(C)2015 RIZIN FF
RIZIN.14▼60kg 5分3R RIZIN MMAルール(ヒジあり)
○元谷友貴(60.0kg/フリー)
[1R センタク挟み]
×ジャスティン・スコッギンス(59.95kg/米国)
1R、オーソから右ロー当てる元谷。左右スイッチするスコッギンスはサイドキック、打ち下ろしの右ロー、後ろ廻し蹴りも。かわす元谷は素早い飛び込みから右ストレートも当てると左構えのスコッギンスはダブルレッグテイクダウン。
しかしスコッギンスが右手をマットに着くとすぐに元谷は下からオーバーフックし、三角絞め&ヒジ打ち! 元谷はヒザ裏で組んだ三角を解いてスコッギンスの右腕を入れたまま、ティピィーチョーク(センタク挟み)に移行。両手をスコッギンスの頭後ろでクラッチして両足で絞めると、スコッギンスはタップした。
「(試合を振り返って)まあ、フィニッシュできて良かったです。相手の距離が遠目で、ハイキックとかも鋭い感じで。印象というほど攻防はなかったので、あんまり……。
(一本勝ちの流れは?)寝技に行くことは考えていなくて、結果、あっち(スコッギンス)がテイクダウンして来て、三角の形で入ったんですけど、そこからスイープしようか、極めようか悩んでいて、まあ一番あの形がいいかなと思ってあれを選択しました。
(フィニッシュは洗濯挟みのようで片腕を入れたままのバージョンでした。あの形は練習していた?)(ティピーチョークは)練習でたまに使うんですけど、三角からの腕十字やスイープとか、あそこから何かしら狙って行く練習はいつもしていたので、いつも通りです。
(大晦日のRIZINの雰囲気は)人がすごく入ってて盛り上がっていたので、嬉しく思います。
(以前のブラジルでの経験も生きた?)ブラジルでシュートボクセのフジマール会長と50日間一緒に寝泊まりして、気持ちの面とかもずっと見てもらっていたので、そういう面でしっかり気持ちも作れて出せたので、成果を出せたと思います。
(2018年の戦績について)5試合で5連勝して、4試合で決着できていい一年で最後締めれたと思います。2019年は、技術を少しずつ上げていって、強い相手とやりたいと思います。
(元UFCで実力のあるスコッギンスに一本勝ちし、自身の位置も見えてきて、今後戦いたい相手は?)戦ってみたいレベルというのは、スコッギンス選手のような実績ある選手とやっていきたいというのがあります。
(佐々木憂流迦の試合は見た?)全体的に。バックステージでチラチラ見ていたんですけど、(試合は)組まれたら頑張ります」
◆ジャスティン・スコッギンス「モトヤのサンカクには脱帽だ」
「(試合を振り返って)そうだなぁ、良かったよ、負けちゃったけど。RIZINのプロダクションとか全部が良くって、良いショウだったと思うし、試合では足も動いてキックも出せて、コーナーで細かいプレッシャーをかけていい感じだったんだけど、テイクダウンを取られちゃってグラウンドで捕まってしまったよ。モトヤが凄くいいグラップラーだっていうことが結果に繋がってる。間抜けな判断ミスしないようにしないと。いい右も途中で出たんだけどね。RIZINに来れたことに感謝しているんだ。観客も楽しんでくれていたよね。元気で健康なので、また早く試合がしたい、また呼んでもらえたら嬉しい。
(実際に戦って見て、元谷選手の印象は?)まあ、1Rしかなかったからなあ……。打撃では俺にアドバンテージがあったのは確かだよ。ただ、彼が仕掛けて来たグラップリングは、俺が準備して来た以上に、予想以上に強かった。彼が両足を絡めて組んで来て、『クソ!これはヤバい』と思った。モトヤには本当に脱帽だよ! 日本の選手はタフだね。もちろん、だからこそここに来たっていうのもある。俺、負けるのは本当に嫌で、ルーザーって言われたくないからさ、もっと強くなって戻って来て、とにかく誰かしらを倒してやろうって思ってるよ。
(初参戦のRIZINの印象は?)昔のPRIDEみたいですごかった。クレイジーだよね。バンバン爆発したり超光っててさ。プロダクションのレベルが高くて、うわっ、クレイジーだぜ! って思ったよ。自分はいい試合ができなかったけど、このショウの一部になれたってことは俺のキャリアで考えてもすごく嬉しい。
今、26歳なんだけど、3歳からずっと格闘技やって来てMMAも大好きなんだ、必ずこの舞台に戻ってきたいと思ってる。できれば“なる早”でね。誰とでもやってやるよ。ルールだって俺には問題ない。長くマーシャルアーツのスタイルでやって来て、あらゆるルールの鍛錬をして来たからな。日本が大好きだよ。ファンも好きだ。RIZINはロックンロールだね!
(世界レベルから見て元谷の位置は?)正直言ってさ、いろんな選手とやって来て、おかしくなるくらい、いろんな奴らのクソ寝技をやりかえせたり、やり返せなかったりとかし続けている俺としてはクソなミスをしないってことを考えたい時間なんだ。俺、26歳なんだよ、もうそんなに時間はないってこと、わかるだろ? モトヤはいい選手だとは思うよ。本当にいい選手だって思うさ。だけど俺にとっては負けた相手にはもう負けたくないってだけだし、彼が世界のどのレベルにあるかなんてことを位置付けるのは難しいよ。
(三角絞めから変形のあのチョークは食らったことは?)最初は当然、三角絞めから入って来たと思ってそれは大丈夫だったんだけど、なんかアジャストして来たんだ。スッゲーきつく。そこから抜けるために充分に時間を使ったんだけど、余計きつくなってさ。モトヤの三角には脱帽だよ。逃げられなくて呼吸もできなくなってヤバかった。それが自分からはそれがどんな技だったのか、見返して見ないとなんとも言えないかな。
(UFC以外での初黒星からどう立ち直る?)うーん、分からないな。すぐにジムで練習に入って、続けていくということしかないと思う。練習し続けて、もっと殊勝にいろんなアドバイスを受けていきたい。『勝てるよ』と言われながら負けるということが続いているけど、いろんなエールを受け止めて、俺、元気だからさ、前を向いて、胸はって、拳突き立ててさ、マーシャルアーツを続ける。で、もっと練習していい選手になって、最高のファイターになるまでやるだけさ。
(UFCがフライ級から離れる中でRIZINがレベルを上げていることをどう思う?)RIZINが新しいフライ級、軽量級にとってのホームになるかもしれないよね。世界最高峰だと思ってまたさらにそこに軽量級のいい選手が入ってくる。
フライ級はつまらないという人がいるけど、だいたいマーシャルアーツってもんの面白さは軽量級の選手が大きい選手に負けないファイトをするってことだろ? そこがフライ級のテクニックの見せ所ってこと。(UFCの決断は)悲しいけどさ、こんな最高な団体もある。マッチメイクにしてもマーシャルアーツを理解して、いいようにしてくれるし、ササキとかいろんな奴らを連れて来て。トップクラスの軽量級の選手が集まって来ていて、俺はそこに入れてもらってることが光栄なんだ。
(フロイド・メイウェザーと天心の試合についてはどう思う?)いやーもう、小さい頃からフロイド・メイウェザーが好きで見ていたからね。こういう試合があるイベントに出るってのは俺としてもハッピーだよ。テンシンは神童と言われる通りの子だと思う。エキシビションってことで自分としては良いと思うよ。互いの格闘家のエゴのぶつかり合いや、潰し合いってのとは違うからさ。テンシンは格闘家としてスッゲー成長株のキックボクサーだから、あの子の蹴りが見られたらなあとか思っちゃうんだけど(笑)、例えばあの子の“カラテワザ”がメイウェザーに、なんていうドラマチックな試合に期待しているよ(※スコッギンスは3歳から空手を始め、12歳でIKF北米クラシック優勝)。
(RIZINを経験して次の対戦相手は?)この試合の前まではちょっとデカいプランがあったんだけどね。それはポイして、マッチメイカーとちゃんと相談して、正直、誰が相手というのは検討していきたい。ファンや家族、コーチといったみんなに自分の強さを証明しないとね。だから自分としては連敗から脱して次の勝利を挙げることに集中したい。で、クソみたいな間違いを犯さないようにしたいってことだね(苦笑)」