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【Krush】初防衛&リベンジ成功のクルーザー級王者K-Jeeが明かしたKOできた理由、無観客は「気にならなかった」

2020/03/29 15:03
2020年3月28日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.112』の一夜明け会見が、29日(日)都内にて行われた。  メインイベント(第8試合)のKrushクルーザー級タイトルマッチで、挑戦者・加藤久輝(ALIVE)を1R2分11秒、左ボディブローでKOして初防衛に成功したK-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。  両者は2019年12月のK-1名古屋大会で対戦し、2R1分17秒、左ハイキックで2度のダウンを奪った加藤が最後は左ストレートでKO勝ちしている。K-Jeeにとっては防衛戦であると共にリベンジマッチでもあった。戦前、K-Jeeは「パワーなどは変わらないけれど、戦略という部分でしっかり攻略できるように準備をしてきました。同じ過ちはしない」と言っていたが、KOでリベンジの裏側にはK-Jeeの緻密な戦略があったことをこの会見で明かした。 「自分が得意なパターン、前に出て近い距離に行く。(前回は)そこに行く前に強い攻撃で跳ね返されていたので、あの型にもっていってコンビネーションを出したかったんですよね。流れの中で(左ボディを)出して思いのほかタイミングがよくて効いてくれたって感じでした」と、自分の得意な型にハマったのが勝因だという。さらに「あの時は加藤選手の立ち方が凄く悪くてバランスが悪かった。ディフェンスできる状態ではなかったので。あのパターンは得意とするパターンですね」と分析。 ボディブローが入るひとつ前の展開。ここからK-Jeeはショートで左ボディを決めた 序盤は加藤のパワフルな左ストレートと左右フックで押されたK-Jeeだが、右前蹴りで流れを変えた。右前蹴りが鋭く入った後、加藤の突進が止んで慎重になったのである。 「腹は狙い目かなと思っていました。ローでいくとパンチを被せてくるのはイメージの中にあったので。あと、(加藤は)お腹のディフェンスをあまりしないんですよね。(ボディを打ちに行くと)半歩下がるみたいな感じになるので、前蹴りはプレッシャーをかける時にフェイントでも使えるし、自分が前に出るために使いやすいかなと思って練習していました」  加藤は試合後、「K-Jeeのパワーが3カ月であんなに上がるとは思っていませんでした。圧力とパワーが前回と違って自分のペースが狂ったのが予想外でしたね」と、前回対戦した時とは違うことに戸惑ったことが敗因だとしていたが、K-Jeeはそれを聞くと「正面からぶつかっていないので特にパワーを使った展開ではなかったと思います」と、勝因はパワーにはないとする。 「前回も全然コンディションはよかったですよ。ただ、面くらった感じでした。最初にパワーがあるなと思ってビックリしてしまって。相手のポジションにいて、相手が戦いやすいパターンにいたのでそのままもっていかれてしまった」と前回の敗因を明かし、「それで相手はいいパフォーマンスができて、実力差があると思ったんでしょうね。今回は相手が実力を上手く出せなかった。で、こんなに実力差がつくなんて…と思ったんじゃないですか」と、前回の反省を活かして練った戦略勝ちだと話した。 新型コロナウイルスの影響で初の無観客大会であったことには「もうリベンジするのに必死で、お客さんどころじゃなかったのであまり気にはならなかったですね。まあ、いないと分かっていたのでそんなに気にならなかったです」と試合に集中していたというが、終わってベルトを巻いた時には「どこを見ようかなと思いました(笑)。知っているお客さんがいればそっちを見るじゃないですか。目線に困りましたね」と笑う。  試合後には7月26日(日)福岡国際センターでの開催が決まっている『K-1 WORLD GP』でのK-1クルーザー級王者シナ・カリミアン(イラン)への挑戦をアピールしたが「福岡でそれができてK-1のベルトを巻けたら一番いいんですけれど、運営とカリミアンの都合もあるので全部がうまくいくわけではないと思っていますが、前向きに考えて欲しいですね」と、再度控えめにアピール。  現在カリミアンを指導するPOWER OF DREAMの古川会長は「練習の成果が出るのは半年後」としており、福岡大会はちょうどのその半年後となる。それを聞いたK-Jeeは「取得出来たら厄介ですよね。あんな長いリーチで、足を使ってパンチを打ち分けてができたら厄介」と苦笑するが、「でもあれだけ手足が長いと遅いんですよね、小回りがきかないし。武器であるものは弱点でもあるので、それは楽しみですね」と、そう簡単にはいかないとした。  最後には「クルーザー級がもうちょっと盛り上がって欲しい。重量級が動いているのはハッキリ言ってこのグループだけだと思うし、早く名乗り上げて来いって思います。そしてみんなで盛り上げられたら嬉しく思います。それとK-1ファンの皆さん、重量級と軽量級で違う面白さがあるので重量級と軽量級どっちがではなく、いろいろな楽しみ方で注目していただければと思います」と、重量級選手が集まってクルーザー級をもっと盛り上げていきたいと語った。◆3月28日(土)東京・後楽園ホール『Krush.112』の全試合結果はこちら
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