キックボクシング
レポート

【RISE】小林愛三リベンジならず、コムが新王者に!因縁の一戦は大﨑孔稀がKO勝ち、トーナメントは村上悠佳と聖愛が決勝へ進出

2023/05/28 18:05
RISE 1682023年5月28日(日)東京・後楽園ホール ▼メインイベント RISE QUEENフライ級(-52kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R×小林愛三(NEXT LEVEL渋谷/初代RISE QUEENフライ級王者)51.55kg判定0-3 ※48-49、47-49、47-50〇テッサ・デ・コム(オランダ/Fightteam Vlaardingen/Enfusionストロー級王者、同級1位・挑戦者)51.50kg※コムが新王者に。小林は初防衛に失敗。  小林は2015年2月にプロデビューすると、2018年7月にシュートボクシングの試合で敗れるまで13戦無敗を誇った。同年12月には伊藤紗弥を判定で下し、2019年11月にはWPMF世界女子フライ級王座を奪取。2021年4月にRISE QUEENフライ級正規王者となった。2022年3月にはベルギーでGLORY女子スーパーバンタム級王者ティファニー・ヴァン・スーストに挑戦。計4度のダウンを奪われKO負けとなったが、倒されても前に出る続け“大和魂“を見せつけ会場を沸かせた。7月にはイ・ドギョンに圧勝するも、12月にコムと対戦してダウンを奪われての判定負け。戦績は17勝(3KO)6敗4分。  コムは2022年9月にEnfusionストロー級(-52kg)王座に就き、12月に初来日して小林から右フックでダウンを奪って判定勝ち。しかし、2023年1月のGLORYメキシコ大会ではジュリアナ・コスナルド(アルゼンチン)に判定で敗れた。戦績は15勝2敗1分。  1R、軽快なステップを踏むコムに小林は右ロー&右ミドル。コムは前回同様、小林の右ミドルにフックを合わせに行くが、小林はしっかりガードしている。小林のジャブ、左フックと左のパンチがいい。コムはねじ込むような右フックを打つ。  2R、コンビネーションの最後に必ずローを蹴るコム。小林はコムの右ストレートをしっかりとガードして、左のパンチを中心に打っていく。積極的に攻めていくのは小林で、このラウンドはジャッジ2名が10-9で小林を支持。  3R、小林はコムのパンチをブロックして左ミドル、右ロー。コムは変わらずパンチのあとに必ずローを蹴る。手数を増やすコムは小林をブロックさせる場面が多く、このラウンドはジャッジ2名が10-9でコムを支持した。  4R、コムは手数を増やして右ローを蹴っていく。この右ローに反応を示すようになった小林は左ミドル、右ローを蹴っていく。パンチの打ち合いでもコムが手数で上回り始めた。  5R、前へ出て右ミドルを蹴る小林だが、コムも一歩も譲らず右ミドルを返す。そして右ローを蹴る。必死に前へ出て右ミドルを蹴る小林だが、コムのバックステップにパンチが届かず、逆にパンチやヒザをもらい、1Rから蹴られ続けてきた右ローでバランスを崩す。  判定は3-0でコムが勝利。RISE QUEENのベルトがついに海外へ渡ることとなった。  コムはマイクを持つと嬉しくてしょうがないという笑顔で「コンニチハ。とても光栄です。私のファン、家族も来ています。みんな応援ありがとう。昨日言ったとおり私が前よりも強くなって王者になりました」と語った。 [nextpage] ▼セミファイナル バンタム級(-55kg) 3分3R延長1R〇大﨑孔稀(OISHI GYM/同級1位、BOMバンタム級王者)54.95kgKO 2R 1分56秒 ※ボディ連打×寺山遼冴(フリー/同級2位、第3代DEEP☆KICK 53kg王者、CKC2021 -54kgトーナメント優勝)54.90kg  大﨑はパンチ、蹴り、ヒジ、ヒザいずれでもKOできる破壊力を持ち、タイ人と渡り合うテクニックも持っている。特にボディブローは強烈。様々な団体で活躍し、RISEには2019年11月から参戦。2022年3月に一気にフェザー級に階級を上げて龍翔に判定勝ち、5月に55.5kgで加藤有吾にTKO勝ち、7月に56kgでJyoseiにKO勝ちと3連勝を飾ったが、10月に志朗と対戦して延長戦で敗れた。12月にはSB王者・植山征紀から勝利を奪っている。戦績は29勝(18KO)7敗1分1無効試合。  寺山はわずか5戦目にしてDEEP☆KICK 53kgCK王者となった。2020年11月には有井渚海にプロ初黒星を付けられ、2021年5月に京谷祐希とドロー。7月にはCKC2021-54kgトーナメントに出場し、決勝で有井にリベンジを達成して優勝した。さらに9月にはDEEP☆KICK王座を2度のダウンを奪う完勝で初防衛に成功すると、11月にはRIZINに初参戦して弘樹から4度ものダウンを奪う圧勝。2022年10月は京介に勝利して6連勝。戦績は9勝(1KO)1敗4分。  両者は2月の『RISE 165』のメインイベントで対戦するも、3Rに大﨑の右インローがローブローとなり、寺山はインターバルを与えられるも回復せず、ドクターストップによる負傷判定でドローとなっていたため決着戦が改めて組まれた。  1R、大﨑はローとミドル中心の組み立て、寺山はそれに左ストレートを狙っていく。中盤からパンチも繰り出すようになった大﨑は、寺山の右側へ回り込んでヒザを蹴る。  2R、大﨑が強烈な右ミドルで鈍い音を響かせ、続くヒザ蹴り。ボディへの連打とヒザでダウンを奪う。最後はコーナー詰めての連打で寺山をめった打ちにし、寺山が崩れ落ちたところで大﨑のKO勝ちが宣せられた。  KOで決着をつけた大﨑は「完璧にわかったと思うんですけれど僕の方が強いです。前回不完全燃焼でモヤモヤする形になってしまったんですけれど、こうやって再戦を組んでくれたRISE関係者の皆さまありがとうございます。寺山選手、すぐにリマッチする必要はなかったかもしれないですけれど対戦してくださってありがとうございます。これで気持ちよく僕は次のステージへ進めると思います。正直、誰にも負ける気がしないです。鈴木選手にも勝てる自信があります。なので僕にチャンスをください。RISEの55kgは鈴木選手が不動の王者ですが僕が倒して新しい時代を創る」と高らかに宣言した。 [nextpage] ▼第7試合 RISE QUEENバンタム級(-55kg)王座決定トーナメント 準決勝 3分3R延長1R〇村上悠佳(TEAM TEPPEN)55.00kg判定3-0 ※30-29×2、30-28×KOKOZ(TRY HARD GYM/フライ級5位、初代スック・ワンキーントーン女子スーパーフライ級王者)54.10kg※村上が決勝戦へ進出。  村上は極真空手をバックボーンに持ち、破壊力抜群の蹴りを武器にアマチュアキックでは1年弱で11戦全勝6KOの戦績をあげてプロに転向。デビュー戦ではダウンを奪って勝利したが、2戦目でいきなりJ-GIRLSフェザー級王者・空手こまちと対戦して判定負け。その後は4連勝したが、2020年9月に浅井春香に判定3-0で敗れた。2021年4月には『HEAT』で鈴木万李弥と女子の年間ベストバウト候補と言われた熱戦を展開し、判定2-1で勝利。10月にはシュートボクシングでも勝利して12月に浅井との再戦に臨んだが一歩及ばずリベンジ失敗。2022年10月に聖愛を判定で破り戦績を8勝(1KO)3敗とした。  KOKOZはムエタイとももいろクローバーZを愛し、2019年6月に無敗のままスック・ワンキントーン女子ミニフライ級王座を獲得。その後、スーパーフライ級も制して二冠王を達成。RISE初参戦となった2020年2月にはいきなりRISE QUEENミニフライ級王者・寺山日葵と対戦。接戦を展開し判定で敗れたが、パワフルなパンチを印象に残した。9月には「初代RISE QUEENフライ級(-52kg)王座決定トーナメント」に出場するも準決勝で小林愛三に敗れ、2021年11月の前戦ではS1レディース2021スーパーフライ級王座決定戦でルイに判定負けで王座獲得ならず。2022年2月には聖愛に勝利も、その後は2連敗。戦績は7勝6敗。  1R、両者ローを蹴り、村上は右ストレート、KOKOZはコンビネーションパンチにつなげていく。村上はKOKOZの連打と左ミドルでコーナーに詰められるが、冷静にKOKOZのパンチをブロックして右ストレートをヒットさせた。  2R、村上はこの試合ジャブがよく出る。長い距離からジャブ、右ストレートで入るとヒザに繋げ、さらに顔面前蹴りも蹴る村上。KOKOZも至近距離で左右フックを打っていく。終盤はKOKOZのパンチが当たる場面もあったが、村上は最後に自分のパンチや蹴りで終わらせるため印象がいい。  3R、右ローをしっかり当てていく村上。KOKOZがパンチで攻め入ってくるとヒザ、随所で顔面前蹴りと右ストレート、ヒザをヒットさせていく。KOKOZのパンチもヒットするが、最後は村上の攻撃で攻防が終わるため印象がいい。前蹴り、ヒザ、右ストレートもタイミングよく入り、村上が判定3-0で勝利。決勝進出を決めた。 [nextpage] ▼第6試合 RISE QUEENバンタム級(-55kg)王座決定トーナメント 準決勝 3分3R延長1R〇聖愛(魁塾/フライ級6位、初代WMC女子日本スーパーフライ級王者)54.85kg判定3-0 ※30-28×3×神谷優良(KKC/全日本フルコンタクト空手2021軽重量級3位)54.55kg※聖愛が決勝戦へ進出。  聖愛は関西の名門・魁塾所属の女子大生ファイター。2020年2月にNJKFミネルヴァ・スーパーフライ級タイトルマッチに勝利して高校生の内にチャンピオンになるという目標を達成した。2021年2月の『ミネルヴァ』では初防衛に成功。2022年3月にはムエタイルールに挑みRINAに判定勝ちして初代WMC女子日本スーパーフライ級王者となった。10月にフライ級から階級を上げてRISEで村上と対戦も判定負け。RISEでは初戦こそ勝利したものの、陣内まどか、YAYAウィラサクレック、KOKOZ、村上悠佳に敗れ4連敗中。戦績は10勝(2KO)5敗2分。  神谷は幼き頃からフルコンタクト空手の試合に出場し、JFKOやJKJOなど多くの大会で実績を残した。KWF国際オープントーナメント世界カラテグランプリでは中量級で準優勝。2021年10月にシュートボクシングでプロデビューし、村上に判定負けも奮戦。プロ戦績は1勝3敗で今回は大抜擢となる。  1R、聖愛は左右ローを蹴り、右ストレートにつなぐ。神谷はお構いなしに突進してパンチを繰り出していくが、聖愛のローからの右をもらい、打ち合いでも聖愛のしっかり狙った右フックを被弾する。  2Rも突進する神谷だが、聖愛は回り込んでかわしての右ストレート、左ミドル、ヒザ。神谷の左インローは当たっているが、パンチでは先手をとられ続け被弾が目立つ。  3R、蹴りからのパンチをしっかり当てていく聖愛に神谷は突進を繰り返す。打ち合いになると神谷の左がヒットする場面もあるが、聖愛の右の正確さが上回る。神谷の圧に押されて疲れも見える聖愛だったが、最後まで戦い抜いて判定勝ち。RISEでの連敗から脱出し、今回は悔し涙ではなく嬉し涙を流した。 [nextpage] ▼第5試合 スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R×マサ佐藤(WSRフェアテックス/同級3位、英雄伝説64kg級アジア王者)64.50kgKO 1R 1分11秒 ※左ヒザ〇麻火佑太郎(PHOENIX/同級6位)64.95kg  佐藤が一躍その名を轟かせたのは、2018年2月の『KNOCK OUT』で水落洋祐と打撃戦を繰り広げ、何度も顎を跳ね上げられながら耐え抜き、ヒジ打ちで大流血させて逆転TKO勝利を収めた一戦。KNOCK OUTスーパーライト級トーナメントでも準決勝進出を果たした。これまで英雄伝説64kg級アジア王座、西日本統一ライト級王座、蹴拳ムエタイ同級王座、DBS同級王座、RKA同級王座などを獲得。沖縄をベースに活動していたが、2021年2月から東京に拠点を移し、様々な団体に参戦している。約2年ぶりのRISE参戦となった2022年6月大会では森香津眞にKO勝ち。戦績は25勝(13KO)18敗4分。  麻火は元TENKAICHI Gライト級王者。K-1甲子園-60kgベスト4、KAMINARIMON×新空手最強決定戦-63kg優勝、全日本格斗打撃選手権大会優勝などの実績を持つ。KNOCK OUTとREBELSでキャリアを積み、2022年2月のRISEではチャッピー吉沼から勝利。5月には木村“ケルベロス”颯太に判定で敗れたが、12月に北井智大から殊勲の勝利を収めた。戦績は11勝(1KO)8敗。  1R、サウスポーの麻火はジャブを突き、多彩な蹴り技を繰り出す。佐藤をロープに追い詰めると左のテンカオ をグサリと突き刺し、これで佐藤の動きが止まると左右ボディのラッシュ。  崩れ落ちる佐藤の顔面にダメ押しのヒザを入れ、麻火がKO勝ちを飾った。  麻火はマイクを持つと「KOが多くて焦っていたんですが、自分がKO出来てよかったです。自分の先輩(梅野源治)がRIZINに出て盛り上げてくれると思うので、麻火もYAVAIってことを覚えておいてください」とアピールした。 [nextpage] ▼第4試合 フライ級(-52kg) 3分3R延長1R×YAYAウィラサクレック(WSRフェアテックス/同級4位、初代J-GIRLSスーパーフライ級王者)51.60kg判定0-2 ※28-29×2、28-28〇Melty輝(team AKATSUKI/DBS女子フライ級王者)51.70kg  YAYAは初代J-GIRLSスーパーフライ級王者の肩書きを持つムエタイファイターで2021年5月にRISE初参戦を果たすと聖愛と対戦し、3R判定勝利で王者食いを果たした。同年9月にAKARIに敗れ、その後は怪我の治療のために長期戦線離脱を余儀なくされた。今大会で1年8カ月ぶりにリングに戻ってくる。  対するMeltyは『ザ・ノンフィクション』や『月曜から夜更かし』に出演、フェフ姉さんと2度対戦して2度とも勝利した“最強キャバ嬢”として話題となった選手。昨年12月にteam AKATSUKIに移籍すると移籍初戦でRISE参戦中の山本知美からダウンを奪い勝利。今年2月にはNO KICK NO LIFEで高橋アリスに判定勝利を収めると4月には有里に勝利しDBSフライ級王座に就いた。  1R、YAYAがフェイントを使って右を上手く当てていき、キャリアの差を見せつけたかと思った瞬間、Meltyが虚を突く右ハイキック一閃。これが側頭部をかすめるようにして決まり、ダウンを奪う。  2R、じりじりと距離を詰めるYAYAだが、Meltyはガムシャラな連打で先手を取る。Meltyはガムシャラな打ち方だが、大振りではなく真っ直ぐな連打。さらに前蹴り。YAYAはローを蹴って右に繋ぐ。  3R、ガムシャラながら真っ直ぐに連打するMeltyにYAYAは先手を取られる。単発になりがちなYAYAに対して、Meltyは連打で手数もヒット数でも上回る。逆転を狙って前へ出て攻めの姿勢を貫くYAYAだが、Meltyが逆転を許さず判定2-0で勝利。番狂わせを起こした。 [nextpage] ▼第3試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R延長1R〇石川泰市(Ten Clover Gym/同級5位、Stand Up King of Rookie 2022 -67.5kg優勝)67.35kg判定3-0 ※29-28×2、28-27×都木航佑(キャピタルレイズ fighting GlaNz/KROSS×OVER認定KICK初代-67.5kg王者)67.25kg  2018年KAMINARIMON全日本Aクラス-70kg優勝の石川はプロ戦績3勝(1KO)1敗1分の24歳。昨年9月に悠、今年2月に和田哲平を下しStand Up King of Rookie 2022 -67.5kg優勝を果たしRISEナンバーシリーズに登場する。  対する都木は新極真空手出身で2015年の全日本ジュニア大会、2016年の全関東空手道選手権大会・中量級で優勝し頭角を表し、2017年には全日本フルコンタクト空手道選手権大会(JFKO)中量級でベスト8に入賞した。昨年2月にはDEEP☆KICK-70kg級王者の稲井良弥との無敗王者対決で判定負けを喫し初黒星となったが、9月の『Bigbang』では第7代Krushウェルター級王者・山際和希を3R TKOで下し再起を果たしている。戦績は6勝(4KO)1敗。  1R、しっかりジャブを突く都木に石川は飛び込んでのワンツー。この石川の飛び込んでのパンチがヒットする。さらに前蹴りを多用する石川。都木の蹴り足をキャッチしての攻撃も繰り出した。  2R、互いにいいジャブを打ち合い、ローを蹴り合う。石川は関節蹴りを多用し、都木はそれが気になる様子。飛び込んでの右フックをヒットさせた石川はもう一発右フックを打ち込んでダウンを奪う。  3R、左ミドルと前蹴りを織り交ぜて左フックを狙っていく都木が左フックのヒットを奪い、動きが落ちた石川は右カーフからの左ハイ。グラついた石川だがクリンチで粘り、逆転を狙って攻め続けた都木だったが、石川が逃げ切っての判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第2試合 ヘビー級 3分3R延長1R〇ミヤギン(team Bonds/同級6位)107.15kgKO 1R 1分14秒 ※右フック×MAX吉田(池袋BLUE DOG GYM)99.05kg  1R、ヘビー級らしく大きなフックで打ち合う両者。吉田はカーフと前蹴りも。ミヤギンはボディへヒザを突き刺す。吉田の前蹴りにミヤギンが右ストレートを合わせてダウンを奪う。  その後はミヤギンが仕留めにかかるが、吉田はフラつきながらも必死に打ち返す。吉田の右フックがミヤギンを捉える場面もあり、あわや一発逆転かとも思われたが、ミヤギンが前へ出続けて最後は左フックからの右フックで吉田をダウンさせてKO勝ちした。 [nextpage] ▼第1試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R〇白石 舜(TEAM TEPPEN/同級17位)57.40kgKO 1R 1分43秒 ※右フック×白鳥光希(正道会館KCIEL)57.35kg  1R、しっかりジャブを突いて当てていく白石はジャブを当てての右ストレートを繰り出す。このジャブを当てられてしまう白鳥に、白石がジャブからの右フックでダウンを奪う。  立ち上がった白鳥に襲い掛かっら白石は左フックを空振りしてからの右フックを打ち抜き、白鳥は強烈なダウン。白石の豪快KO勝ちとなった。 [nextpage] ▼オープニングファイト第3試合 フライ級(-51.5kg) 3分3R×柊真(新潟誠道館/Stand Up King of Rookie 2022 -51.5kg優勝)51.35kg判定0-3 ※27-29、27-30×3〇伊藤琉之助(EX ARES/JAPAN CUP 2022 -55kg準優勝)51.40kg  1R、両者カーフを蹴り合ったかと思えば、鋭く速いパンチを交錯させる。どちらがいつ倒れてもおかしくない鋭いパンチの応酬となり、スリリングな展開が続く。  2Rも打ち合いが続く。伊藤は左ボディを執拗に狙い、それが効いてきたか、右が何度もヒットし始める。カーフを蹴るのも忘れない。柊真も右を打ち返していくが、伊藤のヒザがグサリとボディに月ささ去り、フォローのパンチを入れてダウン奪う。  3Rもアグレッシブに攻めるのは伊藤で、勢いよくワンツー、ヒザ蹴り、左ボディを当てていく。柊真も右を打ち、カーフを蹴るが、伊藤の勢いは止まらない。激しく攻めていき、最後まで攻撃の手を休めず、判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼オープニングファイト第2試合 -45kg契約 3分3R×西原朱花(TEAM TEPPEN)44.65kg判定0-3 ※28-30、27-30×2〇小林穂夏(NEXT LEVEL渋谷)44.85kg  西原は那須川天心の父・弘幸さんが会長を務めるTEAM TEPPENの女子ホープで、2021年9月にプロデビュー。風貌や体型も寺山を小型化したような西原は、前蹴りを多用するスタイルも似ており、ステップワークを駆使した動きで、相手が入ってくるところに右ストレートやヒザ蹴りをカウンターで合わせて判定勝ち。伊藤隆RISE代表を始め、多数の関係者がその高度なテクニックに「印象に残った」と太鼓判を押した。5月に風羽、11月に坂田実優に勝利して3戦3勝無敗。  小林は幼い頃から空手とキックボクシングを学び、高校・大学時代はボクシング部に所属。高校生の時には「第17回全日本女子ボクシング選手権ジュニア(高校生)の部ピン級」(2018年)で準優勝、全日本女子ジュニアランキングでも1位にランキングされていたアマチュアボクシングの強豪選手。JAPAN CUP 2022 女子-50kgトーナメントでも準優勝している。2022年10月の『RISE 162』でプロデビュー戦を行い辻井和花に勝利、今年2月の2戦目も坂尻桃音に勝利した。  1R、サウスポーの小林がいきなり左の2連打で西原を転倒させる。待ちのスタイルで小林が攻めてくるところを右ストレート、右ミドルで迎え撃つ西原。小林は果敢にアタックを繰り返して、前蹴りや左フックを当てに行く。  2R、西原は右ストレートと前蹴りで距離を作り、自分からはミドル、小林が出てくると右やヒザを合わせる。これに小林はミドルに左右フック、飛び込みの左ストレートで応戦。ラウンド終了間際に小林が左ストレートからの左ストレートで西原を倒すが、これはスリップ判定となった。  3R、パワーで西原にロープを背負わせる小林は、西原に右のカウンターを出させておいての左ストレート。西原も前蹴りで対抗するが、小林に入られるとパンチの回転力の差で小林が優勢。西原はコーナーに追い込まれる場面が増え、小林が左右フックを回転させる。  判定は3-0で小林。女子ホープ対決を熱闘で制した。 [nextpage] ▼オープニングファイト第1試合 ミニフライ級(-49kg) 3分3R×RINA(Crazy Gorilla Gym)48.85kg判定0-3 ※27-30×3〇MEI(KRAZY BEE/2019年全日本女子ボクシング選手権大会シニアの部バンタム級 優勝)48.85kg  RINAは今年3月のRISEで、注目を浴びてRISEデビューを果たした登島優音と対戦。パワフルな左右フックと突進でドローとなった。そのRINAの今回の相手も注目のプロデビュー戦となる。MEIは2019年全日本女子ボクシング選手権大会シニアの部バンタム級優勝の実績を持ち、今年1月のRISEアマチュア大会『RISE NOVA』Aクラスの試合で初回KO勝ち。K-1女子アトム級王者・菅原美優とも練習仲間で、実力が気になるところだ。セコンドには山本美憂の姿も。  1R、MEIは前蹴りで距離を作ってのパンチを狙うが、RINAは距離を潰して組んでのパンチとヒザ。MEIは離れ際のパンチとローで対抗する。  2RもRINAは距離を潰して組み付いてのヒザ、離れ際のフック。MEIは動きを封じられながらも離れ際に鋭い左右フックを繰り出す。さらに右ロー。バックステップでRINAの突進をかわしてのストレートを繰り出す。  3Rも変わらぬ戦法のRINAだったが、組み付こうとしたRINAにMEIは左右ボディからの鋭い左フック。これでダウンを奪う。その後も同じコンビネーションでヒットを奪うMEIにRINAが足を止めて打ち合う場面もあったが、MEIは大きなスイングながらフックをしっかり当てる。  判定3-0でMEIがデビュー戦を勝利で飾った。
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