平岡(左)と奥脇、両者とも「バチバチに打ち合う」と口をそろえた
2021年9月12日(日)東京・後楽園ホール『RISE GIRLS POWER.5』の記者会見が、6月30日(火)都内にて行われた。
対戦カード第一弾として発表されたのは、アトム級(-46kg)3分3R延長1R、同級2位・平岡琴(TRY HARD GYM)vs同級7位・奥脇奈々(エイワスポーツジム)。
平岡は極真会館の『全日本女子ウェイト制空手道選手権』軽量級優勝の実績を持ち、多彩な蹴り技が持ち味の選手。昨年2月には3連勝でRISE QUEENアトム級王者・紅絹に挑み、ダウンの応酬の末に判定で敗れると、同年8月にerika(※名前の後にハートマーク)、10月にはsasoriに判定負け、今年4月には小林愛理奈に判定2-0で惜敗と泥沼の4連敗中。しかし、小林との試合は両者一歩も退かない打ち合いとなり、早くも女子の年間ベストバウトとの声もあがったほど。歯に衣着せぬ発言で話題を呼ぶ“怖いお姉さん”だ。戦績は9勝(3KO)7敗1分。
奥脇はジュニアキック出身で、2017年1月にプロデビュー。アグレッシブな打ち合いを好む“バチバチ打ち合い娘”。2019年12月に世界三冠王・伊藤紗弥に挑むも判定で敗れ、2020年12月にはRISEの「アトム級(-46kg) NEXT QUEEN トーナメント 2021」の1回戦で小林愛理奈に敗れた。前回の試合は6月27日のNJKFでミネルヴァ・ピン級王者Ayakaと対戦するも敗れ、平岡と同じく泥沼の4連敗中。戦績は4勝11敗。
ステージに登場するなり、早くもバチバチのにらみ合いを展開した両者。伊藤隆RISE代表は「平岡選手の試合は毎回ハズレがない。素晴らしい。神村エリカGIRLS POWERアンバサダーが求めているものに近いものが出来ているのではないかと思います。また平岡選手はしきりにオープンフィンガーグローブでやらせてくれと言ってきています。奥脇選手もパンチの選手なので今大会の起爆剤のようなカードになると思っています」と、会場が爆発する好試合を期待。
奥脇は「このように女子の大会を後楽園後楽園ホールで開催していただき、私は負け続けていますが抜擢していただきありがとうございます。平岡選手とは絶対に噛み合うし、私は守りに入る試合はしないので、一番盛り上がる試合をして絶対に勝ちを掴みに行きたいと思います」と意気込む。
平岡も「今回後楽園ホールで大会ができることは、女子が盛り上がっている証拠なので嬉しく思います。しかし、まだまだ女子の試合はつまらない、興味がないと言われているのも事実なので、そういう人たちに届く面白い大会にしないと思っていますし、奥脇選手が逃げなげればバチバチの面白い試合になります。女子に興味がない人ほど見に来てもらいたいと思います」と、女子キックボクシングに興味がない人も振り向かせる試合にすると言い放った。
その言葉を受けて奥脇は「私は今度で15戦目になりますが、逃げた試合は一度もない。逃げることはないので必ず行きます」と宣言。
平岡は「私はオープンフィンガーグローブしかやりたくないってくらい希望していますが、安全面でOKがでない状況です。でも男子はやっているので、女子だから危険なので辞めようというのは違うと思っています。そんな中途半端な覚悟ではやっていないので、今すぐにでもやりたいです」と、今回からでもOFG戦をやりたいとアピール。
奥脇も「自分もOFGのキックボクシングができてから、ずっとやりたいと言っていたので構いません」と受けて立つとした。
しかし、伊藤代表は「今の平岡選手の発言を聞いてまさしく彼女の考え方はGIRLS POWERのテーマにあっていると思いました。しかし、女子に関してはすぐにOFGをやる予定はありません。ただ7月から50kg以下の試合は4オンスグローブにします。ですから今回の試合も4オンスで行います。安全面が確保できるならOFGも検討したい。女子はお嫁に行かないといけないし、彼氏や親御さんに怒られることもある。気持ちは嬉しいですが、ドクターや審判団も女子がOFGでやるのはまだ早いと言っています」と、OFGは現段階ではやらせられないが、4オンスグローブを使用することを発表した。かなり小さくなる4オンスのグローブは完成し次第公開されるという。