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【RIZIN】榊原CEO、メインのキャッチウェイトは「勝負論があった」が、体重超過は今後も「基本、ノーコンテストルールが大前提」「NOEL、ケイト・ロータスにはもっと行って欲しかった」&シェイドゥラエフは──

2026/10/04 09:10
 2026年10月3日(土)長崎スタジアムシティHAPPINESS ARENAにて『RIZIN LANDMARK 16 in NAGASAKI』が開催された。  3選手が体重超過し、1試合が計量前日の怪我で中止となった波乱の今大会。メインイベントでは、これまで体重超過選手が出場する場合の「ノーコンテストルール」ではなく、ユニファイドルール等で行われている「キャッチウェイト」による契約体重での「通常ルール」で試合は行われた(※第2試合とOP第1試合はノーコンテストルール)。  試合後総括で榊原CEOは、その意図を説明し、年末から2027年に向けたRIZINの展望なども語った。9月25日の『RIZIN.55』(11月8日・千葉)会見後に確認した海外戦略も併せて紹介したい。 パトリックがビッグヒールとなってしまった中で、堀江の思いがRIZINを救ってくれた ──榊原CEO、大会総括からお願いします。 「本日は遠く長崎まで足を運んで取材に来ていただきましてありがとうございました。あの、今日この場にいる記者の皆さんが真のRIZINの記者だということが分かりました。映像を見て記事を書いてる皆さん、現地に足を運ばないとRIZINの良さとか地域の熱とかは感じられないんで、やっぱり現場に、本当に経費かかるかもしれないけど足運んで、一緒に体感して文字に思いを載せて欲しいです。映像で本当に見てればビジュアルでは届くと思いますけど、これ 嫌味じゃなくて本気で言ってますからね、皆さん。匂いとか感性とか五感で感じないと。もちろんPPVで見ていただけることも心から感謝するんですけど、少なくても本当にこの熱を長崎で今日起きた出来事を文字にして映像にして届けたいっていう風な志があるなら、お金かかるかもしれませんけど、是非、次回長崎大会がある時は皆さんずらっとこのインタビュールームに足を運んでいただくことを切にお願いします。今日来ていただいた皆さん、本当にありがとうございました。とはいえですね、映像見て記事書くのは止めるよとかっていうのも止めていただいて(笑)。それぐらい本当に長崎大会の熱は凄まじかったです。  やっぱり、ある意味、ここまでのゴタゴタがプラスオンされてビッグヒールとなってしまった(宇佐美正)パトリックが、そういう意味では本当にヒール役を見事に──役を演ずるって気はなかったと思いますけど、ヒールとして完全に出来上がっちゃったんで、その中でベビーフェイスで登場した堀江(圭功)が圧巻のKO勝利。多分、今のこの時間の思案橋あたりは大変な経済効果をRIZINがもたらしていることと思いますが(笑)、格闘技の良さは本当にこのスカッとすることだと思いますんで、いずれにしてもいろんなゴタゴタはあったけど、それを清濁合わせのんでメインとしての仕事をしっかり果たした堀江圭功にこの場を借りて、感謝を伝えたいと思います。ありがとうございました。  堀江もケージの中からファンのみんなに感謝を伝えてましたけど、みんなのファンの思いが堀江を奮い立たせたでしょうし、やっぱりその堀江の思いが僕のプロモーター、RIZINをある意味救ってくれたなという風に思ってます。感謝にたえないということをまずお伝えしたいと思います」 女子スーパーアトム級は「大晦日に4人で準決勝をやろうかなと」 「他のアンダーカードの試合も、特に前半戦は生き残りをかけるではないけど、しっかり自分の存在意義、何が求められ、何をここで表現することが次のプロとしての格闘家として一歩前に出れるのかってことを理解してる選手たちが──しっかりそれを勝った選手、負けた選手関係なくです。僕、何度も選手にも昨日ルールミーティングでも言いました。『負ける勇気を持って勝ちに行け』と、本当に僕らが求めてるファイターは大変なことだという風に常々思いますけど、本当にしんどい時に一歩前に出る、最後まで諦めずに、最後の1分1秒まで一本を取りに行く。そういう姿勢を貫いて見せてくれた選手には、心から本当に感謝したいと思います。ただまあ何試合かは“行けよ”って、ファンも見てるみんなもそう思ったと思いますし、それが行けないのが生身の人間だったりするんですけど、はっきり言います。残念ながら“行ける”トップスターがいるんです。本当にトップに登りたい、登り詰めたいって思うんだったら、負ける勇気を持って勝ちに行かなきゃ、本当の栄光とか勝利の喜びは手に入らないんで、酷だと思いますけど、格闘技の道を生業として選ぶんであれば、一歩踏み出して欲しいとそう思います。  どの試合に向けて言ってるかは、大体ご察しがつくと思いますけども、あの、NOEL選手、ケイト・ロータス選手、僕はもっと行って欲しかった。体調(負傷明け)の問題もあると思いますけど、この後大晦日に駒を進めて4人で準決勝やろうかなとは思ってますけど(女子スーパーアトム級の「見えないトーナメント」は、ここまでパク・シウが須田萌里に判定勝利、大島沙緒里がイ・イェジに一本勝ち、ナターシャ・クジュティナがRENAに一本勝ち、ケイト・ロータスがNOELにスプリット判定勝ち)、行けなかった理由とか色々あると思いますが、評価する側は残酷なもので、選手の状況とかコンディションとか心境ってのは慮ることができないんで、結果だけで判断するしかないんでね。女子格全体、もう1回僕らも熱をつけたいと思ってプロモーターも全力で取り組みますんで、女子のファイター、選手、今日の試合含めてですね、もっともっと男子の選手に負けないぐらいの女子の格闘技の良さを伝えられるべく、プロモーターとしても猛省して次の一歩、次の一手に打って出たいと思います。DEEP、DEEP JEWELSの佐伯代表にも教えを乞うて、世界に通じる世界中を熱狂させる女子格の熱を作り出すために頑張ろうと、そう思えた大会でした。あとは、各試合、選手に関して皆さんのご質問に答える形で進めてさせていただけたらと思います」 [nextpage] 「ノーコンテストルール」ではない形で「公式戦」とするためにどうしたらいいか、JMOCと協議をして「契約体重」に変えた ──やっぱりメインが本当に今大会の象徴的な試合だったと思いますが、榊原さんも先ほど仰ったようにパトリック選手が結果的にヒールということになって、体重はもちろん最初の契約というところがありながらもこうこういう流れになったことに対して、競技的な観点とプロモーターの観点と2つあると思うんですけども、どう考えて。 「本当に、やっぱりお金をいただいてエンターテインメントとして見せてますんで、これ今あの愛知県でやってるアジアンゲームズとは違って競技寄り──完全な本当にレギュレーションのある競技。もちろん今回も堀江選手と宇佐美パトリック選手の試合は、JMOCさんの了解のなかの範疇で裁いたんですけども、本来であればノーコンテストルール、山本聖悟選手は100gオーバーでアラン・ヒロ・ヤマニハ選手とやって、これはノーコンテストルールでやりました。ただそれもじゃあ体重100g超過したのを公式の契約体重にしたらどうだとか、いろんな議論が出ちゃうと思いますけど、やっぱり今回の試合はこれをこの堀江vs.パトニックがメインで見に来てるお客様たちがたくさんいらっしゃる中でギリギリの選択をしてでも──いずれにしてもパトリックに選択権は無いんですよね。オーバーした時点でノーコンテストルールって言われる、それで試合をするかしないか、堀江がそれで受けるかどうかっていう判断になりますから。我々とするとそれをノーコンテストルールではない形で公式戦とするためにどうしたらいいかってことで、JMOCさんとギリギリの協議をして、それであれば契約体重を変える(キャッチウェイト)。それを堀江選手が我々からの提案を飲むか・飲まないか。  これはでも興行論で考えて、これがエンターテインメントとして一番やっぱり勝負論があって、勝ち負けがもう最初からノーコンテストだとね、判定になればもう(負けることは)ないじゃないですか。だからまあ負けることはないルールになる、そういう意味では堀江が1.65kgオーバーを受け入れて、(通常ルールの)公式戦でいいよって言ってくれたこと。それに伴って当然、堀江が公開計量でも言ってたように、経済的な条件とかはまた交渉になるんですけどね。まずはでも『いやいや、もうオーバーしたんだから受けない』って言えば終わっちゃうことだし、でもやっぱり長崎で自分がメインを務めるのに、しっかり勝負論があって負けるリスクをちゃんと持って、『自分もそのつもりでここまで積み上げてきたんで行きますよ』と言ってくれたことで成立したことなんですけど、まあ結果論ではありますが、それがプラスに働いたのかなという風には思ってます」 宇佐美には「やることになった以上は思いっきり行け」と伝えたが── ──パトリック選手のちょっと不敵な態度みたいな、前日計量のああいうところもまた、結果的に興行的にはプラスに。 「そうですね。でも、これ誤解なきように言いますけど、これあくまでもプロモーターで決めて、プロモーターがいくら堀江にプラスオンしてベラボーにむちゃくちゃな金額、僕らもう最大限努力はしますけど、それを成立させるために、とんでもない法外な金額を提示されたら僕らも出せないんで、ただここを出す・出さないは全て僕らが決めて、僕らと堀江の交渉だけで成り立ってることなので、いくら出したらこうなるよなんてことを間違っても宇佐美に相談するわけはないですから、なんか変に宇佐美側が出したみたいな風に──本当あのSNSって、嘘の情報ばっかり回るんで本当に嫌なんですけど、そんなことするわけないですから。そこはもうオフィシャルの協議なんで、我々プロモーターとしてここまでは頑張れるっていう線を持って堀江と交渉して、堀江側も『分かりました』と気持ちを見せてくれたんで、これを公式戦で1.65kgオーバーは認めますってことで成立した話ですから、我々の提案に堀江が応じてくれた。それ以上、それ以下でもないですね。  でも、パトリック側に言ったのは、やるってことになって公式戦なんだから、それで下向いてたりふてくされたり、そこで気圧しちゃって、自分が罪を犯しちゃったから、オーバーしちゃったから、それがパトリックのマイナスになるような試合にして欲しくないんで“やることになった以上は思いっきり行け”と。それは僕らからは伝えたし、いろんなこと言われると思うけど、もうこういう方向で堀江も受けてやるって言うんだから、全力で倒しに行ってくれと。照れることないという話をして『やります、全力でいく』っていう中でのパフォーマンスがああいう形に、また堀江ファンというかですね、アンチパトリックなのか分かんないけど、火に油を注いだ形かなと思いますね」 ──女子の試合も注目度が高い中でちょっとこう不完全燃焼というか、もう少し前に出る姿勢をっていうのは、ファンも同じ意見かと。 「あれをジャッジして判定するのは大変だって。本当に僕も。だからみんな分かれると思うんだわ。平本戦の時もそうだったし、デュアルマストシステムのこととか、レフェリング、ジャッジングのあのクライテリアとかレギュレーションはファンもみんな知ってくれたと思うけど、その中でも見る方向・角度によってジャンジは3方向に分れて見てるんで、もちろんモニターで見える画面で判断するんじゃなくて、肉眼でやっぱり見るものを中心に目で追いますからね。だからその中でやっぱりジャッジとかがズレたり、今回も29対28が2人、1人は30対27っていうようなジャッジになる。それぐらい難しいジャッジだったと思うんで、もう少しやっぱり本当にフィニッシュに向かってアグレッシブに戦ってほしいなっていうのが本音ではありますけどね」 ──一応結果としてはケイト選手は大晦日の試合はほぼ内定という? 「そうですね。今日の結果は色々反省点多いと思いますけど、大晦日に駒を進める形での調整をしていけたらいいかなと思ってます。ケイト側とはまだ話してないんで、横田(一則)コーチともしっかり話して、3カ月後にそこに進める準備が整うかのかどうか、その相談はしたいなと思います」 [nextpage] 朝倉未来は『ライト級でもフェザー級でもどっちでもやります』と。芦澤は負け続けて勝つまでやれ ──もう1試合お伺いします。その前に出る姿勢ってことで言うと、芦澤選手は負けてしまいましたけど、すごく前に出て打ち合って激しい試合で、観客も沸いてましたけど、ただ結果としてRIZINでは4連敗というところで、ここもまたその競技とプロモーターというところの観点があると思うんですけど、芦澤選手への評価は? 「本当に芦澤ももがいてるな、前向きにね、本当に僕も同じ意見で、だから芦澤にはチャンス上げたいと僕は思ってますね。もう負け続けて勝つまでやれって感じです。今の姿勢でとにかくガンガン、アグレッシブにトレーニングもしっかりして、下向いていてもしょうがないんで、僕らが届けたいのはやっぱり戦うことを通じてそれぞれの選手たちの生き様を、みんなに理解してもらい、人間ドラマを届けたいと思ってるんで、何らかの形で芦澤選手とも話をして、個人的な意見が今中心ではありますけど、チャンスを上げたいなという風には思ってます」 ──芦澤選手、負ける勇気を持って勝ちに行ってたと思いますか。 「負ける勇気なのか。多分本能的にああいう戦い方しかできないんじゃないかなって。もう少し戦略的にアウトボクシングに徹して戦ったらいいんじゃないかなと見てて僕は思うんですけど、芦澤竜誠ってああいう男なんだと思いますね。だから本当にもう真剣勝負を挑む、その外連味のないファイトスタイルにはやっぱり胸を打たれるものがありますから、僕らが届けたいのはまさにそういうことではあるんで。ただもちろん戦績もあるし、キャリアも年齢も9つぐらい若くて(芦澤31歳・井上22歳)キャリアもまだまだの選手に結果、負けてしまったってことは、これはプロモーター側も選手側も受け止める必要があると思いますけど、この試合を持ってして芦澤竜誠は使いませんってことではなくて、この試合の結果・トータルを受けて、個人的な思いが強いですが、芦澤にはチャンス上げたいなっていう風に思ってます」 ──今後のライト級のタイトル戦線についてお聞したいんですけど、今日(ホベルト)サトシ選手もセコンドに来られてましたし、堀江選手が勝利して、『超RIZIN.5』ではライト級に上げて戦って朝倉未来選手も勝利しました。何か今後の挑戦者という部分で考えていることはありますか。 「うん。まあ、あの普通、今(ルイス)グスタボがチャンピオンじゃないですか。その中に当然怪我を負ってはいるけど、(イルホム)ノジモフもサトシもいるし、外国勢で言うとね。その中で未来とも話をしなくちゃいけないけど、彼は『ライト級でもフェザー級でもどっちでもやりますよ』と。『自分と見たい相手がいれば』ってことなんで、未来とこの10月に入ってから時間取って会おうってことは話してるんで、じゃ大晦日に向けてどうするのか、その辺も相談したいと思いますし、今日のやっぱり堀江選手の勝利も受けて、あの堀江選手にどう次の相手を用意するのか。野村(駿太)選手もいますしね。だからライト級で大晦日に向けて色々カード編成、頭を悩ませながら選手の意向も聞きながら早急に進めたいなと思ってます」 ──またメインカードの体重についての話になってしまうんですけど、これまでRIZINは体重オーバーしたらノーコンテストルールっていうのが主流になってる中で、今回キャッチ交渉して通常ルールで実施した。一般的にUFCとかでは結構、普段からあるやり方(※相手が試合を受諾した場合、キャッチウェイト(契約体重変更)などで試合が行われる。ファイトマネーの20~25%が没収され、対戦相手に譲渡される)だったと思うんですけど、今後も他の選手からこういう呼びかけみたいなものがあれば、応じていくか。 「いや、選手の呼びかけでは全くないんで。プロモーターの裁量ですからそれは。僕らが必要だと思えばこういう場合のカードを引くかもしれません。それを選手側が承諾してくれればこういう形で、もちろんJMOCのレフェリー陣との競技陣との調整も含めてですね、必要な時にはあるかもしれませんけど、選手の申し入れでこのノーコンテストルールがひっくり返るなんてことは絶対ないんで、基本、ノーコンテストルールが大前提です」 ──では、今後も体重オーバーした場合は、基本的にはノーコンテストにする? 「そうです」 ──今ちょっとライト級のお話もあったんですけども、10月に入って大晦日が見えてくる中で、ファンも今年は名古屋ドームということで色々と期待していくんですけど、当然ドームなりの仕掛けも? 「そうですね、本当に1年の集大成、シーズンピークをRIZIN旗揚げ以降、大晦日にその1年を締めくる格闘技の祭点を作り出すっていう大前提で、年間の大会スケジュールを組んでますんで、今年のいろんな出来事がもう1回、11月8日にもう1大会(千葉・LaLa arena TOKYO-BAY)ありますけど、そこも踏まえて、今年見たい選手をずらっと並べたいと思ってます」 ──『超RIZIN』という大きい大会があった直後ではありますけど、そこにまた(名古屋)ドーム大会を短期間で作っていく苦労というのもかなりあるかと思いますが。 「苦労しかないと思いますけど。はい。作るっていうよりはでも本当にファンのやっぱり見たいって思ってもらえる熱というか、そういうものをキャッチしながら、でもファンの見たいものを全部選手たちが了承してマッチアップできるわけではないんで、そのせめぎ合いをこの10月が勝負、プロモーターとしてマッチメイクする側からすると勝負だと思うんで、しっかり積み上げて──名古屋ドームでやる格闘技大会は23年ぶりなんですね。ボブ・サップvs.曙(K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!)以来の名古屋ドームでの大晦日開催 。バンテリンドームとしても満を持してというところこもあるし、 僕も名古屋出身ということもあるんで、本当に名古屋を中心に東海地方の熱を中心に集めながら、全国から大晦日に行こうって言ってもらえるようなマッチメイクをずらっとラインナップするよう頑張ります」 [nextpage] 榊原CEO「PFL・MVP新体制と約束の確認」「シェイドゥラエフはMVPのチャンピオンに移行、RIZINにも出る」 (※下記は9月25日の『RIZIN.55』会見後の囲み取材から) ──PFLでジョン・マーティン氏が辞任したという中で、今後のRIZINとの関係はどうなるでしょうか。 「いずれにしても2027年1月1日からは『MVP MMA』という形でジョン・マーティンが代表も務めるんだっていうことで、僕らも聞いていて、ジョン・マーティンとも話をしていたんですけど、すでにナキサ・ビダリアン(※ジェイク・ポールの長年のマネージャー)含めた体制の人たちとはコミュニケーションを取ってますので、彼らの組織編成が落ち着いたところで今後、お互いどういう形で、ここまで約束したことをどう守って、それをどう発展させるのか、それをそのまま現状維持でいくのか──そういうことは今後の新体制としっかり向き合って話していけたらいいなと。だからすでに発表していることに関しては何ら変更なくいきますね」 ──PFL王者でもあるシェイドゥラエフはMVPのチャンピオンに移行していくのですね。 「そういうことですね。MVPのフェザー級王者であり、RIZINのフェザー級王者であるということには変わらずに。PFLとMVPとの契約の中で、来年以降契約をMVPが取って、MVPのフェザー級のタイトルを持ちながら、RIZINにも当然出てくるという形の契約で、これはシェイドゥラエフ側も了解してますので、そこは変わらず進んでいくことになると思います」  ──ヘビー級ジャパンGP決勝について。怪我をしたエドポロキング選手とスダリオ剛選手の試合は年内に? 「もう一回診断してもらって、年末に間に合うかどうか。我々主催者側としても年内には決着つけたい。大晦日にスライドできるといいなと思いながら、怪我をして無理に11月に組むまでではないかなと思って。大晦日にベストコンディションになるような形が取れればいいなと思っています」 ──11月8日の『RIZIN.55』千葉大会は「若手対ベテラン」の構図に? 「でもタイミングとすると、次の時代に向けて、若い選手たちがすごく──Fighting Nexusさんもそうだし、DEEPもそうだし、若い選手が台頭してきてますから、そういう選手たちにチャンスを与えるべきだし、そうなってくるとやっぱりベテランでこれまで実力的なものがしっかりファンの中でも認識されてたり、戦績も含めてRIZINファンのみんなが知ってる選手と戦って、どこまで行けるんだっていう、そういうのが一番見えやすいかなというところもあって割と若手対ベテランというような感じの編成になったかなと」 ──ニューカマーが多く千葉で出てきます(相本宗輝vsメヘウラ、千春vs.鈴木博昭、溝口司vs.中島太一、力也 vs.木村琉音、濱田巧vs.関原翔、OPFで松本尚大vs.髙橋正親、井上舜矢vs.マイティ・saw)。 「ただ、ファンの中からすれば、RIZINへの参戦を期待してくれてた選手たちからピックアップできているんじゃないかなと思いますので、今回の試合の結果いかんでは、もちろん怪我の具合とかそういうものはありますけども、当然ギリギリ大晦日間に合いますので、トントン拍子で若手の選手たちがベテランを食って大晦日に駒を進めるという可能性もあるかなと思っています」 ──止まらないですね、RIZINは。 「止まらないですね。まあ格闘技界が止まらないので(笑)、僕らが止まったとしても、格闘技界は常にいろんな動きがありますから。今年はとにかく実験的なことも含めて、3月以降毎月開催すると。スタッフも大変だと思いますし、皆さんも僕らを追いかけてるところあると思いますけど、日本の格闘技界の発展のために、やっぱり僕らプロモーター、主催者もチャレンジがないと。この長崎もそうだし千葉も、そして大晦日も、今年のRIZIN、年間10大会がしっかりファンのみんなの胸に刻んでもらえるような大会になるように、全力で作っていきたいなと思っています」 [nextpage] 『超RIZIN.5』PPVは30万件弱くらい ──4万8918人のファンが詰めかけた『超RIZIN.5』の手応や反響は? 「非常に反響があった。多くの本当に僕らが届けたい、やっぱり世界観がしっかりファンの皆さんに届いたなと。ただ、A選手とB選手の戦いをマッチアップして、リングなりケージで試合を組むのは実は簡単というか。もちろんそのビッグネーム対ビッグネームで団体が違ったりする選手をマッチアップするのは大変ですけど、僕らはやっぱり戦いを通じて、その一人ひとりの人間ドラマをしっかり紡いで、そこにファンが感情移入していく。それぞれの選手が何のために戦うのか、何を犠牲にして、どんな人生を歩んで、今日この試合に臨むのかっていうところがファンと共有できないと、そこがスイングしないと、やっぱり格闘技のアクションとか技術とかフィジカルとかだけ見せてても違いが分からないですから。そういうところがしっかりファンの人たちにも朝倉未来と青木真也のそれぞれの生き様というか、どんな思いで戦うのかっていうところを共有してもらえたし。   AJ・マッキーとラジャブアリ・シェイドゥラエフの試合も、それぞれのプロモーションを代表する形での新しいアクションが起こせたし、平本蓮vs.カルシャガ・ダウトベックでも僕らからすると怪我の功名みたいな感じがあって、デュアルマストシステムっていうシステムを啓蒙する上では、こんなに素晴らしい試合はなくて。あれがみんなの議論が起きずに決着がついたら、我々のルールが変わっていることとか、そもそもルールのことなんか興味がない人たちもたくさんいたと思うけど、関係者も含めて、僕らは自分たちでもいろいろ笹原(圭一・広報事業部長)にしてもチャーリー(柏木信吾・タレントリレーション)にしても、喧々囂囂やりながら作り上げたルールで、それが新しく変わったよと発表してても、今回、“あっ、ルール変わってたんだ”っていうことを初めて気が付いたり。このご時世なんで、皆さんみんな専門家になって“デュアルマストシステムとは?”っていうのを、ファンのみんながいっぱい挙げてくれて、すごい良かったなと思っています。  やっぱりラウンドバイラウンドで見るとか、本当にあれが10対8が1ラウンドついてれば、その後9対10、9対10だったとすると、トータル28同士になったらトータルマストでもう一回裁定しますっていうのが、デュアルマストシステムっていう、我々とJMOCと色々試行錯誤しながら、このルールをRIZINで採用して、これが僕はUFCが採用するユニファイドルールに負けないぐらい、世界に浸透したらいいなと思っているルールではあるんですね。だからまあその中で、僅差のどちらに転んでもおかしくない──主催者からするともうここは本当に僕らが忖度は一切してないんで、RIZINではJMOCに一任をしてその日、ジャッジが誰が入っているか、レフェリーを誰がするのかも、僕ら主催者、プロモーターは知らないんですよ。これはアメリカに将来渡っていった時に、アスレチックコミッションとの向き合いもそうなんですよね。僕らはマッチアップはするけど、プロモーターがこの1試合目は誰がレフェリーするとか、ジャッジは誰が採用されるかっていうのはプロモーターの裁量ではないので、そこは完全に切り分けて、今競技としてはお任せしてるんで。  だから多分その中でもいろいろブレイクが早いんじゃないかとか。でも膠着してブレイクが2回目、3回目と続いたら早くなるのも、ちゃんとJMOCには理由があるんですよね。同じアクションで1回目ゆっくり見た。それでブレイクがかかった。同じアクションにまた行ったらブレイクが早くなるっていうのは、JMOCはもう明確に言ってるんで。そういうことも含め、僕は選手たち関係者にも、いい意味で、本当にルールをもう一回しっかり自分たちが把握して、何がクリテリア(判断基準)でダメージを取るのか、アグレッシブネスで取るのか、ジェネラルシップを取るのかっていうのも、選手たちも多分よく分からずに上がってる選手もいたはずだと思うので、あの平本戦はある意味、すごく我々のルールにスポットライトが当たって、JMOCという組織にもスポットライトが当たるいいきっかけ、いい機会になったかなと思ってます」 ──『超RIZIN.5』でABEMAと公式メディアパートナーシップを結び、平日開催のペイパービュー(PPV)件数は? 「去年の大晦日より若干落ちるぐらいかなっていうところですね。だから30万件弱ぐらいじゃないかなと思いますね。意外に僕らは平日でもそんなにダメージないんじゃないかと思ったんですけど、平日開催っていうところが一つ大きかった。僕らからすると、正直40万件ぐらいいってほしいなという思いでいましたけど、アーカイブで見る人がすごく多かった。いつもの土日にやる大会より。  だから当日やっぱり生でとか、当日のその時間帯で追っかけて見れなくて、その後の事後のアーカイブで見る率が高かったっていうことと、やっぱり当日、言うても平日なんで、当然会場には8万8000人以上の人に来ていただけましたけど、全国考えた時に何10万件という人たちがそれでも見てくれたことがすごいと思いますけど、やっぱり平日のディスアドバンテージが若干あったかなという風に分析はしてます。  事前に全員買ってるわけじゃなくて、意外にほんとダラダラと買うんです。だから、『追っかけ配信で見ればいい』と思って。前半終わって平本戦の前ぐらいから購買がうわーっと伸びてとか、意外にも朝倉未来戦終わってるのに買う人がいたりっていうのが当日の数字のばらつきなんですけど、そういうのも含めて、しっかりアナライズして今後につなげたいなと思ってます」 ──30万件という数字もかなりすごいことだと思うのですが、PPV路線というのは変わらずでしょうか。 「そうですね。やっぱり何て言うか、本当はサブスクで(UFCの)パラマウントプラスみたいにたくさんお金くれるプラットフォームがあれば、僕らビジネスとして考えたら楽チンでいいと思いますけど。今のPPVで売り上げる売上と、かける予算を考えた時に、じゃあ、RIZINをサブスクにした時に、とにかくドメスティックなコンテンツだから、日本の配信プラットフォームさんが、10万件・20万件売るのに見合うような金額を最初に配信権利として置いてくれるかといったら絶対ないと思います(※6500円で30万件の場合、約19億5,000万円)。やっぱりPPVの数字があるから、ドームクラスであれだけのプロダクションをかけて、これだけの選手で大会が開けるんで、まあ痺れますけど、蓋を開けてみるまで分かんないですよね。ただ、本当にコンテンツを作ることに対しては、僕らも一回一回真剣勝負で臨めますから。プロモーションも手を抜かずに徹底的にPPVに数字が伸びるように努力は怠らずにやりますんで、しばらくはこのスタイルでいいのかなという風には思ってます。ただ、まあ一部将来的なことで考えると、一部サブスク年間何大会がPPV大会みたいな切り分けはないことはないんだろうなとは思っています」 RIZIN海外大会とコミッション、スコット・コーカーのKi MMAとは── ──2027年のスケジューリングもすでに開始してると思うんですけど、やはり来年も今年並みの大会数に?  「来年の年間スケジュールの編成では、今年10大会やりましたけど、海外も来年はぜひやりたいと思ってますので、海外の海外含めてやっぱりトータル10大会っていうところになるかなと思ってます。大会数が減るってことはないんじゃないかなと思うんですけど、超えることはあるかもしれないです」 ──ハワイ大会はまだ検討の段階でしょうか。 「そうですね、ハワイも僕らはこれ、言ってやれない可能性も高いんですけど、できればユニファイドじゃなくてRIZINのルールを認めてもらいたいってことで、ずっとハワイのアスレチックコミッションと掛け合ってるんですけど、どうもやっぱりあんまり向きが良くないんですよ。だから、過去のPRIDEの時もそうでしたけど、自分たちが本当にやってきてるオリジナルルールは一旦置いといて、甘んじてUFCが採用しているユニファイドルールでやるチャレンジをするかどうかって、最終ジャッジを近々にしたいなと思ってます」 ──スコット・コーカー氏がKiMMAを立ち上げましたが、今後の連携は? 「どうなんですかね。なんか『K-1』って書いてあるのかなと思って。『Ki』と言われても、だったら漢字の『気』をそのままつけて『気MMA』にした方がクールな気がするけど。本当にスコットとは仲もいいし、彼らはジークンドーやテコンドーもやったり、武道への愛着がすごくある人なので、やっぱり武道的な精神のものを取り入れてっていうことなんでしょうけど、発表はされたけど、なかなか実態がまだ見えないじゃないですか。そういう意味でフリーエージェントの選手たちを募集してますということだけど、フリーエージェントの選手たちで“ゼロイチ”でスタートするのが32人。だいぶ無謀なグランプリですね。  少なからず今のトップアスリートってどこかとやっぱり契約関係がありますから。だから僕らはプロモーションを介して、プロモーションにいる選手を出してもらうっていうシステムを考えてるんだけど、そこに手がついてないというか、関係値がないフリーエージェントの選手っていうと、さらにもう一つ外側の選手たちで、ただ若い選手を本当に時間かけて育てるっていう考えでスコットはいるみたいなので、いずれにしても、まずはお手並み拝見で、僕らが何か協力できることがあれば、それはスコットとのこれまでの関係値の中で全面的に協力はしてあげたいなっていう風には思ってますけどね」
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