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【RISE】中村寛vs.エン・ペンジェーほか2試合の判定問題について伊藤隆代表が審判団からのヒアリング結果を公表、再発防止策についても語る

2025/11/08 17:11

▼メインイベント(第13試合)RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kg Tournament決勝 3分3R延長1R
〇中村 寛(BK GYM/第8代ライト級王者)
延長R 判定3-0 ※10-8×3
×エン・ペンジェー(中国/仏山温拿拳館)
※中村が優勝。本戦の判定は29-28、30-30、29-29。


 1Rが10-9ペンジェー、10-9中村、10-10ドローの三者三様。ドローのジャッジはペンジェーのパンチとキックは多かったが、中村もカーフキックで圧をかけて前へ出ていたため差はなかった。ペンジェーに付けたジャッジは、中村がカーフを当てていたがペンジェーの前蹴りとパンチの有効打のダメージを考慮した。中村に付けたジャッジはペンジェーのパンチとキックによる手数はあったが、中村のカーフを有効として評価した。

 2Rは2名が10-9で中村、1名が10-10ドロー。中村を評価した2名のジャッジは、ペンジェーが消極的になりクリンチが多く、中村の積極性と強いカーフキックを評価した。ドローのジャッジは中村がダメージを与えるまでになく、前へ出てパンチで圧をかけていたがさほどの差がなかったためドローとした。

 3Rは2名がドロー、1名がペンジェー。ペンジェーに付けたジャッジは、両者の差はほとんどなかったがペンジェーの攻撃で中村が出血したのを有効打として評価した。

 ルールディレクターの見解は「ペンジェーのヒットもあったが、2Rにペンジェーが口頭注意を受けている部分もあるように、ホールディングもあり大きな印象が残せなかった。ペンジェーは攻撃して組むというより、手を出して当たったら下がって当て逃げのような印象で消極的に見えた。中村のカーフに対しては評価をしている。ペンジェーの戦い方はダウンを取れば分かりやすいが、当てて露骨に回っている印象があるのでジャッジも(攻勢を)付けづらかった。

 そうなると1Rの中村のカーフキックを評価、2Rにペンジェーが攻撃を仕掛けてクリーンヒットを数発も、クリンチで注意がありポイントを取れるような印象がない。3Rはペンジェーも当てているが印象をつけるものが乏しい。ペンジェーの攻撃は軽くてダメージに及ばないけれども、3Rは中村が出血したので確実に当たっていた。ただ、これをポイントにするのであれば1Rの中村のカーフキックも評価していい」というもの。


 以上が審判団のヒアリングの結果で、伊藤代表は再発防止のため「このようなヒット数がある今後のケースに関して、ジャッジがどう評価するかは非常に難しい。我々主催者側としても細かく明確な例文も出しながら、ジャッジ陣や参戦ジム・選手に伝えていかないといけない。さらに細かいポイントを取る部分を改正していかないといけないと思いました。こういうパターンは取られないとか、打ってすぐに相手の攻撃を封じるクリンチはかけ逃げになるとか。そういう部分を明確に文にして、もっと掘り出して明確なジャッジを付けられるようにしないといけない」とした。

 そして「RISEとして今まで通り変わらず明確な攻撃、ダメージを与える強い攻撃、アグレッシブな選手を評価していくのは変わりません。戦いを見せるというか、RISEというのは戦いですね。戦いとはお互いの攻撃を見せることだと思うので。それによって選手が活躍して輝く大会でありますし、選手たちはその一戦に懸ける想いだったり、勝ちたいって選手もいるし、勝敗によって運命が変わってしまうこともあると思います。

 だからこそ戦いをするべきだと思うんです。明確な試合をしていただきたい。RISEとはそういう舞台なので、今後選手の皆様にはそういう戦いをしていただきたい。勝ちに徹するのではなく明確な差をつけて、一番は倒しに行くことですね。そういうことを踏まえて参戦していただきたいし、そういう覚悟を持って試合をしていただきたい想いがあります。

 全選手に言いたいことは、勝つためにだけ出るのはRISEに必要なくて、全選手勝ちたいのは当たり前で、その中で何を見せられるか。KOだったり、気持ちだったり、プラスアルファで何を見せられるかがプロだと思うので、そういう気持ちや覚悟を持って試合に挑んでいただきたいと思います。我々としては消化試合として試合を組むつもりは一切ないので、プロとしての試合を見せていただきたい」とRISEの方針を語った。

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