2021年7月24日(土)東京・後楽園ホール『Krush.127』で開幕の「第6代Krushライト級王座決定トーナメント」に出場する、弘輝(team ALL-WIN)が公開練習を行った。
弘輝は2020年6月にKrush初参戦を果たしたサウスポーで、初陣ではSEIYAを3Rでマットに沈めた。しかし、9月の朝久泰央では1Rに飛びヒザ蹴りでダウンを奪うも、2Rにハイキックで壮絶な逆転KO負け。3月のK-1では龍華にKO負けと、勝っても負けてのKOのファイターで戦績は6勝(5KO)3敗1分。
降ってわいたKrushライト級王座決定トーナメントへの出場オファー。「2連敗直後だったので、すぐにでも試合をしたかった。トーナメントでもワンマッチでも」という弘輝は、即座に出場を決めたという。
Krushにおいては1戦1勝1KOだが、その後K-1では2連敗。「お客さんを喜ばせたいので、派手な試合をしたかった」と、ある意味狙い通りの試合だったものの、弘輝はその一方で「反省をしています」とも口にする。「ファンの方は負けてもいい試合だったとか、ファイトスタイルが好きとか褒めてくれます。でも自分の一番近くにいる仲間たちが悲しい顔をしている」と、自らの理解者たちへ報えなかった自分に後悔の念をもつ弘輝。この2連敗を踏まえて「一番近い人たちを喜ばせられないで何が(K-1ファイターだ)、と気持ちが変わりました」と、今横にいる仲間たちのために戦う姿勢に切り替わったという。
そうした思いもあってか、現在弘輝は自らのYouTubeチャンネルの企画として、各界の一流選手を相手にする武者修行を敢行。久保優太、山崎秀晃、城戸康裕、中澤純らK-1 JAPAN GROUPの新旧王者クラスらを相手に稽古を続ける。弘輝はその武者修行を経て「トップファイターに通じるものを感じている」と、実力だけではない存在感や姿勢といった多くを学び、トーナメントへの備えを見せた。
トーナメント1回戦で対戦する東本の印象については「左が強いくらい。左だけ」と辛辣に評価した弘輝。かみ合うのかという質問にも「かみ合うことはないと思います。かわします」と、真っ向からの打ち合いではない展開を予告する。その心を弘輝は「お客さんは見たいかもしれないけど、(倒し倒されは)しんどいでしょう」と漏らす。しかしその一方で「まあ、勝手に(倒し倒されに)なると思います」と、打ち合い勝負の可能性も匂わせた。
9月に行われる準決勝・決勝のワンデートーナメントにおいては、準決勝で里見柚己、決勝には瓦田脩二が勝ち上がってくると予想した。そうした強豪たちを”壊す”イメージをなぞらえるように、弘輝は公開練習においてはワンツーから重い左ミドル、前蹴りから左ミドルのコンビネーションなど、多彩で鋭い攻撃を次々とミットへたたき込んで見せた。
快調振りをうかがわせる弘輝は、改めてKrush王座に対し「"壊し"の王者を決めるベルトなんで、俺が一番似合う」と意欲を見せる。直近の2連敗の評価を払拭し、トップ戦線への君臨を目指し「出るからには俺がチャンピオンにふさわしいと1回戦で証明しますので、応援お願いします」と、"壊し"の王座に向けたスタートをファンに誓った。