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レポート

【Bellator】ベイダーがモルドフスキーに辛勝でヘビー級王座統一、ベンヘンがマメドフにスプリット判定勝ち、元UFCバルゾーラがコールドウェルをTKO、フェザー級“スカイウォーカー”ブレナンが6連勝!

2022/01/30 09:01
 2022年1月29日(日本時間30日)に米国アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターにて「Bellator 273: Bader vs. Moldavsky」が開催された。  朝倉未来が対抗戦を希望するフェザー級勢では、プレリミナリーから寝技師クリス・ブレナンを父に持つ“スカイウォーカー”ルーカス・ブレナンが登場。ギロチンチョークで一本勝ちし、負け無しの6連勝をマークしている。また注目のバンタム級では、元UFCのエンリケ・バルゾーラが、ダリオン・コールドウェルと激しいレスリングの攻防を制してTKO勝ち。ヒョードル軍団のニキータ・ミハイロフがTKO勝ちで存在感を示している。大会の模様は、午前9時30分から「U-NEXT」にてライブ配信された。 BELLATOR MMA 273: BADER VS. MOLDAVSKY ▼Bellator世界ヘビー級王座統一戦 5分5R〇ライアン・ベイダー(米国)正規王者/232.2lb(105.32kg)[判定3-0] ※48-47×3×ヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)暫定王者/234.4lb(106.32kg)  メインは「Bellator世界ヘビー級王座統一戦」(5分5R)。前日計量で正規王者のライアン・ベイダー(米国)が232.2ポンド(105.32kg)でパス、暫定王者のヴァレンティン・モルドフスキー(ロシア)が234.4ポンド(106.32kg)でパス。フェイスオフでは両者ともに視線を逸らさず。静かな闘志を燃やした。  2019年1月にエメリヤーエンコ・ヒョードルを1R KOに降しているベイダー。ヘビー級GP優勝を果たすと共にBellator世界ヘビー級王座を獲得し、Bellator史上初となる二階級同時王者となった。ライトヘビー級GPに参戦し、2021年10月の前戦の準決勝でコーリー・アンダーソンに1R TKO負けしており、今回が再起戦となる。  MMA11勝1敗のチーム・ヒョードルのモルドフスキーは6連勝中で、2021年6月にティム・ジョンソンに判定勝ちで暫定王座についている。唯一の黒星は2016年大晦日のRIZINでのアミール・アリアックバリ戦でのスプリット判定負け。  1R、ともにオーソドックス構え。ジャブの刺し合いも詰めるのはモルドフスキー。左を打つが、そこにベイダの右オーバーハンドがヒット! さらに右を2発当てて詰めるベイダーだが、体を入れ替えるモルドフスキーが右で差して小外がけ後方にテイクダウン!  亀になり立とうとするベイダーをボディロックコントロールするモルドフスキー。金網に押し込み右足をかけようとするが、ベイダーは金網背に立ち上がり正対。  四つに持ち込み、右ヒジを振って突き放すベイダーは左フックから組んで右を差してクラッチ、テイクダウン! モルドフスキーは左手をキムラクラッチも外して正対しハーフガードに。ベイダーが上でゴングを聞いた。  2R、先に中央を取るモルドフスキー。ベイダーの左に右を合わせに行く。右を突いてすぐに脇を潜りバックテイク。ボディロックで押し込むベイダー。崩しに行くがモルドフスキーは崩れず四つに持ち込み正対。ベイダーの左ヒザがローブローとなり、中断。再開。  左ジャブのダブルで前に出るモルドフスキー。ベイダーは右のロングフックも組むモルドフスキー。左で差すモルドフスキーに、右で小手に巻き強引に内股狙いも、残したモルドフスキーが上に。  亀から立つベイダーをダブルレッグテイクダウンするモルドフスキー。片ヒザ立ちになるベイダーを崩してバックテイク。足を手繰ろうとするベイダーにスプロールして切り、片ヒザ立ちから立つベイダーの背後からヒザを突く。  3R、左ジャブを突きシングルレッグから左で差して押し込むモルドフスキー。両脇を差して潜りスウタンドバックにつくと崩してマットに手を着かす。すぐに立つベイダーだが、クラッチは切れずコントロールされる。  スタンドバックから正対しダブルレッグを仕掛けるモルドフスキー。スイッチ狙いから正対したベイダーは、アームロック狙いから引き込みストレートアームバーも、外すモルドフスキーが上に。片ヒザ立てて座るベイダーに後ろからヒザを突く。立とうとするベイダーを再三崩すモルドフスキー。  4R、ジャブの刺し合いから先にシングルレッグはベイダーも切るモルドフスキー。互いに右の打ち合いから前に出るのはモルドフスキー。今度はモルドフスキーのシングルレッグ、ダブルレッグをがぶるベイダーだが、立ち上がるモルドフスキー。金網に詰めて右で差す。  体を入れ替え、ダブルレッグ、両足を開いたモルドフスキーを引き抜いたベイダーがテイクダウン! 左手を後ろ手に掴むとパウンド狙いも、ここは正対したモルドフスキー。なおもベイダーは上からパウンド。モルドフスキーは金網掴み立とうとするが、なおも右を差してシングルレッグでテイクダウンはベイダー! マット中央側に頭を向かせたベイダーが上のままゴング。1Rに続きベイダーが取り返したラウンド。ここまで2Rずつ取り合うイーブンか。  5R、細かく頭を振るベイダーから先にシングルレッグ。切るモルドフスキーにがっぷり四つに組むベイダー。いなしたモルドフスキー。スタンドでダブルレッグで前に出るモルドフスキー。これも切ったベイダー。左を振るモルドフスキー。ワンツーで押し返すベイダー。右で差して前に。残り3分。  左で差して押し込みダブルレッグも切るモルドフスキー。スクランブルから亀になるも立とうとするベイダー。ボディロックしたままのモルドフスキーが崩すが立ち上がるベイダーが正対。  両足を束ねるモルドフスキーにヒジを連打で打ち下ろすベイダー。キムラクラッチでアームロック狙いも外したモルドフスキーが、尻下でクラッチしてリフトし、最後の最後でビッグテイクダウン! 25分激闘のゴングが鳴らされた。  判定は3-0(48-47×3)で、セミに続き意外にも地元のベイダーが勝利。コールに歓声とブーイングが混ざるなか、ベイダーは「アリゾナ、元気かい? 本当に接戦だった。4Rはいい感じだった。彼は思ったよりボディロックが強かった。最終5Rでは、自分がヒジを打っている間、彼はただ耐えていた。このままでは終われないと思ったんだ。より多くのダメージを与え、ジャッジがレスリングではなく、打撃で採点してくれることを期待していたよ」と接戦を語った。  インタビュー後、2019年9月にベイダーと対戦し、偶発的なサミングで試合を続行することができなくなったシーク・コンゴがケージイン。5月6日のパリ大会でベイダーが統一したヘビー級王座に挑戦することが発表された。コンゴは2021年8月にセルゲイ・ハリトーノフに2Rリアネイキドチョークで勝利して以来の試合。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ベンソン・ヘンダーソン(米国)155.8lb(70.66kg)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×イスラム・マメドフ(ロシア)155.6lb(70.57kg)  2015年11月にホルヘ・マスヴィダルにスプリット判定勝ちでUFCを離脱し、Bellatorに参戦したベンヘンことヘンダーソン。  2016年4月にウェルター級タイトルマッチで王者のアンドレイ・コレシュコフに挑戦も、判定負けで王座獲得ならず。同年11月にライト級で王座挑戦もマイケル・チャンドラーにスプリット判定負けで戴冠ならなかった。  パトリッキー・フレイレにもスプリット判定で敗れたものの、2018年4月のロジャー・フェルタ戦からサッド・アワッド、アダム・ピッコロッティ、マイルズ・ジュリー相手に4連勝。しかし、2020年8月にチャンドラーとの再戦に1R KO負けを喫すると、同年11月にジェイソン・ジャクソンに、2021年10月にブレント・プリムスにいずれも判定負けで3連敗中。  対するイスラム・マメドフは、MMA20勝1敗1分の32歳の強豪。1敗はキャリア2戦目のもので、WSOF、PFLで連勝後、ハビブ・ヌルマゴメドフ率いるEagle FCが提携し合同開催したUAE Warriorsを経て、Bellatorと契約した。2021年7月の前戦では、ヘンダーソンに勝利しているプリムスにススプリット判定で競り勝っている。  1R、サウスポー構えのヘンダーソン。オーソのマメドフは右ローをかわす。前足ヒザへのパンチを見せるヘンダーソン。  詰めるマメドフをジャブで押し戻すヘンダーソン。左インローを当てる。入りにヒザを狙うマメドフ。ヘンダーソンは右カーフを当てる。右から左を放つマメドフ。回りかわすヘンダーソン。  左を伸ばし組んだマメドフ。右で差して四つから高いヒザ蹴り。ヘンダーソンは右を差し上げ体を入れ替え、投げを放つマメドフに際で上に。マメドフの立ち上がりに合わせてノーアームギロチンはヘンダーソン! ハイエルボーで絞めるが頭を抜いたマメドフが上から数発パウンド狙いでゴング。  2R、左インローを当てるヘンダーソン。左ハイは空振り。マメドフは右ミドルを返す。右の関節蹴りを放つヘンダーソン。マメドフの右ハイをブロック。マメドフは右ストレートから詰めて組んでボディロックも、正対し再びギロチンチョークへ。  首を抜き、逆にバックからリアネイキドチョークを狙うマメドフだが、腰をずらして外すヘンダーソンは、立ち上がり前転、外掛けストレートフットロックへ。後ろを向いて回転して足を外すマメドフ。スタンドバックからいわゆるおたつロック、さらに4の字ロックで背中に乗るが、後ろ手をはがしたヘンダーソンが後方のマメドフにパンチでゴング。  3R、オーソドックス構えからサウスポー構えに戻すヘンダーソン。左インローを当てる。右で飛び込むマメドフだが、右回りのヘンダーソンが詰めてボディフックから右。避けるマメドフ。左ハイも見せるヘンダーソン。カーフを打つヘンダーソンを追うマメドフのダブルレッグテイクダウンに首を抱えて両腕をネルソンで引き込む形になったヘンダーソン。  首を抜くマメドフはバック狙い。上半身を金網で立てるヘンダーソンはまたも前転しての内ヒールフックへ。50/50は組めるが足首は取れず。マメドフのパワーハンドを両手で掴み、左ヒジを打ちタイムアップ。マメドフの組みにカウンターで足関節などを仕掛けていったヘンダーソン。1Rのギロチンはニアフィニッシュも、以降は決定機は作れず。  判定前にセコンドのヌルマゴメドフはヘンダーソンに歩み寄り握手。マメドフもヘンダーソンとハグをかわす。ヘンダーソンは2人の子供を抱き上げた。判定は2-1のスプリット(29-28×2, 28-29)で意外にもヘンダーソンが勝利。  接戦を制し、連敗を止めたヘンダーソンは試合後、「これまでで一番大事な試合だった。ホームタウンで勝てて良かった。ギロチンはスクイーズしたけど相手のデフェンスが上手くて勘弁してくれと思ったよ」と語った。攻めていたマメドフにとっては厳しい判定となった。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ヘンリー・コラレス(米国)145.8lb(66.13kg)[3R テクニカル判定3-0] ※29-28, 30-27×2×エイデン・リー(英国)145.8lb(66.13kg)  フェザー級戦。MMA19勝6敗のコラレスはBellator3連敗から5連勝。コールドウェルとアーチュレッタに判定負けも、アンディ・メインとアーロン・ピコをTKO。ブランドン・ガーツ、前戦でREAL王者のウラディスラフ・パルブチェンコに判定勝ち。ジョニー・キャンベルにはリアネイキドチョークで敗れている。  英国のリーは、2021年6月にピコにアナコンダチョークで一本負けも、10月にアレクサンドル・オストルフにリアネイキドチョークを極めている。183cmの長身。  1R、ともにオーソドックス構え。身長差10cm。右カーフキックから入るコラレス。サウスポー構えにスイッチしたリー。オーソに戻すと前蹴り、そのままサウスポー構えも見せる。リーの左の蹴りを掴んで右を当てて崩したコラレス。グラウンドには行かず立たせる。  右ローを打つコラレス。左ローを返すりーだが、右カーフをもらう。踏み込んでの右ストレートを当てるリー。コラレスは右カーフ。中央を取り、左右ローで前足を打つ。  サウスポー構えになるリー。オーソになると前足にカーフはコラレス。遠間から前蹴り、二段蹴りも見せるリーだが牽制の蹴り。コラレスの踏み込んでの右カーフに、リーはサウスポー構えになりサークリングの際でケージを蹴ってパンチのフェイント。1Rは10-9でコラレスのラウンドに。  2R、左右スイッチから左ストレートを突くリー。追うコラレスを右に回り避けるリー。オーソのときに右カーフを打つコラレス。右フックを追いながら放つ。右カーフを当てるコラレスに左ミドルを返すリーに、組むのはコラレス。  体を入れ替え、シングルレッグに入るが、両脇を差して体を入れ替えるコラレス。切り返しダブルレッグのリーにノーアームギロチンを仕掛けるコラレス!  ジャンプして外したリーにダブルレッグテイクダウンするコラレス。リーの長い手足の仕掛けに自ら離れる。スタンドで右ミドルを打つリー。コラレスから右ミドル、右ストレートで詰めてゴング。  3R、先に右ローを当てるコラレス。ヒジ打ちで飛び込むリーだが、コラレスはカーフを返す。近づいた際にコラレスの右手が左目に入り中断。  中断時間を経て、レフェリーがストップを宣言。コラレスの挨拶に「3回目だ」と抗議するリーだが……。アクシデントまでのテクニカル判定は3-0(29-28, 30-27×2)でコラレスの勝利となった。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇サバウ・ホマシ(米国)170.8lb(77.47kg)[1R 1分42秒 肩固め]×ジャリール・ウィリス(米国)170.2lb(77.2kg)  ウェルター級。UFC3連敗でリリースとなったホマシだが、2019年8月からBellatorに参戦し3連勝。4戦目でポール・デイリーにKO負け。2021年8月の前戦では元王者のアンドレ・コレシュコフに判定負けしている。  LFAを経て、2019年からBellatorに参戦のウィリスはマーク・レミンガー、メイコン・メンドーサ相手に2連勝。2021年10月の前戦ではムカメド・ベルカモフに1Rギロチンチョークで一本負け。  右カーフキック3連打で効かせ、右ミドルをヒットさせたホマシ。そこからボディロックで組んでスタンドバックから投げ、すかさすバックテイク、左腕を流したまま正対し肩固めを極めた。  サークルケージの中でホマシは「ATTでしっかり練習してきた。自分を誇りに思う。この階級で強さを証明できたと思う」と語り、セコンドのマイク・ブラウンらと記念撮影に応じた。 [nextpage] 【プレリミナリー】 ▼バンタム級 5分3R×ダリオン・コールドウェル: 135.8lb(61.59kg)[3R 3分01秒 TKO] ※パウンド〇エンリケ・バルゾーラ(ペルー)136lb(61.69kg)  堀口恭司と2度戦ったコールドウェル。階級を上げてフェザー級GPにも参戦したが、準決勝でAJ・マッキーに一本負け。2021年5月、バンタム級に戻した初戦でレアンドロ・イーゴにスプリット判定負けを喫し、3連敗中。  バルゾーラもレスリングベースでMMA16勝5敗2分。TUFラテンアメリカ優勝後、UFCで6勝3敗1分。2020年3月の前戦ではハニ・ヤヒーラ相手にドロー。UFCとの契約は更新せずBellatorと契約し、今回がサークルケージデビューとなる。  1R、いきなりダブルレッグを仕掛けたコールドウェルに逆にスイッチからスタンドバックを奪ったバルゾーラ! ボディロックからリフトしテイクダウンも。前転から正対したコールドウェルは足を手繰り上になる。  ハーフから腰を抱きコントロールするコールドウェル。右で脇差し寝かせてパスガードもすぐに腰を切りフルガードに戻すバルゾーラ。ここも得意の腰をロックしてコントロールするコールドウェルに中腰まで立つバルゾーラをバックスープレックスで投げるとクラッチは外さず。残り10秒を切ったところでバルゾーラは立ち上がる。  2R、蹴りからすぐに組んで脇を潜りボディロックテイクダウンするコールドウェル! 金網際で立ち正対して突き放すバルゾーラは雨に。右ボディフックも、そこに組んでいくコールドウェル。しかしここもバルゾーラは金網際で突き放す。  右ハイを打ち前に出るバルゾーラにコールドウェルはシングルレッグ。スイッチから踵を掴もうとするバルゾーラに足を手繰りヒザを着かせるコールドウェルだが、頭を下げたところにヒジを落とすバルゾーラ! コールドウェルのクラッチを切ると、手を叩いて気合を入れて前へ!  シングルレッグでテイクダウンを奪うバルゾーラに立ち上がるコールドウェルは左手を巻き込んでの払い腰! 投げられたバルゾーラだが、足を戻しフルガードにしたバルゾーラはすぐに立ち、圧力をかけていく。  3R、左アッパー、左ハイを当てるコールドウェル。前に詰めるバルゾーラをかい潜りシングルレッグに入るコールドウェルだが、切るバルゾーラ。左ストレートを振りバックヒジを当てるコールドウェル! しかし前進を止めないバルゾーラは、コールドウェルのシングルレッグを切り、バックテイク。亀のコールドウェルにボディロックし、グローブを持っている、とアピールして手を外すと、左手首をコントロールして右手でパウンド!    亀のまま立ち上がれないコールドウェル。亀ガードから足を手繰りに行こうとしたコールドウェルだが動けず。バルゾーラのヒジ、鉄槌を浴び続け、レフェリーがストップした。バルゾーラはBellator初陣でTKO勝利。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R×サッド・アワッド(米国)156lb(70.76kg)[1R 0分36秒 KO] ※左ハイ→パウンド〇クリス・ゴンザレス(米国)155.6lb(70.57kg)  グレコローマンレスリングベースのゴンザレスは30歳。6連勝で迎えた2021年7月のゴイチ・ヤマウチ戦で初黒星を喫した。  MMA24勝13敗のアワッドは38歳。ウェルター級での試合を含め4連敗していたが、2021年5月にネイト・アンドリュース相手に1R TKO勝ち。連敗を止めた。  1R、サウスポー構えのゴンザレス。オーソドックス構えのアワッド。ワンツーで左手を前に出したまま左ハイをヒットさせたゴンザレス! ダウンしたアワッドにパウンドを連打し、レフェリーが間に入った。ゴンザレスは勝利のバック宙を披露。  ゴンザレスは「ヘッドキックは新しい武器さ。コーチと練習してきたし、毎日9時間も練習してきたんだ。次? タイトルショットだ」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇ダルトン・ロスタ(米国)184.6lb(83.73kg)[判定3-0] ※30-27×3×ドーン・ジョンソン(米国)185.6lb(84.18kg)  ミドル級。レスリングベースでBellatorで5連勝中のロスタはATTで練習。対するジョンソンは33歳で6勝2敗。2021年8月の前戦でデヴェン・フィッシャーに1Rダースチョークで一本勝ちしている。  1R、サウスポー構えのジョンソン。オーソドックス構えのロスタは左ミドルから右前蹴り。ジョンソンも右前蹴り。左右ローを打つロスタが圧力。  右ストレートを効かせると、ジョンソンの打ち返しをかわし、右ボディストレートも。打ち返しを見切り右を打ち、左を差して組んだロスタ。離れるジョンソン。  ロスタは右ボディストレート。ジョンソンは前手の右フックを狙うがかわすロスタが左から右ストレート、さらに右ミドルも。ロスタの飛び込んでの右から左オーバーハンド、後ろ廻し蹴りをかわしたジョンソンも打ち返しに行く。  2R、左右で圧力をかけて金網に詰めてダブルレッグテイクダウンはロスタ。Zガードで足を手繰りに行くジョンソンはフルガードに。パウンドを浴び、腕十字狙いも切るロスタ。ジョンソンは足を戻す。  3R、左ジャブ、右ハイのロスタ。詰めて右フックをヒット! さらにガード上ながら右のハイ、ミドル、ローを打つ。手を出せないジョンソン。ロスタは右ストレートを当てて、相手の打ち返しをスウェイバックでかわすと、オーソから左回りで左ジャブ、左ハイを打つ。ジョンソンの組みをかわしてロスタが右スーパーマンパンチから後ろ廻し蹴りを見せてゴング。判定は3-0(30-27×3)でロスタが勝利した。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇ニキータ・ミハイロフ(ロシア)135.6lb(61.50kg)[3R 3分23秒 TKO] ※パウンド×ブレイン・シャット(米国)134lb(60.78kg)  バンタム級。チーム・ヒョードルのミハイロフはMMA8勝1敗。2021年10月のBellatorデビュー戦でブライアン・モーアーに判定勝ち。23歳。セコンドにヒョードルがつく。  レスリングベースのシャットはMMA8勝5敗の29歳。2021年5月のBellator初参戦で元UFCのエリック・ペレスに判定負け。  1R、サウスポー構えのシャットにいきなりノーモーションの右ストレートでダウンを奪ったミハイロフ。シャットはシングルレッグでしがみつくが、小手に巻き足を広げてパウンドするミハイロフが崩して上に。シャットはクローズドガードで下から4の字ロックに。  背中を着いたまま右腕をオーバーフックしギロチンチョークも、すぐに首を抜くミハイロフ。インサイドガードからパウンドを打つ。亀から立つシャットをスタンドバックから崩して中央に持ち込み、正対際にダブルレッグで両足を束ねるミハイロフ。シャットは再びアームインギロチンもミハイロフは首を抜く。  2R、右ミドルのミハイロフに、シャットも左ミドルを返すと左ストレートから組んで引き込みギロチンチョークへ! それを持ち上げてスラムし首を抜くミハイロフ。さらに下からアームインギロチンを仕掛けるシャットだが、ここは難なく首を抜くと、クローズドガードの中から上下にパウンド。  立つシャットをボディロックテイクダウン。シャットもヒップアタックで再びガードの中に入れる。上体を立ててスイッチを狙うシャットだが、足を束ねるミハイロフ。  3R、先にワンツーで前に出るシャット。左にさばいてダブルレッグダイブでテイクダウンを奪うミハイロフ。上からコツコツと腹、上へとパウンド。シャットも下から打ち返すが膠着しブレーク。  アグレッシブに前に出るシャットに左フック、さらに右でダウンを奪うミハイロフ! バックマウントを奪い、右の拳を連打。レフェリーが間に入った。  9勝1敗となったミハイロフはヒョードルと熱いハグ。バンタム級に存在感を示した。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇ルーカス・ブレナン(米国)145.4lb(65.95kg)[1R 2分27秒 ギロチンチョーク]×ベン・ルーゴ(米国)146lb(66.22kg)  21歳で現在5連勝中、寝技師クリス・ブレナンを父に持つルーカス・ブレナン。3つの一本勝ちをマーク。対するルーゴは5勝4敗。前戦はLFAでUFCのナタン・レヴィにマジョリティ判定負け。  1R、サウスポー構えのブレナン。オーソドックス構えのルーゴ。サイドキックの打ち終わりに近づいたルーゴに左で差して組んだブレナン。金網に押し込みボディロック。  前方に崩して、際でヘッドロックからすかさず正対してダブルレッグでテイクダウン! サイドから立とうとするルーゴをギロチンチョーク! 左腕を巻き込んだまま肩固め&ネックロック気味に極めた。ブレナンは6戦全勝に。  試合後“スカイウォーカー”ブレナンは「ギロチンは自信があった。父の血を引いているし、計算通り、プレッシャーはなかった。努力が報われた」と語った。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R〇サリバン・コーリー(米国)205.9lb(93.39kg)[1R 4分35秒 TKO] ※パウンド×ベン・パリッシュ(米国)205.2lb(93.07kg)  左胸にジャーマンスープレックスのタトゥーを入れたコーリーはアリゾナ州立大学出身のレスラー。プロ3戦すべてをBellatorで戦っている。パリッシュは5勝1敗。前戦はクリスチャン・エドワーズを鉄槌でTKOに降している。  1R、サウスポー構えのパリッシュの左の蹴り足を掴んで軸足を払いテイクダウンしたコーリー。ハーフから左で腰を抱き右でパウンド。その右手を掴んでアームロックを狙うパリッシュだが、手を剥がされ、パウンドをもらう。  マウントを奪うコーリーはいったん亀になってから正対してフルガードに。再び亀になって立とうとするが、コーリーは立たせずパウンド連打! 出血したパリッシュが座ったところでレフェリーが試合を止めた。MMA3連勝のコーリーは「レスリングもボクシングもムエタイもやってきた」と語った。
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