原口が「なぜ勝てないのか」と聞いてきた

――今日の試合とペットパノムルン選手との試合ではどちらがキツかった?
「今日の試合はペッチとの試合に近いと思います。でもペッチとの戦いの方がキツかったと思います。身体面で疲れて、自分のガスタンクの中に何も残っていなかった感じを今も覚えています。2人とも凄い疲れていたので、コーナーへ戻った時にもう一度リング中央に戻ってこようという気持ちがなかったんじゃないかということを覚えています。今夜の試合も似ていましたが、戦略を少し変えられたかなと思っています。今日はただ行こうとしか考えてなかったんですが、もっと戦略を考えられたかなと思います」
――1Rは自分自身ではなかったかのようだったということだが、その理由は?
「ゲームの戦略を考えていたんですけれど、原口の戦い方で実際にやってみて変えてみた部分もあったからです。1Rは自分のタイミングを見つけるのが大変だったので、一度振り返ろうと思いました。今日の戦いは自分にとって学びがたくさんあったと思っています。自分がどういう選手なのかを再確認できたと思っています」

――次の試合(8月23日・オーストラリア)までの調整はどのように考えている?
「次の試合まであと21日です。早く回復させるためにも今アイシングとかいろいろしていて、次の水曜日にはランニングとかからトレーニングを始めます(※報道陣からどよめきが起こった)。1週間後には強度の高い苦しいトレーニングをして準備していきたいと思っています。今日の試合が何でもなかったかのように、次の試合へ向かって準備します。トレーニングは好きじゃないけれど、戦うことが好きなんです。トレーニングをどうやろうかということよりも、戦いが好きです」

――11月からトーナメントがあるが、原口選手とそこでもう一度戦いたいという気持ちはある?
「ここにくる前にも原口と話をしました。自分たちがRISEサイドのファイナルでやるのは、凄く面白いんじゃないかなと思っています。原口選手にコングラチュレーションと言いたいことがあって。今日までの間、彼は凄く成長してきました。戦ってみてそれが凄く分かったし、自分に『なぜ勝てないのか、何が自分に必要なのか』と聞いてきたんですね。自分が負けた相手選手にそんなことを聞けるなんて、彼への尊敬の気持ちでいっぱいです。彼は心肺能力を上げるために、体力をつけるためにもフリーダイビングやスピアフィッシング(水中スポーツのひとつで素潜りで銛や水中銃を使って魚類を捕らえる)をやって持久力をつけるのもいいんじゃないかと思います」
――最後にファンへメッセージを。
「日本へ来るたびにファンが増えたと感じます。日本は愛している国でもあるし、毎回来るたびにロックスターのように自分を受け入れてくれているように感じるので感謝の気持ちでいっぱいです。SNSで愛のメッセージをいつもくれるんですけれど、この後も待っています。オーストラリア出身だけれどそれは関係なく、これからも日本で戦っていきたいので応援よろしくお願いします」


