒザを顔面に突き上げ、大夢がKO勝ちを飾った。
大夢はマイクを持つと「この大会で僕の階級のタイトルマッチをやるので、どっちと見たいか皆さん見ておいてください」と、大鹿vs.悠斗の勝者に挑戦すると話した。
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▼第1試合 Krushライト級 3分3R延長1R〇三宅祐弥(Hacker GYM)判定3-0 ※30-29×2、30-28×SOUL(IMPACT)
三宅は2021年12月のK-1からK-1 GROUPに参戦。新太と下村泰平に連続KO勝ちも、2023年3月に岩﨑悠斗、6月にTETSUに敗れて連敗中。戦績は6勝(3KO)3敗。
SOULは8勝(2KO) 8敗1分の戦績で現在2連敗中。当初の対戦相手が欠場したため、代打で三宅と対戦することになった。
1R、右カーフの蹴り合い。SOULは前足をドンっと鳴らして威嚇するような動きを見せる。さらにはバックキック。SOULは右のオーバーハンドを繰り出し、三宅は左右フックからヒザ蹴り、SOULのジャブに右クロスを合わせる。SOULの右ストレートに三宅が後ろ廻し蹴りを繰り出したがこれは不発。
2R、右フックを思いきり叩きつけていくSOUL。右カーフも狙い撃ち。三宅は右ハイから飛びヒザ蹴り。ボディへのヒザも打ち合うが、疲労が見えるのはSOUL。
3R、三宅が左ヒザをフェイントにしての右フックをヒットさせる。疲れが見えるSOULはホールディングが増えるが、頭を着けるようにして左ボディを打つ。三宅の右ヒザ、右ボディに身体を丸めるSOUL。三宅は右フック、左アッパー、左ヒザ、左右ボディと攻めるがSOULも打ち返す。離れ際に三宅の左ハイがヒットするが、SOULは倒れず右フックを振り続ける。
粘ったSOULだが、三宅の判定勝ちとなった。
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▼プレリミナリーファイト第3試合 Krushフェザー級 3分3R〇橋本雷汰(BFA-SEED/K-1甲子園2022 -60kg王者)KO 3R 1分53秒 ※左フックYU-KI(隆真ジム)
1R、サウスポーの橋本は前蹴りと左ミドルを蹴って前へ出ると左ストレート。左ボディを打つ橋本にYU-KIは右フックを合わせる。左ストレート、左ボディの橋本にガードを固めるYU-KIに橋本はヒザも突き上げる。
2Rも左ミドルと左ローで前に出る橋本だが、左ローがローブローとなって中断。YU-KIも左右フックを繰り出すが、橋本の右フック、左ストレートが見えにくそうだ。橋本は顔面前蹴りも当てる。橋本の攻撃にブロックして固まる場面が多いYU-KIは、橋本にヒザと左ボディを狙われ、左ヒザで大きく後退。橋本がボディで畳みかける。YU-KIはバックハンドブローを放つも空振り。橋本の左ストレートからの左右連打で防戦一方に。
3Rも左ヒザと左ボディで攻めながら左ストレートも打つ橋本。YU-KIの右ハイをかわしての左ストレートで橋本がダウンを奪う。続いての右から左フックでダウンを追加し、橋本のKO勝ちとなった。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushフェザー級 3分3R〇寺島 想(AX GYM/K-1カレッジ2020 -60kg王者)判定3-0 ※30-25×3×サガエ・ルーカス(ブラジリアンタイ)※ルーカスが計量をパス出来なかったため減点2、グローブハンデ(ルーカス10オンス、寺島8オンス)、ファイトマネーから30%減額。
1R、左右の蹴りを上中下と当てていく寺島。右カーフを連打し、左三日月も刺す。ルーカスは右フックを思い切り振り抜く。右カーフから左ハイを狙う寺島に左右フックで切り込むルーカスだが、なかなかパンチが当たらない。
2Rも右カーフを蹴る寺島にルーカスは左右フックで前へ出る。寺島はルーカスが近距離になると組み付いてしまい動きを止める。寺島あhルーカスの腕を抱え込むようにしてのヒザ蹴りを顔面とボディに打つ。バッティングで中断あり。
3R、寺島の右カーフ、左ミドル、左ハイを受けたルーカスは左右フックを打つが距離があるためか寺島はかわす。離れれば寺島が蹴り。寺島の押すようなパンチでバランスを崩して倒れたルーカスにダウンが宣告される。パンチで前へ行くルーカスだが逆に寺島のパンチをもらい、右カーフと左ミドルを蹴られる。
自分の距離で戦った寺島が、減点もあって大差の判定勝利を収めた。
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▼プレリミナリーファイト第1試合 Krushウェルター級 3分3R〇田上“DARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ/第44回K-1アマチュア チャレンジAクラス -80kg優勝)判定2-0 ※30-29×2、30-30×水上陽生(ポゴナ・クラブジム)
1R、田上がいきなり前へ出てそのまま両者打ち合いに。水上は左ミドルもしっかり当てる。両者共に相手のフックを被弾。パンチ一辺倒で前に出る田上に水上は左右ミドルと右ローを蹴る。互いのパンチを被弾する中、田上が右のカウンターをヒットさせる。すぐに水上はヒザで応戦。
2Rも田上はパンチ一辺倒で左右フック。水上は左ミドルで迎え撃っての右フック。田上はボディを攻めていき、水上の蹴りをもらっても右フック、左ボディを打つ。水上は左ヒザからの右ストレート。
3R、右ストレートを顔面とボディに打ち分ける田上に、水上は距離を詰めて前へ押して行きながらのヒザ。両者が腕を合わせて至近距離でフックとアッパーを打ち合う中、水上がヒットを奪う。
判定は前に出た田上が2-0で勝利した。