2023年4月8日(土)東京・有明アリーナにて『Prime Video Presents Live Boxing 4』が開催された。
メインイベントでは「WBC&WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(3分12R)が行われ、寺地拳四朗(BMB)が、アンソニー・オラスクアガ(米国)を9R 0分58秒 TKO。WBC2度目、WBA初の防衛に成功した。
当初、寺地と対戦予定だったWBO王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)が病気により欠場。サウスポー構えのゴンザレスから、右構えのオラスクアガと正式発表されたのは試合の10日前。
「2カ月間サウスポーとしかスパーリングしてこなかった」という寺地はタフなオラスクアガを相手にどう戦うか。
▼WBC&WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ 3分12R〇寺地拳四朗(BMB)※WBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者[9R 0分58秒 TKO]×アンソニー・オラスクアガ(米国)
1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブから入る寺地。そのジャに右をかぶせるオラスクアガ。さらに右ボディ。寺地も右ボディを返すと、右ストレート。
オラスクアガは左のダブル。寺地も左ジャブを突き、左ボディを入れる。詰めるオラスクアガは飛び込んでの右から左の逆ワンツー。寺地もワンツーの右を返す。
2R、先に左ジャブを突く寺地。右ストレート、右ボディと上下に突く。ワンツーで踏み込み、相手の左フックをかわす。
ワンからすぐに右、ツーの右をボディと多彩なワンツーを見せる寺地。しかしオラスクアガはパワフルな右フックで前進。しかし寺地はしっかり右を当てて押し戻す。
3R、詰めて左アッパーを振るオラスクアガ。ワンツーからの右で詰めるが、見切る寺地に、オラスクアガはジャブを被弾しないよう間合いを潰す。それをさばいた寺地は、上下に分けると、詰めるオラスクアガと左フックの打ち合いでもらいながらも寺地がヒット。さらに腹を突き、オラスクアガの右の飛び込みをかわしてカウンターの右でダウン奪取!
4R、オラスクアガの突進、左ををかわして左ボディ! そこで詰める寺地は左ジャブ、右ストレートでオラスクアガをロープに詰める。ガードして押し戻すオラスクアガ。そこにワンツーの連打。オラスクアガも左ボディ。ロープを背に右カウンターを狙うが、かわす寺地は左から右
5R、左ジャブ、右ボディの寺地。圧力をかける。下がりながら右の強打を狙うオラスクアガ。そこに左を狙う寺地は左ジャブ。ロープに詰めて、いったん間を置いてガードの間を右ストレート! 寺地の左ジャブに右ストレートを合わせに行くオラスクアガ。大きな右をスイングするが、寺地はかわす。
6R、ガード固め、寺地の打ち終わりに右ボディを打ち返すオラスクアガ。頭を下げて詰めてくるが、左右ボディ打ちの寺地。しかし、オラスクアガは右から左フック! 一瞬足が止まりもらった寺地は間合いを取る。互いの右が交錯。ジャブの刺し合い。寺地は少し抜いたラウンドに。
7R、打ち合いに持ち込むオラスクアガ。応戦する寺地は左ボディ、右ボディをしっかり入れる。それを嫌ったオラスクアガが後退! 手が下がり呼吸をしてロープまで下がる。寺地のワンツーに右アッパーを狙うオラスクアガ。頭を突き合わせてボディ打ちに、オラスクアガは左アッパーを突くと寺地が若干下がる。
8R、ステップ踏む寺地はジャブのダブルを突く。ガード固めて手数を温存するオラスクアガ。前に出るとワンツーでオラスクアガの頭を上げさせる。後半詰めるオラスクアガ。ラスト1分の集中どころで、足を滑らせる寺地。詰めるオラスクアガは右ボディから左フックをヒット! 詰めるが寺地は凌ぐ。
9R、ワンツー打ち合いのなか右を当てるオラスクアガ。そこに応戦する寺地は左右からボディ打ちを混ぜて詰めると、オラスクアガの右に右ストレート! 動きが止まったオラスクアガをロープに詰めて、最後はラッシュ、崩れたオラスクアガはロープ間に尻が落ち、ダウン!
王座を防衛した寺地は試合後、「ほんとうに心が折れかけた部分があって、まだまだ未熟だなと感じました。チームの優しさに泣いた……一人だったら厳しい戦いだでした。序盤、いいペースかなと思ったのに、相手がびっくりするくらい落ちなくて……最後はほんとうに気持ちの戦いだったんで、チームってほんとうに凄いなって。『ここで折れたらホンマ負けんぞ、行け』と。そこで『行かな、行かな』という、そんな経験できないから、これで僕もまた強くなれたと思います。一皮むけて、また強くなった、熱い試合をみてください。今後は視野を広げていこうと思っていて、WBO、IBF、それに階級上げる選択肢も。どっちにしても面白い試合になると思います」と語った。