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インタビュー

【K-1】林健太「自分の得意な“林健太ゾーン”で勝負して勝つ」vs.不可思「“不可思、来たな!”と思わせる試合をしたい」

2022/11/28 17:11
 2022年12月3日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて、スーパー・ライト級3分3R延長1Rで対戦する林健太(FLYSKY GYM)と不可思(クロスポイント吉祥寺)のインタビューが主催者を通じて届いた。  林はK-1参戦経験のある父を持ち、2013年8月からK-1 JAPAN GROUPに出場。強打を武器に2018年12月のK-1ライト級世界最強決定トーナメントで優勝すると、2019年3月には卜部功也に大番狂わせの勝利で第3代K-1ライト級王座に就いた。2020年12月の初防衛戦で王座を失うとスーパー・ライト級に転向し、前戦は2022年9月に小嶋瑠久にKO勝ち。逆転KOが多い激闘派だ。戦績は21勝(14KO)9敗2分。  不可思は様々な団体で試合を行い、合計5本のベルトを獲得。2019年6月にK-1へ初参戦、佐々木大蔵に流血TKO負けを喫して初陣を勝利で飾れなかったものの、2019年12月には大和哲也にKO勝ち。2020年3月にK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者の安保瑠輝也に挑戦したが判定で敗れ王座奪取ならず。2022年は4月に小嶋瑠久をTKO、9月に大野祐志郎をKOに破り連勝中。戦績は43勝(20KO)17敗2分。  両者は2021年12月の大阪大会で対戦し、1Rからノンストップの打ち合いを繰り広げて会場を沸かせ、ダウンを奪った林が勝利している。今回約1年ぶりの再戦となった。 林健太「1年前より今の僕の方がもっと見ていて興奮する試合ができると思う」 ――不可思選手と1年ぶりのリマッチが決定しました。オファーを受けた時の心境を聞かせてください。 「最初にオファーを受けた時は『またかよ!』と思いましたけど、よく考えたらチャンピオンの大和哲也選手は不可思選手を挑戦者に指名しているので、自分がチャンピオンに近づくためには全然ありだなと思って、今は燃えていますね」 ――昨年の対戦では林選手の判定勝利でしたが、周囲から「不可思に比べると身体が小さい」と言われたそうですね。 「そうですね。でも……そもそも不可思さんがデカいんですよ(苦笑)」 ――確かにそれはあります(笑)。「僕もスーパー・ライト級でやるうえで体重を増やそうと思って、むちゃくちゃ食べても80kgまでいかないんですよね。でも不可思さんが80kgちょっとある体重計の写真を載せてて、もとの骨格や筋量が自分とは違うんやなと思いました」 ――例えば試合中にフィジカル差・体格差を感じる部分はありましたか? 「それもあるんですけど、あの時の自分の戦い方がフィジカル差を感じるような戦い方やったと思います。今の自分のファイトスタイルやったら、そうはならないと思います」 ――不可思戦を教訓に戦い方を変えたということですか? 「教訓になったのは今年4月の鈴木勇人戦ですね。本来は自分の距離で戦うことが重要やのに、あの時は鈴木選手の左ミドルにローを蹴り返す練習ばっかりやっとたんです。それって鈴木選手の得意な蹴りの距離で戦う練習で、自分の得意な距離じゃないんですよね。それに気づいたのは大きいですね。だから不可思さんとやる時は、自分の得意な“林健太ゾーン”で勝負しようと思います。油断はしないですけど、自信はあります」 ――しかも林選手は大阪大会不敗神話の持ち主でもあります。 「トーナメントも合わせると5戦5勝(3KO)なんです。今回試合が決まって、周りのみなさんに『大阪大会不敗神話を継続します!』と言ったら『大阪だけじゃなくて東京でも横浜でも負けないように頑張れ!』と言われたんですけど(苦笑)」 ――なるほど(笑)。とは言え、林選手にとって関西は地元ですし、気合いの入り方も違うんじゃないですか? 「どうですかね…自分的にはどこでやっても一緒なんですけどね(笑)。たまたま相性がいい場所になってるんだと思います」 ――タイトル挑戦に向けても重要な一戦になりまる。ファンのみなさんにどんな試合を見せたいですか? 「前回不可思さんと試合が決まったとき、色んな人が『お互いアグレッシブやからオモロイ試合になるやろうな』と言ってくれました。僕もプロとして見ている人が興奮するような試合を心掛けているんですけど、あの頃の僕はバランスのいいファイターになろうとしていた時期やったんで、今の僕の方がもっと見ていて興奮する試合ができると思います。本当に楽しみにしていてほしいです」 [nextpage] 不可思「今の自分が一番強いという実感がある」 ――しばらく勝ち負けを繰り返していた不可思選手ですが、2022年は2戦2勝(2KO)と好調です。K-1ルールにおける理想の戦い方やファイトスタイルが固まってきたのでしょうか? 「ずっとK-1ルールに適応した戦い方を模索していたんですけど、今は自分の強さを一番出せる戦い方をやっと見つけたかなって感じですね。色々と試行錯誤して、いっぱい失敗してきた中で、やっと自分に合った戦い方が見つかって、今の自分が一番強いという実感があります」 ――K-1参戦当初はパンチやボクシングを強化していたのですか? 「そうですね。それまでやってなかったボクシングのパーソナルを受けたり、あとは(試合の)テンポが速いので、そういう意味でボクシングの練習は増やしました」 ――他の選手からも聞く話なのですが「K-1ルールはリズムやテンポが早い」と。そこに慣れることに時間がかかりましたか? 「本当に色々考えながらやってたんですけど、もしかしたら何も考えないで、自分がやりやすいように戦っていたら、それがベストだったかもしれないです。ルールに適用しようとして色々と試したから、時間がかかったのかなと思います。それは良くも悪くも」 ――時間はかかったにせよ、今年の自分に手応えを感じていますか? 「手応えを感じたのは9月の試合(大野祐志郎にKO勝ち)からですね。その前はクソみたいな感覚だったんで(苦笑)。コンディションはいいけど、感覚がダメダメみたいな。前回は悪いところは出せないように練習通りできたかな、と。ただその分、自分の良いところは出せなかったので、そこは反省だと思います」 ――それも踏まえて今回のテーマはなんでしょう? 「自分の悪いところを出さないように、ぶっ倒しに行こうと思います」 ――不可思選手はK-1屈指の激闘派ですが、そこは自分でも意識しているところなのですか? 「面白い試合を見せたい気持ちは常にあるんですけど、今までは戦い方が焦りすぎてたんですよね。だから前回は最後まで焦らないことをテーマにしていて。今は焦らないようにしつつ、ガッ!と行くところは行く戦い方が練習で出来ているので、次の試合はより完成度が高い試合ができると思います」 ――今大会では1年前に敗れている林健太選手とのリマッチとなります。この1年間の成長を見せるには恰好の相手です。 「1年前に林選手とやって負けていますけど、今の自分からすると当時の自分は全然で『あれなら負けてしょうがねえや』と思います。そのぐらい今が良い感じなんで、今回はしっかり勝てると思います」 ――現K-1スーパー・ライト級王者の大和哲也選手は「タイトルをかけて不可思選手にアベンジしたい」と再戦を希望しています。(※不可思は2019年12月に大和哲也に勝利している) 「自分は哲也さんから挑戦者に指名してもらったんですけど、まだ自分に挑戦権があるとは思っていなかったんで、12月にもう一人くらいぶっ倒さないと挑戦できないと思ってました。だから哲也さんに挑戦するためにも次は勝ちが必要な試合ですね」 ――では大阪大会でどんな不可思選手の姿を見せたいですか? 「これから自分のピークが来ると思うので、見ている人たちに“不可思、来たな!”と思わせる試合をしたいです」
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