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【修斗】熱闘、椿飛鳥が齋藤翼にスプリット判定勝ち、フライ級で宮城が片山に一本勝ち、梅木がペルヴィアンネックタイ極める、バンタム級・新井、永井が組み勝ち、藤田が関根に一本勝ち!

2023/10/21 17:10
 2023年10月21日(土)東京・新宿FACEにて『プロ修斗公式戦 SHOOTO GIG TOKYO Vol.35』が開催された(ツイキャスPPV配信)。 ▼第11試合 フェザー級 5分3R×齋藤 翼(FIGHTFARM/総合格闘技津田沼道場)[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇椿 飛鳥(トライデントジム)  5月のフェザー級転向初戦で岡田達磨にリアネイキドチョークで一本勝ちを収め、幸先の良いスタートを切った齋藤翼(FIGHTFARM/総合格闘技津田沼道場)が、1月のCHAN龍戦での負傷から復帰となる椿飛鳥(トライデントジム)と対戦する。  現在行われているインフィニティリーグも佳境に入り、更に熱を増すフェザー級戦線。両者ともにノーランカーだが、この試合の勝者が下半期のダークホースになることは間違いないだろう。  1R、椿の右の蹴りに先に組んだ齋藤。ボディロックで崩すがロープ掴んで「注意」の椿がダブルレッグテイクダウン。バックに回ると、それを落として外した齋藤が椿の組みにギロチンチョーク! 中腰で頭を外した椿がパウンドでゴング。  2R、椿の前蹴りに組む齋藤。椿は脇もぐりスタンドバックから正対してきた齋藤にノーアームギロチンチョーク。頭外した齋藤になおも首相撲ヒザも、齋藤も詰めて押し込む。  3R、このラウンドも両者組んでスクランブル勝負。右をガード上に当てる椿に、左を突く齋藤もダブルレッグへ。切る椿がシングルレッグも倒れない齋藤が体を入れ替え、コーナーに押し込むもブレーク。なおも近づけば蹴りの距離にさせない齋藤は組んでボディロックも、切った椿がダブルレッグへ。差し上げようとする齋藤のダブルレッグに、椿がノーアームギロチンチョークへ。  ここも上を向いて外した齋藤はすぐに立ち上がり。追う椿をスプロールするが、なおも詰める椿がボディロックに小外がけテイクダウン。立つ齋藤がダブルレッグの椿をがぶりからバックへ。チョークを狙うが横に落とそうとする椿が上になり、齋藤の立ち際にバックへ!  背後から鉄槌打つ椿に齋藤も胸合わせて上に。右のパウンドを落としたところでゴング。両者が手を挙げた判定は2-1のスプリットで椿が勝利。  椿は「1月15日、僕は左ヒジを折って長いリハビリがあって、勝ったり負けたりしてもこうしてドロ臭くて勝利を目指せば、たまにはいいことあるなと思いました。リハビリの期間を思うと…て…って泣くわけないだろ! どれも判定ばっかで、来年は修斗のフェザー級取りにいくから」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第10試合 フライ級 5分3R〇宮城友一(同級世界5位・キックボクシングDROP)[2R 2分58秒 リアネイキドチョーク]×片山将宏(同級世界9位・TRIBE TOKYO MMA)  4月の新宿FACE大会のメインに名を連ねながら体調不良からの体重超過で試合直前に欠場となった片山将宏(TRIBE TOKYO MMA)が今大会で再起戦を迎える。  対するは世界ランキング5位の宮城友一(キックボクシングDROP)。宮城は前回の試合で地元・沖縄でヤックル真吾に不覚をとってからの再起戦となり、両者にとって上位陣に喰い込むターニングポイントとなるランキングマッチ。再起からのリスタートを飾るのは片山か? 宮城か?  1R、サウスポー構えからダブルレッグも引き込んだ片山。宮城のパス狙いからに背中を見せた片山。バック奪う宮城は回ろうとする片山に正対させず、見事にリアネイキドチョークを極めた。  宮城は「すごく強くてどうしようかと緊張していましたが勝てて良かったです。娘がメダルを欲しがっていて持って帰れて嬉しいです。僕の今の目標は修斗のチャンピオンになることなので、あと何戦したら絡めるか分からないけど、一つひとつ勝って、えらい人お願いします」と語った。 [nextpage] ▼第9試合 バンタム級 5分2R×榎本 明(リバーサルジム東京スタンドアウト)[判定0-3] ※17-20, 18-19×2 ※榎本に減点1〇新井拓巳(ストライプル新百合ヶ丘) ※2022年度同級新人王  榎本明(リバーサルジム東京スタンドアウト)と新井拓巳(ストライプル新百合ヶ丘)のバンタム級戦。榎本は3月のスソン戦での1R 一本負けからの再起戦。新井も5月の永井戦でのTKO負けからの再起戦となる。  1R、サウスポー構えの新井は左を突いて何度もボディロックテイクダウン。榎本はコーナー使って立ち、スイッチから正対し、左を当てるが、新井は最後に中央に回してバック。4の字ロックからパウンド。  2R、榎本の打撃に左振りボディロックテイクダウン。手を着かせてバック奪う新井は、立つ榎本の背中に4の字で乗ったままパンチ。コーナーでそのままブレーク。  シングルレッグから右足をかけて外した際でダブルレッグテイクダウン。バックに回ると場外逃避する榎本に「減点1」。再開もすぐに詰める新井はシングルレッグ、アンクルピックからバックテイク、背後から打ってゴング。 [nextpage] ▼第8試合 フライ級 5分2R〇梅木勇徳(パラエストラ千葉)[1R 2分06秒 ペルヴィアンネックタイ]×植木“令和”新(シューティング宇留野道場)  フライ級の梅木は、2021年3月のDEEP TOKYOで森脇公三に判定勝ち後、修斗沖縄で新垣健司に一本負け。新宿FACEで牧ヶ谷篤に判定勝ち。2022年11月の前戦で沖縄に再び参戦。わっしょい 内田に判定で敗れている。  対する植木は、GRACHANで3連勝後、山本聖悟とドローで、GLADIATORで坪内一将にTKO負けすると以降、修斗で山内渉、青井心ニ、若宮龍斗と強豪相手に3連敗中。先に白星をつかむのは梅木か植木か。  1R、右ローを当てる植木に、詰める梅木はボディロックテイクダウン。植木の立ち際に首をとらえ、ペルヴィアンネックタイで極めて植木を失神させた。  試合後、梅木は「まさかのペルヴィアンでした。適正のストローで新人王も控えているので頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 バンタム級 5分2R×小林佳純(リバーサルジム東京スタンドアウト) ※よしずみより改名[判定0-3] ※18-20×3〇永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)  5月のデビュー2戦目で昨年の新人王・新井拓巳をKOで倒した大注目の“高校生シューター”永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)が出場。リングネームの“よしずみ”から本名に戻すベテランの小林佳純(リバーサルジム東京スタンドアウト) と対戦する。  1R、右で永井のバランスを崩してテイクダウンする小林にコーナーで立つ永井は、詰めて組んで脇潜りバックテイク! 4の字ロック組みリアネイキドチョーク、ツイスター狙い。  2R、右を振ってダブルレッグテイクダウンは永井。下の小林はキムラ狙いもクラッチして組ませない永井は下の小林の三角狙いをかついでパス。マウントも股を抜けた小林は立ち上がり。小林のシングルレッグをバックに回る永井はリアネイキドチョーク狙い、バックからパウンドでゴング。  判定は20-18×3でドミネートした永井が勝利した。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級 5分2R〇ガッツ天斗(パラエストラ綾瀬)※2013年同級新人王[判定3-0] ※20-18×3×青井心二(心技館)  2018年バンタム級新人王に輝きながら、悪夢の8連敗。勝ち星を目指し、もがき続けるガッツ天斗(パラエストラ綾瀬)が、2022年10月の小林佳純戦の判定負け以来、約1年振りに修斗に出場。2023年1月の前戦では「GLADIATOR 020」で溝口司にスプリット判定で惜敗しており、FACEで復活なるか。  対する青井心二(心技館)も新人王準決勝から連敗を喫するも、2023年9月3日の新潟大会「越後風神祭り11」では、わずか32秒、電光石火のフロントスリーパーで勝利。今大会へ志願の連戦となった。  負のループから抜け出した青井が連勝して波に乗るか? ガッツが2019年1月のハンセン玲雄戦の判定勝ち以来、4年9カ月ぶりの勝利を掴むか? バンタム級サバイバルマッチを制して生き残るのは果たしてどっちだ!?  1R、オーソから右カーフを当てる青井に、ガッツはシングルレッグからボディロックテイクダウン。コーナーで立つ再三立つ青井にブレーク。なおもダブルレッグテイクダウンするガッツに青井は前転で抜けようとするがガッツはついていく。  2R、右ローの青井は打撃で圧力かけるが、右を振って詰めて組むガッツはボディロックテイクダウン。コーナーで再三立つ青井にガッツは右前蹴りも。左右を振ってボディロックテイクダウンするガッツに尻で座り立つ青井。すぐに詰めるガットも青井の距離にさせず。青井に「注意」ありの判定は3-0(20-18×3)でスタンドから組みに繋げたガッツが勝利した。 [nextpage] ▼第5試合 フライ級 5分2R×輝龍(ROOTS)[1R 1分23秒 KO] ※左フック〇寺嶋直人(SUBMIT MMA) 「ROOTS vs. SUBMITMMA」の2戦目はフライ級。  ROOTSの輝龍は2022年4月に森田興希にスプリット判定勝ち後、2023年4月に前田壮吉とドロー。SUBMIT MMAの寺嶋は、2021年11月に高岡宏気とドロー。2022年4月の前戦で片山将宏に判定負け。プロ初白星を掴めるか。  1R、ともにオーソドックス構え。左の蹴り、左右で詰める輝龍の左に右を合わせに行く寺嶋。詰める輝龍に押し戻す寺嶋は遠間から左のロングフック! 輝龍が後方に棒立ちで倒れてすぐにレフェリーがストップした。  KO勝利した寺嶋は「ヒザの怪我から復帰できて皆さんに感謝します。ありがとうございました」と挨拶。輝龍は担架で運ばれた。関係者によれば、輝龍は控え室では身体を動かし佐藤代表と病院へ向かったとのこと。 [nextpage] ▼第4試合 バンタム級 5分2R×関根 累(ROOTS)[2R 3分53秒 ヴォンフルーチョーク] 〇藤田ムネノリ(SUBMIT MMA) 「ROOTS vs. SUBMITMMA」。SUBMIT MMAの室伏カツヤ代表は元ROOTS所属。佐藤ルミナとの師弟代理対決の様相も呈している。初戦はバンタム級。ROOTSの関根は2勝2敗1分。前戦は同じ新宿FACEで伊集龍皇のリアネイキドチョークで一本負けしており、FACEで復活なるか。藤田はEXFIGHT1で須藤晃大に判定勝ち後、プロ修斗で2023年4月に永井奏多とドローという好カードに。  1R、サウスポー構えの関根の左の打撃に藤田はコーナーに詰めてクラッチしてテイクダウン。立つ関根をボディロックテイクダウン。その都度立つ関根もアームロック・アームバー狙いから正対。しかし詰める藤田。  2R、先に詰める藤田がシングルレッグから「ボディロックテイクダウン。しかし上体立てスイッチからバックに回る関根! 藤田もリバーサルで上になりインサイドガード。下の関根はヒップスローで上を取り返すが、藤田も再びブリッジで上に。ヴォンフルーチョークを極めた。  試合後、藤田は「今日、どうしても一本勝ちしたくて、10月26日が誕生日で、SUBMITが6周年を迎えて花束を贈りたいと思います。この後のROOTSとの全面戦争も勝ちます」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 ストロー級 5分2R△根井博登(パラエストラ千葉)[判定0-1] ※17-20-17, 19-19×2△黒部和沙(TRIBE TOKYO MMA)※デビュー戦  プロライセンス取得可能となる17歳の高校生同士のマッチアップが実現。ストロー級で根井博登(パラエストラ千葉)と黒部和沙(TRIBE TOKYO MMA)が対戦する。  17歳ながら既にコンプリートファイターとしての片鱗を魅せる根井博登は、2023年4月大会でプロデビュー。大田ノヒロを1R リアネイキドチョークで極めると、聖地初登場となった7月の後楽園ホール大会では、驚異の“キープムービング”で関係者のみならず修斗通をも唸らせる試合運びを見せつけて、里見拓磨に判定勝利した。  そんな根井の対戦相手となるのが、こちらも現役高校生の黒部和沙。  黒部は、2022年年末に行われたEXトーナメント・フライ級で落ち着いた試合運びと強いテイクダウンで準優勝。優勝の新里昭悟(Theパラエストラ沖縄・コザ)らとともにプロライセンスを獲得している。  多くのトップファイターを輩出するパラエストラ千葉NWと練馬TRIBE・長南組が自信を持って送り出す新世代のニューカマー。次々世代の台頭を予感させるに充分な“ジェネレーションZ”対決に注目だ。  1R、右で詰める黒部にサウスポー構えの根井はシングルレッグ。引き込み際の根井は右オーバーフックからラバーガードへ。回り正対し、コーナーに頭を押し込むが、下の根井もオモプラッタもブレーク。  スタンドで詰める黒部に、根井はセインチャイキック、再び引き込み。腰を抱いた黒部の左手を巻き込んでオモプラッタ、ゴゴプラッタを狙う。  2R、左ストレートを突く根井に黒部は圧力かけてダブルレッグテイクダウン! 「マットに手を着くな」と徹底の指示。ブレーク。スタンドから先にダブルレッグテイクダウンは根井。すぐにマウントから腕十字も、根井はクラッチして上になり、足をかけさせずにパウンド。  さらにハーフに、根井はバギーチョーク狙いも腕を入れている黒部はインサイドガードからヒジ。パスから肩固め狙い、バックから4の字ロックでチョーク狙いゴング。  熱戦の判定は1者20-17で黒部を支持も、2者19-19の1-0でドローとなった。 [nextpage]▼第2試合 フライ級 5分2R×前田壮吉(リバーサルジム横浜グランドスラム)[1R 2分37秒 KO] ※右ストレート〇古賀優平(TRIBE TOKYO MMA)  前田は2023年4月に輝龍とドロー。古賀はNEXUSで3連敗後、5月に大竹陽に2R TKO負け。  1R、ともにオーソドックス構えから右の打ち合い、前田は首相撲ヒザを突くと、古賀もヒジ・ヒザを返す。中央に戻り向き合いから、古賀は右ストレート! 前田が後方に倒れ、レフェリーがすぐに止めた。  古賀は「今までいろんな人に面倒を見てもらって最高の気分です。後輩が出るので応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第1試合 2023年度新人王決定トーナメント2回戦 フェザー級 5分2R〇青井太一(心技館)[判定3-0] ※20-18×3×椿 馨(KATANA GYM)  フェザー級新人王決定トーナメント2回戦。青井は、太田慎太郎に判定勝ち後、中村修平とドロー、2023年5月の前戦で國頭武に2R 肩固めで敗れている。椿は2023年3月に澤江優侍とドロー。  1R、サウスポーの椿の左に、オーソの青井は左から右を当てて、椿の組みを差し上げて上に。立つ椿は右ジャブ、青井は左ジャブの刺し合い。青井が詰めて左で差してコーナーに押し込むと、離れて右オーバーハンド。  2R、右ジャブを当てる椿はダブルレッグへ。差し上げる青井はボディロックで押し込み。ブレーク。右オーバーハンドの青井は前に。椿も左ハイをガード上に打つが、青井が右の連打でコーナーに詰めてゴング。  判定は3-0(20-18×3)で青井が勝利。準決勝進出。
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