2026年9月22日(火)、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEOは「ムエタイ史上最大の世界グランプリ」として「ONEフライ級ムエタイグランプリ」が11月から開幕することを自身のSNSにて発表した。
アサドゥーラ・イマンガザリエフ(ロシア/Team Chingiz Allazov/Team Mehdi Zatout/ONEフライ級ムエタイ世界王者)、アスラムジョン・オルチコフ(ウズベキスタン)、ロッタン・ジットムアンノン(タイ/Jitmuangnon Gym/元ONEフライ級ムエタイ王者)、ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ/Evolve MMA)、士門(=吉成士門/エイワスポーツジム)、ラマダン・オンダッシュ(レバノン/Tiger Muay Thai)、ブラック・パンサー(タイ/Team Mehdi Zatout)、ウベイド・フセイン(パキスタン/英国/Kiatphontip UK)と、ONEフライ級ムエタイ最強を争うにふさわしい8名がエントリー。
そして、早くも1回戦2試合が発表された。11月13日(金)タイ・ルンピニースタジアム『The Inner Circle 38』(ONE Friday Fightsと同時開催)にて、ロッタンvs.ノンオーと士門vs.オンダッシュの2試合が決定。
ロッタンは2018年6月、RISEに初来日して那須川天心と初代RISE世界フェザー級王座決定戦で対戦し、延長戦の接戦の末に判定負けを喫したが一躍その名を轟かせた。2018年9月からONEに参戦し、2019年8月にジョナサン・ハガティーに5R判定勝ちでONEムエタイ世界フライ級王者に。2023年5月には5度目の王座防衛に成功するも、2024年11月の『ONE169』で計量ミスにより王座剥奪。
2025年3月、武尊と対戦して1R1分1秒でKO勝ち。2026年4月の再戦では引退試合の武尊に5RでKOされてリベンジを許した。
39歳の“レジェンド”ノンオーは268勝58敗10分の驚異的な戦歴を誇り、ルンピニースタジアムでスーパーバンタム級からライト級まで四階級制覇、ラジャダムナンスタジアムのベルトも獲得している、まさにムエタイの伝説的存在だ。2019年2月にONEムエタイ世界バンタム級王者となり、鈴木博昭、セーマペッチ、ロードレック、リアム・ハリソンらを相手に7度の防衛に成功して絶対王者と呼ばれていたが、2023年4月の8度目の防衛戦でジョナサン・ハガティーにKOで敗れ王座陥落。
12月にはニコ・カリロにもKO負けしてまさかの連敗を喫したが、2024年4月にクラップダムを技術で封じ込めて判定勝ちで再起したのも束の間、9月にカムラン・ナバティ、2025年2月にゴントーラニーに連敗。しかし、5月のゴントーラニーとの再戦ではこれまでにないアグレッシブファイトでリベンジに成功した。2026年3月のアサドゥーラ・イマンガザリエフにはKOで敗れるも、6月のゴーント―ラニーとの3度目の決着戦で勝利。
両者は2025年11月の日本大会でONEフライ級ムエタイ世界王座決定戦を行うはずだったが、ロッタンが計量通過後に体調不良で欠場、ノンオーも計量失敗で中止となっていた。
士門・エイワスポーツジムこと吉成士門は、これまでにタイ国プロムエタイ協会スーパーフェザー級&ライト級王者、WPMFインターナショナル スーパーバンタム級王者、WMCインターコンチネンタル バンタム級王者、WMC日本フライ級王者に輝いている21歳。2025年10月にはヌンプーシンを1RでKOし、WBCムエタイ世界ライト級(-61.23kg)王座に就いた。
ONE FFには2024年12月から参戦。リッティデット、ヨードレックペット、ペットンローに3戦全勝、通算12連勝を飾っていたが、11月にタギール・カリロフを圧倒しながらも、士門が伸ばした手の指がカリロフの目に入り、カリロフが試合続行不可能となって無効試合となった。12月にデッドゥアンレック、2026年4月にはジョハン・ガザリにも完勝し、本戦契約を獲得。9月12日の『ONE SAMURAI 3』でスーブラックを左ボディでKOしたばかり。吉成名高の従兄弟。
オンダッシュは4歳からムエタイを学び、中国・アジア諸国のアマチュア大会で活躍。アマチュアでアラブ・ジュニアムエタイ選手権2016~2018年三連覇など108勝3敗5分の戦績を持ち、SNS上で“天才ムエタイ少年”や“怪物”や“神童”と紹介され、プロデビュー後も3連勝したが、2023年6月のK-1で黒田斗真に判定で敗れた。
ONE FFには2024年1月から参戦し、ムエタイルールで4戦全勝(2KO)していたが、2025年12月のアリーフ戦で体重超過したうえに判定で敗れた。ハイペースでの打ち合いを好む、運動神経抜群の19歳。フライ級に階級を上げた5月の試合ではスリヤンレックと大激闘の末に判定で勝利した。
スピードを活かしたキックボクシングスタイルのオンダッシュは、士門にとって初のタイプの相手。力が試される一戦となった。