ONEは団体10周年を記念するONE史上最大級のイベント『ONE X』を、12月5日(日)に開催することを発表した(開催地、会場については後日発表)。
ONE Xは「10周年の節目を記念するONE史上最大級のイベントかつ、これまでにないユニークな対戦カードを予定しています」(プレスリリースより)という。
その“ユニークな対戦カード”として、メインイベントでは元UFC世界フライ級王者でONEフライ級ワールドグランプリ王者のデメトリアス・ジョンソン(米国)とONEフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノン(タイ)というドリームカードが決定。
しかも特別ルールとして、3分4R制のムエタイ&MMAのハイブリットマッチ=いわゆるMIXルールが採用される。これは第1Rと第3RはONEスーパーシリーズのムエタイルール、第2Rと第4RはMMAのグローバル・ルールセットで行われるというもの。
ロッタンは以前、「まだムエタイに出場するつもりですが、私はMMAを試したいと思っています。ONEフライ級ムエタイ世界タイトルはすでに獲得したから、次のゴールはキックボクシングでベルトを狙うこと。その後、MMAにも挑戦したい」としてMMAの練習風景を公開したことがある。
とはいえ、デメトリアスはUFCで13連勝を飾り、UFC世界フライ級王座は11度の防衛に成功(UFC史上最多連続王座防衛記録)。UFC時代には“フライ級史上最強”“歴代パウンド・フォー・パウンド最強”と呼ばれ、2015年4月には堀口恭司にも腕十字で勝利を収めている。ロッタンがどこまでMMAの技術を習得しているかは分からないが、組み技の実力ではかなりの差があると見るのが妥当だろう。
ロッタンがムエタイルールの1Rと3RでKOまたはヒジ打ちによるTKOを奪うことができるか、MMAルールでどこまでデメトリアスのテイクダウンを防ぐことが出来るか、という点が注目ポイントとなりそうだ。
また、ONEバンタム級世界王者のビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)が、1位ランカーのジョン・リネカー(ブラジル)を挑戦者に迎えてのタイトル防衛戦に臨む。フェルナンデスは、ONEに参戦して9年目を迎え、これまでに11の世界タイトルを獲得している。一方でリネカーは、2019年にONEに移籍し、元ONE世界王者のケビン・ベリンゴンからTKOを奪うなど無敗の3連勝を飾っている。
さらに、ONEフェザー級世界王者タン・リー(米国)の初防衛戦も決まった。3位ランカーでBJJノーギ世界王者に輝いたゲイリー・トノン(米国)を迎え撃つ。