MMA
インタビュー

【RIZIN】ムサエフと戦う武田光司「完全アウェーで国の英雄をブッ倒してアゼルバイジャンの方々に恨まれたい」=11.4『LANDMARK 7』

2023/10/13 22:10
 2023年11月4日(日本時間5日)アゼルバイジャン・バクーのナショナルジムナスティックアリーナで開催される『RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan』(※ケージ・RIZINルール)のライト級戦で、トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)と対戦する武田光司(BRAVE GYM)が13日、東京・千歳船橋の所属ジムで公開練習を行った。  アゼルバイジャンでの国際戦に向け、10日間と短期間ながらタイ・プーケットに単身修行を敢行。1日3~4部練習のなかで「海外選手に慣れること。自分の動きがどれだけ通用するのか確認をした。何より“戦う気持ち”を作って来た」という。現地では、ONEのセコンドでタイ入りしていたスパイク・カーライルとも合流し練習を行った。  現在、強豪相手に2連敗中。2022年の大晦日にBellatorのガジ・ラバダノフに判定負けを喫すると、2023年4月の前戦ではルイス・グスタボにもスプリット判定で敗れた。グスタボ戦では試合中盤に足を負傷。ステップを踏めないなかで戦い抜いたが、友人に付き添われて帰宅したところで意識が無くなり、救急車で運ばれた。 「1年間で5試合やって、脳や減量、精神的にもダメージだったのか……宮田(和幸)先生も駆けつけてくれて、周囲には感謝ですね。5カ月くらい休んで、『先生、格闘技ってどうやってやるんでしたっけ?』という状態から、少しづつ“また試合をしたいな”という気持ちになりました」  7カ月ぶりの試合に向け、望むのは「勝利」の2文字のみ。 「2連敗しているのにこんなビッグチャンス、名誉あるムサエフ選手と戦えるなんて。“なんで武田なの?”って思ってる選手もいると思いますが、そんななかでもRIZINが武田光司を選んでくれたので、榊原(信行CEO)さんやRIZINには結果で返すしかない。何が何でも勝つ」と意気込む。 「見せたいところ」を聞かれても、「何もないスね。勝てばいい。KOでも一本でも判定でも、何をしてでも勝ちたい。ファンの皆さんにとっては盛り上がらないかもしれないけど、それでもいい。僕は勝てればいい、それだけを考えています。どんな展開になろうと……海外の選手って、日本人よりハングリー精神が高くて、言い方を悪くすれば軽く反則をしてでも勝てればいいと。ケラモフ選手がファイトパンツを掴むのも悪いことですけれど、自分は“そのくらい勝ちに貪欲なんだな”と感じて。反則をするということではなく、僕もそれくらいの気持ちで戦いたい」と、なりふり構わず戦うという。  対するムサエフは、2019年「RIZINライト級GP」優勝者。2022年7月のBellatorデビュー戦ではシドニー・アウトローを27秒KO。2023年7月の前戦では、アキラを71秒 TKOに下している強打者だ。  武田は、ムサエフ戦に向け、「ハンドスピードの速さが世界トップレベルでインファイトでもミドルレンジでも、どんな距離でもやっぱりハンドスピードは世界一。僕はハンドスピードが速くないんで……勝負できるところはもちろんありますけど、世界で戦う選手相手に“どこが自分の方が優れている”とかは……試合になれば出ると思いますが、発言し辛い。(勝つイメージは)1個しかない」という。  もちろん突破口のひとつは、得意のレスリングになるが、「テイクダウンされることもあると考えています。でもそういうなかで勝負しないと勝てない」と覚悟をのぞかせる。ムサエフはオーソから左右の上下の蹴り、オーバーハンドと危険な武器を持つが、自身の組み手に持ち込む手ごたえは「得てます」と力強く語る。 「タイでハンドスピードの速い選手ともいっぱいやってきましたし。15分(レスリングを)やり続ける自信? ありますね」と即答した。国内でも、伝統派空手で国体入賞の実績を持つBRAVEの野村駿太を、スイッチを多用する仮想ムサエフに見立てて、シミュレーションを重ねてきた。 【写真】ともにアゼルバイジャンで戦う鈴木千裕とは「関係? 1ミリも無いですね。まったく面識なかったです。ただ、僕も金髪で“ヒロアカ”(『僕のヒーローアカデミア』)好きなんで、話は合うと思う。あとでDMしようかな(笑)」  レスリング時代に海外試合は経験済みだが、MMAでは初。アゼルバイジャンの英雄を相手に敵地で戦うことを「嬉しいです」と語る。 「完全アウェーじゃないスか、そのなかでも国の英雄と試合出来るのは嬉しいし、ブッ倒して勝ってアゼルバイジャンの格闘技が好きな方々に恨まれたいですね。“何だよ、アイツ”と。今後も続くアゼルバイジャンの第1回大会で勝ち切って“天敵”になりたい。緊張しているし怖いっていうのもあるけど、そこに乗り込んで勝ちたいです」──“RIZINのヘラクレス”は世界のヘラクレスへの第一歩を踏み出す。
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