NJKF 2019 west 3rd2019年6月23日(日)大阪・東成区民センター大ホール
▼メインイベント 59.5kg契約 交流戦 3分3R ※ヒジあり×tatsu魅 (NJKF TEAM武心會/NJKFフェザー級王者)判定0-3 ※27-30、27-30、27-29○髙橋聖人 (真門ジム/元NKBフェザー級王者&現ライト級2位)
今大会のメインはNJKFフェザー級王者・tatsu魅vs元NKB同級王者&現ライト級2位・髙橋聖人の交流戦3分3R(ヒジあり)。長らく途絶えていたNJKFとNKBの交流は17年11月、同じ大阪での玖村修平vs髙橋亮の一戦から復活した経緯がある。今回はそれ以来の大一番、そして前回勝利した次男・亮に続いて髙橋三兄弟がNJKFのリングに乗り込み、王者が迎え撃つという図式となった。
ともに自分の名前が盛り込まれたオリジナル曲に乗って入場した2人。1R、サウスポーのtatsu魅とオーソドックスの髙橋は互いにロー、ミドルと蹴りを出し合って相手を探る中、tatsu魅は接近戦でヒザ蹴りを繰り出すと、髙橋は終盤、パンチからローのコンビネーションを決める。
2Rに入るとtatsu魅のストレートが当たり始めるが、髙橋は距離を殺して組んでのヒザで応戦。このラウンドも終盤に髙橋のコンビネーションがヒット。このラウンドを終えてのオープンスコアは19-19のイーブンが1名、20-19で髙橋優勢が2名とアナウンスされる。
3R、tatsu魅はヒジも振るって劣勢を挽回しようとするが、髙橋は離れればミドル、近づけば組んでヒザを入れ、ダメージを重ねていく。これが功を奏し、中盤に三日月蹴りを受けたtatsu魅は動きが止まる。ここぞとばかりに前進した髙橋はボディを中心にラッシュ。ここはどうにか凌いだtatsu魅だったが、終盤にミドルとヒザを食らうとロープに詰められ、髙橋の再度のラッシュにスタンディングダウンを宣せられる。
これが決め手となって、判定は3-0で髙橋の勝利に。一昨年に続き、今回もNKBの、そして髙橋三兄弟の勝利となった。
試合後、勝った髙橋は「まだまだ、このままじゃ全然有名になりたいんで、もっと倒せる選手になって有名になりたいと思います」とマイク。リングを降りると「勝ててホッとしてますが、倒したかったですね。サウスポーは苦手じゃないですが、最初はちょっと距離が合わなかったですね。ストレートとヒジがうまい選手だというのは分かってましたが、何発かもらっちゃって、そこが甘かったと思います。大阪で試合するというのが楽しみだったので、勝ててよかったです。この先もどんどん倒して勝っていければ」と、反省点も交えながら試合を振り返った。
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▼セミファイナル1 フェザー級次期挑戦者決定戦 3分3R ※ヒジあり×大樹 (NJKF ARENA/同級3位)判定0-3 ※27-30、27-30、28-30○松本龍斗 (NJKF京都野口ジム/同級4位) ※松本が王者tatsu魅への挑戦権獲得
ダブルセミファイナル2試合はNJKF王座の挑戦者決定戦が行われた。第1試合はフェザー級で3位の大樹と4位の松本龍斗が対戦。京都ダービーマッチとなった一戦は序盤からムエタイスタイルの松本が組んでのヒザで優勢を取り、2Rにはヒジでヒットも。タイトルマッチ経験もあり粘り強い戦いを身上とする大樹はバックブローやローの連打で逆転を図るが松本のペースを崩すことはできず、松本が判定勝利。この日メインに出場したtatsu魅への挑戦権を獲得した。
▼セミファイナル2 スーパーライト級次期挑戦者決定戦 3分3R ※ヒジあり〇真吾YAMATO (NJKF 大和ジム)KO 2R23秒×二條 司 (NJKF誠至会) ※真吾が王者畠山への挑戦権獲得
第2試合はスーパーライト級で2位の真吾YAMATOと3位の二條司が激突。真吾184cm、二條183cmの長身対決となったが、1Rから真吾がヒザ地獄に引きずり込んで優位に。2R、勝負をかけた二條が前進したところに真吾はカウンターでミドルからヒジ一閃。これでダウンした二條は何とか立ち上がるもレフェリーのカウントは10を数えた。2R開始早々にKOで試合を決めた真吾が畠山隼人への挑戦権をものにした。
またこの日は、前ミネルヴァ・スーパーフライ級王者・麻衣の引退式が行われた。
「私は14歳の時に武心會の空手の道場に遊び半分で体験に行ったのがはじめで、最初は試合も全然勝てませんでしたが、17歳の時にプロデビューをし、格闘技で一番の目標だったミネルヴァのチャンピオンにもなれました(2016年4月10日に王座決定戦で獲得)。このキックボクシングという競技を通じて、努力は人を裏切らないということと、諦めなければ目標や夢は叶えることができるということがわかったので、これからの人生も、どんな夢も諦めず努力し続ける人間でありたいと思っています。本当にたくさんの方に応援とサポートをいただき、ありがとうございました」と挨拶。客席から多くの声援を浴びながら、10カウントゴングで送り出された。
次回、誠至会主催の大阪大会は9月22日の開催が予定されている。
(写真&レポート:高崎計三)
〈試合結果〉
▼第9試合 61kg契約 交流戦 3分3R ※ヒジあり×殿 (NJKF心将塾)TKO 2R2分24秒〇桜華 (道場絆) ※不慮のバッティングで殿が負傷し続行不能に、ルールに基づき桜華の勝利
▼第8試合 54.5kg契約 交流戦 3分3R ※ヒジあり○池上侑李 (NJKF岩崎道場)判定2-1 ※30-29、28-29、30-29×力哉 (BKジム)
▼第7試合 ライト級 交流戦 3分3R ※ヒジあり○ 山畑雄摩 (NJKF 心将塾)判定2-0 ※29-28、29-28、29-29×MASAKI (ロイヤルキングス)
▼第6試合 スーパーライト級 交流戦 3分3R ※ヒジあり○木村颯太 (NJKF拳心會館)判定3-0 ※29-27、30-27、29-28×拓磨 (team Bonds)
▼第5試合 フライ級 3分3R○大嶺竜馬 (NJKF誠至会)判定3-0 ※30-28、30-27、30-27×PRINCE博 (NJKF ARENA)
▼第4試合 フライ級 3分3R○甲斐元太郎 (NJKF理心塾)判定3-0 ※30-29、30-29、29-28×清志 (NJKF KTFキック)
▼第3試合 54.7kg契約 3分3R×正木宏幸 (NJKF闘遊塾)判定0-3 ※28-30、28-30、27-30○麻太郎 (NJKF健心塾)
▼第2試合 60kg契約 交流戦 3分3R〇元 義明 (NJKF誠輪ジム)TKO 1R1分4秒× 若井秀幸 (究道会館明石支部)
▼第1試合 56kg契約 3分3R×福田優斗 (NJKF田頭道場)判定0-3(28-30、28-30、28-29)○梅永海世 (NJKF理心塾)
〈オープニングファイト〉NEXT☆LEVEL提供試合 関西タイトルマッチTOP☆RUN
▼OP第6試合 Jr.55kg級 タイトルマッチ 2分3R○上田咲也 (月心会チーム侍)判定3-0 ※30-29、30-28、30-27×小森真琴 (NJKF誠輪ジム) ※15代王者の上田が初防衛に成功
▼OP第5試合 Jr.50kg級 タイトルマッチ 2分3R○山口 瑠 (NJKF拳心會館)判定3-0 ※30-27、30-27、30-26×松本愛斗 (月心会チーム侍) ※18代王者の山口が初防衛に成功
▼OP第4試合 Jr.45kg級 タイトルマッチ 2分3R×林 裕人 (NJKF拳心會館)判定0-3 ※28-30、28-30、27-30○松本天志 (HAWK GYM) ※松本が45kg15代王者に
▼OP第3試合 Jr.40kg級 王座決定戦 2分3R・延長1R○杉浦 輝 (NJKF拳心會館)判定2-1 ※30-28、29-28、28-29×熊本風真 (真門伊藤道場) ※杉浦が40kg16代王者に
▼OP第2試合 Jr.35kg級 王座決定戦 2分3R・延長1R○山田 玲 (NJKF闘拳塾)判定3-0 ※30-27、30-27、30-26×成尾歩斗 (NJKF拳心會館) ※山田が35kg17代王者に
▼OP第1試合 Jr.30kg級 王座決定戦 2分3R・延長1R×三井凱生 (NJKF闘拳塾)判定0-3 ※28-30、28-30、27-30○上窪 聖 (NJKF闘拳塾) ※上窪が30kg18代王者に