キックボクシング
レポート

【ONE FF】髙橋聖人が1.4kgオーバーのイスモイルジャノフからダウン奪うもTKO負け、元RISE王者・中野椋太がダウン応酬の接戦をスプリット判定で制す

2025/07/25 22:07
ONE Friday Fights 1172025年7月25日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信 ▼第3試合 148.2LBS(67.2kg契約)キックボクシング 3分3R〇ウザイル・イスモイルジャノフ(ウズベキスタン/Team Mehdi Zatout)TKO 1R 1分24秒 ※3ノックダウン×髙橋聖人(TRIANGLE)※イスモイルジャノフは前日計量で1.4kgの体重超過。  高橋は高橋三兄弟の三男で、2018年6月にNKBフェザー級王座を奪取。現在はライト級に階級を上げている。RIZIN、KNOCK OUT、NO KICK NO LIFE、K-COMBATなど様々な団体に出場し、2024年7月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者・紀州のマルちゃんを4RでTKO、11月に伊藤澄哉を初回KO、2025年5月のRISE名古屋大会で金ちゃんに3RでTKO勝ちと3連続KOの絶好調でONE FFに乗り込む。戦績は23勝(8KO)5敗5分。  イスモイルジャノフは身長180cm(髙橋は174cm)の25歳。レスリングとボクシングを経験し、ムエタイに転向した。2024年10月の『ONE Friday Fights 82』に初出場し、チャマ・スーパーボン・トレーニング・キャンプ(タイ)に判定で敗れている。11月には力斗と対戦し、判定2-1で辛くも勝利。戦績は21勝4敗。  前日計量でイスモイルジャノフは1.4kgも体重オーバー。試合は65.8kgから変更となり67.2kg契約で行われることに。  1R、イスモイルジャノフはサウスポー。ジャブを打つイスモイルジャノフに髙橋は右ミドルを蹴っていく。その右ミドルにイスモイルジャノフが右フックを合わせ、ダウンを奪う。すぐに立ち上がる髙橋に襲い掛かったイスモイルジャノフが右フックでダウンを追加。  イスモイルジャノフは飛びヒザ蹴りで飛び込むが、髙橋がバックハンドブローでダウンを奪い返す。逆転を狙って打ち合いに行く髙橋だが、イスモイルジャノフの右ストレート、右フックをもらってグラつく。クリンチで逃れる髙橋だったが、打ち合いで右フックをもらって3度目のダウン。イスモイルジャノフのKO勝ちとなった。  イスモイルジャノフは「この試合のために激しくトレーニングをしてきた。いい試合が出来てよかったです。ダウンを奪い返された時はビックリした。そのためよりアグレッシブに行った。計量は私のミスです。次の計量はこういうことがないように守りたい」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼第2試合 バンタム級キックボクシング 3分3R×アーサー・クロップ(フランス/Phuket Fight Club)判定1-2〇中野椋太(誠至会)  中野は2018年12月にNJKFウェルター級王者になった左フックを得意とするアグレッシブファイター。2019年10月には65kg級のS1ジャパントーナメントで優勝。2021年7月にWBCムエタイ日本ウェルター級王座を獲得すると、2022年の「第3代RISEウェルター級(-67.5kg)王座決定トーナメント」を制して王座に就いた。  2023年7月にイ・ソンヒョンをバックハンドブローでKOする大金星も、12月にペトル・モラリに判定負け。2024年6月、宇佐美秀メイソンとは負傷判定でドロー。9月にはイ・ソンヒョンにリベンジを許した。今回が10カ月ぶりの再起戦となる。戦績は22勝(11KO)9敗1分。  ONE初参戦となる中野の相手、クロップも今回が初参戦。身長174cmの28歳。戦績は45勝17敗。  1R、前に出る中野にクロップは右ロー、ワンツー。中野は前足を上げながら近付き、得意の左フックを狙う。右ミドルからワンツーの連打を繰り出すクロップ。右ローを蹴る中野だが、クロップが手数を多く出して先手をとる。しかし、下がるクロップに右ミドルからの左フックでダウンを奪う。  前に出て右ストレートと左フックで詰める中野。これにワンツーで応戦するクロップ。右ローを蹴って右へ回るクロップに中野も右ロー。再び左フックをヒットさせてグラつかせ、右ストレートと左フックでダウン寸前まで追い込むが、クロップはクリンチでこのピンチを逃れた。  2R、右ロー&カーフを蹴っていく中野にクロップも右ローを返すが、中野の左フックを浴びて再びフラつく。中野の左ローがローブローになって中断。再開後も右ローの蹴り合いが続く。  ジャブから前へ出るクロップに中野は右ハイ、左フックの相打ちとなるが中野のキレにクロップはのけ反る。前へ出る中野が左ミドルを蹴ると、クロップはワンツーと右フック。クロップの左フックに左フックを合わせにいく中野。  3R、右ローを蹴る中野はジャブも突く。クロップは右フックからの左フック。中野は左フックを狙うが、クロップは用心して右のガードを高く上げている。中野が右ローを蹴った直後、クロップが左フックを振り抜いて中野からダウンを奪い返す。  立ち上がった中野は前に出て打ち合いに行くが、左フックの相打ちで左フックを逆にもらう。中野は右ハイを空振りしてからのバックハンドブロー、クロップは左ミドルと右ローを蹴る。前に出る中野だが有効打は奪えなかった。  ダウンを奪い合った一戦の判定は2-1と割れ、中野が薄氷を踏む勝利を奪い取った。
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