UFC女子ストロー級ランカーのアンジェラ・ヒル(右)とのスパーリング映像が公開されたKANA(C)K-1
2022年6月25日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催されるK-1初の女子大会『K-1 WORLD GP 2022~RING OF VENUS~』のメインイベントで、スーリ・マンフレディ(フランス)の挑戦を受けての初防衛戦に臨むK-1女子フライ級王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)。
今回の試合に向けて2度のアメリカ修行を敢行しているが、その映像がK-1公式YouTubeチャンネルにて公開された。場所はサンディエゴ。ビーチでダッシュや走り込みを行ったKANAは「ヨーロッパの強豪と初めてやった時に今のままでは絶対に勝てないと思ったので世界で一番強い人間を目指していく上で、どういう場所でどういう練習をしたらいいのかって考えた時に一人で海外に行って修行しようかなと考えたのがきっかけですね」と、アメリカ修行を行うようになった経緯を説明。
目的はスパーリングで「日本にいたらこっちのような質の高いスパーリングは出来ないので」と、様々な選手が集まるジムで世界の強豪選手たちと肌を合わせている。
「アネッサ・メクセンとかジャテット・トッドとか、GLORYのチャンピオンのティファニーだったり、UFCのアンジェラだったりベラトールにいるサイボーグだったり。同じ階級で団体は違えど、ジャネット・トッド、アニッサ、ティファニーはいずれはやりたい選手ではあるので、そこのスパーに関してはめちゃくちゃ気合いも入りますし、やられたらめちゃくちゃ悔しいしその分やり返してやろうと思う。サイボーグとかはサイズが違いすぎてマスでもぶっ飛ばされるくらい重たいんですけれど、その分、運動量とかめちゃくちゃいいスパーリングをすると自分を認めてくれる」
映像では、元WKAアマチュア ムエタイルール北米バンタム級王者であり、現在UFCで活躍するアンジェラ・ヒル(アメリカ)とのマススパーリングの模様も公開されている。両者とも躍動感のある動きを見せ、回転系も駆使するヒルにKANAもバックハンドブローやジャンピングハイキックを見せる。
スパーを終えたアンジェラは「彼女は凄くトリッキーで動きひとつひとつがとても素晴らしい。スパーリングする度に毎回違う選手を相手にしている感覚になります。回数を重ねる毎に彼女の成長を感じるし、私が当てられる攻撃も増えてきます。私もそれに合わせてレベルアップしていかないとついていけません。彼女がレベルアップすると私もレベルアップできる。どんどん切磋琢磨できるんです。ラウンド毎にお互いにレベルアップ出来てとても楽しい時間でした」と、KANAとのスパーを振り返った。
KANAは「自分が世界で一番強いと思っている同じ階級の人は一人しかいないので、そこと交われるくらいもっともっと強くなって最強を目指していきたい」と言い、その選手は現在ONEで活躍しているアニッサ・メクセンだという。「スパーしたらマジでボコボコにされて、こんな強いヤツいるんだと思ってそこから意識するようになった」と、いずれメクセンと拳を交えたいと思っているという。
新型コロナウイルスの影響で約2年間閉ざされていた世界への道が、今大会で再び開かれる。WBCムエタイ女子世界スーパー・フライ級のランキングで3位にもなっているマンフレディ戦へ向けてKANAは「メインイベントで海外の強豪で防衛戦、100%KOしたいですね。世界の強豪と渡り合える力はついてきていると思うので、本当に自分が強いと思っている選手とやっていくだけかなと思っています」と、まずはマンフレディを相手にこの2年間蓄えてきた力を爆発させるつもりだ。