Krush.1772025年6月27日(金)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第9試合)Krush-OFGミドル級 3分3R延長1R〇神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)KO 3R 2分10秒 ※左フック×夜叉猿(力道場静岡)
神保はK-1アマチュアを経て2015年6月にKrushでプロデビュー。2019年6月にはKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーに挑戦した。2020年3月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」に抜擢されたが、1回戦敗退。
2021年3月より-75kgの階級設立をアピールして体重を上げると6連勝。しかし2023年6月の「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」では1回戦敗退。2024年の「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」では決勝戦に進出もブハリ亜輝留に敗れた。戦績は16勝(8KO)9敗1分。
夜叉猿は高校時代にラグビー西日本代表選手として代表キャンプに参加。2020年11月のKrush-EXでプロデビューし、戦績は7勝(2KO)8敗と黒星先行だが、2022年3月の山崎陽一からの勝利が光る。2023年10月にIPCC日本スーパーミドル級王座、2024年4月にKROSS×OVER KICKミドル級王座を奪取して二冠王となった。
1R、右カーフの蹴り合いがあり、神保はジャブ、夜叉猿は左ハイを蹴っていく。神保の左フックで一瞬夜叉猿がグラつく場面も。神保はジャブをボディにも打ち、三日月も蹴る。
2Rも右カーフの蹴り合い。神保が打ち合いに行くと夜叉猿は左フックをヒットさせる。神保はジャブを伸ばし、三日月蹴りも。神保が落ち着いた表情で的確に当てていき、夜叉猿は大きな一発を狙う展開に。
3Rは互いにパンチの数が増え、打ち合う場面も。その中でも神保はしっかりとカーフを蹴り、夜叉猿のパンチをかわしてフックを入れていく。打ち合いに来た夜叉猿にもしっかりかわしながらジャブ、左右フックを当てていき、最後は左フックで夜叉猿をKOした。
神保はマイクを持つと「俺。グローブじゃ興奮しなくなっちゃって、俺ベアナックルでやりたいので次はゴム無しでお願いします。最近、俺いいヤツみたいに言われるんですけど、誰もいいヤツだなんて思うなよ、バーカ! 解散!」と、次はベアナックルでやりたいとアピール。
するとここで反乱軍のレオナ・ペタスがリングに現れ、勝った神保を反乱軍にスカウト。無理やりTシャツを着せようとしたが「俺はチーム爆音小僧なんで」と拒否。するとレオナは「最後打ち合ったので」との理由から夜叉猿の反乱軍入りを認めた。
神保は「こう見えて俺、喧嘩めっちゃ強いので絡まないでください」とレオナに釘を刺した。
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▼セミファイナル(第8試合)Krush-OFGスーパー・バンタム級 3分3R延長1R〇岩尾 力(POWER OF DREAM)不戦勝×鈴木太尊(クボジム)※鈴木が計量に出席できず岩尾の不戦勝。「今日OFGめちゃめちゃ楽しみにしていたんですが、試合が出来なくてショックです。本来ならここでOFGで相手をぶっ飛ばす姿を見せたかったのでショックです。いつでも準備は出来ているのでOFGでもタイトルマッチでも次はOKです」
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▼第7試合 Krush-OFGスーパー・フェザー級 3分3R延長1R〇橋本雷汰(ALONZA ABLAZE/K-1甲子園2022 -60kg王者)KO 3R 1分56秒 ※左ストレート×水本悠我(優志塾平安道場) 橋本はK-1甲子園2022 -60kg優勝。2022年12月からKrushに参戦し、2024年9月の「第9代Krushフェザー級王座決定トーナメント決勝戦」で石田龍大に延長戦で惜敗するまで6連勝。前戦は2025年2月、大脇武に延長戦で勝利しているサウスポー。戦績は8勝(3KO)1敗2分。 水本は「第30回全日本アマチュア修斗選手権大会ストロー級優勝」の実績を持ち、2025年3月のKrushに初参戦して許裕雅に右ストレートでKO勝ちした。戦績は2勝(1KO)1敗。
1R、サウスポーの橋本は左ミドルを多用し、前蹴りと左インローも蹴っていく。水本は右ストレートで入り込み、その右と左フックをヒット。思い切って入っていく水本のパンチが顔面を捉えるが、橋本は左ミドルを蹴り続ける。
2R、打ち合いで水本の右がヒットして橋本が一瞬ヒザをつくがすぐに立ち上がる。橋本は左ミドルを蹴り続け、水本の右は空を切る。完全に橋本が左ミドルで距離を支配。終盤、橋本が左フックをヒットさせ、右から左になぎ払ってダウンを奪う。
3R、左インカーフと右カーフを蹴っていく橋本は、水本の右ストレートはかわす。水本が右ストレートをヒットさせた直後、橋本が左ストレートを返して水本がダウン。そのまま橋本のKO勝ちとなった。
マイクを持った橋本は「めっちゃ楽しかったし、めっちゃ盛り上がったk度痛いです(笑)。僕が目指しているのはグローブでフェザー級のベルトを獲ることです。OFGで盛り上げられてよかったです。もっと強くなってK-1フェザー級のトップに食い込んでいきます。もうやりたくないですけど、相手決まらなかったらまたOFGもやるので僕の名前を出してください」とアピールした。
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▼第6試合 Krush-OFGバンタム級 3分3R延長1R〇悠斗(HUNGRY GYM/第3代Krushフライ級王者)判定3-0 ※28-29、28-30×2×心直(REON Fighting Sports GYM/第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者)
悠斗こと高橋悠斗は、元々はキックボクサーで2011年に国士舘大学所属として全日本学生キックボクシング連盟のフライ級王者となっている。プロデビュー後はNJKFの上位ランカー(最高2位)として活躍したが、2014年にボクシングへ転向。2019年10月に世界ランカーでもあった王者・堀川謙一を破り、日本ライトフライ級王者となった。しかし、2020年3月に決まっていた初防衛戦が新型コロナウイルスの影響により度々延期に。気持ちが切れてしまい、4月にタイトル返上と現役引退を発表。プロボクシングの戦績は11勝(5KO)4敗。
2021年6月にキックボクシングに復帰し、『KNOCK OUT』で白幡裕星に判定負け。2022年9月にはWMC日本ライトフライ級王座を獲得している。2023年7月のKrush初参戦で松葉斗哉を左フックでなんと9秒でKOした。10月には王者・大鹿統毅を47秒でKOし、第3代Krushフライ級王者に。しかし2024年1月の初防衛戦で大夢にKOで敗れ、7月の再起戦でも安尾瑠輝にKOされ連敗。今回は約1年ぶりの再起戦となる。戦績は22勝(11KO)15敗4分。自らを“KO体質”と称している。
心直は“プロフェッショナルシスト”健太の愛弟子で、J-NETWORKフライ級新人王を獲得後、KNOCK OUT、REBELS、シュートボクシングに参戦。SBでは日本バンタム級1位になっている。2022年12月のKNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦では無敗のホープ乙津陸を判定に破り、王座に就いた。
しかし、2023年3月の王者第一戦でMASA BRAVELYに判定負けを喫し、8月のKNOCK OUT-REDバンタム級王座決定戦では乙津にリベンジを許した。9月からはK-1 GROUPに参戦し、池田幸司と壬生狼一輝にKO負けを喫したが、2024年7月に矢島直弥をKOして初勝利。10月は林佑哉にKO負け。戦績は9勝(2KO)13敗2分。
1R、前へ出てくる悠斗に心直は左ミドルを蹴りながら回り込む。前蹴りも使って距離を詰めさせない心直に、悠斗は右インカーフ、右ボディストレートを打って行く。
2R、心直は左ミドルハイを多用し、左ミドルからの左ストレートを狙う。悠斗は右フックを放つと、心直が一瞬間をおいてしゃがみ込みダウン。立ち上がると心直は左ミドル、前蹴り、ヒザでボディを攻める。
3Rも前に出る悠斗に心直は左ミドルとヒザで対抗。悠斗は右ボディストレート、近付くと左右フックを振っていく。心直もミドルを蹴って最後まで対抗。
ダウンを奪った悠斗が判定3-0で勝利。心直はその場で泣き崩れた。
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▼第5試合 OFG-58.5kg契約 3分3R延長1R×竹内将生(エイワスポーツジム/BOMフェザー級王者)判定0-3 ※26-29×2、26-30〇大脇 武(BOND GYM/元DBSフェザー級王者)
1R、両者ローからのスタート。大脇は竹内のローに合わせた右フックからの左ストレートでダウンを奪う。その後も竹内の蹴りに右フックを合わせに行き、左ボディストレートも打つ大脇。クリンチになっても大極は手を休めず、際にフックを打つ。
2R、右ミドルを蹴っていく竹内に大脇は右フックを合わせに行く。軸足払いで竹内をコカす大脇が、右ボディからの左ストレートで2度目のダウンを奪う。
3R、前に出る竹内が右ミドル、右ミドルからの右ストレート、テンカオと攻撃の手を増やしていく。大脇はジャブとサイドキックで対抗。竹内に逆転を許さず大差の判定勝ちとなった。
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▼第4試合 Krush-OFGライト級 3分3R延長1R〇歩夢(チームドリーム/第2代KPKBライト級王者)KO 1R 2分09秒×下村泰平(K-1ジム総本部チームペガサス)
1R、試合開始と同時に歩夢が左右フックで前へ出ていき、左フックをヒットさせると一気にラッシュをかけてフックの連打でダウンを奪う。
再開後は下村も打ち合うが、歩夢はジャブで様子を見ると再び左右フックのラッシュをかけ、左フックでグラつかせてからの連打で2度目のダウン。ここでレフェリーがストップをかけた。
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▼第3試合 Krush-OFGスーパー・ライト級 3分3R延長1R×東本央貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 3R 0分54秒 ※パンチ連打〇龍(WORLD TREE GYM)
1R、勢いよくパンチで襲い掛かっていくのは龍。東本はミドル、ローと蹴りを多用して序盤は打ち合わない。龍は左右ボディも打って行く。終盤、東本の左フックがヒット。
2R、龍が東本をコーナーへ追い込んでの連打。東本も左フックを打ち返す。ジャブの打ち合いで交互にのけ反るが、龍が右ストレートで2度連続東本をのけ反らせる。ミドルを蹴っていく東本だが被弾が多く顔が赤い。東本のローブローで試合は中断。再開後も思い切りパンチを振っていく龍に東本はダメージが見える。
3R、左フックで後ろを向いた東本に右フックでダウンを奪う。続けて左右の連打で前へ出ていった龍に東本はダウンを喫し、龍のKO勝ちとなった。
マイクを持った龍は「あー、疲れた。東本くん気合い入りすぎや。俺、つよっ! スーパー・ライト級のタイトルマッチ組んでください」とアピールした。
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▼第2試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R〇菊地海斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)延長R 判定2-1 ※10-9×2、9-10 ×柿﨑 瑠(KNOCK OUTクロスポイント大泉)※本戦の判定は30-29、29-29×2。
1R、前蹴りを出しながら前へ出る柿﨑は右カーフを狙い撃ち。菊地は柿﨑の蹴りを右ストレート、ワンツーで迎え撃つ。このワンツーが入ると前へ出る菊地に柿﨑は前蹴り。菊地はミドルを蹴る。
2R、菊地が強い右カーフを蹴り、右ストレート、ワンツーをヒットさせると柿﨑は前蹴り、左ミドルでボディを狙う。菊地のパンチを被弾する柿﨑は前へ出るが菊地の左フックをもらって一瞬ふらつく。そこから打ち合いに行くが菊地の右フックを被弾。
3Rも前に出る柿﨑をジャブで迎え撃つ菊地。このラウンドは柿﨑がワンツーで打ち合いに行き、菊地も負けじと打ち返す。被弾する柿﨑だが右フックを強打。打ち合いの中で柿﨑がバッティングを受けて試合中断。
再開後、ジャブで機先を制する菊地だが、柿﨑は構わず打ち合いに行く。ワンツーから入っての左右フック、菊地も打ち返す。柿﨑が前へ出て盛り返し、判定はジャッジ1名が菊地を支持したがドローに。
延長R、柿﨑の打ち終わりを右フックで狙い撃ちにする菊地だが、柿﨑は前へ出て手数が多い。菊地が右フックでグラつかせると、その直後に柿﨑が左フックでグラつかせる。打ち合いがたびたび繰り広げられ、先に攻める柿﨑を迎え撃つ菊地。
パンチの的確さでやや菊地が優ったか、判定2-1のスプリットで菊地が殊勲の勝利を得た。
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▼第1試合 Krush女子フライ級 3分3R延長1R×小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第2代KPKB女子バンタム級王者)TKO 2R 1分08秒 ※レフェリーストップ〇木村萌那(K-1ジム目黒TEAM TIGER/2022年女子ボクシング世界選手権大会出場)
小澤は12勝26敗4分と42戦のキャリアを持つ大ベテランで、2023年10月にAYAを破り第2代KPKB(九州プロキック)女子バンタム級王者となったが、2024年5月に恵音との初防衛戦で敗れ王座を失っている。
木村は2001年4月12日、岐阜県出身の23歳。4歳から14歳まで空手を学び、第3回~第9回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会7連覇を飾る。小学4年生からはオリンピック出場を目指してボクシングも始め、2022年女子ボクシング世界選手権大会出場、第20回全日本ボクシング選手権大会女子バンタム級準優勝、第17回・第18回全日本女子ボクシング選手権大会女子ジュニア・フェザー級優勝など輝かしい戦績を収め、2024年11月にKrushデビュー戦を初回KO勝ちで飾ったサウスポー。 デビュー戦はボクシング仕込みのパンチの技術を見せつけた木村だが、2戦目のYuka☆(SHINE沖縄)戦では空手仕込みの蹴り技を多用。1Rから3Rまで、まるでジャブのようなサイドキックを顔面とボディへ次々と蹴っていき、相手を全く近づけさせないワンサイドゲームでフルマークの判定勝ちを飾った。
1R、木村が前蹴りを出すと小澤は腕をコの字型にしたブロック。木村は何発か蹴るとサウスポーからのパンチ主体に切り替え、左フックからの右ボディ、右フックからの左ストレートを次々と当てていき、前蹴りで小澤の頬を切って流血させる。
2Rが始まると小澤は前へ出るが、木村は軽快なステップでかわし、右フックを売って回り込む。小澤は右目上と右目下をカットして大流血。ドクターチェックとなる。
再開後も容赦なく前蹴りを顔面とボディへ放つ木村。小澤は近付くことが出来ず、木村の左ストレートが入ったところでレフェリーが試合を止めた。
木村はマイクを持つと「もなワールドの強さは分かってもらえたでしょうか。ストレート、蹴りもちょっとだけ進化が見せられたと思います。そろそろベルトに絡みたいのでご検討をお願いします」とアピールした。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushライト級 3分3R×川越亮彦(K-1ジム総本部チームペガサス)判定0-3 ※29-30×3〇来希(TEAM ONE)
1R、来希のセコンドには皇治と城戸が就く。川越は近付いての右ローからパンチ、来希は右ストレート、左フックからコンビネーションを回転させていく。
2R、川越は接近して腕を押し付けながらのパンチを打って行く。この圧に下がる来希はアッパーで対抗。途中、左右ボディを連打した来希がボディへヒザも突き刺し、川越が怯む場面も。
3R、来希がヒザ蹴りを連発すると川越は密着するように身体を付け、ショートのパンチを打つ。来希もショートフックで対抗し、押し合いのようになるが、ここでも来希はヒザを突き刺していく。
判定3-0で来希が勝利し、皇治、城戸と記念撮影に収まった。
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▼プレリミナリーファイト第1試合 Krushバンタム級 3分3R×呼良(K-1ジム福岡チームbeginning)判定0-3 ※27-30×3〇松谷 梛(キャピタルレイズ fighting GlaNz池袋)
1R、松谷は右カーフを蹴っての右ストレート、ジャブを突きまくって強打へとつなげていく。ボディも打ち、右カーフからの飛びヒザ蹴りも繰り出す。要所でヒザを顔面とボディへ。呼良はミドルを蹴るが松谷は回り込む。
2R、松谷はハイ、ミドル、ロー、ヒザ、カーフとこのラウンドは蹴りを多用。呼良は左ミドルを蹴りつつ、至近距離での右フックを狙う。1Rほどの勢いはなくなった松谷だが、飛びヒザを放つ。
3R、松谷はボディへのヒザを連発し、右ローから右カカト蹴り。ヒザを何度ももらう呼良だが、打ち合いになると一歩も退かずに左右フックを打ち返す。松谷は声を出しながら右ストレート、左フック、ヒザ。
最後までアグレッシブに攻め続けた松谷がフルマークの判定勝ちを収めた。