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インタビュー

【DEEP】RIZINにワンモアチャンスをかける武田光司「今回は“魅せるジャーマン”より“殺すジャーマン”が出来た」=12,15「DEEP 93」

2019/12/16 08:12
2019年12月15日(日)東京・大田区総合体育館で「skyticket Presents DEEP 93 IMPACT」が開催された。 セミファイナルでは、10月の『DEEP 92 IMPACT』後楽園ホール大会で行われたライト級タイトルマッチの再戦(※2Rの武田のローブローにより大原が続行不可能に)が行われ、武田が3R、俵投げからのキムラロックで一本勝ち。予告通り「しっかりケリをつけて」、大晦日、RIZINへの出陣をアピールした。 また、試合後の取材では「“魅せる投げ”より、今回は“殺すテイクダウン”が出来た」と語った。 ▼セミファイナル 第23試合 DEEPライト級タイトルマッチ 5分3R〇武田光司(70.20kg/王者/BRAVE)[3R 4分40秒 キムラロック]×大原樹里(70.20kg/挑戦者/KIBAマーシャルアーツクラブ)※武田が王座防衛に成功 セミファイナルは、DEEPライト級タイトルマッチ5分3R、王者:武田光司(BRAVE)vs挑戦者・大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ)。 両者は10月『DEEP 92 IMPACT』後楽園ホール大会でのライト級タイトルマッチで対戦したが、2Rの武田のローブローにより大原が続行不可能となり、その時点でのテクニカル判定3-0で武田が王座防衛。両者納得いかず、ダイレクトリマッチとなった。 長い手足からの打撃を得意とする大原はヒジ打ちを狙い、武田は組み付くとあらゆる体勢からスープレックスを連発してテイクダウンを奪っていった。仕切り直しの一戦は、武田の返り討ちか、大原がチャンスを活かすのか。前戦では武田はテイクダウンを決め、立ち上がるなかで大原は徐々に打撃の機会を増やしていってもいる。2カ月前に組んでいることは両者にどんな感覚を残しているか。 1R、がっちり握手をかわした両者。サウスポー構えの武田にオーソドックス構えの大原。詰める武田はジャブ右フックで前に。大原も右ミドルを当てる。組む武田に離れる大原は右の前蹴りを腹に突く。さらに右ハイもブロックする武田。右ミドルハイをガード上から当てる大原。右で差した武田は金網まで詰めボディロックから後方にそり投げも潰す大原! 左ジャブ突く大原。武田も右を返す。しかし大原は前回より距離を自由に右の蹴りを放つ。再び右で差した武田はボディロックテイクダウン! 亀から立つ大原をがぶるが首抜く大原が右の三日月蹴りで圧力をかける。 2R、右から左をブロックの上から当てる武田。詰めてボディロックテイクダウン! 亀から立とうとする大原をがぶりブルドッグチョークを狙う。首を抜いた大原に、右ジャブは武田。さらに左フックから詰めると右を差して金網まで押し込む。金網背にした大原はヒザ蹴りもローブローに。再開。 大原に注意後、再開。大原のワンツーに右を当てる武田は右で差して背中を見せる大原のスタンドバックに。大原のアームロック狙いを潰して立ち際にパウンドをまとめる。立つ大原だが、武田はシングルレッグでテイクダウン。クオーターネルソンからダースチョーク狙い、さらに引き落としてパウンドと強靭なスタミナを見せる。削られた大原。 3R、右ミドルハイを当てる大原だが、ダブルレッグテイクダウンへ。それを切る大原に下になる武田は腕十字へ。それを外して踏む大原。立ち上がる武田の腹に前蹴りを連発する。しかし武田は右を当て、みたびボディロックから肩に担ぎ大きくリフトしてテイクダウン! すぐにパウンドする。立ち上がろうとする大原をリストコントロールし、パウンドする武田。大原が中腰になると外がけからテイクダウン。ケージウォークで立ち上がろうとする大原は亀からシングルレッグも潰す武田は、ボディロックから後方にグレコの俵返し! サイドを奪うとキムラロックを極めた。 残り20秒で一本勝ちを決めた武田は、ケージのなかでベルトを肩に巻き、「前回、10月に中途半端に終わり(※10月22日の王座戦では、2Rの武田のヒザ蹴りがローブローとなり、大原が試合続行不可能。その時点での判定で武田が勝利)、今回は一本で極めようと思っていました。まだ上の舞台でやりたい気持ちがあります。もちろんRIZINです。もっとスキルアップして強くなります」と語った。 武田光司「(年末に)いつでも行けるように準備はしておく」 ──防衛おめでとうございます。ダイレレクトリマッチでいろんな思いがあったかと思います。 「これでひと安心です。ちゃんと仕留めきれたのがよかったです。打撃からのテイクダウンがまだ物足りないなと。ボクシングとレスリングがまだしっかり噛み合っていない部分がありました。それがしっかりできればもっと楽に試合を組み立てられました」 ──前回からどのようにモチベーションを上げてきましたか。 「正直言うと、全然、気持ちが入らなくて(苦笑)、まあでもああいう結果になってしまったのでちゃんと仕留める試合をするしかないなと、自分に言い聞かせて試合に臨みました」 ──打撃勝負もしていたように見えました。 「前回の試合はちょっと距離感が分からなかったんです。1R目から雑に入ってしまって、相手をバテさせてフィニッシュさせるという作戦だったんですが、今回も同じ形だと相手も作戦も練ってきているだろうから、距離感も含め1R目は見ようと。ミドルキックとかもまともにもらってはいないんです。ちゃんと見れたので、それで2R目からいけると徐々に攻めていきました。テイクダウンしてパウンドして、最後は一本勝ちを狙う、という作戦でした。そこは作戦通りハメられたかなと思います」 ──大原選手は前蹴りを腹に打ってきました。そこのダメージは? 「腹は大丈夫でした。ミドルの方が効きましたね。でも見えていたというのが大きいです」 ──しっかり削って大原選手を投げて動きが落ちたところから極めました。 「そうですね。タックルに入ってから、垂直にリフトして落としたんですけど、それで相手がヘロヘロになったのも気づいたので、そこからポンポン打撃も打っていったんですけど、まだ止まらないなと思って、もう一個、俵投げでブン投げて相手がへばったのが分かったので、最後はアームロックを極めました」 ──あの後半での投げに驚きました。 「狙ってましたね。いい意味で言えば、今回は“魅せるジャーマン”“魅せる投げ”と言うより、何と言うか、今回は“殺すジャーマン”“殺すテイクダウン”が出来たのかなと思います。魅せるのもすごく大事なんですけど、相手の体力を削り、ダメージを与えるためには、垂直的に肩から落とすことを考えましたね。今回、それがうまく綺麗に落とせたので、自分的には今回の投げに関しては満点を与えてもいいかなと思っています」 ──まだスタミナも十分だった。 「全然、体力的にはまだ動けました。そこで相手がへばっているのを感じたので仕留めることも出来ました。……僕の悪い癖が、仕留めに行くときに雑になってしまうことで、それが練習でもあったんですが、今回は冷静にあの展開からアームロックで仕留めに行けたので状況判断もしっかり出来たのかなと思います。大原選手も試合を重ねるごとに強くなっている、と煽りVで見たんですけど、僕も試合ごとに状況判断も良くなっているのかなと思っています。今回で11戦目(10勝1敗)でまだ全然試合をしていないので、もっと試合を重ねるごとに強くなっていこうと思います」 ──試合後にはRIZINという言葉も出ました。唯一の敗戦はRIZINで怪我を押して戦った元UFCのダミアン・ブラウン戦での判定負けでした。2019年の試合はこれで終わりだとは思いますが……。 「まあ2019年はこれで終わりだとは思っているのですが、まだリザーブでワンチャンあるのかなと。(※榊原CEOは「リザーブマッチはやらない」と発言)。榊原(信行CEO)さんは僕のことをどう思っているか分からないですけど、僕、通常体重が81、82kgあるんですけど、いつ呼ばれてもいいように75kgくらいをキープしていきたと思っています。明日から普通にジムにいるんで。スパーリングはまだ出来ないですけど(笑)。休憩がてら動きの確認はしようかと、いつでも行けるように準備はしようと思っています」 ──年末にもう一試合、と。 「やれます、僕は」【関連記事】12月15日(日)「DEEP 93 IMPACT」全試合リポート
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