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【PANCRASE】アキラが松本光史をTKOで暫定王者に! 鶴屋怜が驚異の5連勝、雑賀ヤン坊が96秒TKO勝ち、女王KAREN判定勝ち、井村塁、沙弥子が一本勝ち

2022/09/11 00:09
 2022年9月11日(日)立川ステージガーデンで『PANCRASE 329』が開催された。前日計量では全選手が計量をパスしている。  メインイベントは、松本光史(M PLATIC)とアキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&mosh)による「ライト級暫定王者決定戦」(5分5R)。コ・メインのフライ級(5分3R)では、同級1位の上田将竜(G-face TEAM緒方道場)に、4連勝中で3位につける鶴屋怜(パラエストラ松戸)が挑む。  また、第9試合では、女子ストロー級(5分3R)で5戦無敗の王者・KAREN(PRAVAJRA)と、修斗から初参戦の宝珠山桃花(赤崎道場A-SPIRIT)が対戦。  KARENの「チャンピオンになってから今回が最初の試合です。ノンタイトルの試合ですが、しっかりKO・一本で血まみれにして、連勝記録を更新したいと思います」という強気の言葉に、宝珠山は「最終的には自分との闘いなので出し切りたい」としながらも、その後、修斗を通じて、「明日は残念ながら血まみれにはなりません。 ボコボコにして勝つのは私です。 勝ってKAREN選手を修斗に引きずり込みます」と必勝を誓っている。  さらに第1試合の女子アトム級(5分3R)では、柔道からMMA転向後、5勝1敗と快進撃も、一時マットから離れ、今回、2年10カ月ぶり復帰戦に臨む沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)が、黒ビカリしたマッスルボディを体重計の上で披露。修斗から参戦する原田よきとの対戦に臨む。  ほかプレリム2試合を含む、全試合の速報は以下の通りだ(※選手名から見どころ記事)。 [nextpage] 『PANCRASE 329』速報 ▼第11試合 メインイベント ライト級暫定王者決定戦 5分5R×松本光史(M PLATIC)23勝11敗2分・2位/修斗・第12代世界ライト級王者 69.8kg[3R 1分25秒 TKO]〇アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&mosh)18勝10敗3分 69.9kg※アキラが暫定王者に(※正規王者はRIZIN参戦中の久米鷹介) 松本「良いプロセスを経て、試合に臨めるのを嬉しく思います。勝って王手させていただきます」 アキラ「タイトルマッチなんで、皆さんもそういう体調なので、明日はいい大会に出来るよかと思います。でも、明日は僕の日にしたいと思います」  1R、サウスポー構えのアキラの右からの足の手繰りに下になる松本。立ち際に首をがぶるアキラだが、立ち上がる松本。アキラの左の突進にダブルレッグに入る松本。脇を潜りスタンドバックテイクすると、アキラはクラッチを剥がして正対し離れる。オーソから右ハイを2度かすめる松本!   右のカーフも当てるが、詰めるアキラは金網背にさせてカウンターの右!金網を出る松本。アキラが左で押し込み背中を着かせて上四方になったところでブザー。アキラのラウンドに。  2R、左ボディを当てて右フックを打つアキイラ。松本は右インローを当てて前に。しかしアキラも左の飛び込み。左ハイは松本がブロック。右インローを再び当てる松本。アキラの右、左ハイはかわす。  詰めるアキラは左で差して前に。しかし離れる松本。アキラは右ジャブ。両手を開き気味に詰める松本に、アキラは左フック、左ストレートを鼻先にかすめる。2Rは1者松本も2者がアキラを支持した。  3R、右ローを突く松本。左ローを返すアキラ。松本がじりじりと詰めたところに右から左のスーパーマンパンチ! 松本が後方に倒れ、アキラが勝利。ケージに飛び込んできた石渡伸太郎とハグ。暫定王座のベルトを巻いた。  試合後、アキラは「ありがとうございます。(ベルトを巻いた思いは?)まだ『正規』じゃないので、これからもっと頑張ります、頑張ります!」と語った。 [nextpage] ▼第10試合 コ・メイン フライ級 5分3R×上田将竜(G-face TEAM緒方道場)1位・19勝8敗3分 57.1kg[1R 2分33秒 TKO] ※パウンド〇鶴屋 怜(パラエストラ松戸)3位・6勝 56.85kg 上田「自分の持っているすべてを出し尽くして倒しに行きます。全力で倒します。応援よろしくお願いします」 鶴屋「上田選手、明日はいい試合にしましょう」  1R、サウスポー構えの鶴屋にオーソドックス構えの上田。右を振って前に出てボディロック。腰に乗せて後方に投げる鶴屋!  亀から手を巻き込む上田に、右足をかけてついていく鶴屋。空いている左手でパウンドを突く鶴屋はリアネイキドチョークを狙いつつ、背後からパウンド連打! 右手は離さない上田だが、左手でパウンドを連打する鶴屋に上田は動けず。レフェリーが間に入った。  1位を相手に何もさせずに1R勝利した鶴屋は、「長い試合になるかもしいれないと思っていましたけど、1Rで勝ててよかったです。(ランカー相手に3連勝だが?)猿飛流選手いますか? 12月、ベルトをかけて僕と戦いましょう」とフライ級王座挑戦をアピール。猿飛流は「お願いします」と返答。  鶴屋は「12月横浜で、クリスマスなんですけど僕の試合を観に来てください」と語った。  王者・猿飛流は大会後、自身のSNSで、「怜くんはこれから日本を背負っていくような選手。だけど堀口選手がUFCにいく前に上田将勝さんが唯一黒星をつけたように、僕もそんな上田さんのような立場になりたい。それが自分の役割だと勝手に思ってます! 自信はないけれど、怜くんがUFCにいく前に一度だけ負けを経験してもらいます」と記している。 [nextpage] ▼第9試合 ストロー級 5分3R〇KAREN(PRAVAJRA)第4代QUEEN OF PANCRASIST・5勝 51.7kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×宝珠山桃花(赤崎道場A-SPIRIT)初参戦・2勝3敗 51.8kg KAREN「チャンピオンになってから今回が最初の試合です。ノンタイトルの試合ですが、しっかりKO・一本で血まみれにして、連勝記録を更新したいと思います。応援よろしくお願いします」 宝珠山「今回、初のPANCRASE出場ということで楽しみにしています。最終的には自分との闘いなので、出し切りたいと思います」  1R、オーソドックス構えの宝珠山、サウスポー構えのKARENは右のサイドキック、左の前蹴り。距離を詰める宝珠山は両脇を差して組んで金網に押し込む。頭が離れると金網背にしたKARENがヒジを打つ。3者KARENが10-9のラウンド。  2R、KARENの左の蹴りの打ち終わりに右を当てる宝珠山。しかし、押し込まれながらも左で差し上げたKARENがテイクダウン。マウントからヒジを落とし、後ろを向いたところを4の字ロックでリアネイキドチョークへ。パームトゥパームで絞めるが、腰をずらした宝珠山は凌ぐ。3者KARENのラウンド。  3R、組まずに右を突く宝珠山! しかし距離が空くと、KARENAの右サイドキックがアゴをとらえる。間合いを取るために回るKAREN。追う宝珠山は、組めるがゆえに組んでしまうが、体を入れ替えるKARENが小外がけテイクダウン! そのままニアマウントでヒジ! 背中を見せるとリアネイキドチョークへ。  しかしここも腰をずらした宝珠山は立ち上がり。KARENがヒザを突いたところでブザー。判定は3-0(30-27×2. 29-28)でKARENが勝利、連勝を「6」に伸ばした。 [nextpage] ▼第8試合 ライト級 5分3R〇雑賀ヤン坊達也(DOBUITA)#4位・8勝(8KO)3敗 70.05kg[1R 1分36秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)#5位・12勝9敗 70.55kg 雑賀「真剣の斬り合いのようなヒリヒリ、ドキドキするような試合を皆さんにお届けできると思います。強い松岡選手に勝って、しっかりと実力を証明したいと思います」 松岡「明日は危ない相手なので、危ない試合をしようと思います」  1R、ともにオーソドックス構え。雑賀の右をかわして、左右で先に詰める松岡は左で差して組み。突き放す雑賀に、松岡は右! しかし雑賀も右ローを返す。さらに左アッパー。  右オーバーハンドを振る松岡をかわした雑賀は、右を当てて、さらに右とダブルで松岡に両手をマットに着かせると右のパウンドを連打し、レフェリーを呼び込んだ。  連敗から脱出した雑賀はケージからの着地で左足を痛めたか。それともローキックで痛めたか。マット上でセコンドの肩を借りながら「めちゃめちゃ嬉しいです…(号泣)どっちが勝っても僕が撮りに行くんで頑張ってください。これ言うのも2年ぶりなんですけど……『俺がヤン坊だ!』」と叫んだ。 [nextpage] ▼第7試合 バンタム級 5分3R〇井村 塁(Nexusense)3位/2020年NBT同級優勝・MVP・7勝2敗 61.4kg[2R 2分38秒 リアネイキドチョーク]×平田丈二(総合格闘技闇愚羅)5位・9勝6敗1分 61.3kg 井村「2連敗中で勝ちに落ちた自分を試合を組んでくれたPANCRASEと、試合を受けてくれた平田選手に感謝します。明日は自分が勝ちます」 平田「強い選手と戦えるのがすごくワクワクしています。試合を楽しみたいと思います」  1R、サウスポー構えの平田、オーソドックス構えの井村。平田の左ストレートを潜ってシングルレッグで金網まで押し込んだ井村。左で差すが、右を掴む平田。なおもシングルレッグの井村に顔をはがそうとする平田。右で小手に巻き切る。  右で前に出る井村。左にまわりかわす平田は右ジャブ。左ボディストレートを当てる。井村も右ミドルを返す。さらに圧力をかけるのは井村。右ミドルを当てて平田の打ち終わりに組んでブザー。2者井村、1者平田のラウンド。  2R、圧力をかけて金網を背にさせてヒザ着きのダブルレッグからバックを狙う井村。ここで正対し、左を突く平田。しかし井村も右ストレートを当てて前に。シングルレッグでテイクダウンを奪い、バックテイク!  両足をかけてリアネイキドチョークをアゴ上から絞めに。いったん組み直して首を極めるように絞るとタップを奪った。  地元立川で連敗から脱出した井村は、「ホッとしています。ここまで練習を見てくれた石渡さん、ほんとうにありがとうございます。前回立川でTSUNEさんに負けちゃって、2回目勝つことが出来て良かったです」と笑顔を見せた。 [nextpage] ▼第6試合 バンタム級 5分3R〇TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)2位・17勝11敗4分 61.3kg[1R 2分49秒 リアネイキドチョーク]×平岡将英(KRAZY BEE)2019年NBT同級優勝・7勝6敗・15カ月ぶり復帰 61.6kg TSUNE「しっかり勝って、次のステージに向かいたいと思います。応援よろしくお願いします」 平岡「自分のベストを尽くして思いっきり楽しみたいと思います。お願いします」  1R、シングルレッグから倒して、平岡の立ち際に右足をかけようとするTSUNE。その正対際に首に手を回したTSUNEはリアネイキドチョークへ。平岡は右足をかけさせないようにするが、またいだTSUNEは両足をかけて極めた。  一本勝ちしたTSUNEは「前もトップまでランキングに行って取りこぼして、また上がってきて勝てました。4連勝したんで、次、タイトルマッチ、絶対にお願いします。(王者・中村太一に向けて)いつでもいいんで、よろしくお願いします」とコメント。  ケージインした中島太一は、「ナイス動きでした。でも正直、いまの動きでは僕に勝てない。いま無茶苦茶練習しているし、僕ほど練習してる人はいないと思います。やるからには準備してきます。しっかり練習してきてください。10月、横浜武道館、メインでやらせてください」と防衛戦を承諾。  TSUNEは「しっかり練習してきます」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼第5試合 ウェルター級 5分3R×中村勇太(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)18勝24敗3分2NC 77.15kg[判定0-3] ※28-29×2, 27-29〇林 源平(和術慧舟會Iggy Hands Gym)10勝11敗1分 77.4kg 中村「40代最初の試合を思い残すことなくやっていきたいと思います。応援よろしくお願いします」 林「ブッ飛ばします」  1R、サウスポー構えからジャブ、ヒザを突く林は右ハイも。近距離でカウンターを狙う中村の右がヒット。グラついた林。組んで押し込む中村はクラッチを組むが林も耐えて崩せず。3者中村のラウンドに。  2R、オーソから右ハイを狙う林。サウスポー構えの中村も右フックを返すが、林の右ストレートに後退。しかしもらいながらも中村は倒れず。さらに林は右ハイもかろうじてブロック。鼻が折れたか中村。林の左ボディ、左フックにダウンするが足関節狙いから立ち上がる。  詰める林は右ストレート! 再びダウンもパウンドにガードを取る中村にレフェリーも止められず。下からの仕掛けで林は離れる。1者10-8で林、10-9×2中村。  3R、右から左とリズムよく打ち込む林。林の打撃に少し足がもつれる中村。前手のジャブを当てる林は、右ストレート! ここもダウンした中村だが、なおもガードを取る。離れる林。  スタンドへ。ボディから上にまとめる林。ガード固める中村だは、組む力は残っていないか。左ジャブ、右ハイを打ち込む林。ブロッキングの中村。ブザーに中村は林の肩を叩いた。  判定は3者29-28で林が勝利。勝者コールにも笑顔は見せなかった。 [nextpage] ▼第4試合 ストロー級 5分3R×宮澤雄大(K-PLACE)4位・5勝4敗 52.55kg[判定0-3] ※28-29×3〇若林耕平(総合格闘技道場コブラ会)4勝1敗1分 52.4kg 宮澤「勝つために全力を尽くします」 若林「前回、自分の体調不良で試合を無くしてしまって申し訳ないです。PANCRASE初参戦で、宮澤選手という強い選手を当ててもらって楽しみです。しっかり勝ちたいと思いますので、応援よろしくお願いします」 [nextpage] ▼第3試合 ウェルター級 5分3R×髙橋攻誠(RIGHT THING ACADEMY)4位・1勝 76.3kg[1R 3分48秒 KO]〇押忍マン洸太(DESTINY JIU-JITSU)2勝2敗 77.4kg 髙橋「前回、まだ見せられていない得意なところとかいっぱいあるので、この試合でしっかり見せたいと思います。よろしくお願いします」 押忍マン「ランカーが相手なので思い切りぶつかっていきます」 [nextpage] ▼第2試合 フライ級 5分3R×荻窪祐輔(K-PLACE)12勝9敗1NC 57.1kg[3R 1分25秒 TKO]〇萩原幸太郎(パラエストラ八王子/初参戦)5勝4敗6分 56.7kg 荻窪「気持ち、技術、スタミナ、全部見せます」 萩原「5年ぶりの試合で(修斗から)初めてのPANCRASEで楽しみたいと思います」 [nextpage] ▼第1試合 女子アトム級 5分3R〇沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)6勝1敗 47.5kg[1R 3分22秒 アメリカーナ]×原田よき(mma ranger gym/初参戦)1勝3敗1分 47.45kg 沙弥子「久しぶりの試合ということで、すごく楽しみ今日まで調整をやってこれたと思います。第一試合から華やかに試合を盛り上げたいと思いますのでよろしくお願いします」 原田「全力で頑張ります」  1R、ともにオーソドックス構え。右ミドルから入る沙弥子。原田の右に組む沙弥子は右で脇差し、押し込み、小外狙い。ヒザを突き、引き手を掴む。ヒジを内突き放そうとするハラダ。払い腰も狙う沙弥子だが、原田も警戒。組まれながらも左を突く。  しかし払い腰テイクダウンは沙弥子! サイドを奪うと、左で枕に巻き、アメリカーナへ。足をかけようとする原田だがタップした。  試合後、沙弥子は「試合間が空いたことより、試合に向けた心持ちをどうやって作ったか忘れた部分もあったのですが、やっぱり母や姉やグランドスラムのみんなのサポートのおかげで落ち着いた試合展開が出来るようになりました。いまうまく喋れているか分からないですけど。(ベルトを目指す?)そうですね。何事も一番になったことがないので、このPANCRASEで一番になって、ベルトを獲って、勝村さんや家族に持って帰りたいです」と語った。 [nextpage] 【ポストリミナリー】14時45分開始(※後ほど掲載) ▼ポストリミナリー②フェザー級 5分3R ×工藤修久(禅道会 小金井道場)65.45kg[1R 4分30秒 TKO] ※目の負傷〇立成洋太(パラエストラ千葉)66.15kg 工藤「もう自分も年で47歳になりました。けどまだまだ自分は成長できると思って信じてやってきました。明日はそれを貫きたいと思います」 立成「勝ちたいと思います」 [nextpage] ▼ポストリミナリー①フライ級 5分3R(※7月大会からスライド)〇水戸邉壮大(TRIBE TOKYO MMA)56.9kg[1R 2分22秒 TKO] ×山﨑聖哉(BRAVE GYM)56.3kg 水戸邉「前回、試合を飛ばしてしまったことは申し訳ないのですが、今回、しっかり倒していこうと思います。よろしくお願いします」 山﨑「7月の予定だったのが無くなっちゃって、明日やっと試合が出来るということでめちゃめちゃ楽しみです。しっかり勝って次の試合に繋げたいと思います。よろしくお願いします」
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