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【DEEP JEWELS】伊澤星花がアムに三角絞めで一本勝ち!「私生活も格闘技も絶頂に」ジョンウンが須田萌里を1R TKO、万智がユジョンに1R一本勝ち、ケイト・ロータスが粘る彩綺に判定勝ち

2023/05/28 16:05
 2023年5月28日(日)、東京・ニューピアホールにて昼の『DEEP TOKYO IMPACT 2023 4th ROUND』に続き、午後5時から『skyticket Presents DEEP JEWELS 41』(U-NEXT配信)が開催された。 ▼メインイベント 第8試合 DEEP JEWELS 49kg以下 5分3R〇伊澤星花(フリー)48.75kg[1R 3分31秒 三角絞め]×アム・ザ・ロケット(フリー)48.25kg  現DEEP JEWELSストロー級(52.2kg)&現RIZINスーパーアトム級(49kg)王者で、2022年のRIZINスーパーアトム級トーナメント優勝者=無敗の伊澤星花(フリー)が、現DEEP JEWELSミクロ級王者のアム・ザ・ロケット(タイ)と対戦。  伊澤は、2022年4月に浜崎朱加との再戦で勝利しRIZIN女子スーパーアトム級王座を獲得。RIZINスーパーアトム級GPではラーラ・フォントーラ、アナスタシア・スヴェッキスカに一本勝ち、大晦日の決勝でパク・シウにスプリット判定で勝利し優勝。9連勝をマークしている。  2023年5月6日の『RIZIN.42』で山本美憂と対戦予定だったが、美憂が負傷欠場で試合は延期に。5月28日(日)大会で、1年7カ月ぶりにDEEPケージに帰還する。  対するアム・ザ・ロケットは、ミクロ級(44.0kg)王者だが、スーパアトム級の49kg前後での試合経験も多い。2019年の大晦日のRIZINでは山本美憂のレスリングにコントロールされて判定負けも、2020年2月のDEEP JEWELS初代ミクロ級王座決定トーナメント一回戦で佐藤絵実に1R 腕十字で一本勝ちで再起。以降はコロナ禍のなか来日が途絶えていた。 伊澤「久ぶりのDEEP JEWELSで、しっかりとメインも任せてもらっているので、バチッと極めて、DEEP JEWELSを盛り上げられるように頑張ります。アム選手、明日はよろしくお願いします」 アム「タイから来ました。毎日厳しい練習に耐えてきましたので戦う準備は万全です。明日はしっかり勝ちますので応援よろしくお願いします」  1R、伊澤は足払いでアムを崩すとノーアームギロチンチョークで絞りクローズドガードに入れる。アムは首を抜き、伊澤の腕十字狙いから離れて下の伊澤に蹴り。  立ち際にまたも伊澤を頭をがぶりギロチンチョークから解除して腕十字へ。内側を向いて外したアムは右で差して立とうとするがそこに伊澤は三角十字で極めに。アムが上体を起こすと三角絞めへ。ヒザ裏で両足を組んでアムの頭を引き付けタップを奪った。  試合後、伊澤は、「久々のDEEP JEWELS楽しみでした。ぜひまた出てもっと盛り上げたいと思います。あと、私的なことですが、前から決まっていたんですけど、COROさんと6月11日に結婚式を挙げさせていただきます。私生活も格闘技も幸せの絶頂にいます。この幸せを皆さんにも分けられるように頑張りますので、私の応援もDEEP JEWELSの応援もよろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第7試合 DEEP JEWELS 49kg以下 5分3R×須田萌里(SCORPION GYM)48.60kg[1R 4分27秒 TKO] ※右ストレート→パウンド〇パク・ジョンウン(Team Strong Wolf)48.90kg  18歳の須田は、対戦相手のレベルが上がった2022年に4勝2敗。2022年3月に青野ひかるに腕十字で一本勝ち後、5月に大島沙緒里に一本負けも、にっせー、村上彩に勝利。11月に元DEEP JEWELSストロー級暫定王者の本野美樹に判定負けしたものの、2023年3月の前戦ではアトム級で桐生祐子に2R リアネイキドチョークで一本勝ちしている。  対する“リトルウルフ”ジョンウンは2015年、18歳でプロデビュー。DEEPマットでは、キャリア2年目で黒部三奈、3年目に前澤智に敗れたものの、富松恵美、佐藤絵実に勝利。  2018年12月にハム・ソヒに判定負けも、2019年は3勝1敗。HEATではキックルールでも戦い、鈴木万李弥にスプリット判定で勝利している。  2021年9月にはROAD FCアトム級王座戦でシム・ユリにスプリット判定負けで戴冠ならずも、キックで無敗の立ち技に加え、レスリングも消化し、2022年7月のROAD FCではかつてシム・ユリに判定勝ちしているホン・ユンハに1R TKO勝ちしている。 須田「パク選手と試合ができることをずっと楽しみに練習してきました。明日は自信を持って戦えるように頑張ります。応援よろしくお願いします」 ジョンウン「久しぶりの日本での試合ですごくワクワクしています。明日は応援よろしくお願いします」  1R、ともにオーソドックス構え。頭を下げてから上に組もうとした須田の頭がジョンウンの顔に当たりバッティングで中断後、再開。  左右で詰める須田をさばくジョンウンは右ロー。須田のダブルレッグからの引き込みには手首を取られず、腕を引いて足で下の須田の足を蹴って離れる。立ち上がる須田。  右ミドル、右の前蹴りを腹に突く須田。引き込みを警戒するジョンウンは右カーフ、ミドルを被弾。右ヒジを狙うジョンウンは、須田の右の蹴りに右ストレート! ダウンした須田にジョンウンは重い鉄槌連打。打たれ続ける須田にレフェリーが間に入った。  試合後、座り込み涙の須田に、ジョンウンは近づいてハグ。  ケージの中で「久しぶりの日本での試合にワクワクしました。須田選手は強くて距離感を取るのが大変でした。これからは私だけじゃなく須田選手のことも応援してください」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 DEEP JEWELS ストロー級 5分3R〇万智(スポーツジム 67's)52.55kg[1R 2分42秒 アメリカーナ]×キム・ユジョン(TEAM GENIUS)52.40kg  万智は、DEEP JEWELSアマチュアで試合経験を積み、2022年11月のプロデビュー戦でARAMIに判定勝ち。2023年2月大会では大島沙緒里に判定勝ちの実績もあるHIMEと対戦し、奇襲の組みでペースを掴み、リアネイキドチョークで一本勝ちしている。  対するユジョンは初来日。アマチュアROAD FCで2勝後、プロデビューし、ARCで2勝1敗。2022年12月の前戦ROAD FC 62ではパク・ソヨンにリアネイキドチョークで一本勝ちしている。 万智「たくさんの必殺技を出して勝ちます。国際戦のトップバッター。超勢いをつけるので皆さん楽しみにしていてください」 ユジョン「いま韓国で3連勝中ですが、日本でも1勝追加して4連勝にしたいと思います」  1R、ともにサウスポー構えから。左ハイから入る万智は出入り。追うユジョンも左ストレートを当てるが、そこにダブルレッグテイクダウンは万智。  金網まで這うユジョンは腰を抱いて引き出して横に背中を着かせるとハーフからパウンド、ヒジ。左腕をアメリカーナにとらえると後ろを向いたユジョンの腕を右手に持ち替えて絞り、身動きが取れないユジョンを見てレフェリーがストップした。  試合後、万智は「観戦に来ている方々、U-NEXTで見ている方々もありがとうございました。初の国際戦でしたが、一本で勝ててよかったです。10代最後の試合でしたが、成人式までにベルトが欲しいです(王者はRIZIN参戦中の伊澤星花。万智は返上を希望している)。次も頑張るのでよろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 DEEP JEWELS 49kg以下 5分2R〇ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)48.75kg[判定3-0] ※20-18×3×彩綺(フリー)48.65kg  ケイトは、2022年9月に竹林愛留にスプリット判定勝ちも、2023年2月に青野ひかるに判定負けで連勝ならず。組みよりのオールラウンダーで、伊澤星花との練習で受けの強さが増している。  対する彩綺は、2022年11月のBreakngDownで北村彩綺のリングネームで土木ネキこと坂本瑠華に判定勝ち。タイ・プーケットで練習中で今回がMMAデビュー戦となる。 ケイト「後半に強い選手のカードが揃っているので、それに負けないようなインパクトのある試合をします」 彩綺「BreakingDownからDEEPに、今回MMAで初参戦させていただきます。いろんな下馬評が入っていて私のなかで原動力になっています。今回、MMAを初めて4、5カ月くらいなんですけど、皆さんの想像を超える試合にするので楽しみにしていてもらえたらなと思います。あと、ちゃんと踏み台にさせていただきます」  1R、大応援団に迎えられた彩綺。ともにサウスポー構え。ワンツーから左ミドルで前に出る彩綺にケイトは蹴り足を掴んでボディロックテイクダウン。すぐにバックに回り、背後からパウンド、リアネイキドチョーク狙い。前に落とそうとする彩綺に4の字ロック。背後からパウンドも、立ち上がる彩綺。  落とされないケイトはフェイスロック狙いから自ら着地し、大外刈テイクダウン! パウンドからパスガード。バックマウントからパウンド。4の字ロックからリアネイキドチョーク狙いも、ここも彩綺は持ち上げて正対して離れたところでゴング。  2R、最初のケイトのダブルレッグを切った彩綺。2度目のケイトのダブルレッグも差し上げるが、押し込むケイトに彩綺は金網背から押し倒して上に。ガードを取るケイトに彩綺はスタンドを要求。  前蹴りから入る彩綺に、ケイトは詰めて首投げテイクダウン! ガードの彩綺に右で脇差しパスガード狙いのケイト、下の彩綺は三角絞め狙い。  しかし、両腕が入っているケイトは離れて鉄槌へ! その連打に再び三角絞めを狙う彩綺。しかし肩をずらしてかついでパス狙うケイトが上からパウンド連打でゴング!  笑顔のケイトに、顔を腫らせた彩綺。判定は3-0(20-18×3)でケイトが勝利。MMA初心者ながら健闘した彩綺と笑顔のハグをかわした。 [nextpage] ◆藤田翔子 引退式 DEEP JEWELS屈指のストライカーとして活躍した藤田翔子(リバーサルジム新宿 Me,We)が引退。佐伯茂DEEP代表、Me,We山崎剛代表、弟の藤田大和らから花束が贈られた。 藤田翔子「5歳から極真をはじめ、26歳で一度引退。29歳のときに大和から勧められて断ってきたのですが、兄弟で唯一、極真で全日本以上のタイトルが取れなくて格闘技復帰を決めました。試合に出て勝って母やみんなの喜ぶ顔を見ると嬉しかったです。だんだんと心が追い付かなくなってここ1年は毎試合引退を考えていました。これからは弟の大和やプロボクサーの健児を応援してくださると嬉しいです。総合格闘家としては引退しますが、これからもラブ・ドリーム・ハピネスを伝えていければと思います」 [nextpage] ▼第4試合 DEEP JEWELS アトム級 5分2R〇古瀬美月(K-PLACE)48.05kg[判定3-0] ※20-18×3×上瀬あかり(毛利道場)47.90kg 古瀬 ※計量に間に合わず、17時までに計量→48.05kgでパス 上瀬「古瀬選手はタイトルマッチやRIZINも経験していて試合数も多いですけど、明日は自分が勝ちに行きます」  1R、サウスポー構えの古瀬の左ストレートをかわしたオーソの上瀬は、古瀬の左の蹴りを掴んでテイクダウン。立ち上げる古瀬は払い腰でテイクダウンし返すと、そのままサイドに。左で差して抑え込み。  左にいる古瀬に左足を上げてマウントをガードする上瀬。中腰からパウンドする古瀬の手首をつかみ腕十字は上瀬! 一瞬ヒジが伸びるが、ずらしてまたいで外した古瀬。下の上瀬の腹にパウンドを落とす。  古瀬のパス狙いに左で脇を差して立ち上がる上瀬が押し込み。ダブルレッグからシングルレッグで崩しに行くが、古瀬が残してゴング。  2R、中央を取り、スイッチしながら左右ステップで左を突く古瀬。首もとに受けた上瀬は右を突いてローシングルもスプロールする古瀬。しかしシングルレッグから立ち上がり押し込みは上瀬。四つから右で差し上げ、左ヒザも。  押し戻して柔道組手で大外刈り狙いの古瀬。残す上瀬のレベルチェンジも残した古瀬は、払い腰でテイクダウン! そのままマウントを奪い、右で枕に巻きパス狙い。ハーフから腕を狙うが、そこに下からシングルレッグは上瀬。横三角を合わせに行く古瀬を振り切り上から攻めようとする上瀬に、古瀬も立ち上がりゴング。  判定は3-0(20-18×3)で古瀬が勝利。敗れた上瀬もプロ2戦目とは感じさせないスクランブルの動きを見せた。 [nextpage] ▼第3試合 DEEP JEWELS フライ級 5分2R×MANA(blooM)57.05kg[判定0-3] ※18-20×3〇奥富夕夏(リバーサルジム新宿 ME,WE)56.90kg MANA「奥富選手とは1年前に戦っていますが、成長したところを見せられればと思います」 奥富「今回、プロデビュー戦になります。MANA選手とはアマチュアで1年前に試合をしていますが、プロでまた戦えて嬉しいです。成長した姿を見せられればと思います」  1R、奥富はシングルレッグから金網に押し込み、ボディロックテイクダウン! 金網使い立つMANAが脇差し払い腰でテイクダウンをし返すが、ケージ蹴って立つ奥富はなおもシングルレッグから右で差して押し込み。  2R、右で差して詰める奥富はMANAを崩すと左で小手に巻くMANAのバックに回り、背後からパウンド、腕十字へ。MANAがスラムして外すと、奥富はすぐに下からシングルレッグ。金網背に座るMANAに中腰からパウンド、さらにクルスフィックでパウンドしてゴング。  判定は3者20-18×3で奥富が勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 DEEP JEWELS 50.5kg以下 3分2R アマチュアSPルール×吉川桃加(トライフォース赤坂)50.10kg[判定0-3] ※18-20×3〇須田美咲(リバーサルジム立川 ALPHA)50.15kg 吉川「たくさん練習したので前回より強くなっています。返り討ちにするのでよろしくお願いします」 須田「前回、奪われた勝利をしっかり取返しに行きたいと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。右を振って前に出る吉川。押し込むも須田は首相撲ヒザから突き放し。右ハイ。ブロックする吉川に、須田は組んで首投げテイクダウン!  吉川はクローズドガードから蹴り上げ立ち上がり。詰めて左差しに、右で小手に巻く須田は払い腰テイクダウン。  2R、前に出て長身を活かして首相撲ヒザは須田。吉川の詰めに前蹴りも。吉も果敢に左右で前に。金網に詰めてヒザをもらうも回転速い左右で須田を金網背にさせる。  組んで首相撲ヒザ、首投げの須田に残そうとした吉川だが、投げ切った須田が上に! そのままゴングを聞いた。判定は3-0(20-18×3)で須田が勝利。セコンドの金原正徳から、祝福を受けた。 [nextpage] ▼アマチュアファイト DEEP JEWELS 55kg以下 3分2R アマチュア×角田光優(禅道会 中信支部)[判定0-3] ※18-20×3〇横瀬友愛(BELVA)※当日計量  1R、ともにオーソドックス構え。打ち合いから角田の組みに、横瀬はシングルレッグで左右の足を変えてテイクダウン。担ぎパスを狙う。パウンド無しルールで角田の足を効かせるガードにパスからマウント、三角絞め狙いも上になる角田は離れる。角田の右の蹴りを掴んでシングルで押し込む横瀬。片足立ちの角田に離れ際の左右を打つ。  2R、間合いを保つ角田の蹴りに右ストレートで飛び込む横瀬。角田は右ミドルで出入り。横瀬は左の蹴りにダブルレッグへ。さらにボディロックからスタンドバックから引き込み。両足をかけて完全バック。角田が正対を狙うもゴング。  判定3-0(20-18×3)で横瀬が勝利。セコンドの水垣偉弥から祝福を受けた。 【中止】▼第1試合 DEEP JEWELS ストロー級 3分2R アマチュアSPルールSarah(トライフォース赤坂)52.40kg→51.65kg ※体重超過横瀬美久(BELVA)48.85kg※Sarahが最終計量で2.65kg オーバーのため試合中止 Sarah「まずは計量、申し訳ございません。17時までにしっかり落とせるように頑張ります」 横瀬美久「妹と2人で勝てるように頑張ります」
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