2022年2月27日(日)東京体育館で開催される2022年の第一弾大会『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』の対戦カード発表記者会見が、12月21日(火)都内にて行われた。
K-1 WORLD GP女子フライ級タイトルマッチとして、王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が壽美(NEXT LEVEL渋谷)を挑戦者に迎えて初防衛戦を行う。
KANAはK-1&Krush女子部のエースとして活躍。2016年4月に紅絹との王座決定戦を制し、第2代Krush女子フライ級王者となった。同王座は2017年1月にメロニー・ヘウヘスに奪われるも、同年12月に奪回。2019年12月に行われた初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝し、初代K-1女子フライ級王座も手にした。2020年11月にノンタイトル戦で壽美に判定で敗れ、しばらくリングから離れていたが今大会で復帰。戦績は17勝(7KO)3敗。
壽美はKHAOSとKrushで3連勝をあげて2019年8月にヨセフィン・ノットソンと対戦したが、判定で敗れている。12月のK-1初代女子フライ級王座決定トーナメントのリザーブマッチでは真優に判定勝ち。2020年11月にノンタイトル戦でKANAを破る金星を得ると、2021年には第5代Krush女子フライ級王座決定トーナメントを制して王座に就いた。前戦は9月のK-1で櫻井梨華子に判定勝ちし、現在6連勝。戦績は12勝(2KO)4敗。
会見で壽美は「やっと試合が決まって、私はこのタイトルマッチに向けて毎日KANA選手に勝つことを考えて練習してきたので、2月は必ず私が笑顔でベルトを巻いて王者になると決めています」と挨拶。KANAは「防衛戦になりますが前回負けているので、挑戦する気持ちで臨みたいと思います。当日は一点の迷いもなくリングに上がれるように準備していきます」とリベンジを誓う。
改めて互いの印象を聞かれると、壽美は「自分と戦っていただいた試合からその後は試合をやっていないので動きが見れていないので、だからこそいろいろな想定をして練習が出来ていると思います」、KANAは「琴美選手は一戦一戦別人なくらい成長しているので強くなった状態で挑んで来るので、自分も強くなった姿で試合をしたいと思います」と答えた。
復帰戦がいきなりタイトルマッチで再戦になったことについてKANAは「いつか必ずリベンジしないといけないので、いよいよ決まったなという感じで。1年3カ月ぶりの試合になるのでブランクはどうなるか分かりませんが、しっかり準備して当日に向かいたいと思います」とした。
この1年3カ月については「怪我を直すことに専念していましたが、その間も練習は休むことなくやれることは続けてきたので、人間的にも選手としても成長している期間だと思います」とただ休んでいただけではなかったという。本格的な練習は「去年の11月に手術をして、スパーリングとかを始めたのはそれから3カ月後くらいです」とする。
ベルトへの想いを聞かれると「女子のK-1は自分が作ってきたものだと思うので、女子選手がたくさん出てきてレベルが高くなっていますが、まだ試合に迫力が足りないと思っています。改めて自分が引っ張っていく存在であることを見せたいと思います」と、まだ他の選手の追随は許さないと言い放つ。
壽美はKANAに勝利してからやっとタイトルマッチとなったが、「意外と短かったと思います。格闘技の練習しての毎日を繰り返していると1日が短くて、試合が決まると3カ月後に決まってもすぐに終わって当日になって試合だってなるので。あっという間だったかなと思います」とし、憧れの存在だったKANAに今はどんな想いを持っているかと聞かれると「毎日本当に勝つ、KANA選手に勝つと考えていて。KANA選手に勝つことばかり考えていました」と勝つことしか考えていないという。
壽美もベルトへの想いを聞かれ「みんなが格闘技と言ったらK-1というくらいのイメージがあって。自分もアマチュアの時代から見に行っていたので、そこの王者になることは強いだけじゃなくて心がキラキラしている王者になりたいと思っているので、心が奇麗で強いK-1王者に絶対なります」と、理想の王者像を話した。
イメージトレーニングでは「練習前に必ず走るんですが、いつも(KANAに勝つ姿を)想像するので。もう毎日、何百回も勝っています」と笑い、「いろいろな得意な技とか、こういうシチュエーションかなとか、ワンパターンにならないようにいろいろなパターンを考えています」と様々な勝ち方をイメージしているそうだ。
KANAも「自分も負けてからずっと壽美選手のことしか考えてないですね」と言い、それを聞いた壽美は「両想いかと思っちゃいました」と笑った。
復帰には「思ったよりも時間がかかりましたね」というKANA。当初は1試合挟んでからの壽美との再戦も考えたが、「やりたい相手が琴美選手しかいなかったので、どんなリスクがあっても自分がリベンジする形が一番だと思いました」と自ら再戦を望んだと明かした。
また、KANAに自分が出ていない間の女子の試合を見ていてどう思ったかと聞くと、「インタビューとかで自分の名前を出してくれている選手もいて、女子のK-1を目指選手が多くなってきたのは形として嬉しいとは思いますが、プロのリングなので試合で見せてナンボだと思います。しっかりKOで魅せられるのは自分だけかなと思うので、これからも女子選手が増えてくると思いますが、その先頭に立っていきたいと思っています」と語った。