林（左）の怪我で延期となったゴンナパーとのタイトルマッチが改めて決定
2020年12月13日（日）東京・両国国技館『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN』の記者会見が、10月12日（月）都内にて行われ、対戦カード第一弾が発表された。
K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者・林健太（FLYSKY GYM）vs挑戦者ゴンナパー・ウィラサクレック（タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム）が仕切り直しの決定。
林はK-1参戦経験のある空手家の父を持ち、2013年にKrushでプロデビュー。強打を武器に2018年12月のK-1ライト級世界最強決定トーナメントで優勝すると、2019年3月にK-1 WORLD GPライト級王者・卜部功也に挑戦。下馬評を覆す勝利で第3代K-1ライト級王座に就いた。その後はデニス・デミルカプと金子大輝にKO勝ちと順調に白星を重ねて6連勝を飾ったが、今年3月に朝久泰央に不覚を取った。
ゴンナパーはタイで100戦以上のキャリアを積み、2010年から日本を主戦場に。日本人キラーとして名を馳せ、2016年9月からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2018年4月に佐々木大蔵を下して第5代王座に就き、同年9月には大沢文也の挑戦を退けて初防衛に成功。今年1月に横山巧、6月には篠原悠人の挑戦を退け3度の防衛に成功。林との対戦を執拗にアピールしていた。
両者は2017年11月の『Krush.82』で対戦し、ゴンナパーが林をKOするという結果に。当初、このタイトルマッチは9月の大阪大会で行われることが決まっていたが、林が練習中に左肋骨骨折・右足薬指骨折の怪我を負い、全治1カ月と診断されたため延期となっていた。
会見に出席した林は前回の欠場を詫び「でもモチベーションは変わらず、いい試合ができると思うので楽しみにしていてください。8月の最初に骨折して9月半ばには治っていたのでトレーニングは出来ています」と、いい状態で試合に臨めるとコメント。
ゴンナパーは「また今回挑戦できるチャンスを与えてもらって嬉しく思います。前回は試合に臨む気持ちで練習も始めていましたができなくて残念でした。でも怪我はどうしようもないので仕方がないことです」と、前回のことは気にしてないないとした。
一方、林の方も「最近トレーナーとの間にいい作戦というか、しっかりハマれば倒せる作戦を思いついたんです。それを教えてもらったのがつい最近なので、9月の時はなくて最近ひらめいたんじゃないかと思っています」と、怪我の功名と言うべきか、いい対策ができたとした。
林はリラックスした状態で会見に臨んでいるイメージがあるが、今回は終始厳しい表情。その理由を聞くと「ゴンナパーは結果を残しているのでヘラヘラして楽しい記者会見を見せても仕方がないので。戦えば興奮する試合を見せられると思います。気を引き締めています」と、最強の挑戦者を迎えていつもとは違う心境のようだ。
両者にベルトへの想いを聞くと、林は「前回3月に負けてしまってたくさんの人に悔しい想いをさせてしまって『悔しいな』『やり返そうな』と言ってもらえて。悔しくて泣いてしまったと言ってくれた人もいたくらいでした。俺も悔しいけれど応援してくれる人にまでそういう感情を持たせしてしまったのが情けないので、次は絶対に勝って結果で応えたいと思います。だからベルトよりも、とにかく勝ちたい気持ちが強いです」と、応援してくれる人たちに悔しい想いをさせないと誓う。
一方、ゴンナパーは「格闘家として勝ちたい気持ちを常に持っているのはみな同じです。僕はタイ人としてK-1の中で歴史を創る、皆さんにもっと知ってもらう意味でもぜひベルトを獲りたい。そして、リングの上では自分の仕事をきっちりと果たしたいと思っています」と語った。
＜決定対戦カード＞
▼K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
林 健太（FLYSKY GYM/王者）
ゴンナパー・ウィラサクレック（タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/挑戦者）
▼スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R延長1R
村越優汰（湘南格闘クラブ）
山本直樹（優弥道場）
▼スーパーファイト K-1スーパー・フェザー級 3分3R延長1R
島野浩太朗（菅原道場）
芦澤竜誠（PURGE TOKYO）
▼スーパーファイト K-1ライト級 3分3R延長1R
朝久泰央（朝久道場）
蓮實 光（パラエストラ栃木）
▼出場決定選手
木村“フィリップ”ミノル（ブラジル/PURGE TOKYO）
