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【UFC】三日月蹴りTKO勝ちの中村倫也「裏で何回も恭司さんに修正してもらって、すごい力抜けてリングに入ったから、スピードの差を感じた」×堀口恭司「ATTでの練習が全部、直結してる」

2025/08/04 14:08

できるだけ早くフロリダに戻ってきたい


(C)Zuffa LLC/UFC

──TKO勝ちで試合を終えた率直な感想を。

「本当に幸せです。ただ、幸せと驚きが半分ずつ。なぜなら、この試合はもっとスクランブルゲームやグラップリングゲームになると思っていてその準備をしていたから。でも、そうならなかったことに少し驚いています」

──フィニュシュの三日月蹴りは?

「レバーショットでのノックアウトは僕の初めての経験だった。彼の腹部が少し開いていたので、手を上げて彼をブロックしようとしたけど、彼は私に近づこうとしていた。そこで突いた。タイミングが良かっただけです」

──1月の試合以来、初めての敗北をどう受け止めましたか。

「自分に問いかけていました。“人生で何をするのか? 何を実現するのか?”と。そして、“UFCチャンピオンになりたいんだ”と。それが自分をフロリダに移住させ、アメリカン・トップ・チームで試すことを決めさせました。そうしてATTでトレーニングを始めました。ジムで最も高いレベルのトレーニングを受けた。自信を取り戻すために」

──なぜ1月の試合でレスリングをしなかったのでしょう。

「実際、自分のスタイルではレスリングのテクニックとグラウンドコントロールを多用しています。でも観客がブーイングをしたことに少し驚きました。そのため、私は私のスタイルを考え過ぎてしまい、相手をノックアウトすることに集中しすぎていたため、前回の試合でパフォーマンスが良くなかったのです。主にマイク・ブラウンと、多くのATTコーチから『なぜ得意のレスリングを使わないんだ? もっとレスリングを使ってフェイクを混ぜればよりストライキングが機能する』とアドバイスされました。そのために練習しています」

──今後もATTで練習を続けますか。

「今回、4月の半ばから3カ月半ほどフロリダに移りました。(今後は?)私のUSビザが9月に失効します。なので、数週間の休息後に日本に戻り、できるだけ早くフロリダに戻ってきたいと思っています。早くUFCに新しいビザを発行してもらいたいです」

──では、その点を踏まえて、いつ試合に戻りたいですか?

「今年中にまた試合をしたいです。11月、12月頃が最適なタイミングです。まだまだMMAのスキルを改善するポイントがたくさんあります」

──この数カ月間、多くの日本の選手に聞いてきましたが、UFCが日本でのイベントを再開するために何が必要でしょうか? さいたまスーパーアリーナで戦える、非常に優秀な日本の選手がたくさんいますね。

「さいたまスーパーアリーナでの試合は、私の人生で最も大きな夢の一つです。なぜなら、私はずっとPRIDEの試合を見てきたから。スーパーアリーナでノゲイラを見た時の感動は忘れられません。アリーナで戦う多くの選手を尊敬しています。だから、それは私にとって狂ったような夢です」

──いまのUFCに存在する才能を考慮すると、UFCは再びそこに戻れると思いますか?

「もちろん、そう思います」

──ATTで多くのファイターと練習し、あなたのファイトスタイルで最も大きな変化は何ですか?

「私はレスリングキャリアを20年間続けてきました。MMAに移行する前、多くのコーチが『なぜレスリングを使うのか』と指摘しました。そのため、レスリングをもっと離れる必要がありました。レスリングをベースに、ストライキングとグラップリングを組み合わせ、相手を狂ったようなスクランブルゲームに持ち込む──それが私の主なプランです」

──ところでそもそもなぜあなたはレスリングを選んだのですか。日本の多くのファイターは柔道や空手など他のスポーツを選ぶことが多いですが。若い頃からレスリングに興味があったのですか?

「山本KID徳郁の姉である山本美憂さんが、私をレスリングに招待してくれたんです。 私は彼女の隣人でした(※PUREBRED大宮で山本美憂のキッズレスリング教室で山本アーセンとともに習い始めた)」

──そんな隣人がいてレスリングを学んだ。本当にラッキーですね。

「はい、私は幸運です」


(C)Zuffa LLC/UFC

──あの敗北以来、初めての試合に臨んだ緊張はありましたか。それとも、あの連勝記録を背負わなくて済んだ分、試合に集中できたでしょうか。

「実は、少し緊張しました。2連敗は避けたいから、ちょっと。キャリアに大きなダメージになるから。私は少し緊張しやすい性格ですが、私のコーナーの堀口恭司さんが『緊張しているのが顔に出ている』と気づいてくれました。だから『緊張しないで。友達がいる、それが一番強い』と。それが少し、私の緊張を外に逃がしてくれました。ATTと恭司さん、素晴らしいチームメイトに囲まれている。素晴らしいファイターがたくさんいて、長いキャリアを築いている。試合の準備のためのマインドセットを作る方法を、彼らは知っている。それが私を助けてくれました」

──勝利をどう祝う?

「この街で祝う唯一の方法を知っています。ギャンブルです(笑)」

──あなたがそう言うとは思わなかった。良い食事を楽しむだけだと思っていました(笑)。

「今週バカラを学んだんです(笑)」

──勝利おめでとう。そしてカジノでの幸運を。

「ありがとうございます」

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