前田日明（右）と石井慧の対談が実現、前田は石井の姿勢を高く評価する （C）前田日明チャンネル
北京五輪柔道男子100kg超級金メダリストで、現在はMMAファイターとして活躍中の石井慧（CROCOP TEAM）が、前田日明と対談を行った。
「世界を狙える逸材の一人」と石井を高く評価する前田に対して、石井が前田に抱いていた印象は「正直、怖いのかな」と怖い人というイメージだったと言われて前田は苦笑い。
（写真）2009年大晦日、石井のMMAデビュー戦。同じく五輪柔道金メダリストの吉田秀彦（右）と対戦した
前田は「彼はどこに聞いても誰に聞いても“練習の虫”という言葉があるけれど、文字通りあんな虫みたいなヤツは初めて見たとみんなが口を揃える。今時、昔の日本にはいっぱいいたんだろうけれど、今は本当に絶えて久しい虫とか鬼とか言われた頃の日本人ですよね」と、練習に対する石井の姿勢を高く評価する。
「自分で異端児とかそういう風に思ったことはなくて。普通のことを普通にやっているだけなんです、自分の物差しの中で」という石井には、「スケールが大きくていい」と前田は石井のやってきたことを肯定。
前田からの「ヒョードルとやった感想は？」との質問には「向かい合った時に正直怖かったし。全然見えなかったですね。隠されているというか何が来るか分からない感じでした」と答え、「吉田秀彦の時は？」との質問には「総合格闘技のことが分かっていなかった。デビュー戦で自分のイメージしていた総合格闘技と本当の（総合格闘技）は全然違いました」とした。
（写真）2011年大晦日、人類最強の男ヒョードル（左）に挑んだが1R2分34秒、KO負け
石井がこれまでの流浪の格闘技人生を話す中で、負けが混んでいた時期にミルコ・クロコップの元へ練習に行った時に、「『お前はダイヤモンドだから磨けば絶対に輝くから頑張って練習に付いてこい』と毎日ずっと言われていたんですよね。それで自信を取り戻していった感じで」とのエピソードを聞くと、前田は「凄い苦労しているな、もったいないね」と、石井の国内での練習環境がないことや世界にその名を知らしめる舞台がないことを“もったいない”と残念がった。
そして「昔の懐かしい武道家の姿ですよね、姿勢と言うかね」と、石井を昔の武道家に重ね合わせた。
この2人の対談は前田日明のYouTubeチャンネル『前田日明チャンネル』で公開されており、前田がミュンヘン五輪柔道男子無差別級＆重量級金メダリストのウィリアム・ルスカとのエピソードや、2人が柔道と柔術の違いなどについて語り合っている。
