【K-1】“史上最高の自分”を目指して卜部功也が完全復帰、強打者の蓮實光と対戦

　2021年3月21日（日）東京ガーデンシアター『K'FESTA.4 Day.1』の対戦カード発表記者会見が、2月9日（火）都内にて行われた。 　スーパーファイトのK-1ライト級3分3R・延長1Rで、第2代K-1 WORLD GPライト級王者＆初代スーパー・フェザー級王者の卜部功也（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）が、蓮實光（パラエストラ栃木）と対戦する。 　卜部は2009年3月にプロデビューし、K-1 WORLD MAX 2011 -63kg Japanトーナメントで準優勝。2015年1月にはトーナメントを制覇してK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級初代王座を獲得。2016年にはK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級世界最強決定トーナメント優勝、2018年3月にはK-1 WORLD GPライト級王座を奪取して2階級制覇を達成した。 　高度なディフェンステクニックとカウンターテクニックを持ち、国内外の名だたる強豪を次々と撃破。長くトップに君臨していたが、2019年3月に後輩でもある林健太に敗れ、ライト級王座を奪われた。2019年7月に再起戦を行うもジュー・シュアイにまさかの初回55秒KO負け。引退をにおわす発言もしていたが、2020年9月に約1年2カ月ぶりの復帰。篠原悠人を延長戦の末に振り切った。戦績は50勝（13KO）10敗。 　蓮實は総合格闘家でもあり、Krushには2018年6月から参戦。パワーを活かしたファイトスタイルで4勝（2KO）2敗の戦績をマークし、2020年3月には東本央貴とダウンを奪い合う試合を演じてKO勝利。7月には大沢文也からも3度のダウンを奪ってKO勝ちしているハードパンチャーだが、12月大会では朝久泰央にKO負けを喫した。戦績は5勝(3KO)3敗。 　会見で蓮實は「このカードが決まって率直に嬉しいです。元王者ですし、目標としている栃木初のK-1王者になるために倒さないといけない試合なのでKOで倒します」、卜部は「去年から、今年は気合いを入れて試合を入れていこうと決めていたので、その一発目が3月に決まってとにかく気合いが入っています」と、それぞれ意気込む。 　互いの印象を聞くと蓮實は「技術もパワーも全て揃っているとても素晴らしい選手。でも自分には敵わないかなと。圧倒的なパワーと、前回の試合で気づけた部分があって、そこに力を入れて練習しているので卜部選手に3月それをぶつけたい。具体的には明らかにスピードが足りなかったので、今回はスピードに力を入れてパワーで圧倒してねじ伏せようかと思います」と、持ち前のパワーに加えてスピードを強化して臨むという。 　対する卜部は「パンチが強くて頑丈で、キックも多彩かなという感じがしました。でも相手どうこうとういうより今年はお客さんと格闘技業界に喧嘩を売るつもりで勝負していきたい。そこのモチベーションがデカいので必ず勝ちたいです。周りに刺激されたのもありますし、ジムのことも内部のこともいろいろ整ってきたので選手として勝負できるかなと思ったので、いってやろうという感じです」と、かなりのやる気に満ちている様子。 　卜部といえばディフェンステクニックが超一流だが、蓮實は「栃木のハードパンチャーとしてガードの上から効かせる」と豪語。しかし卜部は「僕、ガードしないんですよ。ガードよりも避けるタイプなので当たらないですね、多分。集中力も戻って来たので今の自分の方が絶対に強いです。9月は久しぶりの試合だったのでいろいろトレーニング方法も変えて、自分の動きでやりたいことに磨きがかかっているので、次は絶対にいい試合ができると思います」と、蓮實のパンチは当たらないと微笑んだ。 　2階級制覇を達成して50勝もしている卜部。これから何を目指していくのかと聞かれると、「自分の時間をもっていろいろ考える年になりまして。どこにピークを持っていくか、ここから上げていかないと上げていけない。ここからちょっと頑張っていこうと思っています。目標は卜部功也史上最高の出来を、ということですね。満足した試合なんてないので、満足できる試合ができたらいいなと思います」と、これまでで最高の自分を作って自分が満足できる試合をすること、と答えた。 　それでも蓮實は「スピードを強化しているので、当たってすぐに倒れちゃうんじゃないかなと。圧倒的に倒したいと思います」と、必ずKOに仕留めると語った。