2023年7月17日(月・祝)東京・両国国技館『K-1 WORLD GP』の第一弾対戦カード発表記者会見が、5月11日(木)都内にて行われた。
スーパー・ライト級3分3R延長1Rで、不可思(クロスポイント吉祥寺)とジン・シジュン(韓国/チームサイコピットブルス)が対戦する。
不可思は様々な団体で試合を行い、合計5本のベルトを獲得。2019年6月にK-1へ初参戦、佐々木大蔵に流血TKO負けを喫して初陣を勝利で飾れなかったものの、2019年12月には大和哲也にKO勝ち。2020年3月にK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也に挑戦したが判定で敗れ王座奪取ならず。2022年は4月に小嶋瑠久をTKO、9月に大野祐志郎をKOに破ったが、12月に林健太に敗れた。2023年3月にはKNOCK OUTに参戦し、バズーカ巧樹をKOで破り再起。戦績は44勝(21KO)18敗2分。
シジュンは2010年にプロデビュー、大韓キックボクシングCKSミドル級王者、TAS7チャンピオンシップ優勝などの肩書きを持ち、凶暴なファイトスタイルから“コリアン・サイコ”の異名を持つ。日本でも定期的に試合を行っており、2013年7月に新日本キックで斗吾を1Rわずか21秒でKO。2014年1月に日菜太に判定負け、12月はJ-NETWORKで武田一也にTKO負け。2019年11月には岡山ジム興行で行われたトーナメントに参戦し、1回戦で小川翔に判定で敗れた。他にもムエロークやHEATなどでも試合を行っている。2020年2月には『GLORY』にも参戦を果たし、ヴィンセント・フォシアーニとダウン応酬の末に判定負け。70kg前後で多く試合をしていたが、今回はスーパー・ライト級(-65.0kg)での参戦となる。戦績は19勝(9KO)8敗1分。
中村拓己K-1プロデューサーはこの試合を「日韓激闘派対決」と位置づけ、「不可思選手から第1試合の申し出があって、通常試合順は全カードが出揃ってから決めるんですが、不可思選手の想いも含めて第1試合で行います」と、第1試合で行うことを発表した。
不可思は「相手のジン・シジュン選手の映像を見たんですけれど、シンプルに強いので、凄くワクワクしています。いい相手を用意してもらって感謝しています。凄いガツガツ倒しに来るタイプの選手で俺も好きなタイプの選手だし、この選手は俺とやったら面白い試合になるのは間違いないので、第1試合の仕事は任せてください」と、本戦のオープニングを飾るのにふさわしい試合にしてみせるとの決意。
第1試合を志願したのは「第1試合がその大会の流れ・勢いを決めると思うので、第1試合はデカい仕事だと思っているんですよ。その仕事をさせてもらえるのがワクワクして、自分もモチベーションが上がるので、やらせてくださいと言いました。バチバチに倒しに行くのはいつも通りなんですけれど、今年からいろいろ新しいこともやっているので、そういう成長をK-1の舞台で見せたいと思います」と説明した。
シジュンが70kgでも戦っていたことについては「昔REBELSという大会で同じジムの先輩の日菜太さんと(シジュンが)やったことがあるんですけれど、それのイメージが残っていて。それで(シジュンを)知っていたので。70kgの選手というイメージなので、今回65kgでやってるんだというのはちょっと意外というか」と、日菜太との試合が印象に残っているという。
続けて「その時に繋がったのか、Facebookでシジュン選手と友だちなんですよ。ちょいちょいメッセージのやり取りするんですけれど、さっきも自分が『いい試合しようぜ』とメッセージを送りました。返事はまだ見てないです」と、なんとFacebookで以前からつながっていたと明かした。
意外なエピソードのあった両者だが、不可思は「身体は強いなというイメージですね。70kgでやっていただけあって。あと気持ちも強いです。スタイル的にもガツガツくる選手なので、そういう選手の方がやっていて楽しいので。大歓迎ですね」と、自分と噛み合いそうなスタイルを持っているシジュンとの対戦にワクワクしているようだった。
一方、シジュンからは「私の座右の銘は『最後まで何が起こるか分からない』です。韓国の人々は誰も私がK-1に出ることを予想していなかったと思いますが、諦めずに戦い続けて、ついにK-1のリングに立つことが出来ます。本当に嬉しいです。またK-1審判団とスタッフのみなさんにメッセージがあります。この試合は私が必ずKO勝ちするので、3名のジャッジが居眠りしてしまっても、起こさずにそのままにしておいてあげてください」と、必ずKOで終わらせるとの強気なメッセージが読み上げられた。